＜出典＞６３２　　　国定読本　６期３－２
＜Ｐ－００２＞
もくろく　　＃
一　　小さなねじ………四　　＃
二　　イソップものがたり………十三　　＃
ありとはと　　＃
ありときりぎりす　　＃
三　　かかし………三十一　　＃
四　　空のうた………四十六　　＃
五　　月と雲………五十一　　＃
＜Ｐ－００３＞
六　　かべ新聞………五十六　　＃
七　　だれの力………七十　　＃
八　　つりばりのゆくえ………八十　　＃
九　　ぼくの発見………九十九　　＃
（一）　　＃
（二）　　＃
十　　たこ………百十四　　＃
十一　　うさぎさん………百二十一　　＃
＜Ｐ－００４＞
一　　小さなねじ　　＃
くらいはこの中にしまいこまれていた、小さな鉄のねじが、＃
ふいにピンセットにはさまれて、明かるいところへだされた。＃
ねじは、おどろいてあたりをみまわしたが、いろいろな音や、＃
みたこともないような物が、ごたごたと耳にはいり、目には＃
いるばかりで、なにがなにやら、さっぱりわからなかった。＃
しかし、だんだんおちついてみると、ここは時計屋の店で＃
あることがわかった。自分のおかれているのは、しごと台の＃
上にのっている小さなふたガラスの中で、そばには小さなし＃
＜Ｐ－００５＞
んぼうや、は車や、ぜんまい＃
などがならんでいる。きりや、＃
ねじまわしや、ピンセットや、＃
小さなつちや、さまざまの道＃
具も、おなじ台の上によこた＃
わっている。まわりのかべや＃
ガラス戸だなには、いろいろ＃
な時計がたくさんならんでい＃
る。カチカチと氣ぜわしいの＃
はおき時計で、カッタリカッ＃
タリとおうようなのははしら＃
＜Ｐ－００６＞
時計である。＃
ねじは、これらの道具や時計をあれこれとみくらべて、あ＃
れはなんの役にたつのだろう、これはどんなところにおかれ＃
るのだろうなどと考えているうちに、ふと、自分のことに考＃
えおよんだ。＃
「なんという小さい、なさけない自分であろう。あのいろい＃
ろな道具、たくさんの時計、それらはかたちも大きさもそ＃
れぞれちがってはいるが、どれをみても大きくてえらそう＃
である。ひとかどの役目をつとめて、世の中の役にたつの＃
に、どれもこれも不足はなさそうである。ただ自分だけが＃
このように小さくて、なんの役にもたちそうにない。ああ、＃
＜Ｐ－００７＞
なんというなさけない身のう＃
えであろう。」＃
ふいにバタバタと足音がし＃
て、小さな子どもがふたり、＃
おくからかけだしてきた。男＃
の子と女の子である。ふたり＃
はそこらをみまわしていたが、＃
男の子は、やがてしごと台の＃
上のものをあれこれといじり＃
はじめた。女の子はただじっ＃
とみつめていたが、やがてこ＃
＜Ｐ－００８＞
の小さなねじをみつけて、＃
「まあ、かわいいねじ。」＃
というと、男の子はゆびさきでそれをつまもうとしたが、あ＃
まり小さいのでつまめなかった。やっとつまんだと思うと、＃
すぐにおとしてしまった。子どもたちは思わずかおをみあわ＃
せた。ねじは、しごと台のあしのかげにころがっていった。＃
このとき、父の時計屋さんがはいってきた。時計屋さんは、＃
「ここであそんではいけない。」＃
といいながら、しごと台の上をみて、だしておいたねじのな＃
いのに氣がついた。＃
「ねじがない。だれだ、しごと台の上をかきまわしたのは。＃
＜Ｐ－００９＞
ああいうねじはもうなくなって、あれ一つしかないのだ。＃
あれがないと、町長さんのかいちゅう時計がなおせない。＃
さがせ、さがせ。」＃
ねじはこれをきいて、とびあがるほどうれしかった。「それ＃
では、自分のようなものでも、役にたつことがあるのかしら。」＃
と喜んだが、「こんなところにころげおちてしまって、もし、＃
みつからなかったら。」と、それがまた心配になってきた。＃
親子はそうがかりでさがしはじめた。ねじは、＃
「ここにいます。」＃
とさけびたくてたまらない。三人はさんざんさがしまわった＃
が、みつからないのでがっかりした。ねじもがっかりした。＃
＜Ｐ－０１０＞
そのとき、いままで雲にか＃
くれていたたいようがかおを＃
だしたので、日光が店いっぱ＃
いにさしこんできた。すると、＃
ねじがその光を受けて、ピカ＃
リと光った。しごと台のそば＃
で、ふさぎこんで下をみつめ＃
ていた女の子が、思わず「あっ。」＃
とさけんだ。時計屋さんも喜＃
んだ。しかし、いちばん喜ん＃
だのはねじであった。＃
＜Ｐ－０１１＞
時計屋さんは、さっそくピンセットでねじをはさみあげて、＃
だいじにもとのふたガラスの中へいれた。そうして、一つの＃
かいちゅう時計をだしてそれをいじっていたが、やがて、ピ＃
ンセットでねじをはさんで、きかいのあなにさしこみ、小さ＃
なねじまわしでしっかりととめた。＃
りゅうずをまわすと、いままで死んだようになっていたか＃
いちゅう時計が、たちまち、ゆかいそうにカチカチと音をた＃
てはじめた。ねじは、自分がここにはいったために、この時＃
計ぜんたいが、ふたたび活動することができたのだと思うと、＃
うれしくてたまらなかった。時計屋さんは、しあげた時計を＃
ちょっと耳にあててから、ガラス戸だなの中につりさげた。＃
＜Ｐ－０１２＞
一日おいて、町長さんがきた。＃
「時計はなおりましたか。」＃
「なおりました。小さなねじ＃
が一本いたんでいましたか＃
ら、とりかえておきました。＃
ぐあいのわるかったのは、＃
そのためでした。」＃
といってわたした。ねじは、＃
「自分もほんとうに役にたっ＃
ているのだ。」＃
と、心からまんぞくした。　　＃
＜Ｐ－０１３＞
二　　イソップものがたり　　＃
ありとはと　　＃
一ぴきのありがいました。あつい日中の道を、ものを運び＃
ながら歩いてくると、のどがかわきました。＃
ちょうど、そばに小川が流れていました。＃
ありは、川の岸で、うつむいて水をのもうとしました。も＃
うすこしで口が水にとどきそうになったとき、足がつるりと＃
すべって、「あっ。」というまに、川の中におちてしまいました。＃
「助けて、助けて。」＃
＜Ｐ－０１４＞
ありは大きな声をだしてさ＃
けびました。けれども、だれ＃
もきてはくれません。＃
「助けて、助けて。」＃
ありは、いっしょうけんめ＃
いにさけびつづけました。＃
それを一わのはとがみつけ＃
ました。はとは、いそいで木＃
の葉をとって、ありのそばに＃
おとしてやりました。＃
木の葉は船のようになって、＃
＜Ｐ－０１５＞
ありのそばを流れました。＃
「ありがたい。」＃
ありはそういって、すぐ木の葉の船につか＃
まりました。そうして＃
その上に乘りました。＃
木の葉の船は波に流されて、川の岸＃
につきましたので、ありは、ぶじに岸＃
にあがることができました。＃
「ああ、助かった。もし、あの木の葉＃
の船が流れてこなかったら、どうなっ＃
ていたかしれない。」＃
＜Ｐ－０１６＞
ありは、心から木の葉におれいをいいました。＃
そのとき、ありのまえをひとりのかりうどが弓矢を持って＃
通りました。＃
そのかりうどは、きゅうに歩くのをやめて、弓に矢をつが＃
えて、木の上をねらいました。＃
木の上には、一わのはとがとまっていました。はとは、ね＃
らわれていることを知らずにいました。＃
ありは、いそいでかりうどのすねにはいのぼりました。そ＃
うして、力いっぱいくいつきました。小さなありでも、力ま＃
かせにかんだので、かりうどもびっくりして、＃
「あいたたた。」＃
＜Ｐ－０１７＞
と、大きな声をたてました。＃
その声をきいて、はとが下の方をみますと、かりうどが矢＃
をつがえているではありませんか。＃
「あぶないところだった。」＃
といって、大いそぎで木からとびたっていきました。　　＃
ありときりぎりす　　＃
一のばめん　　＃
まくがあくと、きりぎりすが大ぜいあつまって、音樂会をし＃
＜Ｐ－０１８＞
ています。あるきりぎりすはバイオリンをひいています。あ＃
るきりぎりすはチェロをひいています。あるきりぎりすはふ＃
えをふいています。そのほか、ハーモニカをふいているもの、＃
オルガンをひいているもの、たいこをたたいているもの、シ＃
ロフォンをたたいているもの、そのうしろに合唱隊がならん＃
で、うたをうたっています。まん中に、しきしゃがタクトを＃
いっしんにふっています。しばらく音樂がつづいてから終り＃
ます。＃
しきしゃ「上でき。上でき。」＃
と、さもまんぞくそうにしき台をおりてきて、あせをふきま＃
す。＃
＜Ｐ－０１９＞
バイオリンのきりぎりす「なかなかよくあったね。」＃
チェロのきりぎりす「ほんとうにいい氣持だ。」＃
