＜出典＞６１２　　　国定読本　６期１－２
＜Ｐ－００２＞
もくろく　　＃
一　　「あ」の　つく　ことば………四　　＃
二　　えにっき………十二　　＃
三　　ことばあそび………十六　　＃
四　　先生………二十一　　＃
＜Ｐ－００３＞
五　　おはなし………二十五　　＃
六　　山びこ………三十八　　＃
七　　かげえ………四十四　　＃
八　　ゆめと　つくえ………五十五　　＃
九　　春を　むかえに………六十一　　＃
＜Ｐ－００４＞
一　　「あ」の　つく　ことば　　＃
（一）　　＃
「『あ』の　つく　ことばを、みんな＃
で　あつめて　みましょう。」＃
「あたま――足――あご――あさ＃
ひ――あした――あそこ――」＃
「それから。」＃
「あぶら。」＃
＜Ｐ－００５＞
「あめ。」＃
「ふる　あめですか。たべる　＃
あめですか。」＃
「たべる　あめです。」＃
「それから。」＃
「あまの川。」＃
「――」＃
「お友だちの　なを　かんがえ＃
て、ごらんなさい。」＃
「あつしさん――あきらさん――」＃
＜Ｐ－００６＞
「あきこさん――」＃
「あやこさん。」＃
「あおきさん――あんどうさん。」＃
「あかちゃん――あかんぼ。」＃
「よく　かんがえて　ごらんなさい。まだ　ありますよ。」＃
「あかい――あおい――あつまる――あそぶ――あさい―＃
―あまい――」＃
ここまで　きた　とき、とみこさんが、＃
「あとで。」＃
と　いいました。＃
すると、まさおさんが、＃
＜Ｐ－００７＞
「あのね。」＃
と　いいました。＃
「よく　おもいつきましたね。＃
では、『あさ』と　いう　ことば＃
の　つく　ものを、あつめて　＃
みましょう。」＃
「あさがお――あさつゆ――あ＃
さかぜ――」＃
「あさばん――あさごはん――＃
あさおき――」＃
「――」＃
＜Ｐ－００８＞
よしこさんが、＃
「あさねぼう。」＃
と、へんな　こえで　いったので、みんな　わらいました。　　＃
（二）　　＃
つぎの　日に、「い」の　つく　ことばを　あつ＃
めました。＃
それから、「う」の　つく　ことばと、「え」の　つく　こと＃
ばを　あつめました。＃
おしまいに、「お」の　つく　ことばを　あつめました。＃
＜Ｐ－００９＞
あつめた　ことばを、みんな　かきとめて　おきました。　　＃
（三）　　＃
先生が、それを　ごらんに　なって、＃
「せっかく　あつめた　ことばが、ごちゃごちゃに　なっ＃
て　います。なんとか　して、そろえる　ことは　でき＃
ませんか。」＃
と　おたずねに　なりました。＃
みんなは、いろいろ　かんがえました。＃
ふみおさんは、＃
＜Ｐ－０１０＞
「人の　なと、そうで　ない　ものとに、わけたら　いい＃
と　おもいます。」＃
と　いいました。＃
はるこさんは、＃
「くさの　なと、とりの　なと、その　ほかの　ものとに、＃
わけたら　いいと　おもいます。」＃
と　いいました。＃
ただしさんは、＃
「目に　みえる　ものと、みえない　ものとに、わけたら　＃
いいと　おもいます。」＃
＜Ｐ－０１１＞
と　いいました。＃
「では、めいめいの　かんがえどおりに、わけて　ごらん＃
なさい。」＃
そこで、みんなは、小さな　かみに、ひとつひとつ　こ＃
とばを　かきつけました。そうして、ひとりびとりの　か＃
んがえどおりに　わけて　みました。＃
わけて　いる　うちに、その　わけかたが、いろいろに　＃
かわって　いきました。＃
はじめは　むずかしいと　おもいましたが、だんだん　＃
おもしろく　なりました。　　＃
＜Ｐ－０１２＞
二　　えにっき　　＃
