T: では,本日はどうぞよろしくお願いします。
I: お願いいたします。
T: わたくし,【T(姓)】と申しますが,お名前からお願いします。
I: 【I(姓・名)】と申します。
T: では,わたーくしは【I(姓)】さんとお呼びしてもよろしいでしょうか?。
I: ええ,大丈夫です。
T: はい。
   では,【I(姓)】さん,早速お願いします。
   と,お国はーどちらですか?。
I: ブラジルです。
T: あ,ブラジルですか〈はい〉。
   日本へは何年前にいらっしゃったんですか?。
I: 約15年前からですね。
T: あ,15年ですか〈はい〉。
   あ,もう,ずいぶん経たれるんですねー。
I: そうですねー。
T: では,一番最初に日本に来たときと,今の日本,【地名1】ですか〈ええ〉,一番最初にいらしたのは?。
I: 【地名1】だったんです。
T: 【地名1】ですか。
I: はい,ええ。
T: そのときの【地名1】と今の【地名1】とでは,何か違いがありますでしょうか?。
I: そうですね。
   たくさん違いがありますね。
T: あ,そうですか。
I: と,まー,これだっていうものは,な,ったしえば,わたくしはそんなに無いんだけれども,例えば,何が違ったんだろう{笑}〈{笑}〉,そうですねー,例えば,まー,特に日本人の服装とかですね。
   すごく変わりましたね〈はーー〉。
   あのー,あとは,わたしが来たときに,でも,あたしが来たときは,日本語,あまりできな,あんまり〈はい〉,あまりにもできなかったために何が何かほとんど分からずに〈ふーん〉,まー,過ごしてしまっていた〈はい〉2,3年ぐらいだったんですね。
T: あー,そうですか。
I: で,そのあと,まー,やっと,じゅ^ねん[10年],5年後ぐらいですかね〈ふーん〉,が,少し分かるような状況になってきたのかな〈はー〉。
   でも,それでも何が分かるのかっていうのが{笑},分かんないんですけども,はい。
T: そうですよね〈はい〉。
   なかなか,分かりました。
   そしたら,その,ブラジルー〈ええ〉から日本にいらしたときに,その,ブラジルで住まれていたところと,【地名1】とでは〈うん,うんうんうん〉,何が一番違って〈うんうんうん〉,どんなことにショックを受けたりされましたか?。
I: うーん,最も大きな違いっていうのは,おそらく時間の流れだと思うんですね〈うーん〉。
   時間の流れが〈うーん〉,あの,向こうはとっても忙しいし,みんな,それ,みなさんはそれなりに仕事しますし,しかし,時間の流れ方と過ごし方ですね,が,すごく,もう,ほんとに違いが,あの,すごくありますね〈ふんふん〉。
   あとは,ま,と,あとー,すご,あの,時間とともに,ま,生活にまつわる,あの,問題っていいますか,行事っていいますか,日本人はあんまりにもいろんな行事,いろんな,あのー,義務,生活に関する義務があまりにも多いがために,通常の忙しさよりも忙しいっていうのは〈ふーん〉,あの,があるとは思うんですね。
   例えば,とく,例えば,あの,特に,例えば,あの,年賀状ですか。
   年賀状,ブラジルでは,あのー,好きな人とか,特別に,あの,しん,なんていう,信頼,あの,付き合ってる人だけには年賀状っていう,てに,あのー,相当するようなクリスマスカードは送るんだけれども,それっていうのは,相手,あのー,義務ではないんですね〈ふーん〉。
   ただ日本では,それが義務だとしたときに{笑},とってもびっくりをしたと同時に〈ふーん〉,何これ,ていうふうにすごくは思いましたね〈ふーん〉。
   そういった風習の違いですかね。
   ただ,状況は,もう全然違いますからね,【地名1】とは。
T: ふーん,そうですか。
I: 風習の問題が一番,最もびっくりをしたのと,まー,びっくりはしましたね。
T: あー,そうですか。
   分かりました。
   今ので言いますと〈ええ〉,年賀状は,最近,実は,若い人たちは徐々に書かなくなっているんです。