たいこのきりぎりす「こんなによくあうと、た＃
いこのうちがいもあるよ。＃
じつにゆかいだ。」＃
オルガンのきりぎりす「みどりの木の葉は喜びに＃
みち、きよらかな風は、＃
われわれの音樂をほめて＃
くれる。」＃
ふえのきりぎりす「たいへんきれいなもんくをいいましたね。こんな樂＃
しいときは、二どとありませんね。」＃
＜Ｐ－０２０＞
しきしゃ「おおいにうたい、おおいにひいて、この夏の日を樂＃
しもうではないか。」＃
うたをうたうきりぎりす「そのとおり、そのと＃
おり。」＃
シロフォンのきりぎりす「さあ、ひと休みしよ＃
うではありませんか。」＃
みんな「そうしよう、そうし＃
よう。」＃
テーブルのまわりにあつまっ＃
て、まるくなります。テーブルには、お茶が用意してあり、＃
くだものが、たくさんおさらにもってあります。みんな、樂＃
＜Ｐ－０２１＞
しそうにそれをたべます。＃
オルガンのきりぎりす「美しいぶどうに、かがやくりんご、樂しいわれら＃
きりぎりすの生活――」＃
こんなことばをみんな喜んできい＃
ています。＃
そのとき、しもてから、ありが三＃
びき、ゆっくりでてきます。＃
大きな荷物を、力をあわせて運ん＃
できます。＃
たいこのきりぎりす「おやおや、ありさんがきたよ。」＃
バイオリンのきりぎりす「大きな荷物だな。」＃
＜Ｐ－０２２＞
チェロのきりぎりす「ありさん、ありさん。」＃
よばれても、ありたちは氣がつきません。＃
シロフォンのきりぎりす「ありさんったら、ありさん。」＃
ありたちははじめて氣がついて、＃
あり一「あ、だれかと思ったら、きりぎりすさんでしたか。」＃
あり二、三「きりぎりすさん、こんにちは。」＃
シロフォンのきりぎりす「こんにちは。きみたち、どこへいくの。」＃
ハーモニカのきりぎりす「そんな大きな物を持ってさ。」＃
あり三「うちへ帰るところなんです。」＃
バイオリンのきりぎりす「ここでいっしょに音樂会をやろうじゃないか。」＃
あり一、二、三「――」＃
＜Ｐ－０２３＞
チェロのきりぎりす「いいだろう。いまあそばないで、いつあそぼうとい＃
うのさ。わるいことはいわない。さあ、はいりたま＃
え。」＃
あり二「でも。」＃
シロフォンのきりぎりす　シロフォンをひとたたきたたいて、「どうだい。いい＃
じゃないか。」＃
バイオリンのきりぎりす　バイオリンをちょっとひいて、「いい音だろう。きれ＃
いな音だろう。」＃
たいこのきりぎりす　たいこをドンドンとたたいて、「ぼくがひょうしをとっ＃
てあげる。ここで樂しくあそんでおいで。」＃
あり一「せっかくですが、わたしたちはみんな、はたらくや＃
＜Ｐ－０２４＞
くそくをしているのです。」＃
チェロのきりぎりす「はたらくやくそくだって。まあいいや、こんないい＃
ときにあそばないで、いつあそぼうというんだね。＃
樂しむために生きているんじゃないか。」＃
あり三「でも、わたしたちは、はたらけるときにはたらくの＃
ですよ。さあ、おそくなるからでかけよう。」＃
といって、あり一、二をさそい、大きな荷物を、「一、二の三。」＃
と、かけ声をかけて持ちあげます。＃
しきしゃのきりぎりす「苦労しょうのありさんたちだな。」＃
バイオリンのきりぎりす「こんな樂しさも知らないで、氣のどくなありさんた＃
ちだよ。」＃
＜Ｐ－０２５＞
オルガンのきりぎりす「小さなからだに大きな荷物。荷物がありか、ありが＃
荷物か。」＃
みんな「ははははあ。」＃
ありはなんにもいわないで、おもい足どりでかみてにさって＃
いきます。＃
しきしゃ「われわれは、おおいにうたおう。」＃
シロフォンのきりぎりす「うたおう、うたおう。」＃
オルガンのきりぎりす「樂しみはいよいよくわわり、喜びはさらにたかまる。」＃
みんなにぎやかに音樂をはじめます。　　＃
二のばめん　　＃
＜Ｐ－０２６＞
かみて半分はありのいえの中、しもて半分はそとになってい＃
ます。雪がちらちら降っていて、夕ぐれに近いころ。＃
あり一　まどからそとをみて、「雪が降ってきた。」＃
あり二「今夜はつもるかもしれない。」＃
あり三「風がでてこなければいいね。ふぶきはいやだから。」＃
あり一「さ、そろそろ夕ごはんにしようか。」＃
あり二、三「そうしよう。」＃
あり一は、ろの火を赤くもえたたせます。＃
あり二、三「ああ、あたたかい、あたたかい。」＃
あり一「夏のあいだに、こんなにたきぎをあつめておいて、＃
よかったね。」＃
＜Ｐ－０２７＞
あり二「ほんとうだ。でも、夏のころはあつくてたいへんだっ＃
た。」＃
あり三「毎日あせだくだったね。」＃
あり一「そのおかげでさ、いまこう＃
してあたたまることもでき＃
るし、たべものもじゅうぶ＃
んたべられるというわけだ。」＃
あり三「はたらかないものには、こ＃
の樂しさ、この喜びはあじ＃
わえないだろう。」＃
あり二「たしかにそうだ。」＃
＜Ｐ－０２８＞
このとき、戸のそとに、きりぎり＃
すが二ひきたずねてきます。ぼう＃
しもかぶらず、がいとうもきてい＃
ません。＃
きりぎりす一「まあ、おねがいしてみよう。」＃
きりぎりす二「ふたりでたのめば、なんと＃
かなるだろう。」＃
きりぎりす一が、戸をトントンと＃
たたきます。＃
あり三「おや、だれかたずねてきた＃
らしい。」＃
＜Ｐ－０２９＞
あり一、二が戸の方をみています。＃
あり三「おはいり。」＃
戸をあけて、きりぎりす一、二がはいってきます。＃
あり三「きりぎりすさんじゃないか。」＃
きりぎりす一、二　ていねいにおじぎをしながら、「しばらくでしたね。」＃
あり一「お元氣ですか。」＃
きりぎりす一「お元氣どころか、このとおりすっかりよわって。」＃
きりぎりす二「なにかめぐんでください。」＃
きりぎりす一「すこしでもいいから、わけてください。」＃
あり一、二、三「――」＃
きりぎりす一、二「どうかたのみます。」＃
＜Ｐ－０３０＞
あり一「どうしよう。」＃
あり二「かわいそうだね。」＃
あり三「花のみつをわけてあげよう。」＃
あり一が、おくの方からみつをびんにいれてもってきます。＃
それをきりぎりすにわたします。＃
きりぎりす一、二「ありがとうございます。」＃
なんどもお礼をいってたちさります。雪がたくさん降ってき＃
ます。＃
――まく――　　＃
＜Ｐ－０３１＞
三　　かかし　　＃
これは、まんがの＃
シナリオです。＃
１　はげしい風。いねが波の＃
ようにゆれる。＃
２　かかしが、「へのへのもへ」＃
の顏で、風に向かって立っ＃
ている。きもののすそが＃
風にあおられる。＃
３　雲がちぎれてとぶ。＃
＜Ｐ－０３２＞
４　木が大ゆれにゆれる。木の葉がとぶ。＃
５　かかしのまゆがまっすぐにのびる。目だまの「の」の字がく＃
るくるまわる。口の「へ」の字がのびたりちぢんだりする。＃
６　「これぐらいの風にまけるものか。」＃
７　かかしの顏に葉がとびかかる。てっぺんのぬけたかんか＃
んぼうしがふきとばされる。顏のうしろを雲がとぶ。＃
８　いねが大きく波うつ。はげしい風の音。＃
９　かかしが風にまきあげられる。糸の切れたたこのように、＃
空にすいこまれていくかかし。＃
１０　からすの子が、びっくりしてすからとびだし、空をみあ＃
げる。＃
＜Ｐ－０３３＞
１１　おかあさんがらすが、羽をさか立てて、子がらすをすに＃
ひきもどす。＃
１２　白いひげの雲が風に流されてい＃
る。＃
１３　風を受けるたびに雲のからだの＃
かっこうがかわる。＃
雲「おや、かかしくんじゃ＃
ないか。」＃
かかし「助けて――雲のおじさん。」＃
かかし「ああ、おどろいた。生まれてはじめての大風だ。雲＃
のおじさん、わたしのたんぼはどこでしょう。」＃
＜Ｐ－０３４＞
雲「山のかげにかくれて、こ＃
こからはみえないよ。」＃
１４　風がふく。雲のひげがあおら＃
れて長くのびる。かかし、一＃
どははねあげられるが、もん＃
どりうって、また、ひげの中＃
におちる。＃
１５　かかしの目だま、ぐるぐるま＃
わりながら、大きくなったり、＃
小さくなったりする。口をもぐもぐさせている――声が＃
でないのである。＃
＜Ｐ－０３５＞
雲「だいじょうぶかい。」＃
かかし「なんてらんぼうな風なんだろう。おじさん、大風っ＃
てこわいな。」＃
雲「ないだりあれたり、海みた＃
いなものさ。ほう、また、＃
すごいのがくるぞ。」＃
１６　また、風。かかしのつかまった＃
ひげ、のびるだけのびてちぎれ＃
てしまう。＃
１７　くるくるまいながらおちていく＃
かかし。＃
＜Ｐ－０３６＞
１８　大すぎの上にやっととまったかかし。＃
かかし「すぎの木のおばさん、助けて。」＃