木の　はを　ならべて　みま＃
した。＃
かたちの　にた　ものを　な＃
らべて　みました。＃
ちがったのを　ならべて　みました。＃
いろいろ　かえて　ならべました。＃
＜Ｐ－０１３＞
おばさんの　うちから、大きな　＃
りんごを　みっつ　いただきました。＃
ひとつは　まっかでしたが、ひと＃
つは、はんぶんだけ　みどりいろを　＃
して　いました。＃
おさらに　のせて　かざりました。＃
大あめが　ふりました。＃
＜Ｐ－０１４＞
にわに　川が　できました。＃
あめが　やんで、にじが　＃
でました。＃
大きな　にじでした。＃
しゃぼんだまを　ふいて　＃
あそびました。＃
赤や　青や　むらさきの　＃
たまが　できました。＃
＜Ｐ－０１５＞
ふたごも　できました。＃
まんまるい　お月さまが　のぼりました。＃
あんな　大きな、あかるい　お月さまは、どう　したら　＃
えに　かく　ことが　できるでしょう。　　＃
＜Ｐ－０１６＞
三　　ことばあそび　　＃
（一）　　＃
ただおさんたちが、ことばあそびを　しました。＃
はじめに　しりとりを　しました。＃
ただおさん　みちこさん　まことさん　よしこさん　＃
はと　とまと　とんぼ　ぼうし　＃
しか　からす　すずめ　めだか　＃
かめ　めじろ　――　ろばた　＃
＜Ｐ－０１７＞
たい　いも　もち　――　＃
ちくおんき　きしゃ　しゃしんや　やさい　＃
いなご　ごま　まつ　つくえ　　＃
（二）　　＃
かんがえものを　して　あそびました。＃
「口から　たべて、おなかから　だす　ものは　なあに。」＃
「ぬれた　きものを　きて、かわくと　ぬぐ　ものは　な＃
＜Ｐ－０１８＞
あに。」＃
「上は　大みず、下は　大かじ、＃
なあに。」＃
「一しゅうかんに　一ど、赤い　＃
きものを　きる　ものは　な＃
あに。」＃
「いちにちに　二へん　あるの＃
＜Ｐ－０１９＞
に、いちねんに　一ぺんしか　ない　ものは　なあに。」＃
「いる　ときに　いらなくて、いらない　ときに　いる　＃
ものは　なあに。」＃
「ねむって　いても、みえる　ものは　なあに。」　　＃
（三）　　＃
おわりに、ひとりが　いった　ことばから、おもいつい＃
＜Ｐ－０２０＞
た　ことばを　じゅんじゅんに　つづけて、あそびました。＃
よしこさん　まことさん　みちこさん　ただおさん　＃
まり　りんご　かき　からす　＃
かぜ　ゆき　あめ　かさ　＃
まんと　ごむぐつ　くつした　おかあさん　＃
おとうさん　にいさん　ねえさん　はな　＃
ほし　よる　ゆめ　山　＃
川　さかな　ふね　なみ　　＃
＜Ｐ－０２１＞
四　　先生　　＃
「先生、大きな　くもが　すを　かけ＃
て　いました。しまいまで　みて　＃
いたいと　おもいましたが、かねが　＃
なったので、やめて　きました。」＃
「先生、ゆうがおが　こんなに　大き＃
く　なりました。」＃
＜Ｐ－０２２＞
「先生、わたしたち、もみ＃
じの　はっぱで、いろは＃
あそびを　しました。よ＃
しこさんのは、『いろはに＃
ほ』しか　ないのに、わた＃
くしのは、『いろはにほへ＃
と』までも　ありました。＃
どうしてですか。」＃
「先生、すの　おそうじを　＃
＜Ｐ－０２３＞
するので、はとを　だいて　いたら、たいへん　あつい＃
と　おもいました。びょうきでは　ないでしょうか。」＃
「先生、はねの　いたんだ　大きな　ちょ＃
うちょが、けさも、ゆりの　花に　き＃
て　いましたよ。」＃
「先生、たいへんです。だりやの　花が、＃
さきかけて　しぼみました。みて　く＃
ださい。」＃
＜Ｐ－０２４＞