   インターネットのメールの普及ですとか〈うんうんうんうん〉,あの,それこそ,あのー,携帯メールの普及などで〈ええ,ええ,ええ,ええ〉減っていて,もう,どんどん,伝統的な行事〈ええ,ええ〉,いま【I(姓)】さんは,それは義務的で良くないんではないかっていうことをおっしゃってくださ,くださったんですけれども,その,一方で,そういう伝統行事が〈ええ〉どんどん日本では〈ええ〉なくなってるってことに〈ええ,ええ〉危機感を覚えて最近はCMでも年賀状書こう〈うん,うんうん〉なんて言ってるんですが,ブラジルでも,どんどん伝統行事や伝統的な考え方なくなってるってこと,ございますか?。
I: そうですね。
   ブラジルは移民の国ですからね。
   あの,いろんな習慣があり,あの,日本ほどこれだって,あの,例えば年賀状には,あの,年賀状,あの,年末に年賀状送らなきゃいけないとか,あのー、お歳暮〈はい〉送るとか,あと,あと,なんでしたっけ,年賀状以外に,なんか行事的に,あ,例えば,結婚式に〈はい〉お金を,あのー,あげるとかですね,そういったことは,決まったものはそれほどないですね〈ふーーん〉。
   例えば,あったにしても,あのー,社会,まー,社会格差がすごくある国なので,例えば,特定な場所にいた場合には服装がちゃんとしていないと,あのーー,入るときに,あの,ことわれ[断られ]たりとか〈ふーん〉,そういったことはあるんだけれども,その,む,だからと言ってそれは,あのー,風習って言いますか,伝統っていうわけではないんですね。
T: ふーん。
   あ,…
I: 日系人だとすれば,日系人であれば,日本的な伝統もあるんだけれども,イタリア系であればイタリア系の,それなりの伝統的なものもあるんだけれども〈ふーん〉,ただ,ブラジル全体的にはそれほどない,ないんですね〈ふーん〉。
   とっても自由な国だと思うんです。
   とっても自由で,柔軟性のある国だというふうに思いますね。
T: あ,そうですか〈うーん〉。
   では,その,客観的に,ブラジルのことではなく〈ふーん〉,客観的に,日本が〈ふーん〉,それこそグローバル化って言われる中で〈うんうんうん〉,そういう伝統的なものを〈うんうんうんうん〉習慣なり〈うん〉,えーー,文化なりを〈うん〉失いつつあるということについて,客観的にどう思われますか?。
I: うーん,そうですね。
   あの,確かに伝統というものがなくなってしまいますと,あの,ま,も,当然それが伝統ではなくなってしまう〈はい〉という問題もあり,かつ,あのー,ま,なん,す,なん,いくつかの世代に,あの,渡って,あのー,ほ,ま,保ってきた伝統っていうのは,大切にする必要があるとは思うんだけれども〈うん〉,一方では,あの,それぞれ個人をもう少し大事にしてほしいなっていうふうに〈ふーん〉すごく思いますね。
   あの,もう,あまりにもカチカチな社会になってしまいますと,とっても,なんか,もう,それこそ,学生さんが,精神的に悩んでる学生さんはいて〈はー〉,こういった,特に,そういった先輩後輩っていうのは,ま,伝統的に日本のどこの社会にでもあるじゃないですか。
   そういったものがとっても厳しい社会であるがために,人をおいつける,お,お,なん,なんていうでしょう,人を,あのー,お,ダメにさせてるというまではいかないんだけれども〈ふーん〉,精神病に近い状態にさせてる,る,るんじゃないかなというのは,すごく思います。
   だからと言って,それが全部なくすんではなく,もう少し,あのー,バランス,適当な,あのー,適度をもう少し考えないといけないのかなっていうのが,すごく思いますね。
T: はー,なるほど。
   分かります。
   あるがとうございます。
   今の,その,個を大事にしたほうがいい,個人個人をもっと大事にしたほうがいいんではないかっていうところで,ただ,その一方で,戦後,もうだいぶ経ちますけれども,個を大切にということを言い過ぎたけ,教育があったために,今ほんとに,孤立している状況〈うんうんうんうんうん〉,親が無関心であったり,友人同士が無関心であったりする〈うんうんうんうんうん〉ことに,から〈うん〉,いろいろな,ま,事件,問題,起きていますが,日本で起きている,そういう少年とか青少年〈うん〉,または親子関係の問題について〈うんうんうんうん〉,あの,【I(姓)】さんが心痛める最近の出来事っていうのはございますでしょうか〈うーん〉,気になっていることとか?。
I: そうですね。
   も,最近で最も,あのー,考えさせられたのは,あの,秋葉原の連続殺人事件,事件ですか〈はい〉。