すぎ「あら、子どものかかしだね。かわいそうに。根の方＃
へおりていらっしやい――ああ、またふいてくるよ。＃
早く、早く、あっ。」＃
１９　おれるようにあたまを地につけるすぎの木。はげしい風＃
の音。＃
２０　高くふきあげられて、空にきえていくかかし――点になっ＃
て、おしまいにはみえなくなってしまう。＃
２１　風の音がよわくなる。それにつれて、空がうす赤くなっ＃
てくる。夕やけ雲がうかんでいる。＃
＜Ｐ－０３７＞
２２　ビルディングが立ちならんでいる町。ラジオの音樂。＃
２３　そのビルディングの一つ――と＃
がった屋根にひっかかっている＃
かかし。＃
２４　顏の大写し。「の」の字のはねたさ＃
きから、雨だれのようななみだ＃
がこぼれおちる。はなが動く。＃
口が動く。＃
２５　ずっと下にみえる夕やけの大通＃
りを、豆つぶほどの自動車や電＃
車が、ひっきりなしにゆききしている。＃
＜Ｐ－０３８＞
２６　立ちならぶビルディングのあいだから、とびあがってく＃
る親子のつばめ。＃
２７　子つばめがかかしをみつける。＃
子つばめ「おかあさん、なんでしょ＃
う。あの屋根にとまっ＃
ているのは。」＃
親つばめ「さあ――」＃
２８　親子のつばめ、屋根のそばを通＃
りぬけ、また、もどってきてか＃
かしの近くにとまる。＃
親つばめ「まあまあ、かかしさんですね。どうしたの、いっ＃
＜Ｐ－０３９＞
たい。」＃
かかし「ふきとばされたんです。きょうの大風に。」＃
子つばめ「へえ。きみ、どこにいたの。」＃
かかし「あの山のかげの、ずっと遠いたんぼだけど、ぼ＃
く、もう帰れないんだ。」なみだをぼろぼろこぼ＃
す。＃
親つばめ「でも、村に帰らなくちゃ。あなたのしごとはこ＃
れからよ。わたしたちのなかまがわるい虫をとっ＃
てそだてたいねを、こんどは、あなたがたがま＃
もるんですもの。」＃
かかし「そりゃそうだけど――」＃
＜Ｐ－０４０＞
親つばめ「ああ、いい考えがある。心配しないでまってい＃
らっしゃい。すぐ帰ってきますから。」＃
２９　親つばめ、子つばめをつれてさる。＃
３０　のこされたかかしの大写し。＃
かかし「帰るといったって、あんな遠いところ――でも、＃
もう一どあの村に帰りたいなあ。」＃
３１　かかしのまわりに、村の子どもや、森や、小川や、いな＃
田などの、きれいな、樂しかった思い出が、うかんでは＃
きえていく。＃
３２　日がくれかかる。夕やけがばら色にこくなる。かかしの＃
顏まで赤くなる。＃
＜Ｐ－０４１＞
３３　ビルディングのまどに、一つ二つと火がつく。＃
３４　ビルディングのあいだから、つ＃
むじ風のように、列をつくった＃
つばめのむれが、かかしの方へ＃
とんでくる。＃
３５　親つばめと子つばめが、かかし＃
のそばにとまる。＃
親つばめ「さあ、かかしさん、い＃
まから帰るのよ。」＃
子つばめ「みんなできみをおんぶ＃
するんだ。」＃
＜Ｐ－０４２＞
かかし「みなさんで。」＃
親つばめ「南へひきあげるついで＃
だから、えんりょしな＃
くてもいいのよ。さあ、＃
みなさん、日がくれき＃
らないうちにおねがい＃
します。」＃
３６　つばめのむれ、屋根の上にひと＃
かたまりになる。それがほぐれ＃
て、一列にビルディングをはな＃
れる。かかしが列のまん中にはいっている。＃
＜Ｐ－０４３＞
３７　しずんでいくお日さまをおって、町の上を列車のように＃
とぶつばめのむれ。＃
３８　山や、みずうみや、はたけの上＃
をひとかたまりになってとぶつ＃
ばめのむれ。＃
３９　その列が空にすいこまれていく。＃
それをつつむようにして日がく＃
れる。美しい空の色。＃
４０　青黒い夜空に大きな三日月さま。＃
４１　にわとりの声。さわやかな朝の＃
空。白い雲。＃
＜Ｐ－０４４＞
４２　木の枝にとまっている二わの子がらす。＃
子がらす一「ほら、みてごらんよ。ほんとうにあのか＃
かしが帰っているだろう。」＃
子がらす二「うん――だけど、いったいだれがつれて＃
帰ったんだろうね。」＃
子がらす一「おとうさんやおかあさんにもわからない＃
んだって――ぼくが目をさましたときに＃
は、おびみたいなものが向こうの山の方＃
へとんでいったんだよ。」＃
子がらす二「なんだろうな、それ。」＃
子がらす一「さあ、あのかかしったら、『さようなら。』＃
＜Ｐ－０４５＞
とか、『ありがとう。』とか、＃
なんべんもなんべんも＃
さけんでいたよ。」＃
４３　「へのへのもへ」のかかしが、む＃
ねをはって、目をむいて、た＃
んぼをみわたしている。＃
かかしの目のまえに、風にそ＃
よぐ金色のいねが、いちめん＃
につづいている。　　＃
＜Ｐ－０４６＞
四　　空のうた　　＃
おちば　　＃
北風、からかぜ、寒いのに、　　＃
おちばの、おちばの子どもたち、　　＃
じゃんけんぱらぱら　　＃
かけていく。　　＃
からから、かけかけ、どこへいく。　　＃
＜Ｐ－０４７＞
おちばの、おちばの子どもたち、　　＃
ちょんちょんすずめと　　＃
どこへいく。　　＃
かきの秋　　＃
やまが、草屋ののきまでたれて、　　＃
かきはすずなり、　　＃
夕がらす。　　＃
ませたくびだす子うまの顏に、　　＃
＜Ｐ－０４８＞
かきはすずなり、　　＃
夕明かり。　　＃
海　　＃
どこかでだれかがめくってる、　　＃
大きなきれいな一ページ、　　＃
生きた絵本の一ページ。　　＃
ふと、そんなこと思わせる、　　＃
あのまっさおな海の色。　　＃
＜Ｐ－０４９＞
書いても書いても書きたりぬ、　　＃
わたしの心の小人たち、　　＃
いつもでてくる小人たち。　　＃
ふと、そんなこと思わせる、　　＃
あのまっ白な波の音。　　＃
空のうた　　＃
うすむらさきにほのぼのと、　　＃
明かるくそまる朝の空。　　＃
樂しいことがあるような、　　＃
＜Ｐ－０５０＞
ああ、さわやかな朝の空。　　＃
すんだ青さをもちながら、　　＃
ときにはくもる晝の空。　　＃
考えごともできそうな、　　＃
ああ、おおらかな晝の空。　　＃
くらければこそ光る星、　　＃
ねむりをふらす夜の空。　　＃
きたないこともきえそうな、　　＃
ああ、おごそかな夜の空。　　＃
＜Ｐ－０５１＞
五　　月と雲　　＃
月の明かるい晩でした。屋根も、木の葉も、石ころも、み＃
んなきれいに光っていました。ふみおと、よしおと、みちこ＃
の三人が、かげふみをして遊んでいました。＃
そのうちに、あたりがきゅうにくらくなって、かげがみえ＃
なくなりました。三人は遊ぶのをやめて、空をみあげました。＃
月は、雲にはいったかと思うとすぐで、でたかと思うとま＃
たすぐはいります。＃
「お月さまが早く走っているね。」＃
＜Ｐ－０５２＞
と、よしおがいいました。＃
月はいま雲からでて、大＃
いそぎではなれていきます。＃
そうして、つぎの雲の方へ＃
どんどん走っていきます。＃
けれども、じっと月をみ＃
つめていると、月は動かな＃
いで、雲が大いそぎでとん＃
でいくようにもみえます。＃
「お月さまじゃないわ。雲＃
が走っているのよ。」＃
＜Ｐ－０５３＞
と、みちこがいいました。＃
ふみおは、両方のいうことをきいていいました。＃
「よしおくんはお月さまが走っているといったね。みちこさ＃
んは雲が走っているっていうの。」＃
「お月さまをじっとみていてごらんなさい。雲が大いそぎで＃
とんでいくでしょう。」＃
「でもね、雲をじっとみていてごらん。お月さまがずんずん＃
動いていくのがよくわかるよ。」＃
「へんだなあ。お月さまをみていると雲が動いて＃
いくし、雲をみているとお月さまが動いていく。＃
いったいどっちなんだろう。」＃
＜Ｐ－０５４＞
ふみおは、こういって、空をみあげました。＃
よしおとみちこが「月が走る。」「雲が走る。」といいあってい＃
るのをききながら、ふみおはふしぎでたまりませんでした。＃
ふみおはふと氣がついて、まえの方にある木の下へいきま＃
した。そうして、しばらく枝ごしに月をみていましたが、＃
「ここへきてごらん。ほら、よくわかるよ。」＃
と、手まねきをしました。＃
ふたりは木のそばへ走っていきました。＃
「ここに立って、お月さまを枝のあいだからみてごらん。」＃
ふたりはそのとおりにしてみました。すると、月は枝のあ＃
いだにじっとしていますが、雲はさっさと走っていきます。＃
＜Ｐ－０５５＞
よしおが大きな声をだしました。＃
「やっぱり雲が走っているんだね。」＃
「こうするとよくわかるのね。」＃
と、みちこも感心しました。＃
それから、三人はわかれて、それぞれ家へ帰りました。＃
ふみおがねるまえにそとをみると、空はいつのまにか、雲＃
一つなく、きれいにはれわたっていました。ふみおはさっき＃
