日本語学習者会話データベース

T:こんにちは〈**〉,【姓A】です
I:あ,こんにちは,【姓名B】と申します〈はい〉,よろしくお願いします
T:えーと,【姓名B】さん,あのー,自己紹介をお願いします
I:あ,えーと,え,【姓名B】と申します,あの,中国の内モンゴル自治区から参りました,えーと,私は日本に来て今6年目になります,と,今は,えーと,*ええーと森林のうがくーぶ[農学部]のかあくかに所属していて,えーと森林について勉強しております,よろしくお願いします
T:*すか,よろしくお願いします,えーと出身は,中国の内モン,ゴル,ですか〈はい〉,内モンゴルっていうと,その,*えーと,ど,どん,内モンゴル*,*じ,自治区っていうところですかね〈はい〉,あのー,生まれたところはどこになるんですか
I:えーと,{咳}内モンゴル自治区の【地名C】っていうところになります
T:【地名C】
I:はい,【地名C】
T:あ,【地名C】{笑}〈はい〉,どんなところですか,私はその,行ったことないので,ちょっと説明してください
I:はい,えーと{咳},私が生まれたところは,えーとそうげんー[草原]で,えと内モンゴル自治区っていうのは,えーとたくさん,いまだに多くの人が,放牧をして〈ん〉,生計を立てていて,んーとどんなところかって言いますとひとことで言うと,そのそ,草原がいっぱい残っていて,馬だとか,えーとひつじー[羊]だとか,えーとあと,ヤギとかそういうの,のを,おー,皆さんいっぱい放牧して,えーと,んー生計を立てていてそういう風景がたくさん見られるようなところです
T:あのー,寒いとこですか{笑}
I:そうですね寒いですとても寒いです今だと,えーとマイナス30度ぐらい★02★いってると思います
T:マイナス30度〈はい〉,想像がつかない寒さですね{笑},私たちーはー
I:そうですね,はい
T:そ,マイナス30度だとどうなる,どんなになりますかもう息は白い,かな
I:息は白いですし〈えー〉,えーと,鼻の中とか,口{笑},の,とにかくこう蒸気が出てるところは,もう,凍ってしまうような〈はー〉,環境です
T:そうです〈はい〉そんなところだとじゃあ,外では何か活動とかできないんじゃないですかそんなことはないですか
I:そう,ですね,まあでも,放牧してる人はそーんな環境の中でも朝から晩までずっと,羊とかヤギを,追って,いって1日中外で,えーと活動しておりますので〈ん〉,わりと慣れーたら,まあ,そんなもんかなという感じですかね{笑}
T:【姓名B】さんは,おうちはそういう放牧をしてーいたんですか〈はい〉,あそうですかじゃあ,馬ももちろんのっ,たり[乗ったり]できるんですか
I:あ,もちろん,はい{笑}
T:*そうなんですか〈はい〉,はー,じゃあ,*日本へ,は,もう,だいぶ,ろ,もう6年て言われましたけど〈はい〉これは,来たときは,最初はど,どこに
I:最初はえーと,京都にいました
T:あーそうですか〈はい〉,ん,えっと京都ではなんねん[何年]ぐらいいましたか
I:京都では1年半ぐらい生活をしました
T:でそのあとは
I:そのあと【地名D】に参りまして,大学4年間終えまして,今は大学院の1年っていうかたちになります
T:あ,あー,あのー,さっき聞いたよう,*話ではそんな寒い,あの,ま草原のところからですね,京都って,またっ夏は暑くて,ま冬は,*寒さはそれほどじゃない,かもしれないですけど,ずいぶん環境が変わったと思うんですが,日本に,来て,ま,は,あの,日本は初めてでしたか
I:そうですね,はい
T:ど,どんな印象を受けましたか,まず来て
I:えーとやっぱり,そのー,★04★だいぶ生活のスタイルがだいぶ違うなっていうふうに思ったのと,そのー,生活のテンポ,がやっぱり,あのーとても,もう,ほんとに別世界,だなってというふうに感じました
T:あのー,スタイルが違うっていうのはその暮らしかたですか,どんなところ,のことですか
I:とー暮らしかたもそうですし〈ん〉,その,あと,にほーんじん[日本人]だとやっぱりすごくこ時間を大切にして時間を守るっていう意識はだれ,もが持っている意識だと思うんですけど,ただあたしたち内モンゴルの人たちは,あの1日時間を,み,見ることすらしないぐらい,えーと,*そんな感じでこ,とてもゆっくり,して,生活をしているん,ですよ,だからそういう意味では時間,を大切にするかどうかっていう点では,ほんとに,*まぎゃくな〈あー〉,感じーが,いたしました
T:あだけど,モンゴル,でもね人と会うときとか〈はい〉,なんかこう,あのー,待ち合わせとか仕事をしなきゃいけないときとかやっぱりそういう時間ていうのは必要なんじゃないんですか
I:そう,ですね,必要なんですけどただ,そんなに皆さん守らないっていう〈{笑}〉,守らなくても,その,まあ,それが普通だから,そんなに,こ怒る必要もなく,っていう感じ,んですね,ただそれが日本だと,おおごと,じゃないですか〈んー〉,やっぱり,はい,だからそういう点ではほんとに全然違います
T:じゃあそのそういう感覚を持ってた【姓名B】さんが来たときにですね,い,なんか失敗したこととかありますか
I:はー,いっぱいあります{笑}
T:{笑}例えばどんなことですか
