T: はい,じゃあ,よろしくお願いします。
I: あっ,お願いします。
T: はい,【T】と申します,はい。
I: 【I(日本名)】と申します。
T: 【I(日本名)】さん〈はい〉ですね,はい。
      【I(日本名)】さんっておっしゃい〈はい〉ますと日本の名前…
I: あっ,あの,つい最近〈はい〉帰化しておりまして。
T: あー,はい。
I: はい。
      そ,あの前の名前は【I(中国名)】と…
T: あー,【I(中国名)】さん,はい。
I: 申します,はい。
T: えーっと,どちらの国からいらしたんですか?。
I: はい,えーっと,中国の〈はい〉【地名1】からきました。
T: あっ,そうですか〈はい〉。
      じゃあ,あの,日本にいらしてからどれくらいですか?。
I: えーっと,95年に来まして〈ええ〉,もう今年で13年,目ですね,はい。
T: あー,そうですか〈はい〉。
      じゃ,えっと【地名1】にはどのくらいいらしたんですか?。
I: えっとー,二十歳のときに来たので〈はい〉,はい,で,二十歳までずっと【地名1】に。
T: あー,そうですか。
I: はい,住んでいました。
T: じゃあ,だいぶ日本が長い…
I: そうですね{笑}。
T: ですね,はい〈はい〉。
      【地名1】には時々帰られるんですか?。
I: そうですね,学生のときには〈ええ〉大体年1回くらい〈はい〉,はい〈はい〉,帰ってます。
T: はい。
      今は?。
I: 今はちょっと,子供もいますので。
T: あー,そうですか〈はい〉。
      お子さんは,あのー,おいくつくらいですか?。
I: えーっと,上の子は〈はい〉4歳で〈ええ〉,下の子は2歳です。
T: そうですか〈はい〉。
      でも,時々【地名1】のほうに帰られないと,あの,…
I: そうですねー{笑}。
T: 寂しい,寂しがられたり。
I: そうですね。
      私は,あの,一人っ子なので〈ええ〉,で,特に親がすごく寂しがってる〈ええ,ええ,ええ〉みたいなんですけども,でも,あの,今も,あの,親がこちらに来ておりまして,はい。
T: あー,そうですか。
      中国で,あの,お子さんは育てられないでこちらでお育てられるのは〈{笑}〉,何か,お考えってありますか?。
I: そうですね〈はい〉。
      私は,子供のときに〈ええ〉,あの,ま,中国のほうは,二人,あの,親同士が共働きっていうのは〈はい〉,もう,普通〈はい〉なんです〈はい〉けれども,うちの親もそうだったんですね〈はい〉。
      で,すごく忙しくて〈ええ〉,で,あの,私の面倒見てられないみたいな〈はい,はい,はい〉感じなんですけど。
      で,おばあちゃん子だったんですね,〈はい,はい〉私は。
      それでもすごい,でも周りに子供もいないし〈うん〉,あの,寂しい〈うん〉というか〈うん〉,当時ではもう当たり前のことなんです〈うん〉けど。
      今考えたら,あの,ちょっと寂しかったのかなって,あの,記憶があるんですね〈あ〉。
      ですので,あの,自分の子供はやっぱり,自分の手で育,てたほうが〈はい〉,まあ,子供が大きくなったときに〈うん〉,あの,やり残しみたいな〈はい〉,あの,そういう気持ちにならにように〈はあー〉。
      まあ,自分,自己満足みたいな。
T: あっ,日本にいたら,自分の手で育て,られるということなんですか?〈んー〉。
      あの,国,中国では,どうして自分の手で育て…
I: そうですね。
      あのー,基本的〈はい〉には,あのー,ちっちゃいときに,小学校に入る前には〈うん〉,あの,親が〈はい〉手伝ってくれるのは普通なんですね〈はい〉。
      まあ,家庭事情というのか〈ええ,ええ〉習慣というか〈はい,はい〉。
      で,日本では周りには,あ,そう,そういうケースはほとんど見当たらない,っていう〈ええ,ええ〉のがあるので〈はい〉。
      そういう,まあ,影響もあるんですね,うーん。
T:  あー,で,えーっと,【I】さんは〈はい〉,えー,日本を選ばれた。