   あのときは,非常に,あの,ニュースを聞いたときに,なんていかれた人だっていうふうに,すごく思ったんだけれども〈ふーん〉,ただ,その人の背景,その人の状況,すご,ま,社会がさせてる状況,ま,もちろん,その,本人の責任は当然,ま,免れることはできないんだけれども,ただ,あのー,ま,社会が持っている責任っていうのはすごくあると思うんですね。
   しかし,だからといって,それが全部責任を負うんではなく,だから,適当な問題があんまりにも,ゆとり教育はゆとり教育で〈はい〉,ものすごく,もう,ゆとりしなきゃいけない。
   でも,し,今までカチカチだったものをゆとりしましょうっていうのは,無理な話でして{笑},それこそ,もう少し段階を経て少しずつ少しずつやっていくしか方法ないです。
   そうしないと,ああいうような問題が発生してくるんじゃないかというふうに思いますね。
T: ふーん。
   では,その,連続,秋葉原の連続殺人事件の,その,容疑者の動機ですよね〈うーん〉。
   一番,彼がおわさせてしまった原因ていうのは,どこにあると個人的にお考えですか?。
I: うーん。
   ま,もちろん一つだっていうふうに言えないとは思うんですけれども〈はい〉,特に,あのー,疎外感がすごく強かったようなんですね〈ふーん〉。
   ま,もちろん,彼は,彼自身の生活だと,もし,かつ,そういった,あのー,環境にそだ,そだ,育てられた彼,の,ま,周りでも問題もあるんだけれども,あのー,環境が最も大きいかなと思うんですね。
   やはり,あの,人間が,ちく,あのー,上達していく,発達していくためには,環境と頼る人間,頼る親,頼る,と,友だちが,やはり必要だと,わたしは思いますね〈ふーん〉。
   ま,もちろん,自分から,そ,それは構築していかなきゃいけない自分の責任は当然あるんだけれども,ただ,その,日本の社会っていうのは〈はい〉,一度,そのレールから脱線したときには〈はい〉,またそのレールに戻るっていうのは非常に難しい社会ですね。
   そうすると,ああいうような人たちがたくさんいる中では,あの,ま,そういった事件あってもおかしくはないんじゃないかな〈ふーん〉っていうのは,知って,背景を知ってから思いましたね〈はー〉。
   でも,だから,これだっていうのは,なんとも言えませんね,わたしの中では。
T: 分かりました〈はい〉。
   ありがとうございます。
   そんな中で,そのー,では,例えば今,教育の,あの,現場におられますけれども,例えば【I(姓)】さんが,県もしくは都もしくは国の〈うん〉どこかの役場,役所にいるとして,そういう青少年,例えばドロップアウトしてしまったような青少年がそういう事件を起こす,なんとか対策を立てなければならない,といったときに,どのような対策を立てれば,どういう取り組みをすれば,このような事件が減っていくと思われますか?。
I: うーん〈はい〉。
   対策ですか。
   うん,あたし,対策,あの,実は,あの,わたくしは,あのー,ブラジル,在日ブラジル人の家族問題と言いますかね,について〈ふーん〉調査はしてるんですけども,その,行政っていう側からではなく,親の側から,っていうふうに話をさしてもらえれば〈はい〉,あのー,そうですね,あの,特にブラジル人,ま,日本人もそうなんだけれども,とっても忙しくて忙しくて,ま,確かに,あの,あの,さっきの,さっきの話にちょっと戻るんですけれども,あの,もともとの忙しさからいろんな,あの,行事,いろんな,あのー,なんて言うんでしょう,義務感がある,ある中で,かつ,家族がいて子どもがいて,あの,会社があって,親戚がいて,あのー,隣近所との付き合いがあって,とってもとっても,あのー,せ,狭い,狭いまではいかないんだけれども,とてもゆ,ゆ,緩やかな関係では全然ないように思いますね。
   とっても厳しい関係,みんなみんな〈ふーん〉,緊張しながら配慮しながら,迷惑し,迷惑かけないようにとどうのこうの,もう,そういった環境で育てられるからこそ,あのー,そういった人たちが誕生するっていうか〈ふーん〉,そういった人たちが生まれるんじゃないかと〈ふーん〉。