「先生、いもの　はの　つゆは、あれ、ただの　水でしょうか。」＃
「先生、大きな　あおがえるが、とう＃
もろこしの　はっぱに、じっと　ぶ＃
らさがって　いました。あんまり　＃
いろが　にて　いるので、ぼく、は＃
じめは　きが　つきませんでした。」＃
「先生、でんせんに、つばめが　たくさん　とまって　い＃
ます。これから　うんどうかいを　するのですね。」　　＃
＜Ｐ－０２５＞
五　　おはなし　　＃
じゅんばんに、おはなしを　して　きました。＃
きょうは、いちろうさんと、さだおさんと、すみこさん＃
と、くにおさんと、たけこさんと、この　五人の　ばんで＃
す。　　＃
（一）　　＃
いちろうさんの　した　おはなし。＃
＜Ｐ－０２６＞
「ある　ところに、川が　ありました。＃
くつが　ながれて　きました。＃
きゅうりが　ながれて　きました。＃
きゅうりが、くつの　中に　はいりました。＃
『きゅうくつ　きゅうくつ。』＃
と　いいました。」　　＃
（二）　　＃
さだおさんの　した　おはなし。＃
「せまい　はしが　ありました。＃
＜Ｐ－０２７＞
二ひきの　やぎが、その　＃
はしの　まん中で　であ＃
いました。＃
『きみ、どいて　くれた＃
まえ。』＃
と、一ぴきの　やぎが　＃
いいました。＃
『いやだよ。きみこそ　＃
どいて　くれたまえ。』＃
と、べつの　やぎが　い＃
＜Ｐ－０２８＞
いました。＃
やぎと　やぎと、せまい　はしの　上で、つのを　おし＃
あって　いました。＃
そのうちに、二ひきとも、どぶんと　おちて　しまいま＃
した。」　　＃
（三）　　＃
すみこさんの　した　おはなし。＃
「十二ひきの　ぶたが、そろって　川を　わたりました。＃
あさい　ところを　わたりました。＃
＜Ｐ－０２９＞
きを　つけて　わたりましたから、みんな　むこうの　＃
きしに　つきました。＃
きしに　あがってから、かず＃
を　かぞえて　みました。＃
一ばん　はじめに、ぶうちゃ＃
んが　かぞえました。＃
『一ぴき、二ひき、三びき、＃
四ひき、五ひき、六ぴき、＃
七ひき、八ひき、九ひき、＃
十ぴき、十一ぴき――おや、十一ぴきしか　いない。＃
＜Ｐ－０３０＞
一ぴき　たりない。』＃
ぶうちゃんは　しんぱいして、もう　一ど　かぞえて　＃
みました。＃
『一ぴき、二ひき、三びき、四ひき、五ひき、六ぴき、＃
七ひき、八ひき、九ひき、十ぴき、十一ぴき。』＃
やっぱり　十一ぴきしか　いません。＃
『おかしいな。みんな　わたった　はずなのに、どう　＃
したのだろう。』＃
『それでは、わたしが　かぞえて　みよう。』＃
とんちゃんが　かぞえて　みました。＃
＜Ｐ－０３１＞
やっぱり　十一ぴきしか　いません。＃
『こんどは、ぼくが　かぞえて　みよう。』＃
ころちゃんが　かぞえて　みました。＃
けれども、やっぱり　一ぴき　たりません。＃
十二ひきの　ぶたは、ぶうぶう　いって　さわぎたてま＃
した。＃
『一ぴき　たりない。』＃
『一ぴき　たりない。』＃
と　いって、大さわぎを　しました。」　　＃
＜Ｐ－０３２＞
（四）　　＃
くにおさんの　した　おはなし。＃
「ある　ところに、六人の　めくらが　ありま＃
した。そのうちの　ひとりが、＃
『みんなは、ぞうと　いう　ものを　みた　ことが　あ＃
るかい。』＃
と　いいました。＃
『わたしたちは　めくらだもの、みる　ことなんか　で＃
きないよ。』＃
と、ほかの　ものが　いいました。＃
＜Ｐ－０３３＞
『いや、目で　みなくても、手で　さわった　ことが　＃
あるかい。』＃
と、また　たずねました。＃
すると　みんなは、＃
