T: それでは,今日はよろしくお願いします。
I: よろしくお願いしまーす。
T: はじめまして,私は【T(姓・名)】と言いますが,お名前お願いします。
I: 【I(名)】と申します。
T: はい,【I(名)】さん,〈はい〉じゃあ,【I(名)】さんと呼ばせてください。
I: よろしくお願いします。
T: はい,よろしくお願いいします。 
   【I(名)】さんは,いつ日本にいらしたんですか?。
I: 2002年の4月ですね。
T: 2002年の4月〈はい〉。
   じゃあ,今から6年ちょっと前になりますか?。
I: そうですね,はい。
T: あー,じゃあ,もう,だいぶ日本も,様子が,2002年の時と変わってると,思うんですけど,
   【I(名)】さんが感じる,何か,変化ってありますか?日本の。
I: 日本ですか?。
T: 東京の変化ですかね。
I: 日本は随分変わってますね。
T: あっ,変わりました?。
   6年で?。
I: 変わりましたねー。
T: あー,どんな風に変わりましたか?。
I: いや,安全とかー〈あー〉,安全な国と呼ばれたのに,最近変な事件ばっかり。
T: あー。
I: なので〈あー〉ちょっと,不安になってるんすよ〈あー〉。
T: あー,【I(名)】さんの身近でも,実際に不安に感じることがありますか?。
I: 身近って言いますと,やはり,えーと,との,こないだの,秋葉原の無差別殺人事件が,仕事先のすぐ近くなんで〈はー〉,もしその日が出勤したら,僕も現場にいたんですよ。
T: へー,あーそうだったんですか。
I: はい。
   ちょっと,考えたら…
T: ほんとに。
I: 危なかったなって思いましたよ。
T: はー,そうなんですね。
I: はい。
T: その無差別の秋葉原の事件は,じゃあ,ニュースで知ったということですか?。
I: そうなんですよ。
T: はー,ニュースで知った時,どう思われましたか?。
I: 最初は,あのー,テレビを見てて,でー,ピンポン,ピンポンってなってて,「秋葉原無差別殺人事件犯人現行犯逮捕」とか言って,最初は昔の事件だと思ったんですよ〈うん〉。
   たぶん何十年おった犯人が,ついに〈うーん〉捕まったんだなーと思ったんですが,で,ちょっと見たら,とんでもない事件でしたね。
T: とんでもないって言うのは,どんな風に思いましたか?。
I: いや,それは,ちょっと酷過ぎますね。
T: ふーん。
I: いっくら,しゃかん,社会,嫌いでもね,,人を嫌いって言ってもね〈うーん〉。
   人を殺しちゃーね,ちょっとびっくりしましたよ。
T: 中国では考えられないということですか?。
I: 考えられないというか,社会に反発することはできるんですけれども,みんな弱い者に狙ってるではなくて,例えば,政府への不満とか,政府にぶつけて行こうよって。
   その他の全く罪のない人間なので,ちょっと可哀想ですね。
T: はー,そのー,【I(名)】さんから見ると,弱い者にぶつかって行く,なぜ強いものにぶつかって行かずに弱い者にぶつかって行くのかという視点だと思うんですけど。
I: はい。
T: それは,なぜ日本人,ま,たまたまかもしれませんけど,彼はなぜ弱い者の方に向かって行ったんだと思いますか?。
I: いや,自分自身が弱いですから。
   つわ,強い人間にぶつかると自分が負けてしまうからー,そういうことを分かってると思うので,それを分かっててー,弱い者を狙ってたんですね。
T: 最初にその日本では,6年前に比べて,安全性が,治安が良くなくなっているってことだったんですけど。
I: そうですね。
T: 他にもそういうふうに感じることがありますか?。
I: あとはー,たぶん,ま,日本に来たばっかりな時,ま,最初は,あまり日本の社会どんな社会かよく分からなくって。
   でー,仕事先も普通の飲食店なので〈ふーん〉,周りの学生とか,ま,レベルはそこそこだったんですが,で,最近,ま,二年前に,で,日本のある研究機関にアルバイトし始めまして,で,そこで,出会った日本人たちがね,今までと出会った日本人がね,全くちがくて。
T: へー。