のことを思いだして、また、にわの木の下へいってみました。＃
動かないと思ってみた月は、もうさっきの枝のあいだにはな＃
くて、木をずっとはずれてしまっていました。　　＃
＜Ｐ－０５６＞
六　　かべ新聞　　＃
私の学級では、來週から、かべ新聞を発行＃
することにしました。＃
かべ新聞第一号は、一組でつくることにな＃
りました。それから、二組、三組と、じゅん＃
じゅんにへんしゅうをすることにきめました。＃
私たち一組のものは、みんな集まって、どんなものにしよう＃
かといろいろ相談しました。手わけをして、やっとつぎのよう＃
なものができあがりました。　　＃
＜Ｐ－０５７＞
かべ新聞　　第一号　　＃
はじめのことば　　＃
こんど私たちの学級で、かべ新聞＃
を発行することになりました。＃
これには、みんなにお知らせした＃
いことを書きます。＃
みんなが喜ぶようなことを書きます。＃
みんなのしらべたことをはっぴょうします。＃
おもしろいことも、おかしいことも書きます。＃
どうぞ、みなさんの氣づいたことは、なん＃
＜Ｐ－０５８＞
でも、かかりのものにお知らせください。＃
「樂しい学級は、かべ新聞から。」　　＃
雪の朝　　＃
このあいだ雪の降った朝、一年生＃
の子が、学校にくる道で、はき物に＃
雪がついてころびました。そのひょ＃
うしに足をいためて、歩けなくなり＃
ました。そこを通りかかった人が、＃
おんぶして学校までつれてきました。＃
この人は、私たちの組のまつもとさ＃
＜Ｐ－０５９＞
んです。　　＃
七と五と　　＃
私は、きのう、おもしろいことに氣がつきました。それは＃
ことばの声のかずのことです。うたううたは、なぜうたい＃
やすいかと考えました。どうして、ふだんの話がうたえな＃
いのかと考えました。そのわけがわかりました。＃
うたううたは、そのことばの声のかずが、五か七になって＃
いるのです。＃
「空のうた」をしらべてみました。　　＃
ウスムラサキニ――七　　＃
＜Ｐ－０６０＞
ホノボノト――五　　＃
アカルクソマル――七　　＃
アサノソラ――五　　＃
タノシイコトガ――七　　＃
アルヨウナ――五　　＃
アアサワヤカナ――七　　＃
アサノソラ――五　　＃
それから、まえにならったのを思いだして書いてみました。　　＃
カボチャノハナガ――七　　＃
サキマシタ――五　　＃
アンナトコロニ――七　　＃
＜Ｐ－０６１＞
サキマシタ――五　　＃
いろはがるたやことわざの中にも、このことのあてはまる＃
ものがみつかりました。＃
これがわかったとき、私はおもしろくてなりませんでした。＃
また、ふしぎでなりませんでした。みなさん、ためしてみ＃
てください。（はらだ）　　＃
寒暖計　　＃
けさの温度は五度です。毎朝、このらんに、＃
その日の朝の温度を書きつけましょう。＃
「子どもは風の子。」＃
＜Ｐ－０６２＞
「ねこは、こたつでまるくなる。」　　＃
一口話　　＃
川が流れていました。＃
くつが流れてきました。そこへきゅうりが流れてきました。＃
きゅうりがくつの中にはいりました。＃
「きゅうくつ、きゅうくつ。」＃
といいました。　　＃
みじかい文　　＃
朝日の光で、＃
＜Ｐ－０６３＞
アルコールのびんが＃
きらっと光った。＃
アルコールは銀の水。＃
弟がせきがでるので、＃
おかあさんはゆたんぽをいれている。＃
わたしもせきがでたらいいなあ。＃
手をあらって、しゃぼんを水の上へおいたら、＃
つるっとすべった。＃
つかまえて、たなにあげたら、＃
＜Ｐ－０６４＞
あぶくをだしておこった。＃
どうして、八時に＃
なると、＃
ねむくなるのだろ＃
う。＃
どうしてだろう。＃
だれがねむくする＃
のだろう。（いしの）　　＃
＜Ｐ－０６５＞
なぞ　　＃
一　世界じゅうで、いちばん力のつよいものは＃
なあに。＃
二　上にすれば下になり、下にすれば上になるものはなあ＃
に。＃
三　はたらくときはよこになり、休むときは立つものはな＃
あに。＃
このなぞの答がわかった人は、紙に書いてかべ新聞が＃
かりのものにだしてください。　　＃
＜Ｐ－０６６＞
つづき話　　＃
この第一号に、つづき話の第一かいめを書きます。＃
第二号をつくる人たちは、このお話のつづきを書いてくださ＃
い。＃
第三号をつくる人は、またそのつぎを書くのです。＃
そのようにして、どこまでもお話をつづけてみましょう。ど＃
んなふうにお話がすすんでいくか、樂しみではありませんか。＃
お話の題はべつにきめませんから、かってにつぎを考えてく＃
ださい。　　＃
＜Ｐ－０６７＞
つづき話（第一かい）　　＃
あるところに、一ぴきの子ぐまが＃
住んでいました。お友だちと遊ぼう＃
と思って、山の谷を歩いていきまし＃
た。すると、一ぴきのさるにであい＃
ました。＃
「さるさん、さるさん。遊びましょ＃
う。」＃
と、子ぐまがいうと、さるは子ぐまをみてこわがって、＃
「きゃっ、きゃっ。」＃
＜Ｐ－０６８＞
といって、木の上にするするとのぼっていってしまいました。＃
子ぐまはまた歩いていきました。　　＃
このほか、「雪のかたち」を五つばかり、きれい＃
に写生しました。それを切りとって新聞にはり＃
つけました。それは、むしめがねでよくみなが＃
ら書いたのです。＃
まんがもいれました。一組の人がみんなで考＃
えてこしらえたまんがです。クロスワーズパズ＃
＜Ｐ－０６９＞
ルもこしらえました。ことば遊びも書きました。＃
この学校の子どものかずや、一ばん遠くから通っている子＃
どもの名や家の場所も書きました。＃
かべ新聞の大きさは、わら半紙を四まいはりあわせたもの＃
です。そんなに大きくはありませんが、これをじょうずにく＃
ぎって、きれいに、むだのないようにへんしゅうするのは、＃
むずかしいことでした。＃
第二号がどんなふうになるか、樂しみです。　　＃
＜Ｐ－０７０＞
七　　だれの力　　＃
ごろうは、妹のはるえといっしょになっ＃
て、大きな雪だるまを作りました。目もは＃
なも口もつけました。＃
「にいさん、この雪だるま、歩きだしそうね。」＃
「ほんとに歩くとおもしろいな。」＃
「お話もしたら、なおおもしろいわねえ。」＃
「雪だるま、どんなお話をするだろう。」＃
そこへ、中学校に通っているねえさんが、帰ってきました。＃
＜Ｐ－０７１＞
「まあ、よくできたのね。」＃
「いま、この雪だるまが、お話をすればいいって、いってい＃
たところよ。」＃
これをきいて、ねえさんはわらいました。＃
「口があるから、お話もするかもしれませんよ。」＃
「でも、こんな口じゃ、だめだわ。」＃
と、はるえは本氣になっていいました。＃
はるえは、まえに「こくご」でならった「よみかき」のところを、＃
ふと思いだしました。＃
「そうね。はるえさんのいうとおりね。雪だるまはお話はし＃
ないけれども、はるえさんが、なにかお話をしてあげたら＃
＜Ｐ－０７２＞
どう。」＃
「だるまさんのうたをつくって、うたってあげようか。」＃
「雪だるま、きっと喜びますよ。」＃
その日、晩ごはんをたべながら、ごろうはこんなことを考＃
えました。＃
いったい、あの雪だるまは、死んでいるのか、生きている＃
のか。もちろん生きているとは思わないが、死んでいるとも＃
思えない。死んでいたら、ころがってたおれるわけだし、目＃
だってつぶってしまうだろうし、あんなに元氣のいい顏つき＃
もしていないはずだ――＃
「ごろう、なにを考えこんでいるんだね。」＃
＜Ｐ－０７３＞
おとうさんにたずねられて、＃
「雪だるまのことです。」＃
と、とんでもない話をもちだ＃
したので、みんながわらいま＃
した。＃
「ね、おとうさん。雪だるま＃
は生きているのでしょうか、＃
死んでいるのでしょうか。」＃
「さ、どっちかな。」＃
「ぼく、どっちだかわからな＃
くなっちゃった。」＃
＜Ｐ－０７４＞
おかあさんが、＃
「ねえ、ごろうさん。生きているものには、みんな命というも＃
のがありますよ。それを考えたらわかるじゃありませんか。」＃
とおっしゃいました。＃
「命って、動くものでしょうか。」＃
「動きますとも。」＃
「風なんかも。」＃
「あれはちがいますよ。」＃
「汽車は。」「自動車は。」「雪は。」「火は。」こんなことをつぎからつ＃
ぎへと考えました。たとえ動いても、それだけでは命がある＃
とはいえないと、ごろうは思いつきました。＃
＜Ｐ－０７５＞
あくる朝、おとうさんから、＃
「どうだ、ゆうべの命のこと、わかったかい。」＃
ときかれて、ごろうは、＃
「まだけんとうがつきま＃
せん。」＃
と答えました。＃
「だいいち、おまえが生＃
