T: それではよろしくお願いします。
I: よろしくお願いします。
T: 私は,【T】といいます。
   お名前を教えてください。
I: はい,【I】。
T: あ,では…。
I: あ,ポルトガル語で言っていいんですよね。
T: あ,あ,えっと,日本語で,もしよかったら。
I: あ,日本語,あ,分かりました,はい。
   私の名前は,【I】です。
T: あ,【I】さん。
I: はい。
T: じゃ,私は今日【I】さんと〈はい〉お呼びしてもいいですか?。
I: はい,分かりました。
T: はい。
   えっと,【I】さんは,えっと〈はい〉どちらの方,どちらから日本に来た方ですか?。
I: えっと,ブラジルです。
T: ブラジル。
I: はい。
T: あー,そうですか。
   いつ日本には来たんですか?。
I: えっとー,1991年の12月に来ました。
T: あ,91年。
   ということは,もう随分。
I: はい。
T: 17年ですね。
I: はい,そうです。
T: あ,じゃ,日本に初めて来たときの〈はい〉ことって覚えていらっしゃいますか?。
I: 覚えてます,はい。 
T: あ,覚えています。
I: ちょど〔ちょうど〕冬だったので,ちょうど母親の実家,【地名1】なんで雪とか,も,寒さ考え,南半球のブラジル〈はい〉,暖かいとこからあの寒いとこに行ったんで,ちょっと衝撃的でした。
T: あー,一番衝撃的だったことって何ですか?。
I: 雪です。
T: あ,雪。
I: はい。
T: 初めて雪を見た?。
I: 見ました。
T: そうですか。
I: もう,はしゃぎ過ぎて,こう積もるじゃないですか。
   雪が積もって,もう,服装も,そう,何,どうやって完備していいか分からないじゃないですか。
   服装どう,どれくらいき,来た方がいいのかなんで,薄着でその雪とあそん,遊び過ぎて,きづ,気づいたら風邪引いてて〈{笑}〉{笑},肺炎寸前みたいな。
T: そうだったんだですね。
I: はい。
   あ,大変でした。
T: そうですよね。
   じゅう,17年前っていうと何歳ですか?。
I: ちょうど10歳ですね。 
T: ま,まだ10歳ですもんね。
I: はい。 
T: あー,そうですか。
   ブラジルのことは〈はい〉覚えていますか?。
I: 覚えてます。
T: 覚えてます。
   えっと,ブラジルのどこですか?。
I: 【地名3】です。
T: 【地名3】。
I: はい。
T: あー,【地名2】の町と〈はい〉,日本に来て〈はい〉一番最初【地名1】ですか。
I: はい。
T: 【地名1】の町とで〈はい〉何かちが,もとろん違うと思うん〈{笑}〉ですけど,どんな点がちが,大きく違っていましたか?。
I: えっと,やっぱりブラジルは地震がないっていわれてるからー〈ふーん〉,すごい高層マンションとか〈あー〉高層ビルとかが普通にたくさんあるじゃないですか〈ふーん〉。
   その分【地名1】ですと,やっぱり日本は地震大国だからっていうことで〈ふーん〉,うん,そんなにマンションっていっても,10階とかそういう低い所ばっかりだし,緑も多いなみたいなってそういう,ちょっと田舎みたいな{笑}そういう感じが,に思えました。
T: あー,そうですか。
   行き来はしてるんですか?。
   ブラジルに今でも〈はい〉行ったり来たりは…
I: えっと,母親が日本人なんで,永住権を継続させるために,年に1回〈ふーん〉帰ってたんですね。
T: あー,そうですか。
I: で,私がその時に,いっつも冬休みに利用して,2週間なり〈あー〉こう毎回行ってました。
T: あ,じゃあ…。
I: 年に1度ぐらいは…。
T: あー,そうですか。
I: はい。
T: じゃあ,成長,大人になる〈はい〉途中もブラジルの様子を〈はい〉見ることができていたんですね。
I: そうですね,はい。