I: それは,日本の社会は,今まで日本の戦後の,あのー,何て言いますか,その不況とかそういう物とかご飯とか食えないとか,そういう時代があったんですが,高度成長期経って,今まで発展してきて,で,なぜここまで発展できたか,で,彼らを見て僕はよく分かりました。
   さすが違いますね,人のレベルは。
T: ていうのは,研究所に,で,アルバイトしてみて〈はい〉,今まで出会った日本人と全然違ったっていうのは,今まで見てた日本人とその人たちは,何がどう違ったのかちょっと詳しく教えてください。 
I: まずはね,えーとー,人生に対する考え方が違いますね。
   「人生は与えられるものではなくて,自分の手で,自分で努力して掴んでいくものなんですよ」ってすごい感じました。
T: その人たちと出会って?。
I: そうなんですよ。
T: はー。
I: すごいですね。
   さすがに,ま,それは,たぶん,ま,一番嫌いな言い方なんですけども,ま,学校[がっこ]の出身[しゅっし]も考え,そういう,考え方あるかもしれないですね。
   さすがにいるのは,【大学名1】とか,【大学名2】とか,【大学名3】とか,ま,もちろん,限らないんですね,その中にも,他の,ま,普通の大学で,出身の方もいらっしゃいますので。
   でもね,さすがに,「人生は自分の手で決めるものですねって言うことを教えてもらいましたね。
T: あー,どういう,その,その日本人からどういう態度を見て感じたんですか?。
I: まず努力ですね〈ふーん〉。
   努力は頭を使って努力してるんですね〈ふーん〉。
   で,そのような問題があった場合は,まず,逃げるではなくて,ぶつけていって。
   で,分からないことは,自分の手で調べる,調査して。
   でー,最後に,解決,問題解決をしていくんですよ〈ふーん〉。
   ここが違いますね。
   で,今まで,つまり,2年前までと出会った方が,だいぶの人がその問題があったら,「えー,知らない」ってもうここまでおわりですね。
   その後が無いですね〈ふーん〉。
   なぜ,こうなったかって,調べる気はなかったんすね。
T: ふーん。
   じゃあ,そういう人たちと研究所で知り合ってから,【I(名)】さんが何か大きく変わったってことがあると思うんですけど…。
I: もちろん。
T: どんなふうに変わりましたか?。
I: そうですね。
   例えば,えーと,物事に対する考え方,で,まず両面性を考える。
   その実現性ができるか,できないか。
   できない場合は,なぜできないんですか,それを徹底的に調査で調べて,で,結果を出します。
   で,できるとしたら,もっとできないんですか。
   も,で,もっとできたら,もっとその次のステップ進めるか,進められないかということを,ま,考えさせられましたね〈ふーん〉。
T: じゃ,【I(名)】さんから見ると,その6年前と比べて,先ほどそういう事件も増えてきている。
   そういう日本人もいたりとかー,その研究所で知り合った日本人もいるっていうと,かなり両極端違って映ってませんか?。
I: そうですね。
   りょう,まー,さ,格差が激しすぎですね。
T: ふーん。
   その格差っていうのは,どういうところから出てきていると思いますか?。
I: その格差ですか?。
   まー,しとつ〔一つ〕ゆー,言えるのが,ま,政府ですね。
T: ふーん。
I: やはり政府が悪いんじゃないんですか。
T: おっ。
I: そんな社会を作った政府が悪いのではないかと思うんですよ〈ふーん〉。
T: その政府のどういう政策が悪くて,そうなってるっていう風に思ってますか?。
I: 政策はね,日本のその,政府の政策はね,よく分かりませんが〈うん〉。
   で,よく談合,談合とか,そのー,官僚とか,天下りとか,そういうキーワードを聞きますが,最近感じたのが,日本の政府の官僚とか政治家も,ま,一般の人ですね。
T: うん。
I: つまり,えーと,そういう凄く偉いっていうか,尊敬できる人間ではないと思いましたよ。
T: うん。