きているんだから、わ＃
かりそうなものだがな。」＃
学校へいくとき、雪だるまのかたのところに、まつの枝を＃
＜Ｐ－０７６＞
つけました。＃
はるえはそれをみて、＃
「にいさん、これなあに。」＃
とききました。ごろうは、＃
「手だよ。」＃
といいながら、この手が動かないから、やはり雪だるまは命＃
がないのかなと思いました。＃
ごろうが学校で、＃
「先生、ぼくたちは動いたり息をしたりするから、生きてい＃
るんでしょう。」＃
「なんだい、ごろうくんは。きゅうにそんなことをきいたり＃
＜Ｐ－０７７＞
して。」＃
「きのうから、それを考えているんです。ぼくたちは、だん＃
だん大きくなるから、生きているんでしょう。」＃
「たしかに、動いたり大きくなったりしているものは、みん＃
な生きものだね。」＃
「雪だるまは動きもしないし、息もしていませんね。」＃
「雪だるま、雪だるまは生きものではないからね。」＃
「わかった、わかった。」＃
いぬは動くし、いきをするから命がある。うしもうまもそ＃
うだ。風や、自動車や、水車は、動いていても息をしないか＃
ら、命がないんだと、ごろうは考えつきました。＃
＜Ｐ－０７８＞
その夜、ごろうはおとうさんに、この考えついたことを話＃
しました。すると、おとうさんは、＃
「よく考えた。命のあるものは、日に日にそだっていく。た＃
とえ動かない木でも、草でも、命をもっているのだよ。と＃
にかく、命のことはむずかしい大きな問題だね。」＃
とおっしゃいました。そばからねえさんが、＃
「ごろうさん、あなたは、ねむってしまったら動かなくなる＃
でしょう。けれども、息はするでしょう。だれがそうさせ＃
るのかしら。」＃
といいました。＃
ごろうは、息をすることも自分の力ではないことをきいて、＃
＜Ｐ－０７９＞
なるほどと思いました。＃
「息ばかりではありませんよ。ほら、左のむねのところに手＃
をあててごらんなさい。どきんどきんやっているでしょう。＃
しんぞうのこどうですよ。あなたが、＃
それを動かそうと思って動かしてい＃
るの。ちがうでしょう。息と同じよ＃
うに、あなたがねむっているときで＃
も、どきんどきんやっていますよ。」＃
ごろうは、いつか「こくご」でならっ＃
た「あさがおの花」を思いだしました。そうして、自分とあさが＃
おの花とが、たいへん近いもののように思われました。　　＃
＜Ｐ－０８０＞
八　　つりばりのゆくえ　　＃
一のばめん　　＃
ほおりのみこと「にいさん、お願いがあります。」＃
ほでりのみこと「なんだ。」＃
ほおりのみこと「にいさんは毎日海へでて、魚をとっていらっしゃる＃
が、私は毎日山へいって、鳥やけものをとっていま＃
すね。」＃
ほでりのみこと「そうだ。それがどうした。」＃
＜Ｐ－０８１＞
ほおりのみこと「お願いがあるのです。」＃
ほでりのみこと「どういうことだ。」＃
ほおりのみこと「きょう一日だけ、私＃
につりをさせてくだ＃
さいませんか。その＃
かわり、にいさんは＃
山へいらっしゃって。」＃
ほでりのみこと「そんなこと、いやだ＃
よ。」＃
ほおりのみこと「たった一日だけでい＃
いのです。」＃
＜Ｐ－０８２＞
ほでりのみこと「いくら一日でも、いやだ。」＃
ほおりのみこと「一どつりがしたいのです。」＃
ほでりのみこと「そんなにつりがしたいのか。」＃
ほおりのみこと「あの大きなたいをつってみたいのです。」＃
ほでりのみこと「そううまくつれるものではないよ。でも、つってみ＃
るがいいさ。わたしは山へいこう。」＃
ほおりのみこと「ほんとう、にいさん。」＃
ほでりのみこと「このつりざおを持っていくがいい。」＃
ほおりのみこと「ありがとう、にいさん。にいさんはこの弓と矢を持っ＃
ていらっしゃい。」　　＃
＜Ｐ－０８３＞
二のばめん　　＃
ほおりのみこと「どうしてつれないのだろ＃
う。朝から一ぴきもつれ＃
ないなんて――＃
おや、ひく、ひく。ぐい＃
ぐいひくぞ。大きな魚ら＃
しい。ひきあげてみよう。＃
よいしょ。」＃
ほおりのみことはつりざおをひ＃
きあげる。糸がぷっつりと切れ＃
＜Ｐ－０８４＞
て、魚はにげる。＃
ほおりのみこと「しまった。大きいのをにがした。＃
あ、つりばりをとられた。どうしよう。困ったな。」　　＃
三のばめん　　＃
ほでりのみこと「おもしろくなかった。小鳥一わとれやしない。さ、＃
弓矢を返すよ。」＃
ほおりのみこと「にいさんもやっぱりえものがなかったんですか。」＃
ほでりのみこと「おまえは、なにかつったか。」＃
ほおりのみこと「いいえ、つれませんでした。つれないどころか、申＃
＜Ｐ－０８５＞
しわけのないことをしてしまいました。」＃
ほでりのみこと「どうしたのだ。」＃
ほおりのみこと「つりばりを魚にとられ＃
てしまいました。」＃
ほでりのみこと「とられたって。」＃
ほおりのみこと「はい。」＃
ほでりのみこと「――」＃
ほおりのみこと「申しわけがありません。＃
どんなことでもして、＃
おわびいたします。」＃
ほでりのみこと「だいじなつりばりをなくしてしまうなんて。おまえ＃
＜Ｐ－０８６＞
からいいだしておいて。」＃
ほおりのみこと「にいさん、ゆるしてく＃
ださい。」＃
ほでりのみこと「いや、ゆるすことはで＃
きない。」　　＃
四のばめん　　＃
ほおりのみことは、海べでな＃
いている。そこへひとりの年＃
よりがでてくる。＃
＜Ｐ－０８７＞
年より「もしもし、あなたは、どうしてないていらっしゃる＃
のですか。」＃
ほおりのみこと「つりばりは魚にとられてしまうし、にいさんにはし＃
かられるし、困ってないていたのです。」＃
年より「では、私がいいことを教えてあげましょう。そこに＃
船がある。あれにお乘りなさい。まもなく、きれい＃
なごてんにつくでしょう。」＃
ほおりのみこと「なんのごてんですか。」＃
年より「海の神のごてんです。そのごてんの門のそばにいど＃
があって、そのそばには、大きな木が立っています。＃
あなたは、その大きな木にのぼって、まっていらっ＃
＜Ｐ－０８８＞
しゃい。」＃
ほおりのみこと「木にのぼるのですか。」＃
年より「そうです。すると、海の神は、きっといいことを教＃
えてくださるでしょう。さあ、早く船にお乘りなさ＃
い。おしてあげますから。」　　＃
五のばめん　　＃
海のごてんの門のまえに、大きな木が立っている。＃
ほおりのみことは、木をみあげて、＃
ほおりのみこと「ははあ、この木だな。のぼってみよう。」＃
＜Ｐ－０８９＞
木にのぼって、下をみる。＃
ほおりのみこと「おや、あんなところ＃
にいどがある。きれ＃
いな水だな。」＃
そこへ女の人がでてきて、＃
いどの水をくもうとする。＃
いどの水をみて、＃
女「まあ、りっぱなかた＃
が、水にうつってい＃
るわ。」＃
女の人は木をみあげなが＃
＜Ｐ－０９０＞
ら、おじぎをする。＃
ほおりのみこと「すみませんが、そのいどの水を一ぱいください。」＃
女「はい。」＃
女の人は、水をくんで、ほおりのみことにさしあげる。＃
ほおりのみことは、ぐっとおのみになって、＃
ほおりのみこと「ああ、おいしい水。ごちそうさま。」　　＃
六のばめん　　＃
正面に、海の神がこしをかけていらっしゃる。＃
そこへ、さっきの女の人がでてくる。＃
＜Ｐ－０９１＞
女「海の神さまに、申しあげます。」＃
海の神「なんだね。」＃
女「門の木の上に、りっぱなかたがいらっしゃいます。」＃
海の神「木の上に、りっぱなかたが。」＃
女「さようでございます。」＃
海の神「では、そのかたをこちらへごあんないしなさい。」＃
女の人は、いったんさがる。まもなく、ほおりのみことを＃
あんないしてでてくる。＃
海の神「さあ、どうぞこちらへ。」＃
ほおりのみことは、こしをかける。＃
海の神「あなたは、どなたでいらっしゃいますか。」＃
＜Ｐ－０９２＞
ほおりのみこと「私は、ほでりのみことの弟、ほおりのみことです。」＃
海の神「あ、さようでございま＃
したか。なにかご用で＃
ございましょうか。」＃
ほおりのみこと「じつは、海でつりをし＃
ていたら、つりばりを＃
とられてしまったので＃
す。」＃
海の神「つりばりを。」＃
ほおりのみこと「そうです。兄のだいじ＃
なつりばりなので、私も困ってしまいました。そこ＃
＜Ｐ－０９３＞
へ年をとったかたがあらわれて、私に海のごてんへ＃
いくようにと教えてくださいました。それで、いま＃
ここへやってきたところです。」＃
海の神「そうでしたか。それはお困りでしょう。では、さっ＃
そくさがさせてみましょう。」＃
女の人に向かって、＃
海の神「魚どもを、みんなここへよび集めるように。」＃
