T: はい,こんにちは。
I: こんにちは。
T: 【T】です。
   はい,お久しぶりです。
I: 久しぶりです。
T: 1年ぶりで,今は,もう高校生ですね〈はい〉。
   えー,高校のせいの,高校の生活はどうですか?。
I: 楽しいです。
T: そうですか〈はい〉。
   えっと,中学のときとどんなふうに違っていますかね?。
   特にち…
I: そうですね。
   やっぱり,僕が入った高校は〈はい〉だいぶ進学校として名が売れてるみたいなんで,あの〈はい〉,勉強時間がかなり増えましたね。
T: はー,そうです…
I: 中学校のときよりは2,3時間〈ふーん〉。
   そうですね。
   家に帰って勉強する習慣が身に付いたということです。
T: あー,そうですか。
I: そうです,はい。
T: なんか,中学のときは生徒会活動もしてた,ましたよね〈はい〉。
   今はどうですか?。
I: そうですね。
   あの,入ろうかなと思ったんですけど〈はい〉,やっぱり,部活との兼ね合いで〈うん〉,どうしても時間がたりなくて〈うん〉。
   自分が生徒会やるとしたら〈うん〉,2年生なってからかなと思いました〈ほーほーほー〉,はい。
T: ふつう,1年から,こうやっていくけど,2年から突然でも大丈夫という。
I: そうですね。
   僕は中学校のときも同じく2年生のころから始めました。
T: はー。
   いろんなことが計画的に…
I: いえ{笑},そういうわけじゃないんですけど。
T: そうですか。
   で,その,部活との兼ね合いとおっしゃったんですけど〈はい〉,部活のこと,ちょっと,教えていただけますか?。
I: ま,僕が入ってるのは中学校と同じで,サッカー部に入ってるんですけども〈えー〉,僕がはい,入る2年前に赴任した先生が顧問になっていて,その先生は〈はい〉もともと〈ふん〉自分が現役のときは〈ふん〉全国大会にまで行っていて〈ふん〉,それでそのあとは【学校名1】高校,【学校名1】高校,【学校名2】高校〈ほー〉,その二つの高校を経て〈ほー〉,僕の学校に来たんですけど〈はい〉,【学校名2】って言ったらやっぱり,全国進出〈うん〉,全国出場の〈うん〉経験がある〈うん〉強豪校なんで〈うん〉,その,【地名1】{咳払い},全国に導いた〈うんうん〉監督として有名な人が〈うん〉,うちの学校に来たんですけど〈うん〉。
   それから〈ふーん〉もともと,うちは進学校なんで〈うん〉,文武両道とは言いますけど〈うん〉,やはり,勉強のほうが大事だ〈ふーん〉って考える人が多いみたいで〈ふん〉,僕も実際,その一人だったんですよ〈ふん〉。
   だから,部活っていったら〈ふん〉,週3回出て〈ふん〉2日休めれば〈うん〉いいかなぐらい〈うんうん〉,そんなようなものだったですけれど〈はい〉,僕が入学して{笑},あの,そのサッカー部に入ったら〈はい〉,先輩たちはみんな,1週間に7日あるわけですけど〈ほーほーほー〉,6日部活やって1日は自主練,出てきたやつは練習をして,ほかの人は,ま,休みと〈ふーん〉,そういうようなスケジュールでやってて。
   最初はすごいきつかったんですけど〈はい〉,やっぱり,あの学校に集まってくるのは〈ほー〉,相当,そうですね,じ,文武両道を中学校でやってきた人たちばっかりで〈はー〉,進学校って聞いたら勉強できる人が〈はい〉多いっていうイメージがあるんですけど〈うーん〉,やっぱ,勉強できる人がスポーツができないっていうイメージ,よく持たれがちなんですけど〈はい,はい〉,うちの学校にいる人たちは,みんなスポーツができますね。
   ***…
T: すごく素晴らしいですね,それはね。
I: そうですね。
   僕がびっくりした,いちばんびっくりした点なんですけど〈はい,はい〉,やっぱり,僕は,もともと,小さいころからサッカーやってたんで〈はい〉,あの高校に入れれば,少なくとも,レギュラーでやっていけるなっていうような考えはあったんですけれども〈ふんふんふん〉,入学してみて,やっぱり,みんな,それなりにちっちゃいころからサッカーやっていた〈ふーん〉。
   だからですね,レギュラー争いっていうんですか〈うん〉,そういうものが,すごい激しいな{笑}と感じました。
T: ふーん。
   ***…
I: ですがやっぱり〈はい〉,そう,そういった環境の中で〈うん〉今まで過ごしてきて〈うん〉,まー,もうちょっとで2年生になるわけですけど〈うん〉,自分が成長したなっていうことは感じましたね。