T: じゃ,その,ブラジルと〈はい〉日本では〈はい〉似ているところとか〈はい〉その違うところとか〈はい〉色々あると思うんですけれども〈ふん〉,生活の面で…
I: 面でー…
T: はい。
   似てること,ところとか違うところとかありますか?。
I: 似てる,違うところ,なんだろう。
   似てるとこっていうより,違うとこの方がもっと多くて,あっちの方がやっぱ治安が悪い分,みんなもっと敏感というかもっとテキパキしてるような気持ちですね。
T: 敏感っていうのは,何に対して敏感ですか?。
I: 人に対してでもそうですし,例えば物を置くにしろ,例えばレストランに行くなり,日本でしたら席取るのに荷物とか置くじゃないですか,そんなの言語道断みたいな{笑}。
   ありあえないっていうか,置いた瞬間に取られるっていうか。
T: そうなんですね。
I: はい。
T: じゃ,そのー,人〈はい〉,今あの人の話がちょっと出ましたけど〈はい〉,人の人間性とか〈はい〉,あと,人の付き合い方みたいなのでは〈ふん〉,何か違う点とか似ている点〈似ている〉とかありますか?。
I: 明るいというか,ラテン系じゃないですけれども,ま,その場限りでも例えばバス停で誰がま,待ってるじゃないですか,多人数。
   多人数っていっても,まー,こう待ってたりしてても,例えばバスが来なかった,「あー,遅いね」とか立ち話になったりとか。
   日本人の方がちょっと人見知りというか,あんまり迷惑かけないように話しないみたいな,もう,自分の世界というところがあると思うんですけれども,その分なんかあっちの人って,こう,むしろ勧誘するわけじゃないけども〈ふーん〉,ちょっとはそうゆうのはあるのかなとは思いますけれど,ただやっぱり階級じゃないけども,やっぱり人種によっても〈ふーん〉違うかなと思うんですよね。
T: あー,そうですか。
I: 例えばブラジルって,あの,人種の坩堝っていわれるくらい,色々,いろんな人いるじゃないですか。
   だからたぶん同じ日本人の,こう,コロニアであれば,こ,心をひろ,広くするけれども,うーん,ちょっと例えば中国人とブラジル人,白人のブラジル人だとちょっと警戒心があるみたいな〈ふーん〉。
   上辺だけの付き合いかもしれないし,あとは,そういう階級じゃないけど,すっごいお金持ちとまあまあと,うん,ま,貧乏じゃないけども,そんなにというとこでも,やっぱりそういう面でも多少は違いはあるのかなみたいなことはあると思います。
   なに気取ってんのみたいなとこ思ったりもすると思いますし。
T: あー,なるほど,ゆ,分かりました〈{笑}〉。
   そうなんですね。
   えっと,【I】さんは,そのー,ブラジル人であり,日本人であるというバックグラウンドがあるってことなんですけれども,その,【I】さんから日本の社会を見て,そのー,ブラジルも知っていて,日本も知っている【I】さんから見て,日本の今の社会の問題点って何か気になることとかありますか?。 
I: 問題点,うーん,な,なんだろう,なんか気にし過ぎというか,気にし過ぎっていうより,なんていうのかな,例えば食でも〈ううん〉賞味期限とかでも今の日本人ってあまりにも世の中が便利になりすぎてて,なんか考えてないのかなみたいなって思い…。
T: あー,考えてない。
I: 考えてない。
   例えば,その食品の賞味期限にしろ,腐ってるか腐ってないかを,その書かれてる賞味期限でしか判断できないような人たちばっかりなのかなみたいな。
   世代世代にちゃんと伝わってないっていうか。
T: 伝わっていないっていうのは,なん,具体的に言うと,どんなことが伝わっていたら〈はい〉,その賞味期限に頼らなくてもいいとかってことなんですかね。
I: 例えば子供に酸っぱければ,こう,腐ってるんだよとか,そういう面とか,メンタル面では小さくなってきたるのかみたいな〈ああ〉。