女「はい。」＃
女の人は、魚たちをたくさんつれてでてくる。＃
女「魚どもをよんでまいりました。」＃
海の神「これでみんなか。」＃
＜Ｐ－０９４＞
女「はい。たいだけは、病＃
氣でねておりますの＃
で、ここへはまいっ＃
ておりません。」＃
海の神「そうか。みなのもの＃
にたずねるが、だれ＃
か、このかたのつり＃
ばりをとっていった＃
ものはないか。」＃
魚一「ぞんじません。」＃
魚二「とりません。」＃
＜Ｐ－０９５＞
魚三「ちっともぞんじませ＃
ん。」＃
海の神「それはおかしい。い＃
や、たしかにあるは＃
ずだ。だれか知って＃
いるものはないか。」＃
魚たち「ほんとうです。」＃
海の神「おかしいな。」＃
海の神は、しばらくお考＃
えになって、女の人に、＃
「それでは、たいをち＃
＜Ｐ－０９６＞
ょっとここへよんできてくれないか。」＃
女「はい。」＃
女の人は、たいをつれてでてくる。＃
たい「なにかご用でございましょうか。」＃
海の神「おまえは、このかたのつりばりを知らないか。」＃
たい「このあいだから、つりばりをのどにかけまして、た＃
いへん苦しんでいるところでございます。」＃
海の神「あ、それにちがいない。」＃
女の人に向かって、＃
海の神「たいののどから、つりばりをとっておやり。」＃
女「はい。」＃
＜Ｐ－０９７＞
つりばりをとる。＃
たい「あ、これですっかりらくになりました。」＃
女の人はつりばりを水であらって、海の神にさしあげる。＃
海の神「たしかにつりばりだ。」＃
海の神は、ほおりのみことのまえにさしだしながら、＃
海の神「このつりばりではございませんか。」＃
ほおりのみこと「あ、これだ。これです。」＃
海の神「みつかって、ほんとうによろしゅうございました。」＃
ほおりのみこと「ありがとう。みなさん、ありがとう。」＃
魚たちが合唱をする。みことは、それにあわせておどりを＃
おどる。　　＃
＜Ｐ－０９８＞
だいじなだいじなつりばりが、　　＃
でてきて神さまお喜び。　　＃
いたい、いたいとないていた、　　＃
たいも喜び、おめでたい。　　＃
めでた、めでたとさかなたち、　　＃
みんなでまうやら、うたうやら。　　＃
＜Ｐ－０９９＞
九　　ぼくの発見　　＃
（一）　　＃
つくえのひきだしをかたづけていると、いつか、おじいさ＃
んにいただいた古いめがねのたまと、おとうさんにかってい＃
ただいた小さな虫めがねがでてきた。＃
「これは、いいものがみつかった。」と思いながら、ぼくは、＃
この二つをかさねたりべつべつにしたりして、つくえの上を＃
みたりそとのけしきをのぞいたりしていた。＃
そのうちに、ふと、おもしろいことを発見した。＃
左の手に、めがねのたまを持って、目から遠くはなした。＃
＜Ｐ－１００＞
すると、向こうのけしきが、小さく、さかさまにみえた。そ＃
のさかさまにみえるけしきを、＃
大きくしてみようと思って、右＃
の手に虫めがねを持って、のぞ＃
いてみた。どこかの屋根が、め＃
がねのたまいっぱいにひろがっ＃
て、ついそこにあるようにみえ＃
るではないか。それは、ここか＃
ら百メートルもはなれている、＃
向こうの家の屋根であった。＃
「これで、いつか、おとうさんのお話にきいた望遠鏡が、で＃
＜Ｐ－１０１＞
きるかもしれない。」＃
こう思いつくと、ぼくは、もう、じっとしていられなくなっ＃
た。＃
ぼくは画用紙をとりだした。そうして、その一まいをぐる＃
ぐるとまいた。ちょうど、めがねのたまがはまるくらいの大＃
きさにまいて、その一方のはしに、めがねのたまをはめた。＃
きちんとはまったとき、まいた紙を糸できりきりとまいて、＃
動かないようにした。これで、一本のつつができあがった。＃
つぎに、もう一まいの画用紙を、ぐるぐるとまいた。そう＃
して、さっきのつつの中へ、ちょうど、するするとはいるく＃
らいの大きさに作って、そのはしに、虫めがねをとりつけた。＃
＜Ｐ－１０２＞
こうしてできた二本のつつは、うまくはまりあって、長く＃
のばしたりちぢめたりすることができる。＃
「さあ、できたぞ。うまくみえるかしら。」＃
ぼくはこうひとりごとをいいながら、そとをのぞいてみた。＃
長い物がぼんやりみえる。二つのつつをのばしたりちぢめた＃
り、かげんしているうちに、はっきりした。＃
電柱だ。はりがねが六本あることまでわかる。＃
もっと下をみる。屋根だ。しょうじだ。おや、だれかが、＃
しょうじのあいだから顏をだしている。いそいで、おかあさ＃
んのところへいった。＃
「おかあさん、きてごらんなさい。早く、早く。」＃
＜Ｐ－１０３＞
おかあさんは、目をまるくして、＃
「なんです、まさおさん。大き＃
な声をして。」＃
「なんでもいいから、きてくだ＃
さい。」＃
ぼくは、おかあさんをひっぱ＃
るようにして、つれてきた。そ＃
うして、ぼくの望遠鏡をのぞい＃
てもらった。＃
「まあ、よくみえるね。でも、＃
さかさまじゃないの。」＃
＜Ｐ－１０４＞
「さかさまでも、よくみえるでしょう。」＃
「向こうの家のせんたく物もみえますよ。あ、人がこっちを＃
みている。森の木のきれいなこと。」＃
ぼくとおかあさんは、かわるがわるこの望遠鏡をのぞいて＃
樂しんだ。　　＃
（二）　　＃
弟は、二三日まえから、かぜぎみである。しかし、ねつは＃
ないので、ねているわけではない。ただ、はながつまってい＃
るだけだが、そのために発音がすこしおかしい。「あのねえ」と＃
いうのが、「アドデエ」ときこえる。「にいさん」というのは、「リイ＃
＜Ｐ－１０５＞
サン」のようだ。＃
さっきも、「紙をちょうだい。」＃
というのが、「カビヲチョウダイ。」＃
ときこえたので、にいさんが、＃
「ハダヲカブノカイ。」＃
といって、みんなで大わらいを＃
した。弟のことばをまねて、「は＃
なをかむのかい。」といったので＃
ある。＃
ぼくも、もちろんわらった。＃
そうして、にいさんのまねのう＃
＜Ｐ－１０６＞
まいのに感心した。弟は、まえに、「はなをかむ。」ということ＃
ばを、そのようにいったことがあるのではない。しかし、＃
「ハダヲカブ。」というのが、いかにも弟のいいそうなことばつ＃
きである。その、弟がまだいわないことばを、さきにいった＃
から感心したのである。＃
そこで、ぼくもひとつまねをしてやろうと思った。なにか＃
よいおりはないかと思っていたら、ちょうど、空からブルン、＃
ブルンというばくおんがきこえてきた。弟のだいすきな飛行＃
機である。ぼくは、ここだと思って、＃
「あっ、ビゴウキダ。」＃
といった。いってから、すこしふしぜんだなと思った。みん＃
＜Ｐ－１０７＞
なもあまりわらってくれない。弟が、＃
「飛行機なら、ちゃんと、ヒコーキといえるよ。」＃
といったので、みんなは、これで大わらいとなった。＃
ぼくのまねはしくじった。しかし、ぼくは、このおかげで、＃
おもしろいことに氣がついた。弟ははながつまっているため＃
に、あることばが、うまく発音できなくなっている。しかし、＃
どんなことばでも発音できないわけではない。発音できるこ＃
とばと、できないことばとがある、ということに氣がついた＃
のである。＃
ぼくは、夜、勉強をすましてから、ひとりで、なぜはなが＃
つまるといえなくなることばと、はながつまってもいえるこ＃
＜Ｐ－１０８＞
とばとがあるのだろう、と考えてみた。そのわけは、すぐけ＃
んとうがついた。はながつまっ＃
たために発音ができなくなるよ＃
うな音は、もともとはなから声＃
のでるような音にちがいない。＃
そうして、はながつまっても発＃
音できるような音は、はなから＃
声がでない音のはずである。ぼ＃
くは、いままで、ものをいうと＃
きに、声がはなからでるかでな＃
いかということを、考えたことがなかった。これはおもしろ＃
＜Ｐ－１０９＞
いぞとぼくは思った。＃
では、なんという音が、はなから声のでる音なのだろうか。＃
弟は、「はな」の「ナ」、「あのね」の「ノ」と「ネ」、「にいさん」の「ニ」、「紙」の＃
「ミ」、「かむ」の「ム」がいいにくいらしい。すると、これらははなか＃
らでる音なのだろう。そう思って、「ナ」、「ノ」、「ネ」、「ニ」、「ミ」、「ム」、＃
と自分で声をだしていってみると、いかにもはなから声がで＃
ているような氣がする。そこでぼくは、自分ではなをつまん＃
で、はなのあなから息がもれないようにして、「ナ」、「ノ」、「ネ」、「ニ」、＃
「ミ」、「ム」といってみた。苦しい。はなから声がでる音であるこ＃
とはたしかとなった。自分ではなをつまんで、「ナ」といいなが＃