T: ふーん。
   そのときに,悔しいからって言って,こう,ひいてしまう人がいるけど,【I】さんはそうじゃなくて…
I: そうですね。
   やっぱり,あそこの学校に集まってくるのは,みんな同じく〈うん〉いい大学を目指して〈うん〉っていう仲間たちなんですけど〈うん〉,それでもやっぱり,みんな負けず嫌いなんで〈あー〉。
   おそらく,あの部活も,誰か1人がやめれば〈うん〉,何人かついっていって辞めるだろうけど,その〈ほー〉1人がなかなか出てこない。
   結局今まで***。
T: すごいですね。
   でも,あの,世の中ではね,その,ま,いわゆる一流校と言われる進学校の,し,いた〈はい〉がためにね,プレッシャーで潰されて事件を起こしたりしてる人もいますよね。
I: そうですね〈はい〉。
   そういう人たち^のことはあんまり考えたことないんですけど,やっぱり〈ええ〉,僕がさっき言ったとおり部活に入って〈うん〉,それで1年間過ごしてみて〈うん〉,成長した点が多かったな〈うん〉っていうのは,例えば,部活に入るともちろん,あの〈うん〉,もちろん,自分が出ない試合でも〈うん〉,先輩たちの試合でも,ついてって見るわけじゃないですか〈うん〉。
   で,特に冬なんかは〈はい〉,あの寒い中で{笑},まだ動いてる先輩たちはいいですけど〈はい〉,僕らはコートの外で見てるから〈うん〉とても寒い思いをするわけです〈うん〉。
   その中でも見てるってこと〈はい〉,それが〈はい〉,最初はつらいですけど〈はい〉,みんながやってることで,当たり前のことになっている。
T: なるほど。
I: そうです。
   そういった〈ふーん〉苦しい経験を乗り越える〈うんうんうん〉ってのがある意味,人としての成長につながるんじゃないかなって,今の僕は考えています。
   それで,おそらく先生がさっき,仰った通り〈はい〉,その,社会に出てからプレッシャーに押しつぶされるっていうのは,自分が勉強以外に何も持ってないから〈はー〉ていうような考えが僕にはあるんですね。
T: なるほど。
I: だから,僕^が,もし,あの,もしの話ですけど〈はい〉,僕に自分の子どもができたら〈ふん〉,やっぱり,部活は必ずやらせたいですね〈ふーん〉。
   うちの学校でももちろん全員が部活やってるわけじゃないですけど〈はい,はい〉,8割ぐらいは部活入って〈ふーん,うんうん〉頑張ってますね。
T: ほー。
   素晴らしいですね〈はい〉。
   で,今もフットサルの練習から帰られたんですか?。
I: そうですね。
   フットサルの練習をして〈はい〉,で,僕はちっちゃい頃からピアノやってるんで〈はい〉,それも自分の強みになるかなと思って続けてます。
T: はー,なるほど。
   すごいですね。
   この1年,やっぱり成長なさって,さ,さらに成長したなってわたしも{笑}思います。
   すごいですね,はい。
   で,そのときも,なんか,医者になるのが夢っておっしゃってました〈はい〉けど,今も同じように。
I: 今も同じです。
T: そうですか,はい。
   それに向かって,うん。
   なるほどね。
   あの,夢があって,そしてね,夢だけなんじゃなくて,現実にね,こうしてって,素晴らしいなって思いますけど。
   でも,世の中,いま,えー,非常に,金融危機以来〈はい〉,周りでね,大変な人たちもいますよね,大人で。
   そのへんはどうですか?。
   【地名2】では,あんまり,そういうのは出てないですか?。
I: そうですね。
   やっぱり,僕の祖父がやってる派遣会社っていうのも〈はい〉,もちろん日系の方々を〈はい〉相手とした商売なんです〈はい〉。
   で,やっぱり,こういった,いちよう,金融危機の中で〈うん〉,最初に切られていくのは日系の人だって〈はい,はい〉,よくニュースで流れてますけど〈はい〉,実際,事実で,そういうことになっていて〈うん〉,で,祖父の会社もだいぶ{ブレス}苦しいのかどうか,僕はよく分かりませんけど〈はい〉,だいぶ〈うん〉,そうですね,うん,経営に,んま,そういう影響が出てくることは〈うーん〉あると思いますし。