『いや、まだ、さわって　みた　ことも　ない。』＃
と　いいました。＃
こんな　はなしを　して　いると、どしんどしんと　い＃
う　おとが　して　きました。＃
『めくらさん、めくらさん。ちょっと　そこを　どいて　＃
ください。ぞうが　とおりますから。』＃
＜Ｐ－０３４＞
と、ぞうつかいが　いいました。＃
『もしもし、ちょっと　その　ぞうと　いう　ものに、＃
さわらせて　くれませんか。』＃
『おねがいです。』＃
と、六人の　めくらが、ぞうつかいに　たのみました。＃
ぞうつかいは、＃
『じゃあ、さわって　ごらん。』＃
と　いって、ぞうを　とめました。＃
六人の　めくらたちは、おそるおそる　ぞうの　そばに　＃
よって　きました。＃
＜Ｐ－０３５＞
はじめの　めくらは、ぞうの　おなかを　なでて、こう　＃
いいました。＃
『ははあ、ぞうは　かべと　おなじだ。』＃
二ばんめの　めくらは、ぞうの　きばに　さわって、こ＃
う　いいました。＃
『ちがうよ。つるつるして、とがった　ものじゃ　ないか。』＃
三人めの　めくらは、ぞうの　はなに　さわって、＃
『ぞうは、大きな　へびみたいな　ものさ。』＃
と　いいました。＃
四人めの　めくらは、耳に　さわって、＃
＜Ｐ－０３６＞
『ぞうは、大きな　うちわに　にて　いるよ。』＃
と　いいました。＃
五人めの　めくらは、足を　なでて、＃
『ぞうは、木の　みきと　おなじじゃ　ないか。』＃
と　いいました。＃
おしまいの　めくらは、しっ＃
ぽを　もって　いいました。＃
『みんな　大ちがいだ。ぞう＃
は、なわそっくりだ。』＃
めくらが、ひとりびとり　かっ＃
＜Ｐ－０３７＞
てな　ことを　いうので、ぞうつかいは、わらいながら　＃
いって　しまいました。」　　＃
（五）　　＃
たけこさんの　した　おはなし。＃
「きのう、学校から　かえる　とき、くにざかいの　山に、＃
ゆきが　ふって　いるのを　みつけました。　　＃
『大さむ　小さむ。　　＃
山から　小ぞうが　とんで　きた。』　　＃
と　うたいながら、かえって　いきました。＃
空は、ほんとうに　青い　色でした。」　　＃
＜Ｐ－０３８＞
六　　山びこ　　＃
でる　人　　＃
たろう　＃
おとうさん　＃
山びこ（声ばかり）　＃
ところ　　＃
山の　中　＃
＜Ｐ－０３９＞
たろうと　おとうさんが、＃
山へ　のぼって　きます。＃
たろう「おとうさん、ここは、＃
ずいぶん　高いね。」＃
おとうさん「よく　ここまで　の＃
ぼった。すこし　休＃
もうか。」＃
たろう「ええ、休みましょう。」＃
たろうは、あせを　ふき＃
＜Ｐ－０４０＞
ながら、あたりの　けしきを　ながめます。＃
どこかで、かっこうが、「かっこう、かっこう。」と　なきます。＃
すると、とおくの　ほうでも、「かっこう。」と　なきます。＃
たろうが、大きな　声で、「おうい、おうい。」と　さけびます。＃
すると、むこうの　ほう＃
で、「おうい。」と　さけびま＃
す。＃
たろう「おうい。」＃
山びこ「おうい。」＃
たろう「だれだあい。」＃
＜Ｐ－０４１＞
山びこ「だれだあい。」＃
たろう「ぼく、たろうだよう。」＃
山びこ「たろうだよう。」＃
たろう「ぼくが　たろうだよう。」＃
山びこ「たろうだよう。」＃
たろう「うそ　つくな。」＃
山びこ「うそ　つくな。」＃
たろう「ばか。」＃
山びこ「ばか。」＃
おとうさん「これ　これ、たろう。そんな　きたない　ことばを　＃
＜Ｐ－０４２＞
つかう　ものでは　ないよ。」＃
たろう「だって、だれかが　ばかに　する＃
んだもの。」＃