      あのー,じぶ,ご自分で育てるということで日本を選ばれたんですか?。
I: いや,そうではないん〈はい,はい,はい〉ですね〈はい〉,はい。
T: どうして,あのー,というのは,あのー,中国だと〈はい〉,あの,親御さんがいろいろ手伝ってくださるっていうことは,今の日本なんかでは,もうほんとに育児で,ストレスで,あの〈んー〉,誰も助けてくれない〈あー〉て言って悩んでします若いお母さん多い〈{笑}〉,多いですよね。
      それが,〈あー〉中国ではとってもスムーズに行くのに,…
I: そうですねー。
T: はい。
      どうしてかなって,ちょっと,思ったんですけど。
I: あー,まあ,確かに親が,手伝ってくれたほうが〈ええ〉,もう,すごく楽〈はい〉ですね〈はい〉。
      精神的にも〈はい〉時間的にも,〈はい〉体力的にも〈はい〉そうですね〈はい〉。
      あの,こちら,なんていうかな,日本って〈はい〉親に頼る,っていうのは,最初から頭になかった,んですね〈はい〉,私の場合は〈はい,はい,はい〉。
      で,そうですね,周りの人もみんな自分で育てたりとか〈うん〉そういうのは当たりまえ〈うん〉みたいな〈うん〉環境なので〈うん〉,で,かつ,あのー,私も,あのー,子供を保育園に入れたりして,〈うん〉昼間はほとんど自分の自由時間もあるので〈うん,うん〉,別にストレスも感じーないんですね。
T: あー,そうですかー,ふーん。
I: んー,そうですね。
      まあ,友達は,あの,自分で面,子供の面倒見たりして〈うん,うん〉,で,保育園とか,そういう,まあ,日本の保育園事情も結構大変みたいなんでけれ〈はい〉ども,その,はい,あの,入れたくてもはい,入れられない〈ええ〉ケースもあるんですけど,そうですね,うちは割りとスムーズに,そういう,はい〈ふーん〉,公的機関で〈ええ〉やってくれてる部分で助かっているんですね〈ええ,ええ〉,はい〈はあー〉。
      ですので,あの,親に頼ったりとか,〈はい〉あの,そういうのが別にしなくても,はい。
T: それはお国に帰って,ご両親にお願いする,っていうことは,必要がなかったっていうことですか?。
I: そうですね〈ふーん〉,まったくそういう風に考えていなくて,はい。
T: あーそうですか。
      ただ,日本の場合,保育園とかが,なかなか充実していませんよね?。
I: そうですねー。
T: はい。
      中国はどうなんですか?。
I: 中国は,保育園に入れる,保育園自体はそんなに多くないんですね,今は〈はい〉。
   昔は,もう会社,国営会社が多くて〈はい〉,それに付属してるケースが,多かったんですけど,今はもう私立とか,学校のふぞ,付属みたいな保育園があるんですね。
   でも少ないですね〈ふーん〉。
   で,大体は親元で〈ふん〉,あの,まあ,おじいちゃんおばあちゃんが〈はい〉見てくれるケースが多いんですね。
T: あー,そうですか。
   あの,ま,中国って言うの〈んー〉は日本に,日本がまあ,まあ資本主義で民主主義っていうことで〈{笑}〉考えると〈はい〉,社会主義の〈はい〉国なので〈はい〉,やはり,そういう保育所などは充実〈んー〉しているんじゃないかと思ったんですけど。
I: 今は,昔と比べると少ないと思いますね。
T: あー,そうですかー。
I: はい。
   もう,会社の改革とか,色々軽量化したりとか〈はい〉,そういう趣旨で〈ええ〉,そういう保育園とか〈はい〉,なんと言うかな,福利厚生〈はい〉,そういう部分が〈はい〉だいぶ減らされたりとか〈ええ〉しているので〈ええ〉。
   そうですね,んー。
T: 何かそれで問題が起こったりっていうことはないんですか?。
I: そうですね。
   もう,今,子供がー少ないじゃないですか〈はい〉。
   あの,一人っ子政策〈はい,はい,はい〉で。
   で,親が四人で〈はい〉子が一人みたいな〈はあー〉。
   もう,奪い合いみたいな感じで〈はい,はい,はい〉うちでみて,みる〈はい,はい,はい〉みたいな感じなん,なので。
   割と,多分そんなに問題にならない。
