T: えっと,お名前は?。
I: 【I(フルネーム)】です。
T: 【I(名)】…
I: あの,帰化してから〈はい〉【I(名)】になってますので。
T: あ,わかりました〈はい〉。
   あ,【T】と申します。
   よろしくお願いしまーす。
I: あ,こちらこそ宜しくお願いします。
T: じゃ,何てお呼びしたらいいですか?。
   なんて呼んだらいいですか?。
   【I(姓)】…
I: 【I(名)】ですね。
T: 【I(名)】さん。
I: はい。
T: 【I】さん〈はい〉,はい,わかりま…
   えーとー,【I】さんは,もう【地名1】に長いんですか?。
I: そうですね。
T: 何年ぐ…
I: 結婚してから11年になります。
T: 【地名1】に11年。
I: はい。
T: はい。
   えーと,今,帰化したって〈そうですね〉おっしゃったんですけど〈はい〉,いつ頃?。
I: 1年ー前ですね。
T: 1年前。
I: はい。
T: えー,そのときのお気持ちを聞いてもいいですか?。
I: {笑}〈{笑}〉気持ちはね,やっぱり,どうしても日本人になりたいから〈うん〉,はい…
T: 帰化す…
I: とても,はい〈うん〉,楽しかったというか,良かったです〈良かった〉。
T: 帰化して良かった〈帰化して良か…〉。
   で,どうしても日本人になりたいっていうのは?。
I: どうしてというか〈うん〉,やっぱり,息子いるから〈うん〉,あのー,4歳のときに,実家に帰ったんですよ。
   どうしてお母さんのパスポートは色違うんですかって聞いて,いや,お母さんはパスポートは,の色は違うから,僕は日本人だけど,お母さんは日本人じゃないよ〈うん〉,フィリピン人ですよ〈うん〉って言ったら,なんか,あれーって,どうして日本にいるのに〈うん〉,お父さん日本人なのに,なんで僕のママフィリピン人かな,やっぱりまだ4歳だから〈うん〉,で,あたし,そのとき,いや,日本人になるか,できるかなって主人に聞いて〈うん〉,いや,あたしもわからないけども,聞きみるかって〈うん〉。
   でも,しばらく〈うん〉,やっぱりあたしもゆっくり考えないと〈うん〉,じか[実家]のかそく[家族]とか,お母さんとか弟〈うん〉,妹〈うん〉,やっぱり相談しないと〈うん〉,あと自分の気持ちも,本当になりたいかな〈うん〉,やっぱりなりたかったんですよ〈うん〉。
T: そのとき,たぶんなろうかならないか,こう,揺れた…
I: そうでしょう,フィフティーフィフティーですね。
T: はい。
I: はい,でも…
T: で,ならないって思った理由は何ですか?。
   もし,なら,ん,なると思う理由はだいたいわかりました,お子,お子さんのこと。
I: そうですね。
T: でも,あのー,その帰化をしないと,しー,いう心,動く理由っていうのかな。
I: 例えば〈は〉,やらなかった?。
T: はい。
I: あー。
   なれなかったら,やっぱり,このままでもいいんですかって,あの,永住の。
T: はい。
I: はい。
   *…
T: あ,帰化できなかったら。
I: はい。
   このままでもいいかな〈うん〉。
   でも,やらな,なれ,なり,なんていうかな,ならなかったも〈うん〉,日本の,あー,す,な,なんていうかな,クーチャー[カルチャー]〈うん,ん?〉,クーチャー,たら…
T: 何でしょうか?。
I: あのー…
T: 例えば。
I: 例えば,あのー,日本語のがこ[学校]にもう行ってるんですけども〈はい〉,お茶会とか生け花とかやってるんじゃないですか〈はい〉,わたしたちは〈はい〉。
   そういう会も〈はい〉続けて〈ええ〉やりたいんですよ〈はい〉。
   あとー,あの,町内の,あのー,花見とか〈はい〉,日本語勉強会の花見とか〈ええ〉,あの,バスりょこ[旅行]とか,やっぱりみーな[みんな]と一緒に〈んー〉,はい,ふれあい〈はい〉。
   はい。
