T: はい,えーと,それでは,インタビューを始めさせていただきます。
   【T(姓)】です。
I: はい,【I(姓・名)】です。
T: よろしくお願いします。
I: よろしくお願いします。
T: えっと,【I(姓・名)】さんね,じゃあね,30秒ぐらいで,簡単に自己紹介してもらってもいいですか?。
I: えっと,****を紹介すればいいですか?。
T: 何でもいいですよ。
I: 何でもいいですか?。
T: はい。
I: はい。
   あの,えーと,はじめまして,【I(姓・名)】と言います。
T: はい。
I: 【学校名1】という,ところで,大学を卒業してまして,あの,【大学名2】の昔お世話になっ先生の招待状を頂いて〈ええ〉,ここの大学院に入学することになりました。
T: はい。
I: えーと,出身地は,中国の,みなみにし〔南西〕の貴州省というところで〈ええ〉,今回の,四川地震の隣の省という〈あー,はい〉ところになります。
   辛いもの大好きです。
T: あ,そうですか。
I: はい。
T: ありがとうございます。
   えっと,今じゃあ,大学院生。
I: はい。
T: はい。
   何年生ですか?。
I: 2年生です。
T: あ,2年生というと,もうすぐ,卒業〈そうです〉ですよね。
I: はい。
T: どうですか,準備は?。
I: いや,あの論文っていうか,うちは,課題研究なんですけれど〈ええ〉,課題研究で今,徹夜を〈あ〉,ガンガンやってます。
T: そうですか。
I: はい。
T: えー,毎日,睡眠時間,どのぐらいなんですか?。
I: そうですね,4時間から5時間ぐらいですね。
T: へー,大変ですね。
I: いや,いや,いや。
T: はい。
I: このぐらいしか,はい。
T: はい。
   ま,あの,締切も迫っているでしょうから,頑張ってください。
I: はい。
T: えっと,じゃ,今,週に何回ぐらい,大学に行ってらっしゃるんですか?。
I: そうですね,今は〈うん〉週に2,3回くらいですね。
T: 2,3回ぐらい。
I: はい。
T: あ,じゃ,えっと,学校に行かない日の方が,今,多いぐらいですよね。
I: そうですね,はい。
T: 授業がない日っていうのは,だいたい朝起きてから夜寝るまでどんな風に生活をしてるんですか?。
I: いや,今は,さっき申し上げた通り〈ええ〉,論文のこともあって,そうですね,こう,ひま,昼の時は,だいたい,論文とかを,えっと,やって,今,夜,今,12月なんで,忘年会シーズンということで,ある,アルバイトは休めないので,はい,だいたい毎日,アルバイト行ってます。
T: あ,そうですか。
I: はい。
T: アルバイトは,どんなお仕事?。
I: そうですね,日本料理で,しゃぶしゃぶ屋です。
T: あ,そうですか,じゃ,かきいれ時[どき]ですからね。
I: そうです。
T: 大変ですよね。
I: はい。
   毎日,飲み会,飲み会で〈ええ,ええ,ええ〉{笑},お客様なんですけど。
T: あ,そうですか。
I: はい。
T: へー,あの【I(姓・名)】さんは,大学は,中国で,で,えっと,大学院が日本に〈はい〉いらしたわけですよね?。
I: そうです。
T: え,あの,どうですか,中国の大学とね,日本の大学と教育の方法っていうのは,なんか,違いはあるんでしょうか?。
I: 教育の〈うん〉方法,うーん。
T: 例えば,授業の進め方とか,何か違いはありますか?。
I: そうですね。
T: うん。
I: いや,私の専門は〈ええ〉,国際貿易〈うん〉の日本語なので〈はい〉,えー,どっちかってゆうと言語に重点を置き,置いたコースだったんですけれども〈ええ〉,うーん,そうですね,どっちかっていうと,やっぱり,言語を勉強するときにあたって,先生がこう〈ええ〉{咳},宿題を出してくれる,なんというの,機会が多いというか〈ええ〉,あのー,基本的に割合が多いっていうか〈はい〉,こう先生が{咳}例えば,今日の課題は,なん,何なのという感じで〈ええ〉,私たちがやって,提出して〈ええ〉,あの,添削していただいたんですけれども〈はい〉{咳},日本の方はどっちかってゆうとレポート形式の課題が,多かったんではないかなという〈はー〉感じがありますね〈はー,はー,はー〉。