ら、耳できいてみると、まるで「ダ」といっているようだ。弟は、＃
＜Ｐ－１１０＞
こんなふうにして、「はな」といっているんだなと思うと、きゅ＃
うにおかしくなった。これなら、弟のまねなんかわけはない＃
ぞと思った。なんでも、「ナ」や「ノ」のつくことばがあったら、＃
「ダ」や「ド」にいいかえればいいわけだ。ためしに、「なんだ」とい＃
うかわりに、「ダンダ」といってみると、いかにも弟のいいかた＃
そっくりになった。それでぼくは、思わず声をたててわらっ＃
てしまった。＃
よし、あしたはうまくやって、みんなをわらわせてみせる＃
ぞと思ったが、そのとき、新しいことがあたまにうかんだの＃
で、もうそんなことはどうでもよくなってしまった。弟がい＃
えない音の中で、「ナ」、「ノ」、「ネ」、「ニ」は、みんなアイウエオ、カ＃
＜Ｐ－１１１＞
キクケコ――という五十音の中で、ナニヌネノという一ぎょ＃
うの中にはいっている音ばかり＃
ではないか。ただ一つ「ヌ」という＃
音がぬけているだけである。＃
そこで、あらためて声をだし＃
て「ヌ」といってみた。＃
これもはなから声がぬけてい＃
るようだ。ねんのために、はな＃
をつまんで、「ヌ」といおうとした＃
ら、じつに苦しい。そうすると、＃
ナニヌネノという一ぎょうは、ぜんぶはなの音でできている＃
＜Ｐ－１１２＞
ことがわかった。＃
このほかに、弟は「ミ」、「ム」がいえなかった。この二つは、両＃
方とも、マミムメモという一ぎょうの中にはいっている。こ＃
こで、もしやと思って、はなをつまんで「マ」、「メ」、「モ」といっ＃
てみたら、これらもはなの音であることがわかった。そうし＃
て、こんどは、アイウエオ、カキクケコから、じゅんじゅん＃
にいってみたところが、ふしぎふしぎ、はなからでる音は、＃
ナニヌネノ、マミムメモの二ぎょうだけで、あとは、おしま＃
いのバビブベボ、パピプペポにいたるまで、みんなはなから＃
声のでる音ではないことがわかった。＃
ぼくは、五十音というものは、一年生のときにならったか＃
＜Ｐ－１１３＞
らよく知っているが、いままでは、「ちがったかなをならべた＃
もの」ぐらいに思って、それ以上ふかく考えてみたことはな＃
かった。それがいま、一つ一つの音の性質を考えたうえで作っ＃
たものであることがわかって、びっくりしてしまった。カキ＃
クケコでも、サシスセソでも、かんたんにはわからないが、＃
一ぎょう一ぎょうは、なにか、ほかのぎょうとはちがった性＃
質をもっているにちがいない。＃
ぼくは、こう考えると、弟のまねをしてみんなをわらわせ＃
てやろうなどという氣持は、どこかへふっとんでしまった。＃
それよりも、五十音について、新しく思いついたことをみん＃
なに話して、びっくりさせてやろうと考えたからである。　　＃
＜Ｐ－１１４＞
十　　たこ　　＃
おじさんからたこをいただきました。ま四角で、骨が二本＃
しかついていないたこです。＃
はじめてあげにいったときに、みんなが、＃
「へんなたこだな。こんなものがあがるものか。」＃
といってわらいました。けれども、あげてみると、なかなか＃
よくあがりました。だれのたこよりもよくあがりました。わ＃
る口をいったものも、＃
「やあ、よくあがる。ふしぎだなあ。」＃
＜Ｐ－１１５＞
といって感心しました。＃
ただしちゃんが、そばから、＃
「ちょっと糸を持たせて。」＃
といいました。ただしちゃんは、海外からひきあげてきた子＃
で、來年小学校へあがります。糸を持ったただしちゃんは、＃
「よくひっぱるな。」＃
といってにこにこしました。たこが青空で右や左にゆれると、＃
自分もいっしょに首をふりながら、しっかり糸をにぎってい＃
ます。＃
「こんなたこ、ほしいなあ。」＃
と、ただしちゃんがいいました。ほんとうにほしそうな口ぶ＃
＜Ｐ－１１６＞
りなので、＃
「作ってあげようか。」＃
といいますと、ただしちゃんは喜んで、＃
「うん、作って。」＃
と、元氣のいい声でいいました。＃
たろうさんが、わきから、＃
「きみ、作れるかい。」＃
とききました。＃
「作れるさ。」＃
と答えましたが、ほんとうは、たこを作るのははじめてです。＃
けれども、いっしょうけんめいに作ったら、できないことは＃
＜Ｐ－１１７＞
ないだろうと思いました。＃
うちへ帰って、そのたこをみて、作り＃
かたを考えてみました。材料は、ま四角＃
な紙と、骨にするほそい竹二本と、それ＃
に、たこ糸やのりなどです。紙は半紙で＃
いいし、骨は工作のあまりのひごでまにあわせました。のり＃
は、ごはんつぶをよくねると、いいのりができました。＃
はじめに半紙をま四角に切りました。なが四角から、ま四＃
角に切る切りかたは、いつかおかあさんに教えていただきま＃
したから、うまくできました。＃
「なんの絵をかこうか。」と、いろいろ考えましたが、ただし＃
＜Ｐ－１１８＞
ちゃんのわらい顏をかくことにしました。＃
クレヨンで色をつけ、バックをむらさき色にぬりつぶした＃
ら、ただしちゃ＃
んの顏が、生き＃
生きとうきあがっ＃
てきました。＃
つぎに骨のと＃
りつけです。骨＃
は、たて骨とよ＃
こ骨の二本です。＃
まず、たて骨からはじめました。紙のうらには、まん中に、＃
＜Ｐ－１１９＞
ま四角に切ったときにつけたすじがたてについています。そ＃
のすじにあわせてひごを切り、小さな紙で上と下とまん中を＃
はりつけました。＃
それから、よこ骨。よこ骨はまっすぐではなく、上へ弓な＃
りにまげるのですから、めんどうでした。じっさいに紙の上＃
でいろいろとまげぐあいをしらべ、ちょうどいい長さにひご＃
を切りました。はりつけるのも、まがっているのでめんどう＃
でしたが、いろいろにくふうして、うまくはりつけました。＃
やっとできたので、おかってにいらっしゃるおかあさんの＃
ところへとんでいって、＃
「やっとできましたよ。」＃
＜Ｐ－１２０＞
といっておみせしました。おかあさんは、＃
「まあ、よくできましたね。」＃
と、ほめてくださいました。＃
「これ、ただしちゃんにあげるの。」＃
「ただしちゃん、大喜びでしょう。でも、のりがかわかない＃
うちにあまりいじると、すぐはがれますよ。そうっとかわ＃
かしておおきなさい。」＃
ぼくは、だいじに本ばこの上にのせておきました。＃
「早くかわくといいな。かわいたら、糸目をつけて、ただし＃
ちゃんのところへ持っていってあげるんだ。」＃
ぼくは、うれしくてたまりませんでした。　　＃
＜Ｐ－１２１＞
十一　　うさぎさん　　＃
五ひきのうさぎさんがいまし＃
た。＃
ある日のこと、五ひきのうさ＃
ぎさんは、まつ林の中で、まつ＃
かさで、まりなげをしたり、フッ＃
トボールをしたりして遊びまし＃
た。＃
そこへ、おさるさんがやってきました。＃
＜Ｐ－１２２＞
「うさぎさん、そのまつかさをくれないか。」＃
うさぎさんたちは、おさるさんにみんなまつかさをあげよ＃
うと、話しあいました。＃
「あげるよ。お受けなさい。」＃
うさぎさんたちは、まつかさを一つ一つ、ぽんぽんとおさ＃
るさんになげてやりました。＃
おさるさんは、きょろきょろしながら、まつかさを受けと＃
りました。＃
うさぎさんたちは、くるみの木の下で遊びました。そこに＃
は、くるみの実が、ころころと落ちていました。＃
＜Ｐ－１２３＞
うさぎさんは、くるみをひろって、石でわってたべること＃
にしました。＃
「このくるみを持っていって、＃
山のてっぺんでたべよう。」＃
そういいながら、カチン、カ＃
チンとわっていると、そこへちょ＃
ろちょろと、りすさんがきまし＃
た。＃
「うさぎさん、なにしているの。」＃
「くるみをわっているんだよ。」＃
「かたくて、うまくわれないだろう。」＃
＜Ｐ－１２４＞
「石でたたいて、わっているのさ。」＃
「たくさんとれたね。ぼくにもちょうだい。ぼく、くるみだ＃
いすきなんだ。」＃
「りすさんは、くるみがだいすきだそうだから、あげようか。」＃
「あげよう。」＃
「りすさん、さ、あげるよ。おあがり。」＃
りすさんは、両手に、くるみをにぎって、おいしそうにた＃
べました。＃
「こんどは、なにをしようか。」＃
＜Ｐ－１２６＞
「あなをほって、トンネルをこしらえて遊ぼうよ。」＃
「トンネルか。それはおもしろい。」＃
五ひきのうさぎさんたちは、めいめいにあなをほりはじめ＃
ました。＃
まえ足でほっては、うしろ足で土をはじきだしました。あ＃
なはずんずん長くなっていきました。＃
「そっちのあなと、こっちのあなとつづけようか。」＃
「つづけよう。」＃
トンネルはだんだん深くなり、廣くなりました。＃