おとうさん「おまえが　口ぎたなく　いうから＃
だよ。おまえが　きれいな　こと＃
ばで　いえば、あちらだって、き＃
れいに　いうさ。」＃
たろう「ほんとう、おとうさん。」＃
おとうさん「ほんとうだとも。いって　ごらん。」＃
たろう「ごめんね。」＃
＜Ｐ－０４３＞
山びこ「ごめんね。」＃
たろう「ぼくが　わるかったよう。」＃
山びこ「わるかったよう。」＃
おとうさん「ほら、ちゃんと　あやまるだろう。」＃
たろう「おとうさんの　おっしゃる　とおりですね。」＃
おとうさん「さあ、もう　すこし　のぼろう。」＃
たろう「のぼろう。」＃
たろうは　げんきよく　あるきだします。かっこうが、とお＃
くで　しずかに　なきます。　　＃
＜Ｐ－０４４＞
七　　かげえ　　＃
（一）　　＃
「おじさん、こんやも　また、かげえ＃
を　して、みせて　ください。」＃
「よろしい、では　やりますよ。＃
さあ、いぬだよ。＃
わん、わん、わん。」＃
「こんどは　きつね。＃
＜Ｐ－０４５＞
こんこん　こんこん。＃
これは、とび。くちばしを　ごらん。」＃
「はやく、せんどうさんを　みせて　ください。」＃
「はい、これは　せんどうさん。長い　竹の　さおで、ふ＃
ねを　こぎます。」＃
「おじさん、こんどは、わたくしが　やって　みましょう＃
か。」＃
「ほう、なにを　やるかな。」＃
「これは　なんですか。」＃
「さあ、なんだろう。手の　上に　ごむまりを　のせて　＃
＜Ｐ－０４６＞
いるね。」＃
「そうです。」＃
「ふうせんかな。」＃
「ちがいます。」＃
「ちきゅうだろう。」＃
「いいえ、これは、お月さまが、く＃
もから　でて　くる　ところです。」　　＃
（二）　　＃
でる　人　　いちろう　＃
＜Ｐ－０４７＞
じろう　＃
いもうとの　さちこ　＃
おかあさん　＃
ところ　　へやの　中　　＃
一の　ばめん　　＃
いちろうが　でて　きます。＃
「この　おいしそうな　りんご。」＃
手に　大きな　りんごを　＃
もって　います。うれしそ＃
＜Ｐ－０４８＞
うに、その　りんごを、高く　さしあげたり　においを　＃
かいだり　します。それから、となりの　へやへ　いこ＃
うと　して、きゅうに　たちどまります。＃
うしろを　ふりかえって　手まねきを　します。　　＃
二の　ばめん　　＃
そこへ、じろうが　でて　きます。＃
「にいさん、なあに。」＃
いちろうは、りんごを　だして、じろうの　手に　わた＃
します。＃
＜Ｐ－０４９＞
「にいさん、ありがとう。」＃
いちろうは、となりの　へやへ　いきます。　　＃
三の　ばめん　　＃
じろうは、よろこんで、＃
りんごを　もって　とび＃
まわります。＃
上に　なげては　うけ、＃
うけては　上に　なげて、よろこびます。＃
それから、じろうは、りんごを　たべようと　します。＃
＜Ｐ－０５０＞
けれども、それを　やめて、しばらく　かんがえます。＃
うしろを　ふりかえって、手まねきを　します。　　＃
四の　ばめん　　＃
さちこが、走って　でて　きます。＃
「にいさん、なあに。」＃
じろうは、大きな　りんごを　さちこに　わたします。＃
「まあ、きれいな　りんご。」＃
「あげよう。」＃
じろうも、となりの　へやへ　いって　しまいます。　　＃
＜Ｐ－０５１＞
五の　ばめん　　＃
さちこは、りんごを　だいたり、ほお＃
に　つけたり、おどったり　します。＃
きゅうに　おどりを　やめて、しずか＃
に　なります。＃
そうして、きゅうに　走って　たちさ＃
ります。　　＃
六の　ばめん　　＃
＜Ｐ－０５２＞
一ど　くらくなり、また　あかるく　なると、おかあさ＃