I: 最初は,日本はすごいなって思ったのは,多分,あのー,政治とか,誠実じゃないですか,政治の誠実で。
T: うん。
I: それを最近見てて,いやー,日本の政府が全く誠実がないですねって。
T: ふーん。
   ん,その誠実さが無いなって感じたことは,何かニュースとかで感じたんですか?。
I: せーじさ〔誠実さ〕ないのが,例えば{咳},あのー,最近よくあったのが,えーと,高齢者後期なんか医療保険とか,ガソリン税とか,そういう官僚の無駄遣いとか〈ふーん〉。
   そういったことを,ま,読んで考えたのが,ちょっとこの国ひどいなって,政府が,と思うんですね。
T: ひどいと言うのは,国民がいないというような政治ですか?。
I: あのー,ひどいというのが,国民目線でないんですね,ではないんですね。
T: ふーん。
I: つまり,誰のためにやってるんですかって,自分のためにやってるしか見えないんですね。
T: ふーん。
   だとしたら,【I(名)】さんにとって,その,ま,中国と日本を比べてくださってもいいと思うんですど。
   どういう,政治であれば,国民の目線に立った政治だと言えますか?。
I: いや,外国,中国の政治もあまり良くないので。
   でー,日本と比べると,まだ小さいというか,ま,赤ちゃんな政府なんですね。
   赤ちゃんレベルなんですね。
   しかし,日本は先進国としてこれぐらいの政治だったらちょっとしかく〔失格〕ではないかと思うですね。
T: ふーん。
I: ちゅうご〔中国〕は,まだ発展途上国ですから,政治の,あの,未熟が許されるなんですよ。
T: ふーん。
I: これからどんどん発展していって,で,政治は必ず変わるんですね,時代の変化につれて。
T: ふーん。
I: 必ず変わると思いますので。
   しかし,もう日本は50年以上,まー,20年ぐらい前,先進国と呼ばれてきて,これぐらいの政治レベルは,ちょっと低いだと思いますね。
T: あー,なるほど。
I: つまり,架空ですね。
   あなた,ここまで来たら,ここまでのこと出来ないと,ちょと〔ちょっと〕しかく〔失格〕じゃないかと思うんですよね。
T: はー。
   ちょっと興味深いのでもう少し聞きたいんですけど。
I: はい。
T: その具体的に,日本の政府が,そのどういう政策なり,どういう考え方を持てば,【I(名)】さんが言ってるように国民の目線に立った理想的な政治ができると思いますか?。
I: いや。あのー,人間は神様ではなくてー。
   でー,例えばばんちばんのう〔全知全能〕の神様がいて,「あなたはこうやりなさい,ああやりなさいとか」,それが指示できるんですけれども,人間はできないんですから。
   しかし,神様に近いリーダーが必要なんですよ。
T: うーん。
I: つまり,えーと,正しい方向を示して,で,みんなでこれをやって行きましょう。
   しかし,これは,民主主義の国家では,僕はこれはできないと考えてるんですよ。
T: ふーん。
I: 民主主義の国では,あの,必ず反対の意見が出てくるはずなんですよ。
   えー,ま,例えば,大学の学長選挙で派閥があって,ま,自民党中の選挙でも派閥があるじゃないんですか,この人が好き,あの人が嫌いとか。
   みんな仲間入りしてるわけなので,民主主義の国では,つまり,せんきょせ〔選挙戦〕に出ると,神様は働けないんです。
T: ふーん。
I: だから,えーと,民主主義はね,多分,やめた方がいいと思うんですね,選挙制はやめた方がいいですね,派閥選挙制〈ふーん〉。
   ま,詳しく言うと,派閥選挙制をやめた方がいいと思います。 
T: だとしたら,【I(名)】さんがもしそう言う何か制度変えられる立場にいたとしたら,どうゆう風な制度に変えたら良くなりますか?。
   民主,す,その選挙制だとこの先は良くなく,なくなるんじゃないかということですけれども。 
I: 党を解散するんですね。
T: うん。
I: みんな,一人一人として,あっそれは多分ね,みんな言うから,一番良い方法は日本の首相を国民選挙せ選ばれるべきですね。
T: ていうのは?。
