T: これも,ちょっと心配なので〈はい〉。
   あ,こんにちは。
   【T(姓)】です。
I: こんにちは。
   はじめまして。
   【I(名)】です。
T: あ,【I(名)】さんですか〈はい〉。
   え,【I(名)】さんは…
I: よろしくお願いします。
T: よろしくお願いします。
   えー,【I(名)】さん,お国はどちらですか?。
I: 出身はブラジルです。
T: はい〈はい〉。
   で,今は【地名1】県にお住まいなんですね。
I: いま【地名1】県に2年目ですね。
T: そうですか〈はい〉。
   えっと,日本には,もう,今までどのぐらいいらっしゃったんでしょうか?。
I: えーっと,通算して11年ぐらいは住んだことあります。
T: はー〈はい〉,そうですか。
I: 小学校3年生のときに初めて日本に来まして〈ええ〉,高校卒業するころまで〈はい〉日本で生活していました。
T: そうですか〈はい〉。
   で,今は,えーっと,【地名1】でお仕事ですよね。
I: そうですね〈はい〉。
   あの,県庁っていう〈はい〉,あの,少し堅苦しいような〈ええ〉,あのー,環境ではあるんですけれども〈ええ,ええ〉,毎日たのしく仕事をさせていただいてます。
T: そうですか。
I: 国際交流っていう仕事,役職で。
T: あー,そうですか〈はい〉。
   ちょっと,そのへんの,お仕事の内容,詳しく教えていただいてもいいですか?。
I: あ,はい〈はい〉。
   うーん,仕事の内容は,まー,国際交流委員っていう,名前だけ見ますと〈ええ〉,あー,よく聞かれるのは,じゃ,どんな国際交流をしているのですかとか言って{笑}〈はい{笑}〉,ま,こく,役職の通り〈ええ〉,交流はしなきゃいけないんですけど〈はい〉,あ,正直,一番多いのは,やっぱり,書類〈ふーん〉,行政書類の〈はい〉翻訳ですとか〈ええ〉,えー,ま,最近多いのが,えー,知事とかの,えー,通訳〈ほーほー〉,えー,をしたり〈はい〉,えー,県にいますと〈ええ〉,えー,残念ながら,こう,現場に行って〈はー〉,えー,ま,ブラジル人が住んでいるところ〈ええ〉に行って〈ええ,ええ〉,じゃ,何か行事をやりましょう〈ふんふんふん〉,国際交流フェスティバルでもやりましょうっていう〈ふんふん〉っていうことはなかなか難しいんですね。
T: あー,そうですか。
I: 市ですとか〈はい〉,国際交流協会とかっていうところにいると〈うん,うん〉できるのかもしれないですけど〈うーん〉,県の場合は〈うーん〉なかなかそういうふうに〈うーん〉楽にはいかないものであって〈ふーん〉,そういう企画とかをするのはあんまりなかったりするんですけれども。
T: そうですか。
I: はい。
   ですから,国際交流っていうことで何かやってるって言われると,正直〈うーん〉,あんまり無いのかもしれないけど〈はい〉,よく言われるのが〈はい〉,いや,いるだけで国際交流してくれてるんだよって…
T: なるほど。
I: 上司から言われるので〈ええ〉,ま,それでー,あの,う,う,ま,そうなんだっていう…
T: あー,そうですか。
I: 自分に言い聞かせて{笑}…
T: ええ。
I: はい,仕事をしてますけど。
T: なるほど。
   そうですか。
   わたしも,ちょっと,その,交流とおっしゃったんで〈はい〉,あの,交流委員てことで,いろんな交流の企画とかなさってるのかなと〈はい,はい〉想像しました,はい,実は。
I: そうですね。
   あのー,協力はしたりするんです〈ふーん,ふんふん〉けれども。
   ま,最近,具体的な話をさせていただくと,最近【地名1】県でパネル展ていうのをやったんですよ〈ほーほー〉。
   で,そのパネル展て〈はい〉,なんのパネル展かっていうと〈ええ〉,ブラジルを紹介するパネル展なんですね〈うーん,うーん〉。
   で,それも〈はい〉交流の一つであって〈はい〉,じゃ,そのパネル展は誰が作成したかっていうと〈ふーん〉,日本人のスタッフではなくて〈ほーほー〉,外国人のわたしたちが,…
T: あー,そうですか。
I: えー,どちらかというと〈ふん〉作成して〈ふーん〉,日本人のスタッフのみなさんには〈うん〉,ま,あのー,難しいようなところ,ま,日本語表記ですとか〈はい〉,えーと,業者さんを,あのー〈うん〉,落札で,あのー,あれして〈はい〉,落として〈はい〉,で〈ええ〉,あの,選んで〈ええ〉,作成するっていうところはやってもらったんですが〈ふーん〉,どの写真を載せる〈うーん〉,どのようなことを書く〈うんうん〉っていうのは,えー,わたしたち国際交流委員が〈ほー〉,えー,全部えらんで作ったんで〈あー〉,ま,それも国際交流の一つかなって{笑}。
T: そうですね。
   はい。
   ただ,…
I: 現場には行ってないけれど〈ええ,ええ〉,現場に出すようなものは〈うーん,うーん〉わたしたちが作成しています。
T: なるほど〈はい〉。
   いいですね〈はい〉。
   そういう,クリエイティブな〈はい〉お仕事ですし。
I: そうですね。
T: で,ところで,その,交流って言いますとね,日本人は,こう,なかなか〈はい〉,こう,あの,異質な人との,自分と〈はい〉同じじゃない人との交流が下手だってよく言われますよね〈はい,はい〉。
   ま,現場見てらっしゃら,あんまりご覧なってないってありますが〈はい,はい〉,そのへん,なんか,お感じになることありますか?。