   そうすると,家族にとっては,もう少し,あのー,ま,もちろん,その,つ,つ,ず,国全体の制度に関して彼らたちがもう少しゆとりをもった生活をさせなきゃいけないんだけれども,ただ,これまで10時間,20時間,12時間,働いてたお父さんが,もう休んでもいいよっていうふうにゆったときに,休めないわけですよね〈ふーん〉。
   そうすると,もう少しゆっくり,あの,対策をしていく必要がある,行政側にとってはですけど。
   家族に関しては,あの,それに対して,もう少し,あのー,それ以外の,なんでしょう,生きがいを〈ふーん〉感じ,考えるって言いますか,探すと言いますか,で,家族と一緒にやって,やっていくような行事っていいますか,が,増やしたほうがいいとは思いますね。
T: ふーん,なるほど。
I: 日本人に関してはですね。
T: なるほど。
   分かりました。
   ありがとうございます。
   では,少し話は変わるんですが〈ええ〉,【I(姓)】さんの趣味は,なんでしょうか?。
I: わたしは趣味は,わたしのペットと{笑}…
T: あ,あ,そうですか{笑}。
I: あの,あの,散歩すること{笑}。
T: あー,いいですねー。
I: あのー,ワンちゃんがいるんですけれども〈はい〉,あのー,散歩したり〈はい〉,彼らたちと遊んだりするのが〈あー〉,今は趣味かな{笑}。
T: あー,そうですか。
   その,最近,日本でもペット飼ってらっしゃる方,…
I: あー,そうですねー。
T: 多いんですけど,その,ペットからもらえる,何か効果みたいなものは【I(姓)】さんは何か感じてらっしゃいますか?〈うーん〉。
   人間がもらってる効果みたいな。
I: うーん。
   すっごいもらいますね〈はー〉。
   特に疲れて帰ったときに,お帰りお帰り〈{笑}〉っていうふうにしてくれると{笑}〈はい〉,はい,ただいまー,あなたたちのもとに無事に帰りましたよっていうふうに{笑},…
T: あー,そうですか。
I: あのー,すごくいや,癒されますね。
T: ふーん〈うーん,はい〉,なるほど。
   いいですねー。
   日本でも,今,あの,すごく増えていて,あのー,ま,癒しですよね。
I: ええ,そうですね。
T: 癒し効果を求めて飼ってる方,多いと思うんですけれども,その,一方で,その,ペットロスっていう問題が…
I: うーん,そうですねー。
T: 起きているみたいで〈うーん〉,ペットロスについては〈うん〉【I(姓)】さん,どうお考えですか?。
I: うん。
   なんか,すごく許せませんね〈うーん〉,そういうの。
   と,特にペットっていうのは,もう,あの,主人がいないと〈はい〉,もう,ほんとに,あのー,人がいないとなんにもできないし,ほんっとに,人がいて初めている子たちです〈はい〉。
   あたしのうちはワンちゃんですけれども,ご飯あげなければ,お世話しなければ,もう,ほんとに,そのまま死んでしまいますから〈ふーん〉,から,確かにかわいいときにすごく,こう,かわいいし,動物ですからね,どんなちっちゃく,ちっちゃい動物であろう,みんなかわいいんだけれども,ただ,大きくなるにつれて,それなりの教育,それなりの訓練をさせないと,あのー,まー,いたずらっ子になったりとかね〈はい〉,してしまいますと,やっぱり,誰だって嫌いになります〈ふーん〉。
   しかし,嫌いになった原因っていうのは,まー,そもそも人間ですし〈ふーん〉,だから,あのー,ペットの,あの,せいにはするんだけれども,あの,はん,自分の,に対する行動,反省はしないのが,あたしにと,ありえない話ですよね〈はー〉。
   なんか,あのー,動物を置き去りにしたりですとか〈ふーん〉,そういうような,いますよね,最近〈はい〉,特に,うん。
T: 何か,その,ペットがたくさん増え,ま〈うーん〉,す,放し飼いにしてしまっても〈うんうんうんうん〉,自分で育てきれないからと言って〈うんうんうんうんうん〉,逃がしてしまう…
I: そうです。
T: ようなケース,ありますよね。
I: そうですね。
T: そうゆーーことを,対応する,たぶん,都,都なり国なりがもっと対策をすればいいと思うんですけど,どういうことが,だったらできると考えられますか?。
I: うーん。
   し,国までは,国,もう,国,国よりも,わたしは民間〈はい〉,民間どうしでやるべきだと,わたしは思いますね〈ふーん〉。