T: えーと,はい,日本の文化をたくさん,こう,いろいろ学びたいっていうのはわかったんですけど,その,例えば,フィ,せっかくフィリピンのお母さんと日本のお父さんから生まれて,フィリピンの文化をいろいろ子ど,お子さんに伝えたいとか,そんなふうに…
I: そうですね,うちの息子は〈はい〉,せぬれい[洗礼]受けました〈はい〉。
   主人とそうだ[相談]して〈はい〉,うちの主人も,はいっていったから〈ええ,ええ〉,ちゃんと,あの,教会で〈はい〉洗礼受けて〈はい〉,で,たまに,あのー,カソリッ教会[カトリック教会]〈はい〉連れていって〈はい〉,でも,やっぱりね,僕はなんで連れていかなきゃいけないかな〈んー〉って聞くんですよ〈うん〉。
   で,なんで神様に,な,例えば,あのー,悪いことすれば〈うん〉,神様怒るよー〈うん〉って,例えば,何かあったら〈うん〉,あ,例えば,いいこととか〈うん〉,あ,神様のおかげだよー〈うーん〉って,おしってるんですよ〈はい〉。
   やっぱりお母さんとお父さんは,大事しなきゃいけないんですよー〈うん〉。
   はい〈うん〉。
T: その教会,洗礼受ける〈はい〉っていうことで,あ,い…
I: クリスチャンですね,はい〈はい〉。
T: 今,えっと,すいません,ちょっと,おとう,えっと,ご主人と奥さまと4歳のお子さん,あ…
I: あ,今は4年生です。
   *歳です{笑}。
T: あ,はい,ごめんなさい,今4年生のお子さん,と,えーと,おじいさん,おばあさんとかは…
I: います。
T: 一緒に。
I: *,うちの主人は次男〈はい〉ですから〈はい〉,はい。
T: 一緒…
I: 別に住んでます〈別に住…〉,はい。
T: あのー,ただそういう洗礼を受けるとかいうことに,まわりの家族から,なんか反応はなかったですか?。
I: やっぱりうちの主人は長男ではないから〈はい〉,なんていうかな,あのー,長男だったら,やっぱり,あの,主人のお母さんとか〈はい〉,主人の家族とか,やっぱり,言わないといけないんですね〈んー〉。
   でも,関係ないから,主人と2人だけで〈うん〉,はい,相談して〈はい〉,いいんじゃないかな,うちの主人は,いいんじゃないかな〈んー〉。
   でも,やっぱり,日本で生まれたから〈うん〉,そういう,なんていうかな,僕はクリスチャンだけど,なんとすればいいかな,って〈んー〉,みんなと違うかな,って僕は〈うん〉,いや,クリスチャンだったら,なんていうかな,神様にこわいじゃない,悪いことすれば,神様に悪いね〈うん〉。
   やっぱり,あのー,例えば,今のニュース見れば,やっぱり,子どもたちも,うちは4年生だから,自殺とか,うちの子には,あんまり,そういう事件は無いんですよ。
T: {笑}はい。
I: はい。
   やっぱり神様に〈んー〉こわいから,ね。
T: じゃ…
I: 例えば,大きい問題あったら〈はい〉,ゆっくり祈りして〈ええ〉,はい,で,祈りしたら,なん,なんていうかな,やっぱり神様いるから〈はい〉,神様がきっと助ける〈あー〉。
   で,みんな一生懸命祈りして〈はい〉,教会行って,め,まわりの人も,じゃ,あなたのことも祈りするんですよ。
T: じゃ,その,カトリックていうか〈はい〉,あ,そのー,し,信仰することでフィリピンの文化をお子さんに,こう,伝えてる,っていうふうに〈そうですね〉,お,考えていらっしゃるんですか?。
I: そうですね〈うん〉。
T: で,今,あのー,日本社会,その,さっきおっしゃったように,自殺とか増えてる〈はい〉。
   それは,じゃ,そういう宗教心が無いから,っていうふうに考え…
I: あたしはね〈はい〉,たぶん半分はそういう〈んー〉,たぶん。
   たて,うちの子にもね〈はい〉,あのー,まずしすとたち[貧しい人たち]〈はい〉,食べものなくても〈はい〉,恥ずかしくないで,隣の家,お米ちょうだいって言うんですよ〈はい〉。
   あたしはね,日本人には,恥ずかしがりや,やっぱり,プライド〈はい〉。