I: ま,今,あの,【T(姓)】さんがおっしゃってから,少し,わたし思い出したんですけど〈はい〉,現場には行ってないって言いましたけど〈ええ〉,現場,えー,現場っていうのだろうな,自治会とかの,あの,方々を集めて〈ほーほーほー〉,ブラジルのお話をするっていうような〈ええ〉ことは今までに何回かあったんですね〈ええ,はい〉。
   ですので,あのー,そういうところで,じゃ,何を目的としているかっていうと〈うん,うんうん,はい〉,やっぱり,日本人の皆さんに,あの,ブラジルの文化を知っていただいて〈うん〉,で,あのー,怖がらなくていいんですよと〈ええ〉。
   あの,ブラジル人て〈うん〉,ま,わたしはブラジル人です〈うんうん〉ので,ブラジルのことをどうしても,こう,先にはなし[話]してしまうんですけど,や,ぶ,あの,外国の方って,挨拶をされて〈はい〉,無視をして通り過ぎる人って,なかなかいないんですね〈はい〉。
   で,例えばポルトガル語で〈はい〉,あの,「こんにちは」は〈ええ〉Boa tarde.[ボアタージ]って言うんですけど〈はい〉,「わたし」っていうひとことを【T(姓)】さんが知っていて,わたしに〈うんうん〉,あのー,Boa tarde.[ボアタージ]って声をかけて,わたしが無視するわけないんですね。
   で,その,一言が,あの,第一歩が難しいかもしれないけど,ぜひみなさんトライしてみてくださいっていうようなことで〈ほーほー〉,わたしも,いつも,あのー,お話をするときは〈ええ〉,そういうメッセージを残して〈ええ,ええ〉,あのー,いや,お話をしてるつもりなんで〈はい,ええ〉,うーん,ま,そういうときに〈うん〉国際交流を,ちょっと,今日はしたかなーって気持ちにはなりますけどね,はい。
T: なるほどねー。
   で,こう,いろいろね,【I(名)】さんをはじめ,いろんな方が,こう,努力してくださって〈はい〉,日本の,日本人側も変わってきていますか?。
I: わたしはそう思います。
T: そうですか。
I: はい。
   あのー,よく言われるのが〈うん〉,いや,昔の人は〈うん〉,あ,かたい頭,かたい考え方をするから〈ええ,ええ,うん〉,外国人は,もう,外国人という見方をして〈うんうんうん〉,あの,いっさい受け入れようとしないっていう〈うん〉ていうことはよく言われますけど〈ええ,ええ〉,あのー,しっかり伝えてあげれば〈うん〉,お話をしてあげれば〈うん〉,ぜんぜん受け入れるてくれるとはわたしは思うんですね〈うーん,うん,うん〉。
   で,今までに〈うん〉,お話が終わったあとに〈うんうん〉感想を聞いて〈うんうん〉,あ,ブラジルのイメージが変わりました〈うーん,うんうん〉と。
   あの,外国人はみんな〈はい〉,悪いことをするような人たちだ〈ええ,はい〉と思ってましたけど〈うんうん〉,そうでないんですね〈はい〉って言ってくれると〈うん〉,あ,やって良かったなっていう気持ちにはなりますね。
T: ふーん,なるほどね〈はい〉。
   で,そういういろんな努力あると思うんですけど,でも,現実に例えば***のように〈はい〉,こう,分かれてしまって…
I: それもありますね。
T: 日本の社会と別に,のものができてるというのがありますよね,コミュニティ。
I: ありますね,はい。
T: で,…
I: ええ,それは,もう,現実に〈はい〉,【地名1】県内もそうですし〈ええ,はい〉,どこ行っても〈ええ〉,あのー,できてしまうんですよね〈ええ〉。
   だから,要するに,日本にいる外国人だと〈うん〉,あの,外国人村ができてしまう〈はい〉ような形で〈はい〉,日本人と外国人は全く,こう,交流ができていないっていうか〈ええ〉いっさい接点がないっていうような〈はい〉形のところもあるんですけど。
T: わたしはそれはやっぱり,こう,一緒に〈はい〉,融合することをどんどん進めていくべきじゃないかなと思うんですけど。
I: そうですよね〈はい〉。
   そのために,いろいろ,こう,お話をして〈うーん,はい〉,皆さんに,少しでも〈はい〉,お互いの文化を理解〈はい〉,まずお互いの文化を理解しないと〈ええ〉,接点つーのは絶対もてないと思うんですよね〈はい,ええ〉。
   で,まー,多文化共生,多文化共生って言いますけど〈うーん,はい〉,多文化共生ってのは〈ええ〉,ほんとは,お互いの文化を〈ええ〉,あのー,理解したうえで〈はい〉共に生きて〈はい〉,で,あの,多文化共生って,意外と,外国人のためにだけ何かやっているっていう〈うんうん〉,あのー,ふうに思う方もいるんですよ。
   だけど,そうじゃなくて〈はい〉,外国人にくら,外国人が暮らしやすい日本てのは,日本人にとっても暮らしやすいところであって…
T: そう,そうですね。
I: だから〈はい〉,にほ,日本人の方っていうのは〈ええ〉,その多文化共生は〈うん〉外国人はわたしは知らないよ〈うんうんうん〉,そんなこと知りたくないよっていう言い方はしちゃいけないと思うんですね〈うんうん〉。
   外国人のために〈うん〉何かをすれば〈はい〉わたしたちの生活も良くなるっていう〈ええ〉考え方をしてくれれば,ほんとは一番いいんだけど。
T: でも,それを〈はい〉変えるのが難しいと思うんですね。
I: そこが難しいですよね。
T: 日本人の考え方っていうのが。
I: そうですよね,はい。
T: なんか,なかなか,ひろ,広がって〈はい〉考えられないっていう〈はい〉。
   あのー,そのへんは,なんか,こう,もし〈はい〉,ま,例えば教育とかが一番問題なのかなって思うんですけど。
   それを変えられる仕方…
I: 教育の仕方とか,それはそうですよね。
T: はい。
   例えば,それを抜本的にそれを変えられる立場にあったら,どんなことをお考えになりますか?。