   特に,行政は行政側にとってやるべきことはたくさん,ま,それなりに,当然,重要は重要なんだけれども〈はい〉,もっと別のことに集中はしてほしいです,わたしなりに。
   であれば,まー,住民どうし,地域どうしの人たちで〈ふーん〉,あの,対策をなりなんなりしてやっていく必要があるとは思うんですね。
   そうしないと,あとは,もう少し,あの,命に対する重要さ〈はい〉大切さっていうのは,なんか,いろんな体験によって教えるとかですね,といったことによって,あと,かお,あの,ペット飼う前に,飼う前に,その,そうですね,訓練をするとか,あの,勉強,講座をするとかですね,もう,ほんとに,子どもを育つとや,といった意味で,子どもを,あの,ペット飼うという気持ちであってほしいですね〈ふーん〉。
   ま,訓練ですね〈ふーん〉,地域での。
T: あ,そうですね。
   あ,今いのちの,その,大切さを伝えるってことで,ペットが一つ役割として使えるってことをお聞きして思ったんですけれども,その,ほんとに,いま,最近,子どもたちが自分の命なり他者への命っていうのを軽視しているって言う現状を〈うんうんうんうんうん〉,日本でありますが,ブラジルでもこのようなことは起きているんですか,命の大切さへの軽視みたいなものは?。
I: うーん,そうですね。
   ブラジルでは,確か,その,犯罪っていうのものが非常に多発している〈はー〉地域がたくさんあるんだけれども,ただ,一つの背景としては〈はい〉彼らたちは,あのー,彼らたち自身は食べ物がないから,人のものを奪って自分のお腹を,空かせているお腹を,あのー,ま,満腹にするっていうような,ちょっとした仕組みがあるわけなんですね。
   そうすると,でも,ま,それだから許すっていう問題ではもちろんないんだけれども,ただ,させてる原因〈はい〉させてる状況ってのは,日本とはぜんぜん違うわけなんですね〈ふーん〉。
   でー,その,あの,ただ,全体的に命に対する,命に対する,あのーー,大切さっていうのは,すごくあるんだけれども,それはあくまでも人間に対してなんだけれども,動物は日本人ほどではないんです〈ふーん〉。
   ある意味では,日本人は,とても,動物,どんな動物でも,どんなペットでも家族のように扱うんじゃ,ではないですか〈はい〉。
   ブラジルはそこまではいかないですね〈ふーん〉。
   でも,だからと言って殺したりとか,あのー,いじめたりはしないですね。
   ペットはペット,動物は動物,人間は人間ていうのは〈うーん〉,きちんと見分けはしてますね。
T: あー,そうですか。
I: 全般的にですね,はい。
T: ふーん。
   今,その,ブラジルでは,その,理由があって〈ええ〉,その,ま,どちらにせよ,犯罪は犯罪であるけれども〈ええ〉,理由があってということで〈ええ,ええ,ええ〉,ただ日本では,お腹を満腹にさせる〈ええ,ええ〉ために犯罪を犯しているのでは明らかにない〈ええ,ええ〉ケースっていうのが多いかと思うんですけれども,…
I: 多い。
   そうですね。
T: そういうことを減らすためには,わたしたちは大人としてどんなことを子どもに教育していけば減っていくんだとお考えですか?。
I: うーん,そうですね。
   大人というよりも,その,地域〈はー〉,地域住民がもう少し連携を持って,あの,子どもを見るべきだとわたしは思うんですね。
   特に,例えばブラジルなんかは,家族,当然,家族の責任もあるんだけれども,地域〈ふーん〉どうしで,例えば,あの,子どもがなんか悪いことしたときには,注意ができるような状況は,もうすでにあるわけなんですね。
   そうすると,あの,親からの教育もあるんだけれども,地域全体の,子どもを育つという環境にはあるとは思うんです〈ふーん〉。
   ただ日本では,あまりあまり,あまりにも効率し過ぎているがために,あの,子どもを,あのーー,なんて言うんでしょう,子ども叱ったときに,親が,なんか,あまりいい顔はしないとか〈あー〉,あの,あまり,人の子どもだから,あの,干渉しちゃいけないですとか,そういった問題ってのが,すごい,あと,日本には内と外っていうのがあるからできないとは思うんですけれども,だから,もう少し,子どもに対する,子どもだから,ま,確かに,そういった,外,内が,内と外っていう問題っていう問題っていう風習とか,個人差を,個人を守るという意味は大切なんだけれども,ま,ただ,それよりも,子どものためにみんなで考えましょう。