   どこの国でもたぶんそうだと思うんですけど,特に日本にいるからそれが目立っているような気がするんですけれども〈うーん〉,多少切れててでもも,敢えて食べてお腹でも下して,なんていうんですか,それでこそ免疫を作るとか〈うん〉,弱すぎるって言うのかな〈あー〉,最近の子供たちって守られ過ぎて余計〈ふーん〉。
   トイレにしろ何にしろ抗菌作用で,も,バリアしてますみたいな,ゆうと〈うーん〉,やっぱ,何てゆうんですか,共存するからこそ,きっと免疫が出てくるわけだと思うんで〈うん,うん,うん〉,なんか,すぐ病気になったからって,「じゃ,薬飲もうか」じゃなくって,そういう自然にした方がきっと,何ていうのか,人間的にいいのかなって,免疫にしろ何にしろ{笑}。
T: あー,そうですか。
I: って思うんですけどね{笑}。
T: あー,分かりました。
   あ,では,【I】さんが〈はい〉最近見た,ま,ニュースとか〈はい〉新聞,雑誌でもいいんですけど〈はい〉気になる記事とかニュースって何ですか?。
I: そうですね。
   なんか,今,すごい戦争な,戦争やら殺人事件とか〈ふーん〉すごく多くなってきてるんで。
T: 特に気になった殺人事件とかってありますか,最近?。  
I: 殺人事件,うーん,なんか親が子を殺すとか〈ふーん〉そういうのとか結構多いですよね〈ふーん〉。
T: 親が子とか,子が…
I: 親を…
T: 親をとかっていうの〈はーい〉。
   それはブラジルよりも日本の方が多いという印象がありますか?。
I: うーん,そう,そうかな,そうですね〈ふーん〉。
   それとか,無差別に殺しちゃうとか〈ふーん〉,ブラジルなら例えばお金が欲しいかた,何かの目的を〈ふーん〉お金が欲しいから殺すとかだ,あると思うんですけど,日本だと,何ですか,目立ちたいからとか〈あー〉人づきあいができないからいつの間にか殺しちゃったとか,そういう何か,ちょっとメンタル面で,あれって思うことが多いかなと思いますね。
T: あー,どうしてそういう犯罪,無差別〈はい〉,今,あの,動機みたいなの少しでてきましたけど〈はい〉,どうしてその無差別〈はい〉殺人をする…
I: するよう…
T: ような人が,あの,ふ,増えて育ってしまっているんだと,何が原因だと思いますか?。
I: あたしは,親の愛情が足りなかったのかなって〈うーん〉。
   親がきちんと,やっぱ,そういう幼少期の頃にきちんとした愛情をあげなかったとか〈ふーん〉,理解してくれなか,理解してあげられなかったとか〈ふーん〉,そういう背景があるのかなみたいな,むしろちょうど今のそういう無差別する子どもたち,子どもたちってか,大人の方ってきっとバブルをこう経験して〈ふーん〉,何でも手に入って,何でも与えられたとか〈ふーん〉,そういうもので色々,なんていうんですか,こ,親と子の,その,なんていうか,信頼関係であり〈ふーん〉,絆が,ちょっと,こう,狂ってるからこそ,なんか,あんまり,急におかしくなってくるのかなって。
T: あー,親と子どもの関係が崩れてるっていうのは,もう少し言うとどういうことですかね?。 
I: うーん,ま,勝手に,たぶん親も子どもが怖くて何も言えなったりとか〈あー〉。
   やっぱり,その,小さいとき育て方だと思うんですよね〈ふーん〉。
   どういう育て方がそうなるとは思わないんですけど,ただ愛情か〈うーん〉,理解とか〈うーん〉,そういう,なんていう,夫婦,夫婦関係で,でも,きっと親,子どもが,かなら,小さくてもすごく敏感に見てると思うんですよね〈うん,うん,うん〉。
   で,たぶん,夫婦か,夫婦間があまりよくなかったからこそ,子どもがそれを見て〈うーん〉,何かを感じとってしまって,うん,狂ったのか〈うーん〉,もしくは,母親が子どもと。
   で,特に日本人,旦那さんとかは,もうお仕事,仕事,仕事って,ほとんど家事とかしないじゃないですか。