   例えばね,貧しい人,あたしはね,1回も見たことないけど,日本は〈うん〉,ね。
T: 貧しい人っておっしゃるのは,どういう意味ですか?。
I: 貧しい人は〈うん〉,えぐ[英語]というか,プア。
   例えば,あのー,うちの子には,いた,いったことあるんですか?。
T: いや,ないです。
I: ないんですよね〈はい〉。
   結構いるんでしょ〈はい〉,まそしすと[貧しい人たち]は,あのー,ホームレスよりもっとひどいんですよ〈はい〉。
   ほんとに食べもの,ないんです〈はい〉。
T: で…
I: で,朝は,家族で朝は,なに,なに食べるかな,考えながら寝るんですよ〈うん〉。
   じゃ,あすた[あした]なれば考える,って〈うん,うん〉,必ず祈りするんですよ〈うん,うん〉。
   じゃ,神様,あすた,また,子どもたちですね〈はい〉。
   神様,あすたの食べもの,なんとか,なりますように,おねがします[お願いします]〈はい〉。
   で,なんとかなるんですよ。
T: {笑}はい。
I: ごみがい〈ええ〉,ね,一生懸命〈はい〉,で,ごみから,あったら,うって〈はい〉。
   はい。
T: で,そのー,日本では貧しい人に出会ったことがない〈はい〉,って今おっしゃって〈はい〉,それで,だけど?。
I: 例えば〈はい〉,あたしの聞いた話ね。
   あのー,なんていうかな,しゃっきんぱい[借金いっぱい]ある人〈はい〉。
   例えば,あー,もう,どうしても払わない〈はい〉,自殺すぬんじゅんですか。
T: あー,借金が払えなくて〈はい〉自殺する〈はい〉,日本では。
I: うちの国はね,なんとかなります〈うんうん〉,もうちょっと,もうちょっと待ってください,なんとかなります。
T: それは,それが,信仰のおかげだ,っておっしゃるんですか,{笑}?。
I: あたしは,と思う〈あー〉。
T: じゃ,もし,あの日本の自殺を減らすためには,じゃ,どういう…
I: 例えば,病気とか〈はい〉,あ,がんだった,もうだめ〈はい〉。
   うちの国は,ほんとに,祈りすれば,ニラケルというか〈はい〉,です,なん,なんというかな,ミラケル。
   あのー,例えば〈はい〉,ほんとに,がんになっ,になったけども〈ええ〉,一生懸命祈りして〈はい〉,直るん,っていうかな〈あー〉。
   奇跡〈はい〉っていうか。
T: 奇跡を信じてらっしゃるんすか?。
I: 信じます。
T: はい{笑}。
   えーと,その,ちょっと話が変わる〈はい〉んですけど,今フィリピンから,って,フィリピンのどちらからいらしたんですか?。
I: マニラよりちょっと田舎のほうです。
T: はい,えーと,そこはどんなところなんでしょうか?。
I: うちは,温泉ある場所ですね〈はい〉。
T: 温泉が特徴。
I: 特徴〈んー〉。
   はい,あとこみ[米]もいいし,っていう〈はい?〉話も。
T: はい,ごみ?。
I: 米,米。
T: あ,米?。
   米がとれる。
I: はい。
T: はい。
   あ,フィリ…
I: あとー〈はい〉,ココナッツ。
T: はい。
I: はい。
T: えーと,じゃー,仕事はそういう農家が多いんです。
I: そうですね〈んー〉。
T: 観光資源とかはあまりない。
I: 今は,あんまりないんですね〈んー〉,はい。
T: 温泉は,あのー,フィリピンの人は温泉に入るんですか?。
I: 入るんですけども〈はい〉,あのー,裸ではないで〈はい〉,あのー,スビムスとか〈はい〉,海パンとか,男の子は海パンとか〈うん〉,なるべく〈うん〉。
   それだけ違うんですね,日本とフィリピンの温泉は。
T: えーと,どんなかっ,あの,意味で入るんですか?。
   日本と同じ?。
I: 日本,たいたい[だいたい]同じですね。
   肩こりという〈はい〉かたも結構いらっしゃいので〈はい〉,はい。
   で,入って,なんか,肩こりも治る,という話も〈んー〉聞いたんですけども。
T: 日本では温泉に入り,入られますか?。