   でも,そん中で,やっぱり考えるのは〈はい〉,日系の人が最初に切られるっていうのは〈はい〉,日系の人たちの日本語能力〈はい〉に問題があるのかなって僕は思いまして〈はーはーはー〉,で,もちろん,あの,うちの学校は,その〈うん〉,日系の方々に〈うん〉ポルトガル語を教える〈うん〉,あー,日本語を教えるっていう〈はい〉学校なんですけど〈はい〉,それでもやっぱり,国からの援助とか出てないのが現実でして〈はい〉,で,僕が思うには,その〈ええ〉,国がもし,あの,こういう,一私企業に〈はい〉援助を出すのが難しいなら〈うん,うん〉,そういう,あの,もともと日系っていうのは〈はい〉,日本からブラジルに渡ったり〈ええ,ええ〉,ほかの外国に渡ったりして〈はい〉,要するに日本人の血を引き継いでるってことが日系っていうふうに言われてるんで〈はい〉,日本はやっぱり,そういった日系の人たちの受け入れ〈うん〉,もちろん,あの,いろんな問題はあるとは思いますけど〈はい〉,そういった日系の人たちの〈はい〉,日系の人たちに対する日本語教育を義務化するような〈ふーん〉,そういう政策がとられれば,もうちょっと改善するんじゃないかなと,僕は思いますね。
T: そうですよね。
   そもそも,ま,勉強してなかったからって言うかもしれないけど,やっぱり,そういうね,土壌を作っていく環境をね,すれば良かったですよね。
   で,そのためには,どんなふうなことをしたらいいんでしょうね?。
I: そうですね。
   やっぱり,さっきも言ったとおり,国の,まずは,その,日本語教育を義務化する制度っていうのも〈はい,はい〉一つ大切なことだと思いますけど〈はい〉,やっぱり,義務化されたとしても,もちろん,いま,この学校でも,文化,文化庁でしたっけ,それで〈はい〉,たくさんの外国人に,まー,日系の人たちに〈はい〉,日本語を教えますよ〈はい〉っていう***を開いているわけですけど〈ええ〉,実際,人が集まらないのが現状なんです〈はい〉。
   やっぱり,そういった人たちは何を考えるかっていうと〈はい〉,日本で少し働いて〈うん〉,ブラジルに帰ると〈ふんふん〉。
   で,そうい,そういってブラジルから日本に来る人が多いんですけど〈うん〉,いかんせん,あの,日本のほうが住みやすい現状があるんで〈はーい,はい〉,そういった人たちが定住してしまう〈うん〉。
   定住したときにどうすればいいか〈うん〉。
   親は帰る気でいるかもしれないけど〈はい〉,日本語で,日本で育った子どもたちは〈うん〉,やっぱり,日本に残りたいって思うのが〈うん〉あたり,まー,常っていうんですか〈はい〉,そう,僕は思うんで〈はい,ええ〉。
   その,親の意識を変えていくってことも,一つ大切なことかもしれません。
T: はー,意識改革ですね。
I: そうです。
   難しいことだと思うんですけど〈はい〉,やっぱり,親の意識が変わんなかったから,子どももいつまでも〈うん〉,いずれはブラジルに帰る〈うん〉って親に聞かされて,で,日本の勉強もしないで〈うん〉働いて〈うん〉。
   そしたら,もう,いま,金融危機ですけど〈うん〉,ブラジルに帰れなくなった〈うん〉,そういったときにやっぱり〈うん〉,非行に走ってしまう子どもが出てくるんじゃないかなって,そういう〈うーん〉日系が多いです。
T: なるほどね。
   で,もう,その,大変で,あのー,NHKニュースなんかもやってますけど,ブラジル人学校が,もう,どんどん学生が減って大変だっていうインタビューもありましたけど,この学校は学生数あんまり,へ,変わらない。
   ほんとに活気がありますよね。
   これは,どこが違うんでしょうね,ほかのとこ?。
I: そうですね。
T: すごいなと思って,あたしは感心したんですけど。
I: そうですね。
   自分の親のことなんで,あんまり,そうですね{笑},ほ,誉められると…
T: いえいえ。
   遠慮なく言ってください{笑}。
   はい。
   何が違うんだろうって,感心したんですけど…
I: やっぱり,あの,この学校の,まず一つ違うところっていうのは〈はい〉,働いている職員の人たちっていうのが〈うん〉,僕の中ではすごい,いい人たちばっかりだなって思うのは〈はい〉一学校としての,そう,経営の仕方って言ったら,やっぱり〈はい〉,まー,一番上に立つ人がいて,その下で働く人たちがいる,そういうような環境ですから,学校で働いて〈うん〉,定刻が来れば帰る〈うん〉,そういった生活を先生方はされるわけですよね〈はい,はい〉。
   ただ,この学校にいる先生方っていうのは〈うん,うん〉,自分の時間,自分の職務時間が終わったとしても,次,子どもたちのために何ができるか,そう言って残っていく方がすごい多いんですね〈はい〉。