T: あっそうです,こど,子供の面倒を見るという…
I: 楽しみみたいですね。
T: 点では,問題は〈はい〉ないということなんですね〈はい〉。
   そうですか。
   そうすると,日本の場合は,あのー,まあ,自分のま,娘に子供が生まれて〈はい〉,といっても,時々遊びに来てくれるのはいいけど〈{笑}〉,あの,面倒見るのはいやよ,…
I: そんなー。
T: っていうような,…
I: そうなん。
T: たぶん,あの,親が〈はい〉多いんじゃないかと…
I: そうなんですねー。
T: 思うんですけど。
   あの,そういう中でお子さん育てられるのに,保育園があれば,特に問題はないんですか?。
I: 特には問題ないんだと思います〈あー〉,はい。
   うちの場合は,まったく,はい。
   逆にこう,親,〈はい〉主人の親と,〈はい〉ちょっと離れてる〈はい〉んですけど,その分は楽って言うか〈ふーん〉,変な言い方なんです〈はい〉けど,はい。
T: ちょっと,これお伺いしてもいいのか,あの,一人っ子政策でね〈はい〉,私なんか,逆にこの何人もの,お父さん,おじいちゃんおばあちゃんが〈{笑}〉,4人,私が,っていうことになると〈はい〉,お孫さん一人なわけでしょ?。
I: そうですねー。
T: で,すっごく,こう,こども,あの…
I: わがままな子になります,はい。
T: なります。
   だから,その,保育所の面はまあいいとして〈はい〉,保育って点ではいいとして,だからそういう点でど,どんな,…
I: そうですねー。
T: こう,ちょっと,はい,詳しく教えて,何かご存知のことが…
I: そうです。
T: あったら教えて…
I: そうですね。
   私もずっと日本に,あの10何年間いて,具体的なことは,あんまり,あの,知らないんですけれども。で,あの,【地名1】に帰って,子供たちをつれて〈はい〉帰って,遊びに行って,で,向こうの友達も大体,おと,おんなじくらいの年の子供もいるんですけど,一緒に遊べ,あの,遊ばせたら,すっごく,あの,うちの子が,戸惑うんですね〈はい〉。
   で,こっちの保育園の方針っていうか,親の考え方としては,こう,お友達と,こう,けんかするのはだめ。
   あ,基本的には,こう,譲り合う〈うん〉。
   あの,そう,そういうときには,あの,どうぞ〈うん〉使ってください,みたいな感じ〈うん,うん〉,教えたんですね〈うん,うん〉。
   で,通用しないんですね〈はあー〉。
   向こうにいったら,ほんとに,強いほう勝ち〈はい〉,早いもの勝ち〈はい〉,そういう競争,競争心がすごく,あのー〈んー〉,なんていうかな,強い〈あー〉んですね〈んー〉。
   んー,なんかこう,負け,負けず嫌いっていうのはいいほうに捉えるんですけど〈はい〉,ちょっと違和感があるんですね,やっぱり。
T: そうですか,で,【I】さんご自身は中国のご出身ですけど〈{笑}〉,あの,どっちのほうが。
I: どっちの。
   んー,そうですね。
   自分は,どっちか,性格的にはどっちかというと,そんなに激しいほうじゃないと,あの〈んー〉,自分が思うんですけど〈うん〉。
   でも,んー,そうですね,子供は,これからの人生長いんですし,その分も,あの,なんというかな,こう,すごくプレッシャーを感じたりとか〈うん〉,あのー,なん,なんというかな,こう,あのー,闘争して〈うん〉,あの,上に行くというのも〈うん〉,あの,私としては,あまり好きじゃないん〈あー〉ですね。 
   ですからこう,子供,に余裕を持たせたりとか〈はい〉,心の〈はい〉,心の豊かさを持たせたほうが〈はい〉親の務めなのかな〈はあー〉って,ちょっと,あの,自分の中で考えて。
T: あー。
   心の豊かさを育てるという点で〈はい〉,日本と中国,っていうのは違うんですか?。
I: そうですね。
   向こうはやっぱり,なんていうかな,あの,物に対する,その執着,〈はい〉あのー,まあ,大人でいうと地位とか〈はい〉,そういう,生活に欠かさない部分〈うん〉にすごく執着してる〈うん,うん〉のが,あのー,すごくあるんですね〈うん〉,はっきりいって〈うん〉。