I: あたしはね,はい,冬なれば結構〈うん〉でってるんですよ。
T: で,日本では,水着で入らないですよね〈そうですね〉。
   その…
I: 最初はね,はい,あれ,な,と思ったんですけども,やっぱりみんな裸で入るから,わたしも入ります*っていうか〈{笑}〉。
   でも,やっぱり最初は気になって早くあがったんですよ〈はい〉。
   おと,お友達がゆっくり入ってって言ってるんですけども,いや,あたしはこれで終わります〈{笑}〉。
   ちょっと流して〈んー〉,っておっしゃ,おっしゃったんですけども〈はい〉,最初はね,今はサウナ入ったり,ゆっくりしたり〈んー〉。
   はい,お隣のおばあちゃんの背中も〈おほ〉,おばあちゃん,届かないでしょ,あー,なんとかするって,はい。
   おばあちゃん{笑}…
T: なんか,今,お友達が温泉連れていってくだすった,っていう話だったんですけど〈そうです〉,なんか,日本社会っていうのはけっこう閉鎖的で,友達を作っていくのが難しいって言われてるんですけど,そのあたりはいかがでしょうか?。
I: 最初はね,なかなか,そうですね〈はい〉,やっぱり一番の問題というか,言葉〈はい〉。
   やー,やっぱりまだ日本語そんなに上手ではないから,どうやってアップローチ[アプローチ]するとか,でも,うちの主人がね,フィリピン人だけではなく,チョウナイもいるし,チョウネンは大事にしなきゃいけないんですよ〈うん〉,っておっしぇってるんですけども〈はい〉,今はチョウナイと仲良く。
T: はい,その最初少し,やっぱ,壁があった〈そうですね〉。
   それはどうやって,そこをアプローチして?。
I: なんで日本はいちいちあいさつしねきゃいけない〈はい〉,という。
   あと,お返し?。
T: はい。
I: 例えば,うちの主人がね,あの,子どものいっぱい持ってきたんですけども,やっぱり3人のかそく[家族]は,こ,こな,こんないっぱい子どものは,食べられないんですね〈はい〉。
   だから,お隣の,例えば,お隣の【人名】さんとか〈はい〉,半分に分けて,で,次の日は,なんか持ってくるんですよ〈はい〉。
   あれ,なにかな,で,うちの主人は,お返し*かね,いらないけども,なんで,物あげれば,すぐお返ししなきゃいけないんですよ〈うん〉。
   うちの国は無いんです〈はい〉。
   もらいものは,もらいもの。
T: ん,もらいものは,もらいもの,っていうのは?。
I: ありがとう。
T: ありがとう。
I: はい,もらったら,ありがとう〈はい〉。
T: で,もう忘れちゃっていいんですか{笑}?。
I: で,会ったら,あ,昨日のもらったりんごおいしかったよ,ねって,あー,よかったね,それだけです〈はー〉。
   あと終わり〈はい〉。
   はい。
   で,日本は,はい,なんか,やっぱり違うんですよね,くにくに〈んー〉。
   くにくに。
T: なんで,お返しをするんだと思いました?。
I: うちの主人に聞いたら〈はい〉,それは日本のルールんだって。
T: ルール。
I: ルールというか〈はい〉,はい,前,昔から〈はい〉,はい。
   やっぱり,あのー,フィリピン人の友だちと,あ,わたしたちはね,1か月1回集まるあるんですよ〈ほー〉。
   そうですね,なんで日本は,なんで日本人は,これしなきゃいけないの,やらなきゃいけないの,やっぱりみんなこの悩み〈はい〉,あるんですね〈ええ,ええ〉。
   はい。
T: で,それは,どうやって,こう,自分の気持ちの中で…
I: だから…
T: その,言われたとおりやるんでしょうけど,気持ちん中で,なんか,納得できないときは?…
I: だから,ご近所さんから,物もらったら,やっぱりこっちも返さなきゃいけないんですの,返さないきゃいけないんでしょうね,って,そういう気持ちもね,今,あるんですよ。
   だから,もらったら必ずお返ししなきゃいけないの。