I: 自民党の総裁ではなくて,せん,えーと,例えば,総理になりたい人は手を挙げて,で,国民で全員で投票します。
   ま,だい,大体,アメリカと同じような感じじゃないですか。
T: ふーん。
I: 日本だったら,これ,もっと実現できるはずだと思いますね。
T: うん,分かりました。
   ありがとうございます。
I: いいえ。
T: えっと,【I(名)】さんは,中国のどちらの出身ですか?。
I: あ,私ー,上海です。
T: あー,上海。
I: はい。
T: 良い所ですね。
I: ありがとうございます。
T: 私は,上海は,な,何度かしか行ったことがないので,詳しくは知らないんですけれども。
I: はい。
T: 上海こそ,ここ何年かですごく変わってると思うんですけど。
I: そうですね。
T: 上海で一番最近変わったこと,この10年で変わったことって何ですか?。
I: 町ですね。
T: ふーん。
I: 町ですね。えー,昔帰る時に,ま,他に上海に居た時に,地図がなくて,色々な所行ってたんですよ。
T: ふーん。
I: 最近に,上海に帰る度に友達に電話しますから。
   私は,次の日あそこに行きたいんですけど,どうやって行けるんですかっていうことになってるんですね。
T: へー。
I: 道,随分変わりまして〈へー〉,もう,さっぱり分からないですね。
T: それは,【I(名)】さんにとって,その上海の町が変わって行くことはいいことですか,悪いことですか?。
I: ま,良いこともありますけど,悪いこともあるんですね。
   例えば,えーと,発展というのか,必ず,一部の人が儲かりますので,あのー,談合も出るんですよ。
   道の整備とかー,日本の道路,とくど,特定財源みたいなもので,で,こういった面でー,そういう変な人のところにお金流れ込んで,まー,貧富の格差が出てくるはずなんですね。
   それは悪いめなんですけれども,全体的に見るといいめに向かっているのが,ま,気づいてるんですよ。
T: 例えば,どんなことが,良いことがありますか?。
I: あのー,ここで言ってるのがー,例えばあのー上海市の政府が行って,でー,もしその政府の中の人たちは,よい上海,もっと良いいい上海をつくりょうとしたら,彼らは働きますので,方向を示します。つまり,僕が最初から言った,そのー,神様に近い人間が行って,正しい方向を示す。
T: ふーん。
I: だから,そういう人達が,もし,正しい方向を示してくれれば,みんなそう努力していくと,ま,いい都市になるはずだと思いますね。
T: ふーん,その目に見えて,今,良くなっていることは何ですか,上海が?。
I: あのー,社会保険制度ですね。
T: ふーん。
I: あとー,えーと,まー,何て言うのかな,若い人の給料が上がってないっていうことを聞いてますけれども…。
T: ふーん。
I: つまり,退職者とか高齢者の医療制度のかんびが,どんどん,どんどん,進んでいってるんですよ。
T: ふーん。
I: そこの辺は,ちょっと感動しましたね。
T: あー,じゃ,以前の社会保障制度がどんなもので,最近どういう風に良くなってるのかっていうのを,ちょっと具体的に教えてください。
I: 昔は,だいたい,じばらいが多かったんですよ。
T: じばらい?。
I: つまり,実費で病院行ったりとか,あの,医療費が高かったんですね。
   今は社会保障に賄われてますので。
T: ふーん。
I: 自分の出費が少なくなってるんですよ。
T: ふーん。
I: そこの辺は,いいなーと思いましたね。
T: ふーん,ふーん。
   それは,あの,テレビで見たことがあるんですけども,一部の人だけ,その,その病院の,その整理券,チケットを買うことができた人だけがそれを受けられるみたいな都市もあるように聞いたんですが,上海はそうではなく,平等に皆さん受けられる?。
I: そうですね。ま,やっぱりお金ですね。
T: ふーん。
I: お金がある人だけ,あのー,いい病院行けたりとかになってるわけなので。
T: うーん。
I: その上海は,格差っていいますと,全体的な経済レベルは高くて。
T: うーん。
I: ま,全員病院行けるはずだと思いますね。