   それも,あの,昔,向こうにいた時のせん,先生も言ってましたけれども〈ええ〉{咳},なんか,日本の大学教育って結構自主性をじゅし〔重視〕しているらしいんですけれども〈ふん,ふん,ふん〉,その点はちょっと,違いますね。
T: あー。
I: はい。
T: えっと,日本は自主性を重視。
I: そうですね。
T: で,中国では,どういうことが重視されててるんですか?。
I: うーん,どっちかっていうと〈うん〉やっぱり,なんてゆうの,成績重視ってゆうか,試験重視。
   まだ,まだ,なんとゆうの,主流とゆうか〈ええ,ええ,ええ〉,はい,結構,それが評価の一番大きいところに〈あー〉なるんですね。
T: そういった違いについて,【I(姓・名)】さん自身はどのような考えをお持ちですか?,両方の授業を体験してみて。
I: そうですね。
   どっちもどっちで,いい所があって悪い所もあると思うんですけど〈うん〉。
   例えば,私達中国のこういう,まあ,なんていうの,試験教育〈うん〉みたいな感じが結構昔から言われてるんですけれども〈ええ〉,あの,いや,自分がそこに身を置いてる時は本当に硬い制度だなと思うんですけど〈ええ〉,でも,自分からあそ,あの,自分があそこから飛び込ん,だ,出し,出してみると〈うん〉,いやその方ま,その方も,一種な有効な手段ではないかなっていう〈はー〉,ま,逆に言うと〈ええ〉「結構客観的な判断ができる」という点が〈ええ〉,こういう,なんていうの,試験勉強のいい所〈あー〉ではないかなと思います。
T: 「客観的な判断」っていうのは,例えばどういう点で?。
I: 例えば〈ええ〉,あの,いくら,わたし自身の例〈うん〉なんですけれども〈うん〉,いくら言語がうまいとか〈うん〉言われても〈うん〉,やっぱり書けないとか〈うん〉そういった面になると本当にその言語を勉強したっていうか,マスターしたとは〈うん〉言えないじゃないですか?。
T: うん,うん,うん。
I: そしたらそういったところがやっぱり〈うん〉,試験に〈うん〉反映され,されると〈うん〉分かりわすくなります〈ふーん〉,はい。
T: あー,なるほどねー。
I: はい。
T: でも,今何ですかね,こう社会自体がすごい複雑化してますから〈うん,うん,はい〉,習ったものをこうきちんと覚えて再生するような教育だけではね〈はい〉,そういう国際社会に対応していくのは,難しいような気がするんですが…。
I: そうですね。
T: その点はどうお考えですか?。
I: そうですね。
   先ほど言ったのは〈ええ〉あくまでも言語勉強の例なんで〈うーん〉,わたしたちが受けてた,例えば,
   あのー,えーと,「まくすれいねいしゅうに,しゅうき,なんとか,なんとか」〈{笑}〉のああいた,ああいった授業もあるんですけども,ああいった授業はやっぱり自分で本を読んでレポート提出制になってるんですけれども,その辺は,んー,まー,わたしの考えではすごく理解できる人はできるし,理解できない人は理解できないし,だから,どうやってそういった理論的なものを現実っていうか,あの,生活に溶け込めて,あの,納得させるっていうのは,これからこういった授業の課題だと思うんですけれども。
T: あー,なるほどね。
I: はい。
T: あ,じゃあ,【I(姓・名)】さんは日本の大学とその中国の大学の事情と両方分かってらっしゃいますよね?。
I: うーん。
T: で,例えばですね〈はい〉,そういった日本と中国の両方のことが分かっているエキスパートとして〈はい〉,中国のそういう教育をね〈はい〉,管轄するようなところから〈はい〉,アドバイザーとして招かれたとします〈はい〉。
   で,そういった中国の教育の問題点を踏まえながら〈はい〉,国際社会に対応できるような人材を育成するためにはね〈はい〉,これからどういう教育政策を立てたらいいですか,っていう風にアドバイスを求められたら,どういうふうに提言しますか?。
I: そうですね。
T: うん。
I: ま,国際社会に対応するっていうのは,少なくとも英語はマスターしないといけないので,英語にまず力を入れないといけないと思います。