んが、いすに　こしかけて、本を　よんで　いらっしゃい＃
ます。＃
「おかあさん、どこ。」＃
と　いう、さちこの　声が　します。＃
「ここですよ、さちこさん。」＃
さちこが、おかあさんの　そばに　かけよります。＃
大きな　りんごを、おかあさんに　あげます。＃
おかあさんは、本を　おいて、りんごを　手に　うけと＃
ります。＃
＜Ｐ－０５３＞
けれども、また　さちこ＃
に、りんごを　かえしま＃
す。さちこは、また　お＃
かあさんに　あげます。＃
とうとう、おかあさんは、＃
さちこから　りんごを　＃
もらいます。＃
「この　りんご、じろうに＃
いさんに　いただいたの。」＃
こう　いって、さちこは、＃
＜Ｐ－０５４＞
じろうを　手まねき　します。＃
じろうが、走って　でて　きます。＃
「ああ、その　りんご、いちろうにいさんから　もらった＃
のです。」＃
こう　いって、いちろうを　よびます。＃
いちろうが、走って　でて　きます。＃
おかあさんの　よこに、三人が　立ちます。おかあさん＃
は、三人の　あたまを、しずかに　なでて　やります。　　＃
＜Ｐ－０５５＞
八　　ゆめと　つくえ　　＃
（一）　　＃
ゆうべ、ねどこに　はいってから、こんな　ことを　か＃
んがえました。＃
わたくしには、おとうさんも　あります。おじいさんも　＃
あります。けれども、おじいさんの　おとうさんは、おい＃
でに　なりません。いまは　おいでに　なりませんが、ま＃
えには　おいでに　なったに　ちがい　ありません。＃
＜Ｐ－０５６＞
それは、どんな　か＃
ただったでしょう。＃
こんな　ことを　か＃
んがえて　いる　う＃
ちに、いつの　まに＃
か、ねむって　しま＃
いました。＃
ゆめに、ひろい　の＃
はらを　みました。＃
なの花が、いちめん＃
＜Ｐ－０５７＞
に　さいて　いました。＃
ちょうちょも　とんで　＃
いました。＃
わたくしは、「みんな　＃
いい　こ」を　うたいながら、＃
あるいて　いきました。＃
そこへ、ひとりの　お＃
じいさんが　でて　きま＃
した。みると、わたくし＃
の　おじいさんに　よく　＃
＜Ｐ－０５８＞
にた　かたでした。＃
わたくしは、おもわず、＃
「おじいさん。」＃
と　いいますと、その　かたは、＃
「わたしは、おまえの　おじいさんの　おとうさんだよ。」＃
と　いって、にこにこ　なさいました。　　＃
（二）　　＃
先生が、こんな　おはなしを　なさいました。＃
「みなさんの　つかって　いる　つくえも、こしかけも、＃
＜Ｐ－０５９＞
長い　あいだ　はたらいて　＃
きました。＃
二年生も、これで　べんきょ＃
うを　しました。三年生も、＃
これで　べんきょうしまし＃
た。＃
四年の　人たちも、五年の　＃
人たちも、六年の　人たち＃
も、その　まえの　人たち＃
も、これを　つかいました。」＃
＜Ｐ－０６０＞
ここまで　おはなしを　きいた　とき、わたくしは、ふ＃
と、ゆうべの　ゆめを　おもいだしました。＃
先生は、つづけて　おっしゃいました。＃
「こんど、みなさんが　二年生に　なったら、あたらしい　＃
一年生が　はいって　きます。そうして、これを　つか＃
いますよ。ですから、この　つくえや　こしかけを、か＃
わいがって　やりましょうね。」　　＃
＜Ｐ－０６１＞
九　　春を　むかえに　　＃
これは　よびかけです。みんなで　＃
かんがえて、やりましょう。　　＃
（一）　　＃
しゃしょう「さあ、春を　むかえに　で＃
かけましょう。」＃
みんな「でかけましょう。」＃
しゃしょう「みんな　のりましたか。」＃