   で,もちろん日本ではものが溢れている〈うん〉って部分も〈うん〉あるんですけど〈うん〉。
   で,あの,なんていうかな,もう周りに何,なん,もう全部存在していて〈うん〉,生まれてから,もう,車もあるし〈うん,うん〉,車に乗っていて〈うん〉,あの,そういう,あの,なにかに,何かに,何かが足りない〈うん〉,欲しいっていう〈うん〉気持ちが〈うん〉ほとんどないんじゃないんですか〈はあー〉,日本人は,そういう〈はい〉,その,ハングリー精神っていうのが。
   で,あの,向こうの人は,やっぱり,成功したいっていうか〈はい〉,今でもすごく,感じられるんですね〈はあー〉そういうことが〈はい〉。
   ですので,私もすごく,なんて言うかな,今,あのー,アルバイトで,あの,留学生と付き会うことが多くて〈んー〉,そいう面倒見たりとか〈んー〉,そういうことが多いんで〈んー〉,見るとやっぱり,中国からの留学生とか〈うん〉,まあ,韓国はどっちかというと,日本にちょっと近い感じがするんですけど,でも,なんていうかな,すごく闘争心があって〈はい〉,中国の場合はね。
   で,上に行きたいって言う,もう見ててわかる〈んー〉んですね。
T: あー,そうですかー。
I: 気持ち的には。
   でもずっと日本にいると〈ええ〉,その,だんだんその気持ちも,こう,あの,なんていうかな,あの,解れて〈あー〉くるっていうか,もうだんだんこう,慣れていく,心の豊かさ。
T: それが【I】さん{名前を間違える},【I】さんには合っている。
I: 合って,そうですね,今は自,私,なんていうかな,こっち,今の生活には満足して,いる。
T: そうなんですか。
I: んー,そんなに,あ,なんていうかプレッシャーを感じないですね。
T: それが心の豊かさにつながっていく…
I: うーん,かどうかは〈あー〉分からない。
   確かに〈はい〉,どうかはわからない〈うん,うん,うん〉んですけれども,そうですね,〈うん〉まあ,子供にもそういう余裕を持たせたいなっていう。
T: あー,そうですか。
   ただ,日本の場合,そのさっきハングリー精神と〈うん〉おっしゃいましたけど,それがないので〈{笑}〉,まあ,あの,オリンピックとか…
I: そうですねー。
T: いざというときに〈うん〉,あの,がっと,力が,もう,で,そのまま出ないで〈{笑}〉,落ちてしまって〈うん〉負ける。
I: そうですねー。
T: で,そういう点は中国の〈うん〉ような,しっかりともう,自分で勝つんだっていう気持ちを強く持って,大きくなった方がいいんじゃないかっていう〈んー〉話はもう,すごくよく聞くんですけど。
I: そうですね。
   でも,あのー,例えば,今回のオリンピックを見ていて,あの,重量挙げを見たんですね。
   で,すごく,ずば抜けて強かったんですね,中国の〈はい〉場合が。
   で,それを見ると,あの,なんと言うかな,こう,あの,心が痛いって言うか〈へえー〉,部分があるんですね。
   もう,事情,あの,その,現地の事情がわかっていて〈はい〉,その家族の中,すごく貧乏な生活していて〈はい〉その中の一人を犠牲にして〈はい〉,こう,すごくつらい訓練をして〈はい〉,ほんとに普通の人,多分考えられないような〈ええ〉環境で,こう,訓練を受けたり〈はあー〉して,〈はい〉それで勝つんじゃないんですか〈はあー〉。
   でも,それが,オリンピックなのかって,ちょっと〈はあー〉,分からないですね。
T: あー,じゃあその事情がわかる,…
I: そうですね,裏の{笑}。
T: ちょっと,なんか,そこをもう少し詳しくお聞きしてもいいですか,はい?。
I: んー,あのー,向こうの報道とか〈はい〉,あのー,以前はすごく,あのー,国のコントロールの元で,まあ,なんていうかな,マスメディアの〈ええ〉ことが,コントロールされていて報道できないことが多かったんですけど〈はい〉,最近は,割と,国内では,〈はい〉あの,言いたいこと,言え,いえ,だんだん言えるようになってきてるんですね〈ええ,ええ〉。