   それは,もう今もやってると思うんですけども,あの特に提言とは言えないと思うんですけど,わたしなりの考えですと,そうですね,言語能力以外に求められているのは,コミュニケーション能力だと思うんですね。
   コミュニケーション能力を身につけるためには,これは難しい課題です。
   結構,そうですね,性格に色々あのー差が出てくるのは,人間だと思うんですけど〈ええ〉,えーと,あの,そうですね,授業の中を,あの,ま,中国の課題なんですけども〈うん〉,結構先生がおひとりで,あのー,講壇の上で立って〈うん〉,こう,なんていうの,本を読むような感じで〈うん〉やってる授業も少なくはないので〈ええ〉,なんかもうちょっと学生を取り込んで〈ええ〉一緒に課題をやるというところから〈うん〉,こうコミュニケーション能力を身につけさせる〈うん〉のがいいんではないかなと思うんですよね。
T: ああー,なるほどね。
I: はい。
T: 分かりました。
   ありがとうございます。
I: いいえ。
T: あの,さっきね。
I: はい。
T: もう今課題研究でしたっけ?。 
I: はい。
T: 忙しくて寝る間もないということでしたけど。
I: はい。
T: 今,あんまりテレビなんかは見る時間はないですかね?。
I: えーと,と,テレビって,どういったテレビですか?{笑}。
T: 例えば,えーと,日本のドラマとかアニメとかそういうのは見たことありますか?。
I: 見ますよ。
   今も見てます。
T: あ,そうですか。
I: {笑}はい。
T: どんなものが好きですか?。
I: どんなもの。
T: ええ。
I: 最近のものですか?。
T: あー,あの,最近のでも古いのでも構わないんですけど。
   一番好きな作品は何ですか?。
I: 一番好きな作品。
T: ええ。
I: あ,ジャンル別なんですけど。
   えっと,そうですね。
   今,二つ考え出したのは,例えばアニメの中の「鋼の錬金術師」というアニメがあって,それはとても気に入って,今もまだ漫画連載してるんですけど,それが一つ。
   ドラマの中で松島ななこが主役してる,えっと,「やまとなでしこ」というドラマが好きです,けっこう。
T: 「やまとなでしこ」ってどういうドラマでしたっけ?。
   ちょっとストーリー覚えてますか?。 
I: はい。
T: 簡単に説明してもらってもいいですか?。
I: あの,まつしまななこは子供の頃からすごい貧しい家で生まれまして,あのー,そうですね,小さい頃から,こう,お金持ちの生活に憧れてた女の子なんですね。
   そしたら,あの,なんていうの,物心つく頃から,絶対いつかいつかこの家出てやるみたいな感じで,あの,ま,お金持ち社会を目指すという感じで頑張ってたらしいですけど,じゅう何歳かの時に東京に出てまして,スチュワーデスになって,それからはもう合コンの王女みたいな感じで,なんか,こう,お金持ちのお坊ちゃまを,こう,探しまくっているような人だったんですけれども,なんかやっぱりこう最後に彼女が気づいたのは,やっぱり,本当に最後に幸せになれるのは,お金持ちの坊ちゃんじゃなくて,本当に温かく見守ってくれる人が,穏やかな人が一番いいんですね。
   そしたら全部の金持ちをこうなんていうの,ま,全部,あー,この場ででてこないな,全部まあ排除して,最後のなんていうの,すごい貧乏な数学者と一緒になったっていうす,ストーリーなんです。
T: あ,へー,そんなドラマが一番,そう,好きだって思える,どんなところが,はい?。
I: まず,価値観がすごいよかったと思います。
T: あー。
I: 今の社会ではお金がないと生きていけないのは,みんなはもう分かってることなんですけれども,やは,お金の他に何か求められているのか,あるいは,自分が何を求めているのかをきちんと分からないと,なんか生活が空しいなっという感じで,だからこうほんとに,あの,あの女の子もすごい綺麗だし,あのー,ま,全部ブランド品をプレゼントしてくれるから,他の人から。