   実際,僕の,あの,監督,フットサルのコーチの人も〈うーん〉,もともと,今,あの,ブラジルから帰ってきたばっかりなんですけど,いっ,2か月ぐらい前ブラジルに渡って〈はい〉,で,やがて,この学校にフットサルスクールができて〈ほーほーほー〉,そういったときに,あの,必要だからっていうんで〈ふーん〉フットサルのコーチの免許をとりに行ったんですね〈うん〉。
   それで取って戻ってきて〈うん〉。
   で,戻ってきたら,もう,次の日には学校に来て〈うん〉,で,このフットサル場で生徒集めて〈はい〉,で,フットサルの,フットサル教えて。
   そのフットサルが,あの,その,子どもたちの〈うん〉強みになるってことを知ってらっしゃる方ですから。
T: はーはーはーはー。
   強みのためにね。
I: そうです。
T: 1つでも強いものを作る。
I: そうですね。
   やっぱり,日本で暮らしてくなかでは〈はい〉,日本語以外にも何か自分に自信がないと〈はー〉。
   そうですね,あの,ドロップアウトしてしまう子どもたちが〈うん〉多くなってくるんじゃないかなと僕は思うんです。
   で,やっぱり,そういった職員の〈うん〉意識っていうんでしょうかね〈うん〉,この学校にいる人たちの,よくしようっていう気は〈うん〉,ほかの学校にはないところ〈はーはー〉かと思います。
T: だから,それが生徒たちにも伝わってるっていう…
I: そうですね。
T: ことですか。
   なるほどね。
   もっともっと国な,国というか,町もバックアップしてほしいですよね。
I: そうですね。
T: いろんな助成金のことでもね。
   その町なんですけど,なんか,こう,合併問題があるって,あの合併話があるという…
I: 【地名2】と【地名3】のですね。
T: はい。
   これは,どうお考えですか?。
I: 合併,合併する分には問題ないと思うんですけど〈はい〉,やっぱり,合併,合併して,そのあと何が変わるかということが大切だと思います。
   例えば,【地名2】っていうのは,全国でも有数の日系人の多い町〈はい〉としてあります〈はい〉。
   で,その町が【地名3】と合併したときに,果たして,その,合併した,合併してできた町,市っていうのは〈うん〉,日系人に注目してくれるのかな〈うん〉ってところが問題だと思います。
T: あ,ちょっと待ってください。
   でも,【地名3】も多いですよね,日系人が。
I: そうですね。
   ただ〈はい〉,やっぱり,あの,全国的にランキング表を作ってみると,圧倒的に【地名2】が多いっていうのが現状なんです。
T: あー,はい。
   じゃ,なんのために合併するんでしょう?。
I: そうですね。
   合併するなかにはもちろん,あの,【地名3】の財政の問題もあると思います〈ふーん〉。
   あのー,【地名2】の財政っていうのは,まー,【企業名】があるから〈はい,はい〉,今んところは財政的には潤ってるっていう感じなんですけど〈はい〉,【地名3】ってのは,この前の広報かなんかで見たんですけど,だいぶ赤字がひどい〈はーはーはー〉市らしいんですね〈はい〉。
   で,その2つが合併することによって,ま,2つ,まー,なんていうんですかね,支える関係っていうんですか,そういうのが成り立って〈ふん〉,2つとも裕福になるっていう考え方があると思うんですけど…
T: でも二つともうまくいかないってことだってあるよね。
I: ありますね。
T: 一緒になることによってきしみもありますよね。
I: そうです。
   でー,そういったときにやっぱ,着目されるのが市長であったり町長であったりするわけですけど〈はい〉,これは,あの,あくまで,あの,僕個人の意見なんですけど〈はい〉,いま町長されている【人名1】さん〈はい〉,あとは【地名3】の市長されている【人名2】さん〈はい,はい〉ていうのは,【学校名1】高校で同級にあたる方なんです〈ほーほーほーほー〉。
   で,僕も,その【学校名3】高校出身の,あー,まー,まだ,まだ出身してないですけど〈あー,はい,はい〉,【学校名3】高校に通ってる生徒の一人なんですけど〈はい〉,【学校名3】高校で教えられることっていうのは,すごい大切っていうか,その,一生残るもんだと思うんですよ。
   で,あそこで培った仲間っていうのも〈うーん〉,おそらく,けっこう絆が強いもんだと思うんですよ。