      日本の教育なんか。
I: そういう立場に立ってみたいですね{笑}。
T: 立ったとして,たとして,立ったことにしましょう{笑}。
I: 立ってみたいですね〈はい〉。
   えー,ど,どうしますかね〈ねー,ええ〉。
   ほんとに,あのー〈ええ〉,わたしは,あの,まず〈うーん〉,お話からすべて始まると思うんですよ〈はい〉。
   ちょっとはなし[話]してみて,よく,あのー,第一印象ってあるじゃないですか〈ええ,ええ〉。
   第一印象って,わたしたち持ちますけど〈はい〉,実際,その人とはなし[話]してみたら〈うん〉,ぜんぜん〈うん,うん〉印象とは違っていた〈はい〉。
   恐い顔してるけど〈うん〉,はなし[話]してみるとすごい優しい方だった〈はい〉ってこと,よくありますよね〈ええ〉。
   それと全く一緒で〈うん〉,日本人と外国人が,こう,分かれてしまったところに〈うん〉,じゃー,わたしがそういう立場に〈うん〉,あのー,何か変えられるような立場に〈はい〉立った,立ったら,あのー,横になって橋を作りたいような{笑}。
T: 横になって橋を作る。
I: ものにすると,わたしは橋,架け橋…
T: なるほど。
I: ですけどね。
   な,だから,あの,日本人村と〈うん〉日本人シティと{笑}〈はい〉外国人シティのところを,わたしは手と,あの,足を置いてですね〈はい〉,あの,橋になっ,なってしまいたいって…
T: ほー,なるほど。
I: で,橋って言ってもいろいろあるじゃないですか。
T: はい,そうですね。
I: で,ま,いちばん,わたしが,こう,ま,理想とするのは〈はい〉,言うのは簡単かもしれないですけど〈はい〉,ま,ほんとに文化の溝を埋めるような〈うん,うんうん〉立場になれれば,っていつも考えてるんですよね。
T: なるほどねー。
I: ですから〈はい〉,外国人はなんで,ま,とくにブラジル人ですけど〈うんうんうん〉,なんで夜,信号無視するんだよっていうことよく言われますけど〈はい〉,それは,ブラジルでは夜,ある程度の時間を過ぎてしまうと〈うーん,うんうん〉,危ないから,だから,あ,みなさん,信号で止まったりしないんですね〈はい〉。
   それで,それを,日本のことを何も知らない外国人が,ブラジル人が日本に来てしまって〈ふんふん〉,同じことを〈うん〉や,やることだってありえるじゃないですか〈はい,はい〉。
   そうしたときに,じゃ,何が足りないかって言うと〈うん,うん〉,そこの,あの,溝を埋めてくれる人なんですよ〈うーん,うんうん〉。
   いや,日本ではそうじゃないって〈はい,はい〉。
   逆に日本人の方に〈ふん〉,いや〈ふん〉,ブラジルではこうだから〈ふんふん〉,こうやってしまったんですけど〈はい〉,ま,ゆるしてあげてくださいって。
T: ふーん,なるほど。
I: べつに,法律のあれなんで,許してあげられることじゃないかもしれないけど。
   でも,そのほかに文化の溝っていろいろありますから。
T: なるほど。
   そういう,繋ぐ人になりたいということですねー。
I: になりたいですね,はい。
   いまの仕事も〈うん〉,もし〈うんうん〉,あの,もしじゃなくて〈はい〉,そういうことをなるべく,し,するようには…
T: なるほどね。
I: 自分で意識,こう,してるんですけど。
T: まず,そこからやっていくということですね〈はいはい〉。
   あの,変える立場に***
I: 第一歩を踏んでほしいんですよ,日本人のみなさんに。
T: ふーん,なるほどねー。
I: こう〈はい〉,話しかけるっていう。
T: 話しかけるところですねー。
I: はい。
   話しかける。
   まず挨拶からでもいいんで。
T: うーん。
   で,さっき,えっと,小学,学校時代は〈はい〉日本にいらっしゃったんですよね?。
I: はい,はい。
T: えーと,なかりの間,日本にいらして。
I: そうですね。
T: そうすると,やっぱり,ブラジルの教育と日本の教育の違いみたいなのもお感じになりましたよね?。
I: そうですね〈はい〉。
   ただし,来たときが小学校2年生。
   ま,教育制度から言ってしまうと〈ええ〉,わたしがブラジル出たのが小学校2年生のときで,日本には小学校3年生に編入したんですね〈はい,はい,はい〉。
   それは,やっぱり制度の違いで,何が違うかって言うと〈うんうん〉,ブラジルでは留年することがありえると〈はい,はい〉。
   だけど,日本では留年しない〈ふん,ふん〉。
   年齢で〈はい〉入学する学年が〈はい〉決まってしまう,もちろん高校とか大学は違いますけど〈はい,はい〉。
   ですので,もう,そっから,もう,来た〈うーん〉さ,いちばん最初の時点で,もう,すでにこの教育制度の違いで〈はい〉,わたしは少し,こう,ま,不利な立場に立ったのか〈うーん,うんうん〉有利な立場に立ったのかは,ちょっと,さ,置いといて{笑}〈はい〉,ま,1年,早くなってしまったんですね〈はい,ええ〉。
   そっから,あのー,わたしの,こう,日本の学生生活ってのが始まってったんですけど〈ふん,ふん〉,やっぱり,教え方とかもぜんぜん違いますし〈はい,ええ〉,えー,にほ…
T: ちょっと,その,違いを,あのー,…
I: 例えば…
T: 例えば…
I: いちばん〈はい〉,こう,典型的なっていうか,外国人の子どもが学校へ行って,まず慣れないのが,えっとー,手を挙げてから発言しなさいって,よく日本では〈ふん,ふん〉しつこく言われるじゃないですか〈はい,はい〉。