T: す,今はもうそのお返しをすることに,違和感っていうか,変な,変だな,っていう感じはないですか?。
I: 今はないんですね。
   最初は,変なと思ったんですよ〈んー〉。
   で,だんだんだん。
   で,じかんに[実家に]帰っても,近所から物もらったり〈はい〉,かならす[必ず]こっちも。
T: フィリピンで帰って,実家っていうのは?。
I: はい。
T: フィリピンに帰って,いただいたらお返しをするようになっちゃ…
I: はい。
   で,うちの母〈はい〉,母がね,あれ,喜ぶんじゃないですかって。
   せっかくあなて[あなた]にあげたのに,なんで。
   いや,気持ちです〈{笑}〉って言うんです〈はい〉けども。
   で,うちの主人,いや,にほんじゅ[日本人]らしいだなって{笑}〈{笑}〉,言われたんですけども。
T: はい,はい,そういうふうに変わってきたということですね。
I: そうですね〈はい〉,はい。
T: えーと,今,1か月に1回フィリピンのかたが集まるっていう話が〈はい〉あったんですけど,どんなことをするんですか?。
I: スッテレス[ストレス]解消{笑}。
T: はい,ストレス解消のために具体的にはどんなこと?。
I: フィリピンの食べもの,みな,ひとりひとり,なにか,あのー,自分,自分で作ったもの,持ってきたり,みなに食べさせたり,食べながら,そっちの悩む,こっちの悩む,こっちの悩む,そうですね,あなただけではないよ,こっちもだよって,大変ですね,がんばらなきゃいけないんですね〈んー〉。
T: そいで,そういうときに,どんなものを持っていらっしゃるんですか,いつも?。
I: なんていうかな,自慢ではないけど,うちはその悩みあまりないけども{笑}。
T: ええ,え,ていうか料理,あ,悩みを持っていくんではなくて,きっと。
   料理かなんか持っていくんですよね,作ったもの。
I: そうですね〈はい〉。
   例えば,あなたのとこい[得意]はなに,デザートとか〈ええ,ええ〉,じゃ,デザート持ってきて〈はい〉,って。
T: じゃ,一番,その,【I】さんが一番好きな料理,っていうか,なんか,こう,持っていくことの多い料理はなんですか?。
I: あ,あたしはね,ココナッツミルク入れの,チケン[チキン]カレー。
T: ココナッツミルク入りチキンカレー,おいしそうです。
I: そうです。
T: えー,ちょっと簡単に作り方教えてもらえますか?。
I: はい。
T: はい。
   どういうふうにやるんですか?。
I: うちの料理はなんでも炒めるんですね〈はい〉。
   最初はタマネギ,ニンニク,ショウガ,で,鶏肉と一緒に炒め〈はい〉,じっくり…
T: タマネギは,おっきくていいんですか?。
I: なんでもいいんですね〈ほー〉。
   お,おっきくてもいいんですね〈はい,はい〉。
   で,わたしの,ちょっと,変わってるね〈ええ〉。
   ニンジンとジャガイモが,バターで炒ん,炒めて,で,柔らかくしたら,一緒に,最初の,あのー,鶏肉とかタメネギ[タマネギ]とか,ショウガ炒め,一緒に混ぜて,で,鶏肉柔らかいな,と思ったら,ココナッツミルクのクリームみたいに〈んー〉,水なしで,はい。
   で,カーレパウダー〈はい〉,はい,ちょこちょこちょこっと,って。
   あたしは甘口だから,辛口だったらとんがらし〈はい〉,はい,細かく切って〈はい〉,はい,入れて,で,そんなにミルクがとろとろとろ,ココナッツミルクがとろとろすれば,できあがります。
T: ほー,おいしそうですね。
   はい…
I: で,うちのご飯は,バターにんにくとか,チャーハンみたいに,バターニンニク,で,ご飯,チャーハンみたいに〈はい〉炒い,炒めて〈はい〉,それで食べるんですよ〈ほー〉,手で。
T: 手で。
   家族みんな手でめしあ…
I: いや,お友だちです。
T: あ,そのー,持っていったフィリピン…
I: 息子の前は,絶対。
T: お子さんの前では,し…