T: あー,なるほど。
I: で,もちろん,あの,その,そういった,政治に私情を挟まない〈うん〉のがもともと〈うん〉の政治〈はい〉ってものなんですけど〈はい〉,そういう,その2人が組んで〈うん〉合併をしようとしている〈うん,うん〉。
   で,改善点もいろいろ出してくださいまして〈うん,うん〉,あの,【地名2】と合併したら〈うん〉これこれこういうことをするよ〈うん〉,それにさん,賛同する人が多ければ〈はい〉,やっぱり,いい,いい政策なんじゃないかなって僕は思うんで〈うーん〉。
   2つが合併することに対しては大して反対はしませんけど〈はい〉,その,合併したあとに〈うん〉,日系,日系の人たちに注目してくれるかなってところが,僕の不安なところですね。
T: あー,そこですか。
   じゃ,注目してくれるかなって不安,それをどうやったら,もしも{笑},それを,えーと,【人名1】長か,えー,【人名2】さん市長というような立場でしたら,どんなこと考えますか?。
I: そうですね。
   やっぱり,この日系人が多い町っていうのを,一つ売りにしたいと〈はい〉僕は考えています〈はい〉。
   あの,いまサンバがなくなっちゃったんですけど〈えー〉,サンバカーニバルっていうのが,やっぱり【地名2】の目玉であって〈うん〉,で,それによって,日本人と〈うん〉日系の人たちっていうのが交流していく〈うん〉,そういうのが理想だと思うんですよ。
   だから,それをなくしてしまった【人名1】長には,さすがに僕も不満を抱きますけど〈はい〉,ただ,その合併したあとに〈うん〉,改めて考え直していただいて〈うん〉,サンバカーニバルを復活させたりだとか〈うん,うん〉,あとは,あの,交流会ですね〈うーん〉。
   あの,いま町は,この文化庁のこと,文化庁に対して支援を出してくれてはいない現状なんですけど〈うん〉,そういう,日本語教育に力を入れている施設に注目してあげる,注目してくれれば〈うん〉,僕だったら〈うん〉,やっぱり,ブラジル学校ですけど〈うーん〉,あの,そういった学校の〈うん〉現状をちゃんと把握して〈うん〉,で,やっぱり〈うーん〉,ここらへん近隣の学校で〈うん〉日本語について,日本語の授業についていけない子どもたちが結局,最後に行き着くところはブラジル人学校だと思うんで,そういうところに注目してあげて〈はい〉,それで,まー,援助ですかね,簡単にはいかないと思いますけど〈うんうん〉,学校,そう,一企業としての,この,ブラジル人学校に〈うん〉支援をしていきたいなと僕は考えますけど。
T: なるほどね。
   なんか,【I】さんみたいな人が,もうちょっと,こう,政治っていうかね,そういう動かす人になったほうが,医者,医者もすばらしいんですけど{笑},そんな気持ちになることありませんか?。
   やっぱり,もう,い,医者,一筋ですか?。
I: そうですね。
   やっぱり,親もよく政治家になったらとか〈うん〉言うんですけど,あの〈はい〉,あの,僕が医者になろうと思ったのは〈はい〉,いろんな,ま,前にも話したとおり〈はい〉,おじいちゃんの家系が医者っていうこともありますけど,それが今になってもゆるがないのは,例えば〈うん〉,僕が高校1年生入りたてのことでしたけど〈はい〉,おばあちゃんが倒れて,で,そのおばあちゃんが脳,脳,脳血栓だったんですね〈うん〉。
   で,そういったときに〈うん〉,もう治せない〈うん〉っていう状態が〈うん〉なっていて,ひだ,左半身が結局,麻痺しちゃったんですけど,僕がなりたい医者っていうのは,いま,脳,脳外科で有名な先生もいらっしゃいますが〈うん〉,その人にしかできないような手術〈うん〉,僕にしかできないような,その,僕にしか治せないような技術を持った医者になりたいなと思います〈ふーん〉。
   だから,政治家っていうのももちろん,あの,僕の持ってる能力が活かされるんであれば〈うん〉,ま,な,なっていいかなって言ったら偉そうな〈うん〉言い方なんですけど〈うん〉,そういうふうに思うんですけど〈うん〉,あの,やっぱり今の現状見てると〈うん〉,政治家一人だけの考えじゃ何も動かせないな〈うん,うん〉ってのが現状なんで〈うん〉,だったら〈うん〉,自分の能力を活かせる…
T: あー,なるほど。
I: そういう前例のある〈ほーほーほー〉ほうに行きたいなと,僕は思います。
T: はい。
   あと,日本のねー,政治家,特に今の【人名3】さんの動きなんか,どう思いますか?{笑}。