   何か言いたかったら手を挙げなさいと〈はい〉。
   だけどブラジルでは〈うん〉,例えば先生が,黒板に「1たす1」〈ふーん〉っていうと〈ふん〉,誰かが手を挙げて答えるっていうことあんまり無いんですね。
T: もう,自由に発話する。
I: もう,もう,みんな一斉に「2」って答えたりとか〈あー,はいはい〉。
   「2たす2」は手を挙げて「4」って答えるのではなくて〈はい,ええ〉,一斉に,30人だったら30人のクラスが「4」って答えたりするんで。
T: それはどちらがいいとお思いになりますか?。
I: わたしは,これは,合ってる合ってないは〈あ,はい,はい〉別にして考えてもらいたいんですけど〈はい〉,わたしはブラジルのやり方のほうが〈ふーん〉いいと思います。
T: なるほど。
   ただ,そうやると,非常に,こう,えー,散漫になってしまったりとか,そういうことはないですか?。
I: それもありますねー〈はい〉。
   ただし,逆に,じゃ,手を挙げて〈うん〉,あの,発言しなさいって言うと〈うんうん〉,いつも同じような人たちが手挙げてたような印象が,を受けるんですよ,わたしは。
T: はー。
   それは教師がうまく動かせばいいんじゃないでしょうか?。
I: そうですよね〈はい〉。
   だけど,それができてるかどうかは…
T: なるほど。
I: わたしは,ちょっと不思議にお,…
T: 確かに,おっしゃる通りです{笑}。
I: 不思議と,ちょっと疑問に思うんですよね。
T: はい。
   なるほど。
I: はい。
   あのー,教師はもちろん意識はしてると思うんですよ〈うんうんうん〉。
   いつも【I(名)】が手を挙げているから〈ええ〉,じゃ,今度は【I(名)】じゃない人〈うん〉を当てようってことは意識してるんですけど〈うんうん〉,もし,あのー,そう,そう,そういうふうに,お,ほ,ほかに誰かが手を挙げない場合は,じゃー,どうするのか〈はい〉っていう,なっちゃうと,結局〈はい〉,じゃ,【I(名)】が答えてしまう〈ええ,ええ〉っていったときに〈はい〉,一斉に答えたほうが,なんか,あれかな,ってわたしは思うんですけどね。
T: そうほうが平等だってことですね?。
   平等というか,…
I: うーん,ま,平等っていうか,みんな,声に出して言えるし〈うん〉,でー,もちろんそれがひゃ,100パーセント,ブラジルのやり方ではなくて〈うーん,うん〉,ときどき,こ,黒板に行って〈はい〉書かせたりすることがある〈はい〉。
   それは日本でもあるじゃないですか〈はいはい〉。
   そのときに,結局〈うん〉,個人〈うん〉でやっている〈はい〉ことになるんで〈はい〉,一斉に答えていいときは一斉に答えて…
T: なるほど。
I: で,黒板に〈うん〉行かせるときは〈うーん,うんうん〉,じゃ,何人かなるべく違う人を選んで〈はー〉先生が行かせるとかっていう形でも,あの,いい,いいのではないかなと。
T: なるほどね〈はい〉。
   いいですよね,それもね。
I: なんか,そのほうが楽しいんですよね〈はい〉。
   学校でけっこう,楽しいイメージってのは〈うーん〉子どもは持たないかもしれないけど,ほんとは,い,今の学生はどうなんですかね。
   わたしはあんまり,学校へ行きたいっていう,思ってる子もいますし〈うん,うん〉,でも,その行きたいっていうのは,ただ友だちに会いたいのか〈はい〉,勉強をしたいから〈うん〉学校へ行きたいのか〈うん〉って聞かれると,わたしは,ちょっと,こう{笑},あの,答えにつまづいてしまう。
T: なるほどね。
I: ブラジルはけっこう〈はい〉,楽しいから学校へ行ったりする人もいますし,…
T: いいですねー,それは。
I: もちろん〈はい〉,わたしみたいに勉強が嫌いだと{笑},行きたくないのかもしれないですけど〈{笑}〉,はい〈はい〉,けっこう楽しいです,学校生活は。
T: そうですね。
   大事なことですね。
I: はい,そうですね。
T: で,日本はやっぱり,ちょっと,規律があったりとか,今おっしゃったように〈はい〉,手をみんな挙げて…
I: そうですね。
T: きちんと答えを,ありますよね。
   ま,そんなことから,一緒でなければいけないとか〈はい〉,きちんとしてなきゃいけないっていうところから〈はい〉,なんか,その,いじめっていうところもね,あの,出てきますよね。
I: そうですよね。
T: その,いじめ,例えばなんですけど,今回ブログに書かれて〈はい〉,中3のがく,女子生徒が〈はい〉自殺したりとか,…
I: そうですね。
   ありますね。
   聞きました。
T: そういうことについては,どうお思いになられますか?。
I: あのー,ご存知かもしれませんが〈はい〉,日本て,けっこう,あの,学生とかの自殺が〈はい〉多い国であって〈はい〉,外国では,外国と比べたら,とくにブラジルと比べたら,日本は極端に多い〈はい〉。
   ブラジルはそんなにいない。
   自殺がないってい,とは言いませんけど〈はい〉,学生が自殺するっていうのはあんまり無いわけで。
T: それはなぜなんでしょうね,日本がそんなに多いというのは?。
I: わたしは答えは出せないですけど,で〈はい〉,い,いじめ,いちばん多いのは〈はいはい〉いじめの問題ですよね〈はい〉。
   で,なぜいじめられるかっていうと〈うーん〉,こう,さっき,手を挙げて発言をしなさいって言って〈はい〉,しっかり,こう,けじめをつけて,授業に,あのー〈うん〉,参加させるとか,えー,こう,自分のものは自分のもので〈はい〉,こう,教育はすごくしっかりしていて〈ふんふんふん,はい〉,い,いいと思うんですけど〈はい〉,一方では〈うん〉しっかりしすぎちゃっていて〈うーん〉,こう,なんていうんだろう,…