   だから,その,なんていうかな,選手たちにインタビューして〈うん〉,あの,どうしてこんなに,つらい訓練を〈うん〉耐えて〈うん〉,あの,こう,勝ち取ろう,あの,メダルを勝ち取ろうとしているんですか,って聞いた〈うん〉ら,で,お母さんの,生活を〈うん〉楽にさせたい〈うん〉とか,そういうこと言うんですね〈うん〉。
   でも日本では絶対にそういうこと言わないですよ〈はい〉。
   だから,その,まあ,その,いいか悪いか,その人よって判断が違うと思うんですけど,やっぱり,その国の〈うん〉全体的な経済力,上げないと〈うん〉,そういう,なんていうかな,レベル,その差,格差が絶対に出てくるし〈はあー〉,たとえば,【地名1】とか上海とか〈はい〉そういう大都市だと,あの海外に子供を留学させたりとか,今はもうほんとに両極化的に,こう,あのに,にと[ニート]とか,日本みたいなこう,働きに,行かない〈はい〉で,親の…
T: ニート。
I: そう,ニート〈はい,はい,はい〉をやったり〈はい,はい〉とか,そういうことがけっこう,結構多い〈ええ,ええ,ええ〉んですね。
   大学4年生〈はい〉になっても〈はい〉5年生〈はい〉になっても〈はい〉卒業しない〈はい〉,そういう人の出てきてるんですね〈はい〉。
   でも,田舎とか,こういう,貧乏な所に行くと〈うん,うん〉,さっき言ったような〈うん〉,うん,すごい人もたくさんいますね。
T: でも,そういう,まあ,貧しい人たち…
I: そうですねー。
T: のことが〈んー〉頭に浮かんで〈んー〉,心が痛んだりとかする。
I: 痛いんですね。
T: そうすると,その,ニートなんかのを〈{笑}〉,あの,の問題を,あの,見てらっしゃると〈そう〉,いらいらしたりしませんですか?
I: しますよ{笑}〈{笑}〉,とっても〈はい〉,とっても。
   考えられない〈うん〉というか〈はい〉,うん。
   そういう,まあ,日本もまあいいところと悪いところももちろんあるんです〈はい〉し〈はい〉。
   そうですね,その人の考え方と,そうですね〈うん〉,どっちか絶対にいいとか〈うん〉,言えないんですね〈うん〉。
   で,中国はもう,ハングリー精神のほうが〈うん〉,すごく,あの,なんていうかな,私の捉え方としては〈うん〉,あのー,なんていうか,ある部分はすごく,いい,んだけど,ある部分は,すごい,なんか,残酷な部分があるし〈うん〉,自分から見る,見ても,こう,あの,心が,痛いとか〈うん〉,そういう事もあるんですけ〈うん〉れども,で日本に対しても,おんなじような〈うん〉気持ちがあるんですね。
T: やっぱり〈うん〉。
   あー,そうですか〈はい〉。
   同じような気持ちっていうとその。
I: もう腹が立つみたいな〈あー〉。
   見ててありえないと。
T: 歯がゆくなる,っていうようなことですか。
   そうですか。
   両方ご存知ですものね。
I: いやいやいやいや。
T: あのー,【I】さんが,そういう,なんて言うんでしょう,ニートとか,〈{笑}〉引きこもりとか〈はい〉,そういう日本人に〈うん〉,あの,日本人をこう,社会に,こう,目を向けさせるような立場〈うん〉の,お仕事についていらっしゃったとしたら,どんな風に〈んー〉,あのー,何というか,対策を立てるとか,…
I: {笑},対策。
T: アドバイスをするとか〈んー〉,そういうこと考えられますか?。
I: そうですね。
   まあ,対策は,たぶん私は,私なんか,もうできないと〈はい,はい〉思うんですし〈はい〉,あの,助言とか〈はい〉アドバイスも多分,ならないと〈はい〉思うんです〈はい〉けど。
   あの,ま,さっき言ったハングリー精神がもう,いい面もあるし〈うん〉悪い面もあるん〈うん〉ですけれども〈うん〉,もう,あの,なんていうのかな,こう,ある程度,その,あの,物とかそういう自由がない,〈うん,うん〉生活を体験したほうが〈うん〉悪いことではないと,〈うん,うん,うん〉思うんですね〈うん〉。
   ただ,それ,物とか,そういうことに対する執着が〈うん〉どー[度]があるじゃないですか,限度が。
T: 限度が,はい,うん。
I: それを超えると,ちょっと,まあ,変な〈はあー〉形になってしまう〈はい〉おそれ,恐れがあると思うんですけれど〈はい〉,今の日本人の子供たちは〈うん〉,やっぱり,物が溢れて,るんじゃないですか〈うん〉。