   だから,今の人から考えるとすごい幸せな人じゃ,ではないかなと思うんですけど,やっぱり,彼女の立場から考えると,どんなに貧しい生活をしてるんだろうみたいな感じだったから,はい,やっぱりこう自分でちゃんと追い求めてるものを見つけて,どっちが一番幸せになれる道を,きちんと見つめた方がいいと思います。
T: なるほどね。
I: はい。
T: それは究極の選択ですよね。
I: そうです。
T: ええ。
   もし,自分自身が,その,結婚するときにね,そういうお金かそれとも愛かっていうふうに迫られたらご自身はどちらを選択しますか?。
I: いや,そうですけど。
T: ええ。
I: あのー,こうなんか,究極しすぎるんですけど,わたしはいつも考えてるのは,二人の男の子がいて,一人がすごいお金持ちで,でも,えっと,なんていうの,いや違います,えっと,そっか,一人はお金持ちで,でも,そんなに優しくしてくれないっていうか,あんまり好きではないっていうか,もう一人は,すごい優しくしてくれるんでうけれども,どっち選ぶっていうのはいつも思ってるんですけど,いや原始的から考えれば,お金持ちの方かなーなんて思うんですけど,悲しいかな。
T: あー,なるほど{笑}〈{笑}〉。
   えっと,先ほどの主張とちょっと矛盾するような気がするんですけれども。
I: はい,だから,こう,ほんとに両方とも好感度を持ってて〈ええ,ええ〉,そしたら色んなものを,まあ,そういう言い方悪いんですけど,てんぴょう〔天秤〕に乗せて,いやどっちが生活しやすいのかを考えれば,お金持ちになるのは現実では〈あー〉ないかなと思うんですけれども。
T: なるほど,現実志向な訳ですね。
I: はい,悲しいです。
T: あの,今ですね,経済産業省だったと思うんですけど〈はい〉,日本のそういうドラマとかアニメとかね,そういうポップカルチャーを使って,日本語教育を世界に広めようという動きがあるらしいんですけれども,それはご存じですか?。
I: えー,なんとなく聞いたことがあります。
T: あー,そうですか。
   でー,そういう動きって,例えば,えーと,中国にね,そういうポップカルチャーを使って,日本語教育をしようなんていうふうになった場合にそれは上手く行くでしょうか?。
I: うーん,ま,インパクトはあると思います。
T: うーん。
I: 結構〈うん〉,うーん,そうですね〈うん〉,実際にわたしがまだ勉強してる時は〈ええ〉,先生がそういうドラマとかを教材として〈ええ〉,うん,授業したことはなくはないんですね〈ええ〉。
   なので,こう決して真新しい〈うん〉アイディアではないんです〈ええ〉。
   どういった感じで取り込んでゆくのかが〈うん〉新しく〈うん〉なるんではないかな〈うん〉。
T: 【I(姓・名)】さん自身では,どういう点を取り込んだら授業が上手くいくと思いますか?。
I: そうですね。
   まず,あの,レベルに合わせて教材を選ぶのは最前提なんですけど,そうですね,だって普通の日本人の喋り方ですと,やっぱり,こう,さい,さい,なんていうの,初級のべ,べ,あの学習者にとってはやっぱり速いので,それは速いので,やた,なんていうの,こう,あんまり,あ,例えば,昔のアニメから広げてゆけばやりやすいんではないかなと思うんですね。
T: 昔のアニメから広げる。
   それはなぜですか?。
I: 昔のアニメというより,なんていうのいうの,もうちょっとまあ中国人が考えるアニメ印象の「アニメ」。
   つまり,子供向け,ちょっと子供向けの方が受けびやすいというか,勉強しやすいのではないかなと思うんですね。
T: なるほど。
I: はい。
T: で,えーとね,その日本のね,そういうポップカルチャーが〈はい〉,中国政府に,中国に入って行くことに対して,政府なんかは警戒してないんでしょうか?。
I: いや,警戒してるでしょう〈あー〉。
T: 例えばどういう点を?。
I: いや,私もあの日本に来て,あるいは,日本に来る前に一年間位かな,なんか新聞でみたんですけど〈ええ〉,記事が。
   えっと,ま,あの,ちゅ,日本の夜の6時ぐらいのそういった時間帯って,結構あの中国では「ゴールデン時間帯」っというんですよー〈はい〉。