I: そうですね。
   あの,【人名3】さんは,そうですね,僕の学校じゃ,よく話題になるんですけど〈はい〉,3KYでしたっけ〈はいはい〉,漢字が読めない〈はい〉,経済が読めない〈はい〉,空気が読めない,でも,僕,個人的には【人名3】さんは,ま{笑},ほんとに笑い話になっちゃうんですけど,毎日ニュースを見るようになったのは【人名3】さんのおかげだと思うんで。
T: え,それはなぜですか?。
I: そうですね。
T: 【人名3】さんの,あ…
I: おもし…
T: こんなまた失敗をしてるという…
I: そうですね。
   あの,やっぱり,面白いっていうのが1つあるんですけど〈はい〉,【人名3】さんも必死だなって僕は思うんですね〈はー〉。
   やっぱり,あの,僕も,あの,先月でしたっけ,先月にユネスコの弁論大会に出た〈はい〉ことがあるんですよ。
   それで,その弁論大会のときに,あの,僕は何回か噛んでしまったんですね〈うん〉。
   で,【人名3】さんもよく演説をするときに漢字をちゃんと読めなかったり〈ふーん〉,そういうことがあるんですけど〈はい〉,わかるなって僕は思うんですよ〈ふーん〉。
   やっぱり,あれだけの人たちを前にすると〈はい〉,いくら政治家でも,多少は緊張すると思うんですね。
   まー,それをしないのが政治家なんですけど,僕…
T: 緊張のせいでしょうか?。
   あれはもともとない,【I】さんの場合は緊張かもしれないけど,彼の場合はそもそも知らないんじゃないですか?。
I: そう,僕も最初は考えたんです。
   ただ,し,僕の経験から言いますと〈はい〉,知ってる漢字であっても,例えば人の前,ほんとに頭が真っ白になってしまうってことがあるんですよ〈ふーん〉。
   だから,そういうことで馬鹿にする人も多いかもしれないですけど…
T: なるほど。
I: 【人名3】さんも一総理大臣としては〈はい〉情けないところもいくつかあるかもしれませんけど〈はい〉,ただ今までの活動を見てくると〈うん〉,ま,給付金ていいますか〈うん〉,いろいろ,反対する方も多いと思うんですけど〈うん〉,やっぱり迅速な対応っていう〈うん〉面では,僕は〈うん〉すごいなと思いますね。
   やっぱり,内閣総理大臣なってからすぐに行動する,っていうことは〈うん〉,立派なことだと思いますね。
T: でも,あれは人気取り…
I: 人気取りだ…
T: だったかもしれませんね。
I: そうですね。
   人気取り〈はい〉ってよく言われる人がいるんですけど〈{笑}〉。
   人気取り。
   ただ,僕の考えでは,人気,政治家〈はい〉,政治家の活動っていうのが〈はい〉,人気取りでなければ〈ほー〉,もちろん,あの,正義のためとか〈ふんふんふん〉自分の考えのもとでしっかりとした理念を持ってやってる人も中にはいるかもしれませんけど〈はい,はいはい〉,やっぱり,僕がさっき言ったとおり,政治家一人では何もできないのが現状なんで〈ふーん〉,ある程度の人気取りっていうのは〈うん〉,政治家だったら当たり前のことなんじゃないかなって,僕は思うんですね。
T: ただ…
I: やっぱり…
T: はい。
I: はい,あの,人気がなければそれだけの支持が集まらないし,で,支持が集まらなければ自分が考えた法案を通すことはできない。
   そういう意味では人気取りっていうのは別に〈うん〉いいんじゃないかなと僕は思いますね。
T: でも,同じ2兆円使うなら,もっと,それこそね,あの,え,市町村に落として,そこで有効に使ったほうがいいんじゃないですか?。
I: そうですね。
   あの,2兆って大きい金〈はい〉の動きなんですけど〈はい〉,僕の中では,その2兆,ま,もちろん,いろいろな使い道はあったかもしれませんけど〈はい〉,おそらく,あの,政治家の方々っていうのは,僕らが思っている以上に,たぶん頭のいいかただと思うんですよね〈うーん〉。
   おそらく,それなりの大学を出て,もちろん,あの,大学イコール,その,頭いいことにつながるわけではありませんけど〈はい〉,僕らよりしっかりと国のこと見てることは確かだと思います〈うん,うん〉。
   だから,僕ら一個人の意見としては〈うん〉,2億,2兆円っていうのは〈うーん〉,ほかのことに使えるかもしれないという考えがあるかもしれませんけど〈はい〉,【人名3】さんを含め,その,【団体名1】の方々が〈はい〉その2兆円を給付金に充てる〈はい〉っていう結論を出したのには,ちゃんとした理由があるんじゃないかなと。
