研究者が各自の研究を推進するためには,学界においてこれまでどのような先行研究が行われてきたかを把握しておくことが重要です。『国語年鑑』は,日本語の研究における文献目録として,昭和29年(1954年)に創刊されました。創刊号冒頭の「刊行のことば」では,西尾実・初代国立国語研究所長が刊行の目的について「ことばに関するあらゆる意見や研究や声を記録,整理して,問題を解決し,ことばの生活を進展させる基礎材料としたいためである」と述べています。以来半世紀以上にわたって刊行を続けており,日本語研究の必須文献として,学界からは継続して高い評価を受けています。日本語についてもっと学術的な情報も知りたいと思われる方は,ぜひ『国語年鑑』を御覧ください。
また,国語研究所のホームページでは1954年から2002年までの雑誌論文を中心に約15万件の文献データを検索することができます。
・『国語年鑑』:https://www.ninjal.ac.jp/publication/catalogue/kokugo_nenkan/
・日本語研究・日本語教育文献データベース:https://bibdb.ninjal.ac.jp/bunken/
(旧「国語学研究文献目録データベース」のデータを含む)
国語研究所では創立直後の昭和24年(1949年)から<ことばについての意識・意見や,ことばをめぐる状況などを伝えている新聞記事>を集めた「切抜集」を作成しています。また,この記事資料を効率的に検索できるように「目録データベース」を作成し,ホームページ上で公開しています。このデータベースは日本語をめぐる戦後の言語意識・言語生活に関する半世紀にわたる情報を効率的に検索できる情報源として貴重なものです。
現在,国語研究所のホームページでは,1949年から2005年までの約13万1千件のデータを検索することができます。
このブックレットで紹介したトピックについて,この50余年のデータの中にあるのかないのか,あるとすればどのような内容なのか,掲載記事や新聞によってその内容は同じなのか異なるのか,現在と比べてどのような違いがあるのかなど,調べてみてはいかがでしょうか。
「ことばに関する新聞記事見出しデータベース」:https://www.ninjal.ac.jp/archives/sinbundb/