   それを大事にする気持ちは,しょせんない〈うん,うん,うーん〉ですし,親に対する感謝の気持ちもないんですね〈んー〉。
   で,あと学校もすごく,あたしは,今こど,上の子四歳なんですけど〈うん〉,これから小学校に入るんじゃないですか〈うん〉。
   で,あの,公立の小学校だと,今もう,ほんとに学級崩壊とか〈うん〉,学校の授業にならないとか〈うん〉,そういう話ばっかり〈うん〉聞いて,〈うん〉実際はどうなのかわからない〈うん〉ですけど,〈うん〉すごく不安なん〈うーん〉ですね。
   で,中国では,私ーが見てる限りには〈うん〉絶対にありえないこと〈あー〉なんですけど,先生のことを逆らう〈うん〉,そういう暴力を振るう〈うん〉,で,そういう,なんか,ほんとに考えられないことを,日本,にあふれているというか,もうあちこち発生している,こと自体は,すごいふし,不思議〈うん〉ですし〈うん,うん〉。
   まあ,まあ,全然もう大きい問題になって,いま,うん〈はい,はい〉,ですけど,もうどこから手をいれるのか,もうほんとに…
T: わからない。
I: わからないんですね〈あー〉。
   だから,〈はい〉周りのお,担任の子供を注意したりとか,する勇気は持ってない〈はい〉ので〈はい〉,最低限は〈はい〉自分の子供を〈はい,はい〉,あの,ちゃんとするように,…
T: うん,ちゃんとするように。
I: うん,あの,なんていうかな,こう,しつけを〈あー〉することが大事なんじゃないかと思うんですけど。
T: とおっしゃると,さっきおっしゃったように,ものを…
I: そうですね。
   で,例えば,あの,別に、あの,その,か,結構物が安く手に入る〈うん,うん,うん〉じゃないすか。おもおちゃとか〈うん,うん〉食べ物も〈うん,うん〉。
   そうですけれども,絶対に欲しいものを買って与える,〈うん〉のは,〈うん〉いい事じゃ,〈あー〉ないと思うんですね。
   だから,なん,こう,欲しいものがあって〈ええ〉,何が達成できると,ご褒美みたいな感じ〈ええ〉で与える〈はい〉。
   そういう事を今うちでやっているんですけど〈はい,はい〉,たとえば,あの,ほんとに,それが正しい事か〈あー〉はわからない〈はい,はい〉んですけど,ひらがなを〈はい〉勉強するとか〈はい〉,じゃ,どこまで勉強できた〈はい〉とか,読めたとか〈ええ〉,それで,あっ,じゃあ,ちょっと,ご褒美で〈ええ〉何か,こう,欲しいもの〈あー〉,ちょっとちっちゃい,あの,プレゼントみたいな〈はい,はい〉物を,与えたりして〈あー〉。
   あっ,じゃあ,やる気がまた出てきましたみたいな。
T: あっえっ,それが欲しくて,やるっていう風になったら,…
I: それ…
T: 貰えなかったら〈{笑}〉,やらなくなったりしませんか?。
I: それもそうですね〈はい〉。
   危ないかも〈{笑}〉しれないすけど,でもそういうできる範囲〈はい〉の中で〈はい〉,あの,一応,こう,親の,コントロール〈んー〉をしているんですけど,それが,あの,100%いいことだと〈うん〉多分だれも保障できない〈はい,はい〉と思うんですけど〈はい〉教育上では〈ええ,ええ,ええ〉。
   でも,最低限は子供に〈はあー〉,あの,そんなに物が簡単に手に入るわよ〈はい,はあー〉って言う風に思わさ,思わせないように〈はい〉,こう,何かいいほうこう,ほう,〈うん,うん〉方法がないの〈うん〉かなってこう,今,あの〈んー〉,まあ,主人と〈んー〉相談して〈んー〉,うん。
T: そうですか。
   もし,その,学校の先生だったら〈{笑}〉,学級崩壊になってそうなクラスに入られたら,子供に何か,〈んー〉こう,一言言いたい事っていうのはありますか?。
I: あっ,私は〈はい〉教育者と〈はい,はい〉するんですか〈はい〉。
   そうですね。
   それほんとに難しい〈んー〉問題ですね〈んー〉。
   うーん,そうですね,多分一人の個人で〈はい〉何かできる問題〈んー〉じゃないと思いますね。
T: やはり,あのー,物を〈んー〉すぐ与えるとか〈んー〉,大切にしないとか,…