   だって家族もそれなりに忙しいし,親^はそれなりに頑張ってるわけだから,そ,とても忙しいからたちだから。
      だから,もう少し連携を持つっていうのが〈ふーん〉大切じゃないかなと思いますねー。
T: あー,分かりました。
   ありがとうございます。 
   それでは,最後にロールプレイをしたいと思います〈はい〉。
   と,ここは,何区,何区でしたっけ?。
I: 【地名2】,【地名2】区です。
T: 【地名2】区ですね。
   すみません。
   それでは,わたくしは今日,【地名2】区の区長になります〈はい〉。
   と,新聞,【地名2】区の〈はい〉市民新聞の〈はい〉記者さんになってください〈はい,はい〉。
   で,あの,今日はどんな内容の質問でも大丈夫です。
   プライベートのことでも区のことでも,どのような,えー,質問でもいいので〈{笑}〉記事に書くために〈ええ,ええ,ええ,ええ,ええ〉インタビューに来たという前提で,あの,部屋に入るところからお願いしたいと思います。
   あの,区長の部屋に入るところから,えー,インタビュー始めたいと思いますが,よろしいでしょうか?。
I: はい{笑}〈はい,はい〉。
   何を聞くんだろう,何を聞くんだ,はい。
T: はい。
I: はい,分かりました。
T: では,よろしくお願いします。
I: よろしくお願いいたします{机を叩く}。
   はい。
T: あ,はい。
I: どうぞ。
T: あ,どうぞ。
   あ,すみません。
   わ,わたくしが,すみません,説明が悪くて。
   わたくしが区長です〈ええ〉。
   で,えと,新聞社の方が,区,区役所に行って…
I: あ,わたしが行くんですね。
T: はい,すいません。
I: なるほど,なるほど,なるほど。
T: はい,すいません〈はい{笑}〉。
   はい,で,インタビューをしていただくという形です〈はい,はい〉。
   よろしくお願いいたします。
I: {机をたたく}
T: あ,はい,どうぞ。
I: えー,朝日新聞の【I(姓)】,え,なんて言うんだっけ,朝日新聞の【I(姓)】と申しますが〈はい〉,あの,2時に,あのー,アポと,アポを,えー,取ったのですが,今,時間,よろしいでしょうか?。
T: あ,はい。
   あのー,お待ちしておりましたー。
   本日はよろしくお願いいたしますー。
I: はい。
   あの,時間いただいてありがとうございます。
   よろしくおねが,よろしくお願いいたします。
T: は,はい。
   どうぞ,今日はなんでも聞いてください。
I: はい,お願いいたします〈はい〉。
   えー,なんだろ,、、、住宅,、、、ちょっと待って,なんの問題が,どういった問題があるんだろ。
T: 大丈夫です。
I: あ,えー{笑},ちよ,【地名2】区に,もう少し,公園,えー,子どもたちが遊ぶ公園が必要,必要だというふうに思うんですけれども,それに関して区長さんはどのようなお考えを,を持っていらっしゃい,お持ちでいらっしゃいますか?。
T: あー,そうですねー。
   あのー,確かに,最近,そういう問い合わせが多くてですね,今,そのー,福祉部のほうに,えー,問い合わせ,問い合わせておりますが,あのー,話し合いをさせようと,ま,しておりますので,しばらくお待ちください。
   ただ,あの,こちらとしても公園等あそぶ機関を作りたいとは思っているんです,はい。
I: 具体的,なんか案,あのー,ございますでしょうか?。
T: えっとですね,あのー,この近辺は,駅近辺は難しいとは思うんですけれども,そのー,特に,大きな会社の裏に空いてあるような,あの,空き地を利用して,そのー,地域の住民の人たちで当番制にして,そこを守りながら,えー,公園を運営していくってことは,いま話し合いの中では出ています。
I: ふーん,なるほど。
   じゃー,そうすると,それは近い将来に,そういっ,その,そういっ,そのような,えー,計画が実現されるというふうに考えればよろしいんでしょうか?。
T: あ,そうですね。
   今のところ,2010年以降には,あの,できる,2010年にはできる方向で目指してはいるんですけれども。
I: 分かりました。