   そういうのも背景にあるんじゃないのかな。
T: ふーん。
   あー,そうですか。
   ただ,その,親がいない〈はい〉子どもも〈はい〉たくさんいて〈はい〉,そういう人たちはきちんと成人して〈はい〉社会人〈はい〉として,あの,立派に〈はい〉されている方とかたくさんいます〈はい〉よね。
   なので,親が原因だとは思いにくいんですけれども。
I: うん,うん。
   どうなんだろう。
   自分の性格とかもあると思うんですけれども〈ふーん〉,あ,でも,わたしは根本的にそれかなと思うんですよね〈ふーん〉。
   わたしも父親が亡くなったんで,日本に来たんですよ〈ふーん〉。
   それで,ま,わたしはわたしなりに母親とはすーごい上手くいっているとは言えないんですけれども〈ふーん〉,よく衝突ばっかりするんですけれども〈ふーん〉,そこで何かを得るとか,友達から何か得るとか〈ふーん〉,自分で考えたりもす,すること〈ふーん〉。
T: じゃ,お母様との衝突とか〈はい〉,お友達との関係でも〈はい〉,いつもいいだけじゃなくて〈て,はい〉,
   色々トラブルとかもある〈はい〉と思うんですけど,そういう中から〈はい〉どういうことを学ぶことができると思いますか?。
   しょ,コミュ,コミュニケーション…
I: コミュニケーション,はい。
T: しょう,衝突からどういうことを学べるんだと思いますか?。
I: あたしは結構,人と喋るのがすごく好きなんで〈ふーん〉,例えばめんどくさい,こう,喧嘩にしろ,たぶん喋らなければ相手の気持ちも理解できないんで,あえて聞く〈ふーん〉。
   日本人にはあんまりそうないんじゃないですか,もう当たらず触らず〈ふーん〉みたいな。
   そういう部分も多少あるんですけど,なんかブラジル的にもう思いっきり衝突しちゃうって〈ふーん〉いう部分も自分には残ってて,だからそこで何かを理解,ま,せめてその人を理解しようっとする努力が〈ふーん〉大切なのかなって思うんですよね。
T: たぶん,その,今の若い人たちっていうのは〈はい〉,【I】さん言ってくださった通り,コミュニケーション〈はい〉,人と衝突するって〈うん,うん〉いうことが不安で…
I: 不安で,はい。
T: なかなかコミュニケーションとれない〈うん〉くなっているんだと思うんですけど。
   例えば【I】さんが〈はい〉,その若者たちにコミュニケーションの大切さを〈はい〉伝える,訴える立場にいる〈はい〉人がとしたら〈はい〉,どういう政策なり〈はい〉,どういう,えー,取り組みをすれば〈はい〉,若い人たちがもっと積極的にこみゅ…
I: 積極…
T: 人とコミュニケーションをとれるようになる…
I: なる…
T: と思いますか?。
I: うーん,どうなんだろう。
   一人一人だし,結局,日本文化っていう,日本人っていう特徴でもあるから〈ふーん〉,ま,それの中でどうするかっていったら,正直分かんないですよね〈あー〉。も,自分さえよければいいというわけじゃないんですけれども,わたしは積極的に,ひの,人と話して〈ふーん〉,やっぱ人のいうほどなんか,なんていうのかな,人との出会いほど宝,うーん,なんて言えばいいんだろう,人の縁はやっぱりすごく大事なものだと思うんで,そういうとこは,自分が自分で大事にしたいっと思うんで,ただ,そういう,なんですか,コミュニケーションが苦手っていう人たちは,その人なりにきっと何かの苦労があるわけだから〈うーん〉,無理やり,たぶんゆった〔言った〕としても拒否されるじゃないですか〈ふーん〉。
   自分が気づいたことで,やっぱ,ある程度自分なりのコミュニケーションの仕方っていうことだから,例えば,わたしがこれぐらい言いなさいと言ったとしても,彼,その人はその人なりの価値観があるわけだから〈うーん〉,押し付けてはいけないと思うんですよね。