T: うーん,あ,そうですか。
I: はい。
T: じゃあ,その社会医療の問題とかでは,かなり,その,上がってきて,レベルも上がってきていて…。
I: そうですね。
T: 「いい町になりつつあるというこということなんですけど…
I: そうなんですよ。
T: 今の,じゃ,上海の問題点っていうのは,どういうところにあると思いますか?。
I: 問題点ですか。
   環境問題ですね。
T: ふーん。
I: 環境,改善して欲しいんですね。
T: ふーん。
I: これ,身近なことなのでー。
T: 例えば,どんなところ,環境問題っていうと,上海で,今,問題になっている環境問題ってどんなことがありますか?。
I: 上海は北京より,あのー,車に対する規制が厳しくて,ナンバープレーも簡単に発行さ,しないんですよ。
T: ふーん。
I: 毎月何枚発行するか,決められてますので。
T: ふーん。
I: 車のコントロールを,ちゃんとしてるんですが。
   で,一番良くないのが,建築業ですね。
T: ああ。
I: 日本の建築は,あの,クローズ的ですね。
   つまり,周りが見えないんですね。中で,あの,建築してるんですけれども,中国は,ほとんどオープンですから,で,砂が飛んだりとか,〈ふーん〉あのー,蠅とか,飛んだりとか,〈ふーん〉そこが環境に悪くなってるんですね。
T: ふーん,そうですか。
   先ほど,社会保険の話とか,環境の話とか,上海の話,色々してくれたんですけれども…
I: はい。
T: 今,【I(名)】さんが日本で勉強しているのも,将来日本で勉強しているのも,将来上海に帰って,よりよい上海を作りたいという気持ちからだと思うんですが…。
I: はい。
T: もし,その,【I(名)】さんが,例えばですよ。
I: はい。
T: 上海のそういう立場,そういう上海の政府に関わる立場になった場合,政府の,たち,あの,に関われる立場になった時,どんなことをしたいと今一番思ってますか?。
I: どんなことしたいですか?。
T: 上海を良くするために。
I: まず,上海市の市長になって,でー,正しい方向を示すことなんですね。
T: その正しい方向っていうのを興味があるんですけど。
I: 正しい方向,あのー,個人的には,えーと,教育ですね〈ふーん〉。
   まず,人を教育しますね〈ふーん〉。
   で,大学の校長,大学学長を指名制度を廃止します〈ふーん〉。
I: そこが,基本的なところ,変えなければなりません。
T: ふーん。
   教育制度を変えたいっていうのは…。
I: そうです。
T: 今,どういう教育制度だからそういう風に変えたいっていう,何か,具体的案はありますか?。
I: えーと,ま,中国の大学は,大学の学長が指名制度ですから,政府関係者が,この人が学長になりなさいって,言って,この人が学長になったわけなんですよ。
   で,そこで,この人が,ほんとに才能があるか,ないか,それ分からないんですね〈ふーん〉。 
   ま,さすがに,才能がない人が多すぎて,それは現実ですから。
   名門大学を除いて,ほとんどの人が才能がない人ばっかりなので,大学が一番大事だと僕は思いますので〈ふーん〉。
   小学校,中学,高校は,中国ほんとに学生が,そういう教育,あんまりよくないんですけれども,
   そういう教育は子供に対しては必要だと私は感じてるんですよ〈ふーん〉,厳しく指導すること〈ふーん〉。
   そういう受験の厳しさを教えること。
   将来,社会に出るとこんな厳しいことを二度と経験,できないことほどの,そのー,激しさを学生の時代で経験して,社会に出ると,あの,強いっていう,ま,強い人間になれるわけなんですね。
T: うん。
I: で,しかし,大学は,その,受験を今まで勝ってきた人たちの,そうゆうどんな環境を作ってあげるか,もう知識作る場じゃないんですよ〈うん〉,大学では。
   知識は,もうすでに十分に勉強,12年間勉強したわけなので,これからは,あなたたちが,勉強した知識を,生かして,どうやって社会に貢献できるかを,考えること,が,大学でやらなければならないんですよ。 