＜Ｐ－０６２＞
みんな「のりました。」＃
しゃしょう「ぽちさんは　のりましたか。」＃
ぽち「わんわん、わんわん。」＃
しゃしょう「みけちゃんは。」＃
みけ「にゃお、にゃお、にゃお。」＃
しゃしょう「からすさんは。」＃
からす「かあかあ、かあかあ。」＃
しゃしょう「すずめさんは。」＃
すずめ「ちゅんちゅん、ちゅんちゅん。」＃
しゃしょう「それから　ぶうちゃんは。」＃
＜Ｐ－０６３＞
ぶた「ぶうぶう、ぶうぶう。」＃
しゃしょう「みんな、そろいましたね。」＃
みんな「そろいました。」＃
しゃしょう「では、しゅっぱつ。」＃
みんな「しゅっぱつ。しゅっぱつ。」＃
しゃしょう「ぽぽう、ぽぽう。」＃
みんな「しゅう、しゅう、しゅう、＃
しゅう、しゅ、しゅ、しゅ、＃
しゅ、しゅ、しゅ、しゅ＃
しゅ、しゅしゅしゅ。」＃
＜Ｐ－０６４＞
だんだん　はやく　なる。＃
りょううでを　車のように　う＃
ごかす。　　＃
（二）　　＃
ぶた「だんだん　はやく　なる。」＃
みんな「はやく　なる。」＃
すずめ「もう、『冬の　國』も　すぎて　＃
いく。」＃
みんな「すぎて　いく。」＃
＜Ｐ－０６５＞
からす「あたたかい　かぜが　ふい＃
て　くる。」＃
みんな「ふいて　くる、あたたかい　＃
かぜ。」＃
しゃしょう「ぽう、ぽぽう。」＃
みんな「しゅしゅしゅしゅしゅ……」＃
ぽち「空が　あかるく　なって　＃
きた。」＃
みんな「あかるく　なって　きた。」＃
みけ「やあ、かすみが　たなびい＃
＜Ｐ－０６６＞
て　いる。」＃
みんな「たなびいて　いる、きれい＃
な　かすみ。」＃
しゃしょう「ちょっと　ちょっと、しず＃
かに。」＃
みんなは、「しゅしゅしゅしゅ」を、＃
きゅうに　しずかに　いう。けれ＃
ども、うごかす　はやさに　かわ＃
りは　ない。＃
しゃしょう「どこかで、春の　声が　す＃
＜Ｐ－０６７＞
るよ。」＃
みんなは、小さな　声で、「しゅしゅ＃
しゅしゅ」を　つづけながら、＃
春を　さがす。＃
その　とき、かげの　ほうで、＃
「ぴいちく、ぴいちく、ぴいぴい＃
ぴいぴい。」＃
と　いう　声が　する。＃
ぶた「おや、ひばりさんだ。」＃
みんな「ひばりさんだ。」＃
＜Ｐ－０６８＞
しゃしょう「そうだ。はやく　いこう。」＃
みんな「はやく、はやく。」＃
「しゅしゅしゅしゅ」を、いっそう　＃
げんきよく　いう。＃
しゃしょう「きこえる、きこえる。しずか＃
に　して。もっと　しずかに。」＃
みんな、きき耳を　たてる。＃
「しゅしゅしゅしゅ」は、ひくく　＃
つづいて　いる。　　＃
＜Ｐ－０６９＞
（三）　　＃
しゃしょう「たしかに　春の　声が　き＃
こえる。」＃
その　とき、かげの　ほうで、＃
「ほう、ほけきょ。」＃
「ほう、ほけきょ。」＃
と　なく。＃
すずめ「まあ、うぐいすさんよ。」＃
みんな「うぐいすさん、うぐいすさ＃
＜Ｐ－０７０＞
あん。」＃
しゃしょう「もう　じき『春の　國』だ。」＃
みんな「よんで　みよう。」＃
しゃしょう「『春の　國』さあん。『春の　國』さあん。」＃
すこし　たって、かげの　ほうで、＃
「はあい、ここですよう。」＃
「はやく　いらっしゃあい。」＃
と　いう　声が　する。この　声は　ひとりでは　なく、大＃
ぜいの　声。＃
しゃしょう「さあ、ぜんそくりょくだ。」＃
＜Ｐ－０７１＞
みんな「ぜんそくりょく。」＃
「ぽぽう。」「しゅしゅしゅしゅ。」「ぽぽう。」「しゅしゅしゅしゅ。」＃
いきおいよく　走る　きもち。それが　だんだんと　とお＃
くに　なるように、小さく　する。　　＃