   で,今後は,えー,例えば,あのー,やさし,妊婦さんに優しい社会を,えー,いくつかの,こう,役所が目指してるかとは思うんですけれども,【地名2】区に関しましては,あのー,例えば,あの,働き,あの,に,出産したあとの,その女性のケアですとか,どういったことをお考えでしょうか?。
T: あー,そうですね。
   出産後のケアに関しては,まだまだ,あのー,【地名2】区も,まだまだ,あのー,進んではいません。
   あの,民間の企業のほうに任せている状態です。
   ただ,最近,話題になっている,そのー,たらい回しの問題ですね,あの,病院が見つからない,妊婦の方の病院が見つからないっていうことは【地名2】区では一切なく,連携を病院どうしで取っているようにはしています。
I: あ,そうすると,その,【地名2】区の特別な指導っていうのは,いまのところ,あの,無いんでしょうか?。
T: そうですね。
   まだ,あの,企業のほうには働きかけのほうはしていないので〈ええ〉,そのような住民の方々の〈ええ〉声が多いということを,また,あのー,新聞社の記者の方からお話を伺えたので,あのー,そういう声が多いということを,あのー,福祉課のほうに上げておきたいと思っています。
I: 分かりました。
T: あ,すいません。
   では,そろそろ,わたくし会議のほうがありますので。
I: あ,そうですか〈はい〉。
   申し訳ありません。
T: いえ。
I: お時間いただいてありがとうございました。
T: いえ,こちらこそありがとうございます。
I: またよろしくお願いいたします。
T: よろしくお願いします。
   はい{手を叩く}。
   では,これをですね,うちに,【I(姓)】さんがうちにお帰りになって,えー,ルームメイトの〈ええ〉韓国人の朴さんに〈{笑}〉,今日,この,あった出来事〈はい〉,インタビューの出来事,【地名2】区の区長にインタビューしたことについて,えー,ルームメイトの韓国人の朴さんに話してください〈{笑}〉。
   よろしいでしょうか?。
I: はい,ええ,はい。
T: はい,では,スタート〈はい〉。
   お帰りー。
   今日,どうだった?。
I: あー,うん,なんとか話〈うん〉聞けたよ。
T: すごーい。
   え,【地名2】区の区長に会ったんでしょ?。
I: うん。
   いちよう会いまし,あのー,あ,会った{笑}。
T: うーん,そっかー。
   大変だったねー〈うん〉。
   どんなこと言ってた,【地名2】区の区長?。
I: うーん,そうだねー。
   なんか,すごく緊張してたから〈うん〉,あんまりよく分かんなかったんだけど{笑},***…
T: あ,そっか。
   そりゃそうだよね。
   緊張するよね。
I: うん,いちよう,彼は,あのー,なんだっけ{笑},彼は〈うん〉,なんか,えー,あたしがね,ちょっと,でも,公園,公園の話〈うんうん〉,あの,子どもたちが遊ぶ公園が少ないっていう,ていうの問題を,わたしは取り上げたんだけれども〈うん〉,それに対して,あ,ま,なんとか答えてくれたんだけど〈うん〉,でも,ま,それなりに,具体化,具体化しようっていうのは,あんまり見えなかったですねー。
T: あー,そうなんだー。
   やっぱり,あれだね,行政の人って,そういうひ,ことが多いのかなー。
I: ま,とりあえず記事に〈うん〉,あの,し,じゃないや,なんだっけ,あのー,なんだっけ,インタビューに応じなきゃいけないっていう義務感を感じているだけであって,あんまり…
T: あー,そうなんだ。
I: 責任感はかんじなかったんですね。
T: あー,そうなんだ。
   分かった。
   残念だね。
   いい記事,書けそう?。
I: うーん,なんとか書いてみる{笑}。
T: うーん,そっかー。
   じゃー,頑張って。
I: うん,ありがとう。
T: うん。
   じゃーねー。
I: はい,じゃーねー。
T: はい〈はい〉。
   オッケーです,これで〈はい〉。
   あの,インタビュー,あ,ロールプレイは終わりにしたい〈はい〉と思います〈はい〉。
   あの,本日は,ほんとに,お忙しい中を時間を取っていただきまして,どうもありがとうございました。
I: とんでもないです。
   ありがとうございます。
T: ありがとうございました。
I: はい。