文部省科学研究費補助金(創成的基礎研究費)による「国際社会における日本語についての総合的研究」(平成6~10年度,研究代表者:水谷修)の一環として行った「日本語観国際センサス」(ICATJ ; International Census on Attitudes toward Japanese)と称する国際比較調査の結果を示す。
 調査は,1997年1月から1998年8月にわたり,日本を含む28の国と地域で行ったものである。この調査は様々な社会・言語状況にある数多くの国と地域で,(1)同じ基準で抽出された,特定層ではない一般の人々を対象として,(2)同一内容の調査票に基づく個人面接調査法により,(3)人々の日本語観(イメージ)を各国(地域)の母語観,英語観と対比させながら,(4)国際社会における今後の日本語の役割と位置を予測するとともに,言語政策立案のための基礎資料を得ることを目的として行われた。
 研究班代表者の江川清は,この研究などにより,行動計量学会の2002年度功績賞(林知己夫賞)を受賞した。