T: なるほど。
I: 差が出てしまったときに〈はーはーはー〉,こう,下に立ってしまった子ども,下になってしまった子どもがプレッシャーをかけられてしまうっていうかな,…
T: なるほど。
I: なんていうのかな,ひ,表現の仕方が〈うんうんうん〉なかなか難しいんですけど〈はいはい〉。
   えー,わたしの両親がよくわたしに言ったのは〈うん,うん〉,あのー,いっ,いじめる人っつーのは,弱い人しかいじめない〈うん,うん〉。
   自分より上の人は絶対いじめない〈はい〉。
   だから,いつも,外国人だからとか〈うん,うん〉,あーのー〈うん〉,自分は人と〈うん〉違うからっていう〈うん〉生活の仕方をしていくと〈はい〉,いじめられるよとよく言われたんですよ。
T: はー,なるほど。
I: だからわたしは,逆〈ほー〉。
   だから,自分,自分,自分より,じ,あ,人より自分は上なんだっていう,なるべくそういう考えを,い,したら〈うん〉,ま,いま考えると,…
T: なるほどねー。
I: あのー,とくにいじめには遭わなかった。
T: あー,良かったですねー,【I(名)】さんはねー〈{笑}〉。
   だけど,…
I: わたしは大丈夫だった。
T: そうですか〈はい〉。
   だけど,日本の,そういう,あのー〈はい〉,システムというか,…
I: システム,はい。
T: そういうところが,あの,自殺をどんどん生んでるとしたら,どういうところを変え^ていったらいいんでしょうかね?。
I: 日本てけっこう,あの,が,我慢しろ,がもんをする〈うん,はい〉っていう言葉が好きっていうか〈はい〉,なんでも我慢我慢て〈はい〉。
   わたしはあんまり我慢しなくていいと思うんですよね〈うーん〉。
   あのー〈うん〉,いじめに遭っているのであれば〈うん,うん〉,すぐ先生に〈うん〉言ったほうがいいと思いますし〈うんうん〉。
   今の子どもって〈うん〉,けっこう,我慢我慢て言われて〈うーん〉,何かやられてもそのくらいで〈うーん〉,あのー,なんで先生に〈はい〉,まー,小学生とか中学生のことばで言うとチクってんだよっていうような{笑}〈うんうんうん〉,なんでそのくらいで先生にチクるんだよ〈うんうんうん〉とかっていうような,あのー〈はい〉,言われ方を〈はい〉してしまうのがいちばんあれで。
T: そのあたりの考え方を変える。
I: 考え方が違いますよね。
T: そうすると,その,りゅ,やっぱり,家庭の教育ですかね?。
I: 家庭もそうですし〈はい〉,学校で〈うーん〉,男の子だから泣かない,男の子だから我慢しろとかって,そういう,…
T: ほー,なるほど。
I: 一言でもぜんぜん違うと思うんですよね。
T: なるほどね。
I: べつに男の子だからなんですかって{笑}。
T: そうですね。
   あー。
I: わたしは逆に,いじめられたらつらいですよって言う〈うーん〉。
   それは先生にも言いたくなりますし〈うーん〉,両親にも言いたくなりますし。
   両親がそこで,いやいや我慢しなさいって,…
T: なるほど。
I: 男の子だから強いでしょとかって言い方はあんまり良くないんじゃないかなって。
T: まだそういうのが残ってますかねー。
I: 残ってると思いますよ。
T: 男だから我慢しろって言うのは。
I: 残ってると思いますよ。
T: そうですか。
I: はい。
   いや,ま,そう,男だからっていう…
T: 今,なんか,男が弱くなってるように思うんですけど{笑}。
I: ま,確かに女性はパワーアップしてきてますけど{笑}。
T: なるほどねー。
I: だけど,やっぱり,日本独特の〈はい〉,この,我慢〈はー〉…
T: なるほど。
I: っていう言葉は,まだ,こう,うん,根っこづいてるっつーか,まだ,こう,強いじゃないかなーって。
T: そうですか。
I: なんでも我慢我慢て〈うーん〉。
   仕事,ストレス溜まっていても我慢我慢て,ね,結局,倒れちゃうじゃないですか。
T: そうですか。
I: 我慢はあんまり良くないと思います。
T: 分かりました。
I: 人間,発散すると,…
T: そうですねー。
I: 話をしたり,何かにぶつける〈はい〉。
   もちろんそれを〈はい〉人にぶつけたりとか〈うんうんうん〉,人を殺すとか〈うん〉,えーと,何かを犯す〈うんうん〉,罪を犯す〈うんうんうん〉っていうぶつけ方,発散の仕方ではなくて〈うーん,うん〉,違う,発散の仕方っていろいろあると思うんですね〈はい〉。
   趣味を見つけて。
T: そうですね。
I: じゃ,カラオケ行って歌えば,わたしは発散できるという…
T: なるほど。
I: 我慢をしないで発散しようよっていう{笑}。
T: 分かりました,はい。
   我慢し,しないで発散。
I: それで,…
T: それで,いま趣味っていう話が出ましたけど〈はい〉,えー,【I(名)】さんの趣味はなんですか?。
I: わたしはー,今あんまり実現できてないんですけど〈はい〉,あのー,運転とかが好きで〈うーん〉,車がけっこう好きなんですね〈はい〉。
   乗り物,全体的に好きで,新幹線も好きですし,飛行機も好きですし,車も好き。
T: ほー。
   それはなぜでしょう?。
I: えっと,わたし,もともと持っていた夢っていうのが,フライトアテンダントになる夢で〈ほー,はい〉,ひこう,飛行機に初めて乗ったのが日本に来た8歳のときだったんですけど,そのときに飛行機で仕事したいって頭の中に入れちゃったんですよ〈ふーん〉。