   ただ意見とし,こういうのがあるっていうことであって,こういうのがあるってことであって,あたしは理解してあげなきゃいけないと思うんで〈ふーん〉。
   なんか,やっぱ,一番コミュニケーションで大事なのは喋ることも大事なんですけど,自分の意見を主張するだけではなく,相手を理解することが一番難しいことなのかなって〈あー〉。
   だから…
T: じゃ,そういう【I】さんは,そこの〈はい〉部分を感じてらっしゃるって〈はい〉ことなんですけど,そうゆうことを〈はい〉,今の若い人が気づく場所とか気づくためにはどうゆう場所とか〈はい〉,どうゆう制度があったら。
I: 制度があったら。
T: 制度なり場所なり〈{笑}〉環境…
I: 環境。
T: があったらいいと思われますか?。
I: もしかしたら,むしろ外国に行くなりとか〈あー〉,ねー。
T: それは外国にい,行って,行くと,どうしてコミュニケーションってゆう…
I: なんてゆうかな,…
T: 大切さに気づくって,どうゆう関係がありますか?。
I: えっと,別の文化の人たちと,うーん,なんですか,やっぱり同じところにいれば分からないと思うんですよね,きっと〈ふーん〉。
   もしくは,別な県でも,ね,どっかの会社にしろ,べ,ね,転職ってわけじゃないけど,何かの自分の違うところに行けば必ずいるものあると思うんですよね。
   どんな国にしろ,だから,例えば,一人旅でも,見るだけでも,きっと,あれっとは思うと思うんで,多分そういうことだからじゃないんですかね。
   わたしはただ自分の好きな,なんだろ,自分,わたしは言葉にすることはあんまり分からないんです。
   感じとることは,結構分かるんで,自分がちょっと苦手だなってゆうものを,敢えてするとか〈ふーん〉。徐々にでもいいと思うんですけれども〈うん,うん,うん〉,わたし,あんまり美術館で絵見るのそんなに好きじゃないんですけれども,敢えて,敢えて見て,自分なりのかん,こう,捉え方で,それを何かに役立てれればいいのかなーみたいな〈ふーん〉ことで,うん,そう。
   本読むのもだいっきらい〔大嫌い〕なんですけども,敢えて自分の好きな分野の本を読むなり,多少,何かすることで,何かの足しにはなると思うんで〈ふーん〉,きっと気づくことが大事なんですけど,そのどうやって気づくかってのは正直分かんないです{笑}。
T: 分かりました,ありがとうございます。
   今,あの,好きな,あの,好きじゃない,絵を見るのは好きじゃないってお話があったんですけど,趣味とか好きなことって【I】さんなんですか?。
I: えっと,わたしは,えっと,両効きで結構器用なんですよ〈うーん〉。
   だから,こう,ネイルアートとか〈へー〉細かいこととかす,することが大好きで。
T: ふーん。
   ネイルアートの魅力って何ですかね?。
I: ネイルアートの魅力,何だろう。
   何だろう,左右対称に綺麗にできるとか〈ふーん〉,でも,何だろ,やっぱり,あたしは女性であればやっぱり美しくしてないと駄目かなっていう面で,やっぱり美しい方が人を安心,安心させるってゆうか,分かる,そう,何なんだろう,なんか,やっぱり自分なりの,こう,「あ,あたし頑張ってるな」っていうことでもあるし,他人様にすっぴん見せらんないっていうそういう気持ちとか〈うーん〉,そういうきも,そういう,何なんだろう,なんて言葉で言っていいか分からないんですけども,やっぱり,やっぱり自分が好きなもので,私は服とかも大好きなんで,そういうので,やっぱ自分のモチベーションを高めるというか〈ふーん〉。
T: その,ネイルアートの〈はい〉,あの,魅力を〈はい〉今日,本ではもうかなり盛ん〈はい〉ですけど,ブラジルだとまだ。
I: まだ,にほ,徐々に。
T: 日本ほどでは,徐々でですよね。
I: はい。
T: じゃ,例えばブラジルで〈はい〉,日本のネイルアートを〈はい〉その広める,魅力を伝えるっていう〈はい〉,あのー,立場…