   ま,僕は考えたことありませんけど〈はー〉,そう,僕は考え,考えますね。
T: なるほどね。
   そこにはなにか理由があるはずだと。
I: そうですね〈うーん〉。
   やっぱり政治家の方々っていうのは〈うん〉選ばれてなっているわけですから〈うん〉,それなりの考えを持ってるんではないかなと。
T: なるほどね。
   それには深い意味があったかもしれませんけど,もし{笑}任せられる立場だったら,2兆円,いま,こういう金融危機である,しかも2兆円って言われたら,どんな使い方しますか?。
I: 2兆円ですか?。
T: はい。
I: 僕の中では,まー…
T: 【I】総理はどうしますか?。
   はい{笑}。
I: 2兆円は,やっぱり,おっきい,おっきいお金ですから〈はい〉,自分一人で動かすっていうのは,やっぱり,だいぶプレッシャーも大きいと思うんですよ〈はい〉。
   でー,やっぱり,そういうときに,さっき,さっき言った通り〈はい〉,2兆円を,使い道を自分一人で決めるんじゃなくて,いろんな方々に相談する〈ふーん〉と思うんですけど〈うん〉,そういった中で,いろいろな使い道が分かってくると思うんですよ〈はい〉。
   そしたら,その〈ふん〉,わずかでもいいんで〈ふん〉,やっぱり,まず,まずはこういう,僕の中では,日系の問題がすごい〈うん〉,親の影響で〈はい〉,根強く残ってるんで〈はい〉,まずは日系の人たちに〈うん〉何かしてあげよう〈うん〉,ということで,やっぱり〈うん〉,こういう学校への支援をまずは考えますけど〈うん〉,そのほかには,まー,全国の失業者に対する,まー,そういった援助っていうんですかね,あの,やっぱり,しつ,失業する人は〈うん〉,失業したくてするわけじゃないんで〈うんうん〉,もちろん,あの,自分の能力に問題がある人も〈うん〉中にはいるかもしれませんけど〈うん〉,やっぱり〈うん〉,失業者のない国〈うん〉,あの,そういった,いいイメージを持たれている日本なんで〈はい〉,それを崩さないためにもやっぱり…
T: なるほど。
I: 失業者,いまホームレスの〈はい〉ニュースがよくやってますけど〈はい,はい〉,やっぱり,ホームレスっていうのは苦しいことですから〈はい〉,まずは,そういった人たち〈うん〉^に,その,住む場所だけでも与えてあげようっていうような考えはありますね。
   そのために〈うん〉,多少,お金を使うことは,僕はいいと思います。
T: なるほど。
   すばらしい使い方ですね。
   わたしはそのほうが【団体名1】の案よりいいと思いますけれども{笑}。
   はい,あの,いろいろ伺ったんですけど,こっからロールプレイをしたいんですけど,よろしいですか。
   で,今,フットサルっておっしゃって〈はい〉,【人名1】長も出てきたので,えー,あたしが,ちょっと,【人名1】長になりますので,今,こういう時代,あの,経済危機でね,非常に大変な時期なので,えー,むしろフットサルを,あの,企画して,あの,日本とブラジルのね,高校の,あの,こう,えー,交流をしたいということで,フットサル祭りを,えー,【I】さんたちのグループが企画しました。
   それを代表として,町長に,えー,その企画を通してください。
   そして,サポートしてくださいってことを頼みに来てください。
   よろしいですか?。
I: はい{笑}。
T: はい。
   じゃ,直接来てくださいね。
I: はい。
T: はい。
   じゃ,ノックからお願いします。
I: はい。
   じゃ,はい。
   コンコン。
T: はい。
I: 失礼します。
T: はい,どうぞ。
I: あ,失礼します〈はい〉。
   と,【団体名2】っていうフットサル場の者なんですけど〈はい〉,いま,町長さんにお願いがあって参りました。〈はい〉。
   えとー,今は,この【地名2】には,すごい日系の方々が多いのは町長さんもご存知でしょうが…
T: はいはい。
   そうですね。
I: そういった日系の人たちと〈はい〉,うまく交流を深めようと思いまして〈はい〉,フットサル祭りというものを〈はい〉開催したいと思うのですが〈はい〉,もちろん内容は〈はい〉日系の方々との交流を深めるために〈はい〉,いろんな日系の方々も含め〈はい〉日本の方々に,しょ,しょ,招待状を出して〈ふんふん〉,それで,フットサル場に集まってもらって,で,トーナメントを組んで〈うん〉,最終的には優勝チームを出して〈ふん〉,準優勝チームを出して〈うん〉,もちろん順位にかかわらず〈はい〉,たくさんの交流ができればいいなと,僕は考えているんですけど。