「ここで、かくれんぼしよう。」＃
「しよう、しよう。」＃
＜Ｐ－１２７＞
「じゃんけんぽん。」＃
「あいこでしょ。」＃
五ひきのうさぎさんたちは、大きな声でじゃんけんをして、＃
おにをきめました。＃
おにが、目をつぶって、＃
「もう、いいかい。」＃
とさけびました。四ひきのうさぎさんたちは、とんとこ、と＃
んとことトンネルの中を走っていきました。＃
「もう、いいかい。」＃
「――」＃
「もう、いいかい。」＃
＜Ｐ－１２８＞
「もう、いいよ。」＃
おにも、とんとこ、とんとことさがしにでかけました。＃
おにの足音をきいて、四ひきのうさぎさんたちは、うまく＃
にげました。おにがあちらからくると、こちらへかくれ、こ＃
ちらからまわっていくと、みんなはあちらへこっそりわたり＃
ました。＃
かくれているうさぎさんたちは、おかしいのをがまんしな＃
がら、「クック、クック。」といって、うまくにげました。＃
ところが、一ぴきのうさぎさんが、あわててにげたので、＃
トンネルのさか道に足をすべらせて、ころころと、下の方へ＃
ころがりこんでいきました。＃
＜Ｐ－１２９＞
「みつけた。」＃
新しいおにがきまって、またはじめようとしたとき、トン＃
ネルの入口のところで、だれかの声がします。それはたぬき＃
さんでした。たぬきさんは毛をぬらしてなにかあわてていま＃
す。＃
「うさぎさん、かくしておくれ。ちょっとかくしておくれ。」＃
「どうしたの、たぬきさん。」＃
「いま、きつねに追いかけられているんだ。きつねがおこっ＃
て、追いかけてくるんだよ。」＃
「――」＃
「きみたちが、ここでわいわいやっていては、すぐぼくが、＃
＜Ｐ－１３０＞
きつねにみつかってしまうから、どこかへいってくれたま＃
え。ぼくひとり、じっとしず＃
かにしていたいんだよ。」＃
たぬきさんが、ま顏になって＃
いうので、うさぎさんたちは、＃
たぬきさんがかわいそうになり＃
ました。＃
うさぎさんたちは、そのまま＃
向こうのやぶの方へいってしま＃
いました。＃
それをみて、たぬきさんは、「あははは。」と、大声でわらい＃
＜Ｐ－１３１＞
ました。＃
「うさぎたちは、なんてひとがいいんだろう。ぼくはきつね＃
に追われてなんかいやしないんだ。このトンネルがほしかっ＃
たのさ。このあたたかいトンネルで、今夜、ゆっくりとね＃
むりたかったのさ。」＃
うさぎさんたちは、大きなけやきの下で、まるくならんで、＃
話をしました。＃
「こんどはなにをして遊ぼう。」＃
「かけっこだ。」＃
＜Ｐ－１３２＞
「よし、やろう。」＃
かけっこは、うさぎさんたちのおとくいです。＃
「決勝点は、あの山のてっぺん＃
にしよう。いいかい。」＃
「いいとも。」＃
「ようい。」＃
「どん。」といおうとすると、う＃
さぎさんたちのまえに、大きな＃
しかさんがあらわれました。＃
「ぼくも、かけっこのなかまに＃
いれてくれたまえ。」＃
＜Ｐ－１３３＞
「いいよ。おはいり。」＃
「決勝点は、どこ。」＃
「あの山のてっぺんさ。」＃
「あの山のてっぺんか。わかった。」＃
しかさんは、のっそりと立って、山の方をみあげました。＃
「なにかかけようじゃないか。」＃
「しかさん、ただ遊ぶんだよ。」＃
「ただ遊ぶんじゃ、おもしろくない。なにかかけよう。」＃
「なにもいらないや。」＃
「勝ったものになにもないなんて話はない。どうだ、こうし＃
ては。」＃
＜Ｐ－１３４＞
しかさんは、もし自分が勝ったら、このしかの角で、うさ＃
ぎさんたちをつきあげるというのです。＃
「そのかわり、ぼくが負けたら、この角を、おってしまって＃
もいい。」＃
うさぎさんたちは、困ってしまいました。どうせ、足の早＃
いことにかけては、しかさんにかないません。そうすると、＃
自分たちは、あの大きなするどい角で、つきあげられてしま＃
わなければなりません。＃
しかさんに勝ったところで、あの角をおるなどということ＃
はできません。角をとったところで、なんになりましょう。＃
ちっともいいことではないと、うさぎさんたちは話しあいま＃
＜Ｐ－１３５＞
した。＃
「さ、はじめよう。いいか。」＃
うさぎさんたちは、しかさんとならびました。しかさんは、＃
「ようい、どん。」＃
と、元氣のいい声をかけました。＃
五ひきのうさぎさんと、しか＃
さんとは、風のように走りだし＃
ました。ささの中、やぶの中を＃
とんでいきます。＃
のぼりざかを走るのは、うさ＃
ぎさんのもっともとくいとする＃
＜Ｐ－１３６＞
ところです。＃
しかさんも負けてはいません。角をふりたてふりたて走り＃
ました。ところが、ぶどうのつるに、角がひっかかりまし＃
た。＃
「なんだ、このぶどうのつるめ。」＃
しかさんがおこって走ると、こんどはたおれた木のみきに＃
トンとけつまずいて、すってんころりところげました。＃
「このくされ木めが。」＃
ぷんぷんおこりながら、びっこをひきひき、てっぺんにた＃
どりつきました。＃
そこには、もううさぎさんたちはいませんでした。＃
＜Ｐ－１３７＞
そうして、木の切りかぶに、つぎのようなことが、赤いク＃
レヨンで書いてありました。＃
「しかさん、私たちが勝ちましたよ。けれども、あなたの角＃
はおりません。うさぎたち。」＃
「なんだと、ひとをばかにしている。ようしゃはならない。＃
角でついてやる。」＃
しかさんは、うさぎさんたちのあとを、どんどん追いかけ＃
ました。＃
うさぎさんたちは、谷をわたり、みねを一つこえました。＃
長い森をくぐりました。そのうちに、しかさんは、いつのま＃
にかはぐれてしまいました。＃
＜Ｐ－１３８＞
やがて、うさぎさんたちは、大きな岩のところにでました。＃
「ああ、こわかった。」＃
「ここまできたら、もう安心だね。」＃
「よかった、よかった。」＃
五ひきのうさぎさんたちは、ここでゆっくり休むことにし＃
ました。ところが、この大きな岩のかげに、とらさんがねむっ＃
ていたのです。＃
うさぎさんたちは、そのことをすこしも知りませんでした。＃
とらさんは、晝ねをしていたのですが、うさぎさんたちがあ＃
＜Ｐ－１３９＞
まりガヤガヤ話をするので、目をさましてしまいました。＃
「いいごちそうができた。」＃
とらさんは、そっと首をのばして、うさぎさんたちの方を＃
のぞきました。五ひきのうさぎさんたちは、あせをふいたり、＃
ねころんだり、足をもんだりしていました。＃
とらさんは、いきなり、＃
「こら、うさぎども。」＃
と、われがねのような声をたてました。＃
うさぎさんは、びっくりぎょうてん、みんな地面にぺたん＃
とうつぶしてしまいました。＃
「いいところへきてくれた。おなかがぺこぺこなところだ。＃
＜Ｐ－１４０＞
おいしい肉がたべられる。どれ、ごちそうになろうかな。」＃
のそり、のそり、そばに歩いてきました。＃
うさぎさんたちは、もうにげようと思ってもにげることは＃
できません。＃
助けてくださいと、お願いしたところで、ゆるしてくれる＃
みこみもありません。＃
とらさんが手をのばして、一ぴきのうさぎさんのせなかを＃
おさえました。＃
うさぎさんたちは、いっしんになって、神さまにおいのり＃
をしました。＃
そのとき、＃
＜Ｐ－１４１＞
「こら、まて。」＃
という、それこそかみなりのような声がひびきました。それ＃
は、もう一ぴきのとらさんでした。＃
「おれがさきにうさぎをみつけたのだ。あの谷をわたるとき＃
に、ちゃんとみつけたのだ。そこから、あとをつけてきた＃
のだ。」＃
「おれが、いまたべようとしていたところだ。よこどりする＃
と、ゆるさないぞ。」＃
「なにを。」＃
「やるものか。」＃
一ぴきのとらさんが、いきなり、もう一ぴきのとらさんに＃
＜Ｐ－１４２＞
とびかかりました。＃
二ひきのとらさんが、つかみあいをはじめました。上になっ＃
たり、下になったりしました。＃
そのあいだに、うさぎさんたちは、手をつないで、そこを＃
にげだしました。＃
どんどん、どんどんにげました。＃
山を、いくつも、いくつもこえました。＃
谷川にそって、山のふもとにでてきました。＃
やっとしずかな廣い野原にでました。野原には、日の光が＃
いっぱいさしています。クローバーの花が、まっ白にさいて＃
いました。おなかのすいた五ひきのうさぎさんは、だいすき＃
＜Ｐ－１４３＞
なクローバーをたべました。＃
みつばちさんがとんできて、＃
「うさぎさん、ここは、しずか＃
なところですよ。安心して、＃
ゆっくりおあがりなさい。」＃
と、うたいながらいいました。＃
五ひきのうさぎさんたちは、＃
みつばちさんのことばを、たい＃
へんありがたく思いました。　　＃