   で,高校,卒業するまでそれがなかなか抜けなくて〈ふーん〉,結局,フライトアテンダントの免許は取ったんですけど〈ふんふんふん〉,仕事はしなかっていう〈ふーん〉。
   ま,将来のことも考えて〈ふん,ふん,ふん〉ってことで〈うん〉。
   だけど乗り物が好きで〈はい〉,いま日本で免許証は持ってるんですけど〈はい〉,あのー,たまに〈うん〉レンタカーで{笑}〈うん〉ストレス発散〈はーはーはー〉。
   あ,飛ばしてるわけじゃないんですけど〈はい〉,レンタカーで,じゃー〈はい〉,あの,今回は〈うん〉【地名2】の実家に,あー〈うん〉,両親が【地名3】県〈うんうん〉【地名2】市に住んでますから〈はい〉,そこへ新幹線で帰るのではなくて〈はい〉,今回は5時間かけて〈ほー〉車で帰ろうかな〈えーえーえー〉っていうときとか,そうすると〈はい〉,5時間一人で車に乗ってたりすると〈ふんふんふん,ふーん〉,あの,いろいろ考えさせられるし〈ふーん〉,好きな音楽ながして…
T: なるほどねー。
I: 5時間あれすると〈うーん〉,5時間が,もう,ほんと,30分のように早く感じたりとか〈ふーん〉。
   だからわたしは運転が好きで。
T: そうですか。
I: はい。
   できるときは運転してます。
T: 運転ね。
   なるほど。
I: ちょっと,今,ブラジルでは車もってたんですけど,…
T: うーん。
   今はないから。
I: 日本では,はい。
T: でき,あの***。
I: 逆にあったら邪魔なぐらい{笑}。
T: そうですね。
   日本はね。
I: そうです。
T: やっぱり暇なときは,あのー,映画みたりとかもなさるんですか?。
I: あ,正直,映画はあんまり好きじゃないんですけど〈ほー〉,あのー,…
T: テレビでドラマとかも。
I: あ,テレビもですね,家帰ってバラエティを見るぐらいで…
T: あー,そうですか。
I: 正直,見るのは好きじゃなくて〈はい〉,もう,あの,わたしはとにかく,友だちとかと,あの,お話をしたりするだけでも〈ほー〉,すごく好きなんです。
T: あ,それが好きなんですかー。
I: はい。
   だから,あのー〈ほーほーほー〉,よく使う言葉っちゅうのは飲み会っていう{笑}。
T: あー,なるほど。
   いいですねー。
I: わたしたち社会人によくあるのは飲み会ですけど〈はいはい〉,で,あの〈ふんふん〉,あんまりアルコールは〈ふんふん〉飲むわけではないんですけど〈ふん〉,その,そこ,そういう場に行って〈ふーん〉,お話をして〈ふーん〉帰ってくるだけで〈ふんふん〉,もう,わたしは,いいストレスの発散。
T: なるほど。
I: ま,そのあとのカラ〈あー〉,2次会のカラオケももちろん含めてですけど。
T: はいはい。
   で,わたしも,そういうの大好きなんですけど〈はい〉,こないだ,あのー,えー,会議のあと,あ,飲み会に行ったら〈はい〉,ほんとに今,居酒屋が閑散としているんですね。
I: はー,そうなんですか。
T: やっぱり,この派遣ぎ,ぎ,ぎ,切りとか…
I: あ,そういう影響…
T: いろいろねー,あるのかなーって〈はい〉,ちょっと思ってるんですけども〈はい〉,今回の金融危機で〈はい〉いろいろ派遣切りとかありますよね〈はい〉。
   それについてはどうお考えですか?。
I: えーと,肌に感じてるっていうか〈はい〉,とても厳しい現状ですし〈はい,ええ〉,えー,さきほど申し上げましたけど,両親っていうのは,日本にいま住んでまして,…
T: あー,そうですね。
I: 長野県にいるんですけど〈はい,はい〉,えーとー,つ,親戚なんかは〈うん〉,もう,半分以上が〈うーん〉解雇を言い渡されてますし〈うーん〉,わたしの両親もいつまでもつか分からない状態ですので〈はい〉,ほんとにそこらへんは…
T: でも,それって…
I: 肌に感じてるんですけど。
T: そうですよね〈はい〉。
   だけど,必要なときには,あの,どんどん,あの。
I: 入れましたね{笑}。
T: それは,わたしはね〈はい〉,そして今度はっていうのはあんまり,日本人もそうだとは言うけども〈はい〉,それに日本人とはまたちょっと違いますよね,わざわざ来てっていう。
I: 違いますね,はい。
   90年の,あの,入管法の改正…
T: はい。
   そうですよね。
   以降。
I: のときには〈はい〉,入れるために改正しておいて,…
T: そうですよね。
I: 入れたいだけ入れて〈はい〉,そして,あの,今回の危機で〈はい,はい〉,あの,もう要らないっていうような〈うん〉使い捨てみたいな形で〈はい〉外国人労働者を〈はい〉,こう,扱われちゃってるのが〈はい〉とても残念に思いますし…
T: そうですねー。
I: あの〈うーん〉,なんつーんだろ,プライドを持った会社って言っちゃー,言ったら申し訳ないんですけど〈うんうんうんうんうん〉,ね,あの,ちょっと落ち着くまでは〈うん,うん〉,あのー,解雇ではなくて,じゃ,たとえば一時休業でも〈はい〉なんでも〈ええ,ええ〉,こう,できると思うんですよね。
   あ,今まで〈はい〉さんざん儲かっといて〈はい〉,なんらかの,こう,お金は…
T: 内部***あるはずですよね。
I: あるはずですから〈はい〉,そこらへんで,こういうと,ときに〈うーん〉,あの,ま,機会みた,機会っていうと,あのー,機会って〈はい〉opportunityのほうの機会で〈はい〉,そして,じゃ,どうせ要らなかった人たちだから,あのー〈うーん〉,この,これを機に,不景気を機に〈うーん〉みんなクビに〈うーん〉しちゃいましょうって〈うーん〉。