T: そのように,あのー,大学?を卒業しても就職できない人って,大学を卒業しても,だ,そんなにすごく大変な受験を勝ち抜いて,大学を卒業しても就職できない人が中国には,いると聞きますが。
I: そうですね。
T: それ,あのー,だとすると,大学をいくら良くしても,社会に出て行ったときに,就職先が,先がなければ意味がないん,じゃないんですか?。
I: それは,あのー,学生が,使えないからー〈ふーん〉。
   大学は出たがくばっかりの学生が,ほんとに,使えないんですからね,くし,会社にとっては。
T: あー。
I: しかも,会社は求めてるのが,即戦力なんですね。
T: 今,中国で?。
I: そうですね〈ふーん〉。
   即戦力ですから,新卒はいらないんです〈ふーん〉。
   むしろ,専門学校の学生が人気です。
T: ふーん。
   じゃあ,【I(名)】さんどうすれば,その,大学卒業した学生が,企業から求められる人材になることができると考えていますか?。
I: つまり,勉強した知識を,もう,学生,大学で4年間をたっぷい経験させるんですね〈ふーん〉。
   経験,その知識を生かして,考えさせること。
   ま,新しいビジネスチャンスも,生まれるはずなんですよね。
   新しい科学技術も生まれるはずなんですね。
   そこで,そういう人が出てくると,企業が求めるはずなんですね〈ふーん〉。 
   すぐ即戦力になるわけなんですね。
   あるいは,即戦力にならなくても,自分で,起業します,したりとか,あのー,海外行ったりとか,研究機関に入ったりとか。
   それ,学生の進路が,ただの,企業だけではないんですよということをね,やらなきゃいけないんですね。
T: うーん。
I: みんな,だ,何のためにはた,あの,大学に入るか。学歴だけなんですね。
   それは,要らないんですからね〈ふーん〉。 
   大学のという学歴を持ちながら,実力がないと,大学のその,卒業証明書はただの紙ですね。
   全く意味ないですよ。
T: 分かりました。
I: はい。
T: ありがとうございました。
I: ありがとうございます。
T: はい,それでは,今からちょっとロールプレイを,したいと,思います。
I: あ,はい。
T: ロールプレイはご存じですか?。
I: ロールプレイですか?。
   ロールプレイって…
T: あ,えっと,わたし,例えばの話ですね。
I: はい。
T: 私は,えっと,【I(名)】さん今【地名】に住んでらっしゃいますね。
I: はい。
T: 私は,【地名】市の市長になります。
I: はい。
T: 今日,【I(名)】さんは,【地名】市民の市民新聞の〈はい〉,記者として〈はい〉,私にインタビューに来る日です。
I: あー,はい。
T: で,市長室に入るところから〈はい〉,インタビュー,記事を書くためのインタビューを〈はい〉,いくつか,してください。
I: はい,分かりました。
T: よろしいでしょうか。
I: 分かりました。
T: はい,それでは,始めます。スタート。
I: じゃ,よろしくお願いします。はじめまして。
T: あ。
I: えーと,せき新聞の【I(名)】と申します。
T: あっ,よろしくお願いします。
I: よろしくお願いします。
T: 今日は,あのー,どうぞ,あの,何でも聞いてください。
I: えっと,早速ですが。
T: はい。
I: 市長は…。
T: はい。
I: 自分が,えっと,今までやったことに対して,えっと,評価をしてください。
T: そうですね,難しいことを聞かれますね。
I: 100点満点としたら,何点をつけられますか?。
T: うーん。まだ,今,市長になって1年半ですので,それは,また次の選挙の時に市民の方々が評価してくれることを,待っていますが,自分自身としては,60パーセント,70パーセントは,点数付けられると思います。
I: あー,なるほど。
   えーと,そこそこの点数と思いますね。
   で,今まで,で,選挙の時に,マニュフェストを出しまして,で,そのマニュフェストに従って,すべてのことを実現できていますか?