I: しようと思ってました。
T: あー,そうですか。
I: あたし,昔,ネイルアー,アーティストになってブラジルでサロンを開けて〈うん〉,したいなって思ったんですけれども,ブラジルってネイルするのって普通に当ったり前なんですよね〈ふーん〉。
   でー,なんていうのかな,あんまり,えっと,そういう学歴がない人たちが普通に,こうサロンに行って,あの,爪をやったげる,あ,そういう所で働くっていう人が多いんですよね。
   だから,ちょっと差別的な言い方なんですけれども,そういう,あんまり,なんか,何で大学まで行ってわざわざネイリストになるのみたいな感じに思われるんですよね。
   で,しかも,凝ったものですと,富裕層にしか〈ふーん〉,たぶんきっと受け入れられない,その分高いし。
   あっちだと,普通に塗るだけで500円とか〈ふーん〉,こう,甘皮をするだけでもただ500円とか。
   日本では違うじゃないですか。
   もう,1万円なり,2万円なりとか,そういう感覚が違うんで,そこを見極めるのとか,やっぱりなんですか,そういう,こ,値がないと意外と無理ですね。
   お金,例えば,サロン開けました,はい,みんな来ますか,つったら,そういうわけにはいかないと思うんですよね〈ふーん〉。
   あの,じんさべ,人種差別じゃない,貧富に差があまりにも激しいんで〈ふーん〉,日本みたいにみんながみんなお金持ってるわけじゃないんですか,みんながみんなおしゃれできるってわけではないし,そこをちゃんと見極めて計画,計画しないと,たぶん生活ができないと思うんですよね〈ふーん〉。
   だって,例えば,芸能人向けのネイルアーティス,あー,あー,ネイルアートを,のサロンを開くとか〈ふーん〉,そこまで考えないと,全く駄目ですよね〈あー〉,正直言って。
   その分お金が取れるとか〈ふーん〉。
   でないと,生活ができないって〈あー〉わけじゃないですか。
   だからきっと,そう,で,治安の問題もありますしー。
T: ふーん。
   治安っていうのは,日本と比べてやはりブラジル,【地名3】の方が〈はい〉,今もあんまりよくない。
I: あ,も,全然駄目です。
T: あー,そうですか。
   そ,それに対する〈ふん〉,【地名3】政府の〈はい〉取り組みとかっていうのは,どんなことしてるんですか?。
I: えーとですね,こう,やっぱり犯罪の多い所は汚いとか,壁とかにも落書きが多いっていうわけ,多いん
   で,そういう,なんか,ちょっと,せい,ま,クリーンにすることで多少改善できるんではないかっていうことなんですけれでも。
   なんていうのかな,例えば,車,夜中乗ってたら,いつの間にか横に誰か来て,ピストル打っちゃったとかっていうんで,暗黙の了解なんですけれども,赤でも行っちゃいなさいって〈ふーん〉,そういうことのほうが多いですね。
T: あー。
   東京の〈はい〉治安の良さみたいなのを〈はい〉,その,【地名3】で活かせ,活かすことはできないですかね?。
I: いや,無理だと思うんですよね。
T: あー,それは,「無理」というのは?。
I: 「無理」っていうかー,あ,いいで,無理というか,なんて言うんですか。
   きっと日本は,あっちは警察と泥棒が組んでるくらいなんで〈んー〉,そんな正義っていうものはないと思うんですよね,正直言って。
T: あー,そうなんですよね。
I: だから,とう,東京の取り組みを入れたら,なんか,今,交番とか,そういう,何ですか〈んー,んー,んー〉,も,ひと,一区画にちょっとそういう警察,お巡りさんみたいな人が出てきてるとは言うんですけど,国も大きいし〈んー〉,どうなんだろうとは思うんですけどね。
T: あー,そうですか,分かりました。
   ありがとうございます。