   その時間帯っていうのは,どっちかっていうと,子どもたちがこうテレビの前に集まってて,ご飯の,ご飯を待っている時間な,なので,結構あの時間帯って映っているアニメとか教育番組ってみんな見られてるので,なんか,そういった時間帯のどのチャンネルはあのにほ,輸入のアニメとかを放送しちゃいけないっていう記事がどっかで見たような印象があったんですけど。
T: なるほど,なるほど。
   じゃあですね,その経済産業省で〈はい〉例えば「日本のポップカルチャーを使って中国で日本語教育を広めましょう」ってなった時に〈はい〉,そういう中国政府にね〈はい〉,睨まれないように,あの,上手に日本語教育をやっていくとしたらどういうことをその教育の政策を注意すればいいと思いますか?。
I: でも,多分〈うん〉あのそんなにこうしょ,こういう,多分,例えば,教材として使うんだったら,そんなに障害は受けられないと思うんですよね〈ええ〉。
   ま,あの,あの,あたるく,あた,あたるとけー〔アダルト系〕を除いて。
T: え,何ですか?。
I: あ,あたる,どけ,のーむを除いて。
   つまり,政治向けをちょっと除いて〈あ,ええ,ええ,ええ〉,結構色々削除されるから〈ええ,ええ〉,だからおかしくなるので〈ええ〉,そういうけを除いて,健全な安全な面を,こど,子供っていうか,誰でも向けみたいな感じのものを取り込んでいければ,例えば教材として出版されるとか,そういったのは結構今やってますよ。
T: あ,そうですか。
I: なので,はい。
   何回も見かけましたので。
T: あ,分かりました。
   えっと,ちょっと話題変わりますけど,最近気になったニュースってありますか?。
I: 最近は気になったニュース,最近は恥ずかしいんですが,あまりニュース見てないんです。
T: あ,そうですか。
   じゃ,ここ半年,ま,1年位でもいいんですけど,印象に残っているニュース。
I: うーん。
   1年ぐらい,や,どうしようかな,あまり残ってないんですけど。
   そうですね,どっちかっていうと,世界が注目しているオバマ,それはちょっと見てます。
T: えー,どういう点に注目してますか,オバマさんの?。
I: そうですね,初めての黒人大統領ということで〈うん,うん〉,これからの行方はどうなるのかなという。
   最初にこう大統領就任に決めた,あの,1週間くらい,日本の週刊誌にもパーッとあの,えーと,あの,タイトルというか,あれとびかじってるんですけど,何か大統領暗殺をもう一度やるのかなーなんてっていう,ま,恐ろしいテーマの文章,いっぱいあったんですけど。
   わたしも,わたしなりに考えてみまして,そうですね,彼の今の立場がすごい危ない所に立ってまして,そうですね,テロを合わせて,あとそういう,なんていうの,ま,黒人と白人が間の色々なものも交わって,だから警備をすごい付けている状態だとニュースは放送しているんですけど,これからはどうなるのかなという感じで〈うーん〉。
T: 今,あのー,アメリカの経済が落ち込んでいる中でね〈はい〉,それが世界的に波及して大変なことになってますけれども〈はい〉,えっと,そういった問題を〈はい〉回避,これからね〈はい〉,あの,修正していくために〈はい〉,オバマ政権にどういったことを期待しますか?。
I: うーん,これはまた難しいかたい〔課題〕ですね。
T: ええ。
I: そうですね,期待してるっていうか,うーん,なんていうの,そうですね,ま,金融機関が倒産するっていうか〈ええ〉,そういったニュースはすごい人々を,なんていう,すごい不安の渦に巻き込まれる〈はい〉要素だと思うんですけど〈はい〉。
   政府としては,そういった金融機関はどうやって救っていくのかはちょっと分からないです。
T: 今,日本なんかでも,金融危機の煽りを受けて〈はい,はい〉,雇用不安が起きてますけれども〈はい,はい〉,はい。
I: それは結構〈はい〉深刻な事項〈ええ〉になってます〈ええ〉。
T: で,例えば,その内定の取消し〈はい〉なんていうのが起きてると思いますが。
I: はい,聞いています〈ええ〉。
T: それについては,どういうお考えをお持ちですか?。