I: そうですねー。
T: そういうところから。
I: 基本的には,あのー,多分,それも極端的な〈はい〉考え方だと〈ええ〉思うんです〈はい〉けれども,家族を〈うん〉大事にする〈あー〉って言うか,家族を単位に〈はい〉,あのー,何かしないと〈うん〉全体的社会的な問題〈うん〉まで大きくなる〈うん,うん〉ような〈うん,うん〉ことなる前に〈うん,うん,うん〉,家族の単位で〈ええ〉解決できないんではないのかな〈あー〉ってすごく思うんですね。
T: あっわかりました。
   はい,ありがとう〈{笑}〉ございました。
   よ,えっと,こ,えっと,日本と中国だと,あの,日本にお住まいだと,おうちは,あの,ぜんぜん広さが違うんじゃないですか?。
I: いや,あの,別に【地名1】の,あの,に住んでる〈ええ〉うちもそんなに大きなうちじゃないので。
T: あー,そうですか〈はい〉。
   【I】さんはアパートとかに住まわれたことってありますか?。
I: あります。
T: あー,そうですか。
I: あのー,最初に日本に来て〈ええ,ええ〉,四畳半で〈あっ,そう〉,中にトイレが入っていて〈あっ,はい〉,ほんとに狭かったんですね。
T: あー,そうですか。
   やー,実は,ちょっと今からね〈うん〉,ロールプレイをね〈{笑}〉したいと思っているんですけれども〈はい〉,あのー,これ,いかがですか。
   あの,マンションの〈はい〉管理人になっていただいて〈はい〉,えっと,山田さんっていう人がね〈はい〉,まあ,うるさいって苦情言ってきたんですけど〈はい〉,あの,山田さんに代わって,山田さんの隣の人に,管理人として〈はい〉それを伝えて,欲しいんですね〈{笑}〉,はい。
   で,私がその山田さんの隣で〈あっ,はい〉,あの,うるさくしてる〈はい〉人になりますので〈はい〉,ちょっと,お願いしてもよろしいですか。
I: はい{笑}〈{笑}〉。
   こういう経験はないので〈はい〉,ほんとに難しいんですよ{笑}〈{笑}〉,はい〈はい〉。
   あっ,すみません〈はい〉。
   あの,ちょっと,あの,えーっと,音が大きいっていう苦情が,ありまして。
T: あー,申し訳ないとは思うんですけどね〈はい〉,これも仕事でね〈あー〉,もう,あと,三時間で納品しなきゃいけないんで〈はい〉,やめるわけにはいかないんですよね。
I: あー,そうなんですか〈ええ〉。
   そうですね。
   それもお仕事の場合はしょう,仕方ないんです〈ええ〉けれどもね,あーでも,周りの人も,〈ええ〉ちょっとあの,多分色々,あの事情があるので。
T: えっ,隣の人うるさく言ってるの?。
I: いやいやいやいや,そういう問題じゃないんですけれども〈ええ,ええ〉,もし…
T: 隣の山さん,山田さんでしょ〈{笑}〉。
   あの人うるさいんだよねー。
I: でも,できれば〈ええ〉,あのー,そうですね〈ええ〉,あと,もうちょっとですよね?。
   仕事のほうが終わる…
T: あー,あと三時間くらいなんですけどね。
   我慢してもらえるとうれしいんですけどねー。
I: あっ,じゃあ,もし〈ええ〉,できれば〈ええ〉,もうちょっと音を小さくして〈ええ〉,あのー,早めに〈ええ〉,あのー,していただければ助かるんですけれども。
T: あー,そうですかー。
   じゃあ,ちょっとご迷惑かけないように。
I: お願いしますー。
T: えー,何とかします。
I: お願いします。
T: はい,ありがとうございました。
   じゃあ,それで,これを〈はい〉,あのー,仲のいいお友達に〈はい〉,かん,管理人さんなんだけど,仲のいいお友達に,こんな,ことがあったっていうように話して頂けますか?。
I: あっ,そういうことが,あっ,そういう〈うん〉ことが〈うん〉あって,その第三者の人〈はい,はい〉に話す。 
T: 第三者が私を,またなります〈{笑}〉。
   すごく仲のいい友達で,うん。
   あー,【I】さん。
I: こんにちはー。
T: どう,管理人さん,始めてー?。
I: 大変ですよ。
T: ほんとー。
I: いろんな事ありますねー〈ふーん〉。
   もう,山田さんってご存知でしょう?