T: あー,いいですね,それはね。
   えっと,どれぐらいの規模,考えてるんですか?。
I: そうですね。
   やっぱり,あんまり大きすぎてもいけないと思うんですけど〈はい〉,やっぱり,賑わう程度,要するに,フットサル場,いっぱいになるぐらい〈ふーん〉。
   そうすると,300人ぐらいは,僕は集めたいとおも,思うんですけど。
T: なるほど。
   わかりました。
   時期はいつごろを考えてますか?。
I: そうですね。
   やっぱり,寒い中ではあんまりやりたくないんで〈はい〉,暖かくなった4月あたりが〈ふーん〉ちょうどいいんじゃないかなと僕は考えてます。
T: 分かりました。
   まだ先ですので,じっくり,じゃ,それは,もう,わたしも賛成ですから〈はい〉,えーと,ちょっと,考えていきましょう。
   で,もう1回,また,あの,みんなでミーティングをしたいと思います〈はい〉。
   あの,じゃ,あの,オッケーです,とりあえず。
   やりましょう。
   ほんとにいい企画,ありがとうございました。
I: どうも,こちらこそありがとうございます,ほんと。
   では,また後日うかがいます〈はい〉。
   どうもありがとうございました。
T: どうも。
   ということで,これ終わって,今度は【学校名3】高校の日本人のお友だちがいますよね。
   親しい友だち,誰ですか?。
I: 親しい友だちですか{笑}。
T: うーん。
   誰か1人,挙げてください。
I: じゃ,【人名4】っていうヤツですか。
T: 女性ですか,男性ですか?。
I: いや,男です。
   【人名4】…
T: 男性ですね。
   じゃ,ちょっと,その,【人名4】くんになりますね〈はい〉。
   えー,なんて言うんですかいつも,【I(名字)】くん,【I(名前)】?。
I: 【I(名字)】って呼んでる…
T: あ,【I(名字)】。
   ちょっと,今日,あの,なんか,行ってきたんだって,町長のところに?
   勇気あるよね〈はー〉。
   で,どうだった?。
I: えっと,町長さんも,なかなか,いい,いい態度を示してくれて。
T: あー,ほんと。
I: で,フットサル祭り自体には反対じゃないみたいだよ。
T: ほんと。
   それでオッケーなんだ。
I: そうだね。
   でも〈うん〉,やっぱり,まだ,いろいろな問題〈うん〉,***するうえでの問題がたくさんあるから〈うん〉,そういったところは〈うん〉,後日,町長さんとまたお会いして〈うん〉,で,実際たずさわってくれる人たちと〈うん,うん〉ミーティングをしてから決めたいと思います…
T: で…
I: 思うよって。
T: あー,そうなんだ。
   オッケー,オッケー。
   じゃ,ちょっと,もうメシ食った?。
I: あー,まだ食べてないね。
T: うん,じゃ,一緒にいこか。
I: そうだね〈うん〉。
   じゃ,あの…
T: 俺…
I: ほかの人たちも誘って〈うん〉,できれば,その,フットサルのお祭りについて話したいんだけど,誰か…
T: うん,オッケー,オッケー。
   うん,じゃ,ちょっと,あの,【人名5】も誘うからさ。
   オッケー。
   ということで,はい,ロールプレイは終わります。
   はい。
   えーと,こういうのができたらいいですよね。
I: そうですね。
T: フットサル祭り。
   急に,わたし今,思いついて,ロールプレイしたんですけど,どうですか,企画してみたら{笑}。
I: そうですね。
   ただ,ただ,あの,うちのフットサル場も,これからは〈はい〉毎月,大会をするみたいなんで…
T: はー,なるほど。
I: それで,そうですね,僕も〈うん〉中学3年生ぐらいのころから〈うん〉,何人か友だちを誘って〈うん〉,1回,たい,ここの大会にも出たことがありますし〈ええ〉,実際,その,それくらいおっきな規模じゃないですけど,それに似たようなものはやったことがあるんでいいなと。
   おっきな規模でできたら…
T: いいですね。
I: いいですね。
T: はい。
   やってみてください。
   今日はどうもありがとうございました。
I: どうもありがとうございました。