I: そうですね。
   実際,わたしも内定を頂いているんですけども〈ええ,ええ〉,こないだも,他の友達から聞いて「あんたの内定大丈夫?」とか聞かれて〈うん,ええ〉。
   いや,わたしの考えだと,自分の会社を信じなくてどうすんのという感じだったので〈ええ,ええ〉,かっこいいと言われたんですけど。
   でも,他の中小企業系はこう取り消しが多くて,そうですね,1年間の内定の,えっと,なんてゆうの,よそ,予測っていうか,こう,枠は全部取り消されたというニュースは見てましたので。
T: でー,もし【I(姓・名)】さんがね,例えば中小企業のオーナーだったとして,内定した学生を取り消すかどうかっていう選択を迫られた場合,自分だったらどうしますか?。
I: そうですね,これもまたむつかしいなんですけど〈ええ〉,一応こう全員ま,例えば40名の学生に内定をあげたとしますでしょ〈うん〉。
   そうですね,40名それぞれ,ま,特徴があって,ま,1人の特別な学生なので,いやどうやって取り消す,うーん,そうですね,もういかい〔1回〕選抜するのを,また,他の人を傷つけることになるので,どういった業務にもよるんですけれども,例えば,結構,理科性,理系の学生はあまり取り消されないとか,そういったいわれがあるんですけれども,多分,文化系の学生の中で,そういう言い方厳しいかもしれないですけど,どう,誰がうちの方針っていうか,こう,これから歩んでゆく道に一番合うかをもういかい〔1回〕見直して〈うん〉,決めていくしかないですね。
T: なるほどね。
   分かりました。
   ありがとうございます。 
I: はい。
T: えっと,じゃ,ちょっと,ここでロールプレイをしていただこうと思うんですけれども〈はい〉,【I(姓・名)】さんは今日本の大学院で勉強されてるんですよね。
I: はい。
T: 今の学校,クラスの中で,授業の中に入ってない科目があるんですね。
I: はい。
T: 例えば,マーケティングの授業を自分が受けたいと思っているんですけど,自分のコースにそれがないんです〈はい〉。
   だけど,同じ大学の違う学科だったら,どのコースがあって,で,その先生が有名な先生なんです。
   自分はそのマーケティングの授業を受けたいと思っています。
   なので,その先生の研究室に電話をして,授業が受けられるように,ちょっと交渉してください。
   ただ一つ問題なのは,まだ先生と会ったことはありません。
I: あー,はい,えーと。
T: よろしいですか,状況は?。
I: あー,うーん,状況は把握してます。
T: はい。
I: はい,うわ,むつかしい。
T: いいでしょうか。
   じゃ,ちょっと電話をしてください。
I: はい,えーと,はい。
T: リンリーン。
I: あ。
T: はーい,はい,【T(姓)】です。
I: あ,もしもし,わたくし,武蔵野大学大学院ビジネス日本語コースの【I(姓・名)】という留学生なんですけれども。
T: はい。
I: えっと,突然のお電話で申し訳ありません。
T: あ,いえいえ。
I: 【T(姓)】先生,実は,あのー,先生が担当をなさっている〈ええ〉マーケティングという授業に興味を持ちまして〈ええ〉,参加させていただけないでしょうか?。
T: あ,わたしの授業ですか?。
I: はい,そうです。
T: えーと,【I(姓・名)】さん,ど,どちらの学生,学部の学生さんでしたっけ?。
I: そうですね。
   今,大学院の〈ええ〉ビジネス日本語コースという。
T: あー,違う学科ですよねー。
I: そうです。
T: えーと,基本的に学科を越えた履修って認められていないんですよ。
I: あ,そうですか。
T: ええ,ええ。
I: 先生の授業は〈ええ〉,かねがねからずっと受けたか,ずっと受けたかったので〈ええ〉,そこを融通をきかせていただけますでしょうか。
T: そうですねー。
   【I(姓・名)】さん,今,大学院の学生さん?。
I: そうです。
T: あー,これまでにマーケティングの概論とかは勉強したことはあるでしょうか?。
I: そうですね,大学の時に選択〈ええ〉科目として〈ええ〉履修したことはありまして。