   で,また回復したら新しい人たちを入れようっていう考え方のところが多いみたいですけど,…
T: そうですよね。
I: わたしは少し残念に思いますね。
T: はい。
   わたしも〈はい〉恥ずかしいと思います。
   日本人でね。
I: あ,そうですか{笑}。
T: はい。
   もちろんね,その,会社がなりたた,成り立たなくなるんなら別ですけども,…
I: それは別です,はい。
T: それから,やっぱり,ある期間が必要ですよね。
I: はい,そうですね。
T: 何日後みたいなね。
I: そうですよね。
T: ていうふうに思いますね。
   で,もうちょっと,どのようにしたらいいでしょうねー?。
   派遣村をああやってサポートするのも一つの方法ですけれども〈はい〉。
   もうちょっと…
I: あー,どのようにしたらいいってのは,だ,誰がですかね?。
T: えーと,やっぱり,そう,…
I: 国がとか,その,…
T: あの,こちら側として,その,みなさん,日系ブラジルの方々が〈あー,はい〉,もうちょっと,みんなの力,こないだ,ま,デモをね,なさってましたけれども。
I: う,うん,そうですよね〈はい〉,日本中で,…
T: もっと…
I: 外国人がデモをおかしたり[起こしたり]〈はい〉してるんですけど〈ええ〉,え,できることはなんですかね{笑}。
   たくさん,た,…
T: 仕方がないで終わりなんでしょうか?。
I: 仕方がないで終わって,終わらせてしまったら,それこそ,ほんとに…
T: ですよね。
I: 日本の恥,で,だと思うんですよ。
T: どうしたらいいと思い,思われますか?。
I: えー,行政はもっと動かなきゃいけないですし〈はい〉,あの,国に,自分の国に入れたのであれば〈うんうん〉責任をもって扱ってほしい,扱ってほしいって言ったら,わたしたちは品物じゃないんで,あれなんですけど〈ええ,ええ〉,人間として〈はい〉最低限の,こう〈はい〉,なんつーんだろ,生活に必要な〈うーん,うん〉ま,いろいろな権利とかの問題もありますけど〈うんうんうん〉,それは保障してもらいたいですし,…
T: そうですねー。
I: あの,支払えないから,あのー,保険がないとかいって〈うんうん〉,そういう状況ではなくて,日本にいるひとりの,ま,日本人じゃなくても{指を鳴らす}〈はい〉,日本にいる以上は,わたしは,国民の一人だと〈はい〉思いますので〈はい〉,あのー,ま,その国に税金も納めてますし{笑},あの,すべて〈うーん〉ちゃんとやってる人たちも〈うーん〉たくさんいますから,それは,最低限の保障はしてもらいたかったんですけど,…
T: そうですね。
I: ただ,あの,解雇して,橋の下で,じゃ,ホームレスになってしまうような〈{笑}はい〉ところまではいかせたくなかったなっていうのが。
T: ほんと,そうですね。
I: はい。
   ただ,正直言って,国,気付くの遅かったんじゃないかと思うんですよね。
T: もう〈はい〉,日本はいつも気付くのが遅いですからね{笑}。
I: あ,そうですか{笑}。
T: 何か起こってから,対処療法が多いですね。
I: あの,こういう,なんか〈はい〉,あのー,ことを言ってしまうのは申し訳ないかもしれないけども…
T: いえいえ,はい。
I: 少し気付くの遅いです。
T: はい〈はい〉。
   また,あの,そのへんのこと,ゆっくりお聞きしたいんですけど〈はい,はい〉,ちょっと時間がありませんので〈はい〉,ここで,あの,ロールプレイをしたいんですけど〈はい〉,ご存知ですか,ロールプレイというのは?。
I: うーん,名前はよく聞きますけど{笑}。
T: あ,そうですか。
   役を決めて,ま,ミニドラマですね。
I: はい,ま,そうですね。
T: で,今,あの,交流をやってらして〈はい〉,で,こういう時期ですので〈はい〉,あのー,日本の小学校,あのー,日本の中学と高校,連合で〈はい〉,えー,ブラ,日系ブラジルの,あの,方たちと一緒に〈はい,はい〉,あの,フットサルですか〈はい〉,その大会をやろうというような企画を…
I: あ,そうですか。
T: えーと,ちょっと,頼みに行っていただけますかね〈はい〉。
   県の,その,係の,いちばんえらい方のところに。
   どん…
I: えらい方ですか。
T: はい〈はい〉。
   【I(名)】が企画して。
I: わたしが企画したですか。
T: はい。
   リーダーです。
   ちょっと頼みに来てください。
I: あの,サッカー,下手にも関わらず{笑}
T: あ,そうなんですか。
   あの,企画して。
   じゃ,もう,いっそのこと県知事にしましょう。
I: あ,そうですか。
T: わたしのところに,ちょっと,来てください〈はい〉。
   わたしが県知事になります。
I: えーとー,わたしが,その,計画を持って,…
T: はい,持ってきてください。
I: 県知事のところへ。
T: はい,どうぞ。
I: ど,どこからですかね?。
   ドアを叩くところからで{笑}。
T: じゃ,お願いします。
I: ですか。
   トントンて。
   失礼します。
T: はい,どうぞ。
I: えー,多文化共生室の〈はい〉国際交流委員をしております【I(姓・名)】です〈あ,はい〉。
   本日は,ちょっと,あの〈はい〉,フットサルの計画をしておりまして〈はいはい〉,お話に伺ったんですが〈はい〉、お時間よろしいでしょうか。
T: あ,はい,どうぞどうぞ。
I: えーと,…
T: どんな計画ですか?。
I: そうですね〈はい〉。