T: うん,うん,うん,うん。
I: 隣の人が〈ええ〉,ちょっと,仕事で〈ええ〉,すごい大きい音を出して〈あー,はい,はい〉すごい迷惑しているんですよ。
   で,そしたら〈へー〉私のほうに言って〈ええ,ええ,ええ〉きて,あーもうそれもね,〈うん〉ちょっと,話をしにいったら〈ええ〉,もう仕事で,できないんですよ〈うーん〉とかいって,もう大変でした。
T: でもよくそんな人いるわよねー〈んー〉。
   でも,どう,その人ってすぐ言うこと聞いてくれるの?
I: やー,そんなすぐには絶対に聞かないんでしょう〈うん〉。
   でも,まあ…
T: かえって,でも…
I: そうですねー。
T: うらまれたりしない,うん?。
I: そうですねー。
   ちょっとね,この仕事をしてる限りに〈うん〉はね〈うん〉。
T: {笑}〈{笑}〉,大変じゃない?。
   ストレスたまるでしょう?。
I: たまりますね。
T: うーん,どうするのストレス解消は。
I: そうですね〈うーん〉。
   私はカラオケが好きだから。
T: あー,そう。
   じゃあ,今度一緒に行こうか。
I: そうですね〈あー〉。
   一緒に行きましょう〈{笑}〉{笑}。
T: どうありがとうございました{笑}。
I: {笑い}すいません。
T: えーっと,ちょっと最,急に冷えてきましたけど,…
I: そうですねー。
T: どうですか,【地名1】と日本とだと?。
I: そうですね。
   最近天気もすごく変で〈ええ〉,向こうはもうほんとに,11月くらいだともう,結構10度ぐらい,まで〈あっ,はい,はい〉下がるんですけど,今年はそうでもないみたいですね。
T: あっ,そうですかー。
I: うちの親がちょうど,あの11月の初め頃に〈ええ,ええ〉来てて〈ええ,ええ〉,あー,もうおんなじくらい〈あっ,そう〉かなって言ってたんですけど。
T: そう,じゃあ,もう東京もあんまり変わんないぐらいなんですね。
I: そうですねー。
T: そうですか。
   じゃあ,まあ,【地名1】のほうが,全体的に,まあ気温は低いから,…
I: そうですねー,大陸**ですよね。
T: 日本の冬が苦手って訳では,ないですね。
I: ではないですね。
T: そうですかー。
I: 割と,うちの〈はい〉お父さんが〈ええ,ええ〉,あのー,すごく,こっちの,気候に適しているっていって〈ええ,ええ〉,あのー,糖尿病が20年間,患わっていて…
T: 中国のお父様?。
I: あっ,はい〈あー〉。
   今,日本に〈はい,はい,はい〉来ていて,で最近すごく元気ですよ。
   で,…
T: そうですかー。
I: 向こういるときに〈うん,うん,うん〉足腰が痛くて〈ええ,ええ〉,なんか,あー,目もちょっと,糖尿病の〈あー〉,あのー,後遺症というか〈ええ,ええ〉,あの,合併症〈はい〉で見えなくて〈はい〉,で,もう,なんか,こっちにきて,まあ孫を見て〈はい〉て楽しい〈あっ,んー〉ってこともあるんですけど,…
T: そうですかー。
I: すごく元気になってる。
T: あっ,それはいいですね〈{笑}〉。
   まだしばらくいらっしゃる予定ですか?。
I: そうですね,私はほんとに,論文を提出する予定〈ええ,ええ〉があるので〈ええ〉。
   それで,それ提出するまで〈ええ〉1月まで,はい。
T: あっそうですか〈{笑}〉。
   じゃあ,これからも結構大変…
I: そうですね。
T: ですね。
   はい,頑張ってくださいね。
   今日はでもいいお天気だから,…
I: そうですねー。
T: ちょっと,のんびり散歩しながら〈{笑}〉,おうちにお,帰ってください,はい。
   ほん,今日はほんとにどうも…
I: いえいえ。
T: ありがとうございました。
I: ありがとうございました。