T: あー,そうですか。
I: そうですね,じゃ,いち,1年間くらい勉強しました。
T: じゃ,基礎的なことは大体分かってらっしゃるわけですね。
I: いや,そこまで言われると,ちょっと自信がないかもしれないですけど,いや,でもついていける自信があります。
T: あ,そうですか。
   で,えっと,うちのゼミ,あの,非常にですね,レポ,レポートとかかなり課題が厳しいんですけれども,大丈夫でしょうか?。
I: あ,ビシビシよろしくお願いいたします。
T: あ,分かりました。
   じゃ,試しにですね,来週の水曜日にあの授業がありますので〈はい〉,よかったら一度見学にいらしてください。
I: はい,分かりました。
T: はーい。
I: ありがとうございます。
T: はい。
I: 来週の授業と言いましたのは,いつ?。
T: えっと,来週の水曜日の3限なので,大丈夫ですか?。
I: 水曜日の3限ですね〈はい〉,わかりました。
T: はい。
I: じゃ,水曜日の3限に行きます。
T: はい,じゃ,ちょっと様子を見てみてください。
I: はい,よろしくお願いいたします。
T: はい。
I: ありがとうございます。
T: はい,失礼します。
I: 失礼いたします。
T: はい,えーと,じゃあですね,そのクラスに行ってみることになりました。
   で,そのことを仲よしの友達のかおるちゃんに報告してください。
   はい。
   あ,【I(姓・名)】ちゃん,こんちはー。
I: あ,かお。
T: なんか,久しぶりだよねー。
I: そうですね。
T: うん。
I: あの,いや,最近色々新しい授業の準備とか,ちょっとバタバタしてまして,ごめんね。
T: あ,そうなんだ,へー。
I: あのー,実は,さっき,【T(姓)】先生に,例の【T(姓)】先生,マーケティングの。
T: あー,あの有名な先生だよね。
I: 先生に,はい,電話してみたんですけど。
T: うん。
I: マーケティングの授業を受けさしてくれるっていうことを承諾してくれるらしいんですけど。
   ちょと今浮いてます。 
T: え,何?。
I: ちょっと浮いてる{笑}。
T: 浮いてる。
   浮いてんの。
   あー,そうなんだ。
I: はい。
T: あ,でも,なんか授業には行ってもいいって言われたわけ?。
I: ま,とりあえず,試しとして来週の授業は参加してもいいって言ってくれたから。
T: じゃ,よかったじゃん。
I: ま,そうですけど。
   なんか,先生の言葉ですとなんかレポートも多いし,課題も多いし,結構厳しいらしんですけど。
T: えー,そうなんだ。
I: はい。
T: 大変だね。
   でも,【I(姓・名)】ちゃん頭いいからさ,大丈夫じゃない?。
I: わー,わー,でも,今さ,並行でこう色んレポートを提出,の提出〈うん〉迫ってきてるので〈ええ〉,悩む面もあるんですけどね。
T: ま,じゃ,とりあえず,様子見に行って。
I: そうですね。
T: 頑張ってみてー。
I: そうだね,ありがとう。
T: じゃあね。
I: はーい,じゃあね。
T: え,あのー,日本人の友達って大学でいます?。
I: 大学もいますし,うん,アルバイト先もいます。
T: あー,そうですか。
   結構友達と遊びに行ったりするんですか?。
I: いやー,行きたいんですけど,そんなに時間が。
T: あー,そうですよね。
I: その辺がちょっと現実です。
T: 課題研究の締切はいつなんですか?。
I: 来月の15日です。
T: あー,15日。
I: 切りました。
T: 切りましたねー。
   ええー,大体何割くらい進みましたか?。 
I: 3割くらいかな。
T: じゃ,ちょっと道のりまだ険しいですね。
I: 険しいです。
   もう,ほんとにけばら〔いばら〕の道です。
T: 今,冬で風邪が流行ってますから,どうぞ,あの,体に気を付けて。
   風邪引かないように,頑張ってください。
I: はい,ありがとうございます。 
T: じゃ,これで,インタビューを終わります。
   ありがとうございました。
I: あちがとうございました。