   えーと,県内にブラジル人が多いことはご存知の通りだと思うんですけれども〈はい,はい〉,その,えー,ブラジル人の子どもたちと〈うん〉日本人の子どもたち〈はい〉,で,集めて〈ええ,ええ〉,えー,交流を〈おー〉交流会〈はいはい〉みたいな〈ええ,ええ〉形で〈はい〉,えー,ぜひ〈あー〉,フットサル,なんでも良かったんですが〈ええ,ええ〉,ま,音楽を通してでも良かったですし〈はい〉,あのー〈ふんふん〉,スポーツでも良かったんですが〈はい〉,今回は,あの,フットサル〈ふーん〉という形で交流をしていただこうかと〈はいはい〉思いまして〈ええ,ええ〉,このような計画は,本日お持ちいたしました。
T: そうですか〈はい〉。
   あの,ね,こんなときだから,ぜひいろんな,あの,企画あるといいな,いいと思いますよね,イベントがね。
I: そうですね。
T: はい,分かりました。
I: ちょっと厳しい現状ではあると思いますけれども。
T: ええ,いえいえ,もう,ぜひ。
I: ぜひ検討していただければと思うんですけれども。
T: そうですね。
   え,時期はいつをご希望ですか?。
I: えー,なるべく近いうちに{笑}。
T: あ,早くですね〈はい,はい〉。
   じゃー,あの,えーと,改めて,また企画書を。
I: まー,少し,あの〈ええ,ええ〉,あったかくなってきたらでもと思うんですけれども。
T: そうですか,はい〈はい〉。
   じゃ,企画書をまた,あの,出してください。
I: 分かりました。
T: あの,サポートしますので。
   はい,あのー,あの,ご苦労様でした。
I: お忙しいところ,どうもありがとうございました。
T: いえいえいえいえ,ご苦労様でした。
I: 失礼いたしました。
T: はい。
   で,えーと,このロールプレイ終わりまして,これを,日本人の友だち,いらっしゃいますよね。
I: はい。
T: はい。
   えー,女性で親しい人もいらっしゃいますか?。
   仲のいい,親しい人。
I: うーん,ま,同級生とかではいますよ。
T: そうですか。
   じゃ,その友だちに,…
I: あ,そうですか{笑}。
T: ちょっと,昨日,あのー,何をしてきたか。
I: あ,そうですか。
T: ねーねー,ま,【I(名)】でいいですか?。
I: 【I(名)】です。
T: はい。
   【I(名)】,はい。
I: 仲,仲のいい女性なんかは【I(名)】ちゃんって呼んじゃったり{笑}。
T: じゃ,【I(名)】ちゃんにしましょう。
   【I(名)】ちゃん,なんか,昨日さ,知事のとこ行ったんだって?。
I: いや,それがね〈うん〉。
   あの,こういう企画書を持ってったら〈うん〉,実はあんまりいつとかって考えてなかったんだけど〈うん〉,いつとかって聞かれちゃってさー。
T: {笑}何やってんのよー。
   ちゃんと考えてから行かなくちゃ。
I: {笑}いや,まさか〈うん〉,あっさりオッケーもらえると思ってなかったから。
T: あ,そっか{笑}。
I: それで,…
T: 【I(名)】ちゃんらしいね。
I: こう,こういう話が〈うん〉あるよって言ったら〈うんうんうん〉,あー,あ,いつごろとかって聞かれちゃって。
T: ほんと。
   乗り気なんだ,相手は。
I: でー,ま,あったかくなっちゃ,なってからって〈うんうん〉言っちゃったけど〈うん〉,どうしよう{笑}。
T: {笑}じゃ,【I(名)】ちゃんとまたみんなで決めようよ。
I: いやー,こっちもすごい〈うんうん〉緊張しちゃったから{笑}。
T: うん,ほんと{笑}。
I: あんまり,知事のところ行く機会もないじゃない。
T: そうだよね,うん。
I: だから〈うんうん〉,うーん〈うん〉,ま,いちよう,あの,考えてまた持ってきてって言われたけど〈うーん〉,やばい,考えないと{笑}。
T: 分かった。
I: 極端に緊張しちゃったよ。
T: じゃ,ちょっと,一緒にご飯食べようよ,今日,ね。
I: じゃ,コーヒーでも。
T: うん,はい。
   オッケー,オッケー,じゃ,行こう。
I: お願いします。
T: ってことで〈はい〉,ロールプレイは終わりました,はい〈はい〉。
   あのー,ほんとにあれですよね。
   いろんな交流とかが生まれるといいですよね。
I: そうですよね。
T: なんか,あのー,この交流室で,近々,なんか,考えてる企画ってあるんですか?。
I: えー,多文化共生に関してですか〈はい〉。
   そうですね。
   まー,あの,フォーラムをよくやったりとか,…
T: ほー,なるほど。
I: まー,明日もそうなんですけれども。
T: ええ,ええ。
   明日ですか。
I: 明日です。
T: へー。
   そうですか。
I: 多文化共生フォーラムっていう形で〈ほーほー〉,ま,多文化共生の〈はい〉内容に詳しい方を,あの,基調講演に,あの,招待をして〈ええ〉,お話をしていただくんですけれども。
T: そうですか。
I: そういうことですとか,で,ま,ブラジルの〈ええ〉,さきほどもちょっとおっしゃった〈はい〉,ブラジルの紹介をしている〈ええ〉パネル展をいま,県内を巡回,巡回させてるんですね〈ふんふんふん〉。
   ですので,県内の,えー,日本人の方に,えー,ブラジルのことを知ってもらおうということで…
T: いいですねー。
I: いろいろ進めてますけど。
T: はい。
   そんなにお忙しいところ,ほんとに今日はどうもありがとうございました。
I: とんでもないです。
   こちらこそありがとうございました。
T: はい,ありがとうございました。