I: 絶対。
T: なさらない。
I: はい。
T: それは,今だからですか,それとも将来的にも?。
   あの,手で食べるっていうのは,一つのフィリピンの,その,文化ですよね?。
I: いやー,そうですね,はい。
T: で,それは,だから,例えば,今お子さんが小学校4年生だから見せないのか,もし,こう,ある程度の年齢になったら,一つの文化の継承として,教えるのか,その辺はどうお考えですか?。
I: いやー,あたしもね,何歳のときかな,うちの息子がね,あたし,あのー,魚,あじの魚〈はい〉,あのー,うちは,日本はいつも焼いたり煮たり〈はい〉,フィリピンはなんでも油炒め〈はい〉。
   で,あたしはね,あじの魚が油でフライして,しとり[一人]で食べたんですよ,手で〈はい〉。
   後ろが,息子いるんですよ〈はい〉。
   あれ,ママ,手で食べてるねって。
   あ,来たな,と思ったんですけども,知らんふりで,うん,おいしいよって,あ,食べてみたいねって。
   あたしの手で息子さんに食べさせて,うん,おいしいねって。
   で,そのときが,あら,ばれちゃったな〈{笑}〉。
   今は気をつけてるんですけども〈んー〉,なるべく,子どもたちの前に,こういう〈手で食べ〉,食べ方がね,うちの主人がね,見せないでくださいって〈あー〉,言うかもしれないって。
T: かもしれない。
   おし,見せて,見せないでくださいっておっしゃったわけじゃないんですね,はー。
I: で,たまに,あれ,うちのママインド人ではないねって〈{笑}〉。
   インド人のば,手で食べるよね〈んー〉,って,うーん。
T: んー,なるほど。
   あのー,お子さんを学校にいらしてると,その,お子さんの保護者の方との関係も難しいかなと思うんですけど,どうでしょうか?。
I: うちの息子は,そんなに,なんていうかな,すごく,あのー,お友だちと仲良くする子ですね〈うん〉。
   おとなしく,くではない。
   結構喋る[けっこしゃぶる]でもないし〈うん,うん〉,普通,はい。
   で,すぐ,相手が友だちになる〈うん〉子ですよ。
   でも,やっぱり,お母さんは日本人ではないから,やっぱり言葉足りません〈うん〉。
   わたしは,小さいときは,本はまだ読みないし〈うん〉,本読みはあんまりやらなかったんですよ〈うん〉。
   で,小さいときは,わたしも英語できるから,一所懸命英語教えたんですよ〈うん〉。
   あー,やっぱりバイリングアル[バイリンガル]無理かな〈んふふ〉。
T: あ,じゃ,あの,まー,お母さ,えっと,お子さんは学校ではうまくいってるので〈はい〉,あんまり特に問題がないかな,っていう感じなんですね。
I: いや,授業のは,問題あるかもしらない〈はい〉。
   やっぱり国語は〈あーあー〉苦手なんですよ。
T: そういうときは,どっかにフォローをお願いするんですか,助けてもらうように?。
I: いや,今は毎週火曜日,ママと一緒に〈あー,か*…〉日本語勉強会に〈はい〉行ってます。
T: あ,それぞれ勉強してる,っていうこ…
I: はい。
T: はいわかりまし…
   じゃですね,一つ,ちょっと,ロールプレイってわかりますかね?。
I: はい,はい。
T: えーと,これ,携帯電話の,あのー,請求書の電話代が高いから,変だな,という,そういうものなんですけど〈はい〉,一応,裏に英語も〈はい〉書いてありますね〈あー,はい〉。
   ちょっと。
I: {指示文を読む}
   あー,そうですね,はい。
T: えー,わたしは,あのー,電話会社の人になりますので〈はい〉,そのー,請求書を受け取って〈うん〉不審に思ってる役で,ちょ,ロールプレイお願いしたいんです。
I: はい。
T: よろしく。
   はい,えー,OCC電話,えー,担当【T】でございます。
I: あ,もしもしー。
T: はい。
i: えっとー,聞きたいことあるんですが〈はい〉,い,いいんですか?。