   じゃあ,ちょっと,今からロールプレイをしたいと思います。
I: はい。
T: と,今,【I】,ロールプレイって【I】さんされたことありますか?。
I: ないです。
T: あ,じゃ,大丈夫ですよ。
   と,あの,【I】さんは今〈はい〉,お住まいは【地名3】でいらっしゃいますよね?。
I: はい。
T: 【地名3】は,すみません,何区でしたっけ?。 
I: 【区名1】です。
T: 【区名1】,はい。
   で,【区名1】の〈はい〉私は区長になります〈はい〉。
   で,【I】さんが〈はい〉,く,区の〈はい〉市民新聞の〈はい〉記者さんになってください〈あー,はい〉。
   で,新聞を書くにあたって,【区名1】の区長に〈はい〉インタビューに来るという〈あー〉,あのロールプレイをしたいと…。
I: あ,分かりました。
T: はい〈はい〉,思います〈はい〉。
   よろしいでしょうか。
I: はい。
T: はい。
   では,えー,今から〈はい〉インタビューをしてください。
   では,始めます。
   よーい,スタート。
I: はい。
   えっと,インタビューをしたいんですけれども〈あ,はい〉,よろしいでしょうか?。
T: あ,はい。
   約束していた【I】さんでらっしゃいますか?。
I: はい。
T: あ,はい。
I: すみません。
T: どうぞ今日は何でも聞いてください。
I: かしこまりました。
   えっと,それでは質問なんですけれども,えっと,【区名1】のイメージはやっぱり他の区と違って,どういう風なニュアンスではないんですけれどど,他の区とはどこが違うと思われますか?。
T: あー,そうですね。
   【区名1】は,あの,町の工場(こうば)〈はい〉,工場(こうじょう)などがあるので〈はい〉,日本の伝統的な〈はい〉その手作業で作られる細かい,あの,機械〈はい〉とかっていう,工場が多いっていうところで他の区とは違うかなとは思っていますが。
I: あ,そうなんですね。
   手作業とおっしゃっていましたが,ただ,えっと,現在,中国のマニュファクチュアがとても広がっているわけで,財政難も大変あると思うんですけれども,そういうところ,どう,どのような対策を…
T: あ,えーとですね,なかなか難しいことでー,その,個人の〈はい〉会社,企業さんに向けて区ができることっていうのは限られていますので〈はい〉,やはり,みなさん困ってらっしゃるようです〈んー,んー〉。
   ただ,それをぜい,税金を使って〈はい〉,あの,救済ってことはなかなかできませんので〈うーん〉,あの,ま,でも,今この状況においては,その,こちらもやりたいことはやりたいと思っているんですが。
I: あ,そうなんですね。
   【地名4】もあるでは,通ってるじゃないですか,【区名1】に。
T: はい。
I: えっと,そこで,いろんな,こう,【地名4】沿いの敷地,草場で,いろんなイベントが行われていますよね。
   それに関しては,【区名1】はどのように,こう,なんですか,協力というか。
T: あ,それは,あのー,そうですね,あの【地名4】沿いを緑地化したりですとか,グランドを整備したりっていうのは,区でやっているぎょう,あの,ことですので,今後も〈はい〉あの区民の方々が集まれるように〈はい〉,はい,あの,整備,あの,続けていきたいを思っております。
I: あ,そうなんですね。 
   で,今,こうグラウンドっておしゃってましたけれども,こう【区名1】でいろんなチームを作って野球
   選手なりとしたいという希望はありますか?。
   権なりとしたい,なんか,そういう計画とかはございますか?。
T: えっと,もし,あの,新聞社の方が〈はい〉そういう何かイベントを〈はい〉企画されるってことであれば〈ぜひ〉,ぜひ協力をしてやっていきたいと思います。
   よろしくお願いいたします。