T: 今,実現できていることは,えー,ゴミの分別の話と,あとは市民の方々のご意見を,あの,聞けるような,あの,ボックスを配置した,設備したというところまでですので,あと,若干できてないものがまだありますが。
I: あー。
T: 今後,あの,協力,【I(名)】さんにも協力していただいて,あの,新聞社の方とも,今日協力してやっていきたいと思いますが。
I: なるほど。分かりました。
   えーと,やってることが,良く分かれますけれども。
   でー,今の話を聞きますと,ゴミの分別と市民の意見のボックスを設置したわけなので。
   ちょっとこれは,市民の,生活に,あまり深く関わらないことだと思います。
   で,なぜかって言いますと,市民がもっとも,もっとよい生活をできるようなことは,何を実現しているか,将来を実現してゆこうかということをお聞きしたいですが。
T: 今,そういう意味で一番力を入れているのは,学校教育の,教師の,2人,1人クラスの2人制っていうのを,導入するべくするべく教育委員会の方たちと話を進めているところですね。 
I: 社会保障制度の方は,どうなっていますか?。
T: 社会制度と言いますと?。
I: 例えば,えっと,国民の保健とか,えっと,教育費とか,えー,2人こう一個の補助とか,そういう身近なこと。 
T: あ,そうですね。
I: はい。
T: あのー,【地名】市では,3人目以降の子供さんに対しての,あの,支援っていうのは,やっているんです。
   その辺も,また,新聞の方で詳しく書いていただけたらありがたいと思います。
I: あー。
T: で,あの,すみません,そろそろ時間なので,あの,ここで,失礼したいと思います。
I: 最後の質問〈はい〉なんですけれども,あの,次の選挙に勝ちたいんですか?。
T: もちろん,勝つもりです。
   それは,でも,市民の方々の,あの,意見に沿ったかたちで頑張っていきたいと思っております。
I: あー,本日,ありがとうございました,貴重な時間をいただきまして。
T: あっ,こ。
I: ほんとにありがとうございます。
T: こちらこそ。
I: 今後とも,よろしくお願いします。
T: こちらこそ,ありがとうございました。はい,では,これを【I(名)】さんちに帰って,ルームメイトの韓国人のパクさんに〈はい〉,今日のこのインタビューの出来事,市長に会って話した出来事を話してください。 
I: はい。
T: それでは,よーい,スタート。
   あっ,【I(名)】さんおかえり。
I: お,ただいま。
T: 何か,今日,インタビュー,し,すごいね,したんだって?。
I: そうですね。
T: うん。
I: あのー,初めて日本の市長に会いましたね。
T: え,あ,すごーい。どうだった?。
I: で,ま,結構いい市長さんと思いますけれどもね。
T: うん。
I: なかなか,何と言いますか〈うん〉,考えてることを〈うん〉,やりたいんですけれども,なかなかやれないっていう,ことを,感じたんですよ。
T: あっ,そうなんだ。
   じゃ,いまいち,インタビューだった,あんまり,いい記事書けそうにない?。
I: それは,まあ,何て言いますかね〈うん〉。
   つまり,市長を宣伝しますか〈うん〉,批判をしますか〈うん〉,どっちかに極端になって行くしかないんですね。
T: あー,そっかー。
   どっちで,【I(名)】さんは今,書こうと思ってる?。
I: いやー,個人的にはね,ま,褒めてあげたいんですね。
T: あ,そうなんだ。
I: 当選したばっかりなので〈うん,うん〉,1年半経ってないので〈うん〉。
   で,色々な反発もあると思いますので〈うん〉,で,もう少し,その,市長のあのー,頑張りを,見てみたいなと思いますね。
T: あ,そっか,分った。
I: なるほど。
T: オッケー,ありがとうございました。
I: ありがとうございます。
T: 今日のインタビューはこれで終わりです。
I: あっ,そうですか,分かりました。
T: 本当に長い間ありがとうございました。
I: いえいえ,こちらこそありがとうございます。
T: え,【I(姓)】さん,これからどこかに行かれるんですか?。
I: 家に帰ります。
T: 家に帰る,【地名】まで帰る。
   今日は,アルバイトとか,仕事とかはないんですか?。
I: 今日はね,午後はちょっと秋葉原に出ますので。
T: あ,そうですか,じゃ,これからも暑いですけど,まだまだ。頑張ってください。
I: はい,よろしくお願いします。 
T: どうもありがとうございました。
I: ありがとうございます。