T: はい,なんでしょうか?。
I: えっとー,わたしの名前は【I(フルネーム)】です〈はい〉が〈はい〉,あの,携帯の,なんて言うんだっけ。
T: せいきゅ,え,ここに書いてあるんで。
I: 請求書だな。
T: あ,はい,はい{笑}。
I: 携帯の〈はい〉請求書がね,毎月が,うちの携帯は決まってるんですよ。
   でも,最近の〈はい〉来た請求書はね,ちょっと高いんですね。
T: あ,そうでございますか〈はい〉。
   えーと,毎月より今月が高かった,ということ。
I: そうですね,ちょっと,倍ですね。
T: あー,そうでござ〈はい〉…
   ほんとに,あの,失礼なんですが,ま,国際電話なんかをお使いになったりとか,あと,例えば,ご家族の方で,あの,ちょっと使われたりとか,そういう可能性は,いかがでしょうか?。
I: いや,実家に電話するときは,プリペイドカード使ってるんですけども〈はい〉,ないはずですね。
   こういう,ちょっとおかしいなんですよ。
T: あのー,どっかに置いておかれて,使われた可能性とかはいかがでしょうか?。
I: ないんですね。
T: えー,そうで,そうしますと,あの,こちらでちょっと調査をさせていただいて,折り返しお返事ということで,よろしいでしょうか?。
I: あ,お願いできるんですか?。
T: はい。
I: あ,じゃ,おねがします[お願いします]。
T: はい,まことに申し訳ごら,ございません。
   あの,なるべく早く,お返事をいたしますので。
I: はい,おねがします。
T: はい,どうもありがとうございました。
   えーと,携帯電話でそんなことありました?。
I: ないです。
T: ないですか。
I: ない。
T: いろいろ,こう,ふし,なんかこう,変だなとか思ったりしたときは?。
I: わたしは,いつも困っているのは〈はい〉,あの,仕事してるから〈ええ〉,宅急便〈はい〉,やっぱり誰かいないと,はがきみたいに置いてるんですね〈はい〉。
   あれ,やっぱり,漢字ですね。
T: あー,読むのが,宅急便の〈はい〉,はい。
I: 自分の名前はわかるけど〈はい〉,わたしの,わかるんですけどもね〈はい,はい〉,*から,これわたしの荷物ですから,あー,あたしいないから,どうすればいいかなと思うながら〈はい〉,主人にすぐ電話するんですよ〈{笑}〉。
   で,主人はなんでもサポートやるんですよ。
T: 優しすぎて,なかなか…{笑}
I: 優し{笑}…
T: 日本語が,ってことですね,不便をしないので,あの,読み書きが難しいってこと。
I: じゃ,こっちから電話するから〈うん〉,じゃ,うちにいますね〈うん〉,あと買い物しないね〈うん〉,はい。
   じゃ,今電話するから〈うん〉,はい,待っててね,て。
   あと,1時間とか,また来るんですよ,宅急便が。
T: はい〈はい〉,じゃ,ん,今の望みは宅急便の〈はい〉,その不在配達通知っていうんですが,それが読めるようになる…
I: あとー,お子さんのお便り。
T: あー,学校からの。
I: 日にちだったら〈はい〉,で,片仮名,平仮名,書いたら,大丈夫なんですよ〈ええ〉。
   はい。
   なになに持っていくとか〈はい〉,最初はね,すいーと[水筒]〈はい〉。
T: すい…
I: とうの場合はひらがなですね〈はい〉。
   すいは,みずの漢字〈はい〉。
   これなに,みず,す,水曜日の。
   で〈うん〉,お子さんがね,2年生のとき〈はい〉,ママ,飲み物だよって。
T: {笑}って教えてくれたってことです。
I: ちらがみとか〈はい〉。
   ちらがみも読めるけど,あれ,なにかな,ちらがみなにかな〈うん〉。
   今はわかるんですけども。
T: はい〈はい〉,大変だったってことで〈大変だ〉。
   はい,わかりました。
   いろいろありがとうござ…
   一応,ここで,あの,OPIを終わります〈はい〉ので,えーと,こちらは止めさせていただきます。