I: で,【区名1】の区長さんは〈はい〉,つえば,メディアに対して〈はい〉どのような,えっと,お願いというわけじゃないですけど,例えば今後,提携ではないですけど〈うーん〉,協力できることは,こう,今,ありますか?。
T: では,あの,区の方に,区民の方に〈はい〉,清掃活動であるとか〈はい〉,外国人との交流であるとか〈ふーん〉っていうボランティアの面で〈はい〉ぜひ多くの区民に〈あ〉参加していただきたいと思っています。
I: あ,そうなんですね。
T: あ,すみません,そろそろあの会議の時間なので〈はい〉,この辺で。
I: 分かりました。
   ありほ,本日はありがとうございました。
T: いえ,こちらこそ,ありがとうございました。
   はい,では【I】さん〈はい〉,これを〈はい〉お家に帰って〈はい〉,ルームメイトがいます〈はい〉。
   ルームメイトは中国人の〈はい〉ワンさんです。
   中国人のワンさんに〈はい〉,今日こんなことあったよ,こんなインタビューがあったよってことを〈はい〉,
   伝えてお話してくだ,お喋りしてください。
I: はい,分かりました。
T: 私がルームメイトのワンさんです。
I: 分かりました{笑}。
T: はい。
   では,スタート。
I: はい。
I: あ,おかえりー。
T: ただいまー。
   今日インタビューあったんでしょ,どうだった?。
I: あー,なんか〈うん〉,すごい貫禄のある〈うん〉区長さんで〈おー〉。
T: ちょっと怖かった?。
I: ううん,でも,すっごいやっぱり大らかな人で〈うん,うん,うん〉,すごくインタビューし易かったんだけどもー,…
T: あ,よかったー,うん,うん。
I: で,なんか【区名1】の〈うん〉,そういう,なんか,ちょうど中国のことも喋ってー,…
T: あー,本当。
I: うん,うん。
   その,やっぱり,今,中国で〈うん,うん〉いっぱい,やっぱり何でも,中国に何でも〈うん,うん,うん〉なんていうのかな,工場とかいっぱい行ってるでしょ?。
T: うん,うん,うん。
I: 【区名1】って,もともと,そういう手作業とかー〈うん,うん〉,いろんなそういう〈うん,うん〉しゅ,ね。
T: 工場(こうば)がいっぱいあるもんね。
I: 工場(こうば)があったのに〈うん〉,全部中国に取られちゃったから〈あ,そっか〉,大変なんだけれども〈うん〉,ま,区もできるだけ〈うん,うん〉助けたいってことを言ってたから。
T: 本当,そう,そうなんだ,うーん。
I: なんか【地名4】で〈うん,うん,うん〉,色々きれいな整備して〈うん,うん〉グランドとかいっぱい作って〈へー〉,なんかイベントとか作れる*があったら…。
T: よくちびっ子とかやってるもんね〈うーん〉,野球とかね。
I: そういうのだから,うん〈そっか〉,そういうのを言ってた。
T: あ,本当,いい経験になったね,じゃあね。
I: うーん,すごい,日本語大丈夫かなみたいな感じだったけど。
T: あー,うん,うん。
I: 大丈夫だった。
T: あー,ほんと良かったー。
   {手を叩く}OKです。
I: はい。
T: はい,ありがとうございます。
   今日はこれでインタビューを終わりますけれども〈はい〉,これからどこかに行かれるんですか?。
I: 私,いっつもしぶやー〔渋谷〕,その,あいえいちけーが渋谷じゃないですが,で,そのいっつも渋谷で,渋谷までで,いつも,こう,なんか,買い物とかしてたんで,新宿で〈あ〉,多少ね。
T: いいですね。
I: ちょうどバーゲンだと思うんで。
T: あ,そうですね。 
I: それをちょっと見たいと思います。
T: あ,分かりました。
   じゃ,今日もまたじゃ楽しい〈はい〉一日にしてください。
I: はい,ありがとうございました。
T: 今日はどうもインタビューありがとうございました。
I: こちらこそ,ありがとうございました。