I:えーと例えば,友達,と待ち合わせをして,えーとなかなかその,えーと,待ち合わせをした時間*とおりに,★06★来ないん,だとか,んー,あと授業とかにもちょっと,えーと遅刻したり〈ん〉したら,えーと先生にえらく,怒られたりとか〈あー〉,そんなことはよくありました{笑}
T:そうすると今までの生活スタイルの頭で,この意識がそういうところにあったわけですから,そのー日本に来てそのそういうふうに,こう,あの,ま,ゆったら,遅れる,*遅刻でおこ,しかられるとかいうこと,なったときには,あのー,とまどったりしませんでしたか
I:はー,最初はやっぱり,*えーと,なぜこんなちょっとした出来事でこんなに怒られるんだろう〈ん,ん,ん〉っていうふうに思ってたんですが,だんだん,その,こっちで生活をすることにつれて〈{笑}〉,「あ,これがやっぱり皆さんの常識なんだな」と思って〈んー〉,はい,だんだんやっぱり慣れ*,でも,まあ慣れるにはやっぱりだいぶ時間がかかりました{笑}
T:あー,そうですかじゃあ今では,じゃあ逆に,あのーモンゴルへ帰ったときに,そうするとなかなかこう,*切りかえができにくいんじゃないんですかそんなことないですか
I:そんなこともないんですけどただやっぱり,*もうだいぶやっぱりこっちの習慣とかに慣れてしまってる〈ん〉もんですから,やっぱり向こうにかえっ,たら[帰ったら],「あーやっぱり,違うんだな」っていうふうに,よく思うことがあります
T:あー,例えばじゃあ私がね〈はい〉,その,【姓名B】さんのそのー,後輩で〈はい〉,モンゴルから,日本へ行きたい,で,も先輩に,あのー「日本の生活でどんなことを気をつけなきゃいけないですか」っていうことを,あのー,教えてくださいって言われたらど,どんなふうなこと,アドバイスしますか
I:えーとまずやっぱり時間,は,時間の意識は全然違うっていうことと〈んー〉,あとはやっぱり,えーと,その,*皆さんのじょうしきー[常識]がやっぱり全然違うので,★08★そういう面ではやっぱりこう来る前に,だいぶ日本について勉強するなりしたほうが気持ちの準備をし,してから,来たほうがあんまりこう,ギャップが,なくて済むかなっていうふうに****
T:その常識が違うっていうのはどんな点が違うんですか
I:んーとたっとえば[例えば]ですけど,えーと多くの日本人だとやっぱりこう,相手,のことを,相手の気持ちだとか〈ん,ん〉,相手のことを考えながら物事を言ったり行動をとったりすると思うんですけれども〈ん〉,えーと,ただそーの点では私たちモンゴル民族,にはやっぱりそういう考えがなくて,えーと,とにかく率直,にその意見を言ったり〈あー〉するっていう,ことがよくあるんですけど,やっぱりそういう面ではだいぶまた違うなってというふうに,思いました
T:あのー,けどモンゴルでもやはりこう,あの,相手のことを考えながら,言う,*場面はずいぶんあるかと思うんですが,そのー,そのあったりの比較の差が,あ,なんて言うか日本とはやっぱり違うんですか
I:はーもう全然違います〈あっ〉ねーはい,特に,そうですね,やっぱり日本の場合は,ほんとに,もう皆さん,*あの大学生,とか,わかーい[若い]人でも,そういう意識は,た,とても強くて〈ん〉,だからいかに,相手に傷をつけない〈んーんー〉,傷つけないように物事を言うかとかそういうことにとても,皆さん気をつけていらっしゃると思うんですけれども,ただあたしたちの世界はやっぱり,まだいぶ大人になってからそういう意識が,まあ〈ん〉,働いてくるのかなというふうに,思いました
T:はー,大人になってから働くということは,やはりそういうその,あのー相手をまあ考えるっていうこと自体はやはりあるわけ,ですよね
I:そうですね,その行動をする前にやっぱり相手のことを考えて,いかにその相手にも★10★都合よくなるようにっていうふうには考えるんですけれども,ただその物事を言うっていう,面*では,そこまで相手の立場に立って物事を言わなくても,やっぱり,まあその,率直に物事を言う,*思ったことを,そのまま口に出すっていうことが多いのかなっていうふうに,思います
T:あのー,じゃあモンゴルにおけ,おい,モンゴルではですね,その率直に言うことというのは非常に,あのなんていうかな,あのー大事なことになるわけですか
I:そうですねもう小さいときからそういうふう,特にその草原,んで生まれて〈ん〉,そういう環境に,あの,育てられた人とかっていうのは,あんまりその,んー,頭を動かして〈{笑}〉,その{笑},せ,あー繊細,*にこう物事を考えるっていうのがなくてほんとにもう素朴な人が多いので,だから,*もう特にその草原で育てられた人はやっぱりそういう,率直な,かん,もの,率直にものを,物事を,発する,とか〈んーんー〉,そういう人が多いのかなっていうふうに感じます
T:はー,あのじゃあ【姓名B】さんが今までに,その例えばまあかまわなければ教えてもらいたいんですが〈はい〉,その,率直に言い過ぎて相手の気分を損ねたというような経験はあり,あるわけですか
I:あー,もう,よくあります
T:あー,そうですか{笑}〈はい{笑}〉,どんなことで,自分ではけど率直だとは思わないでしょう普通,その,なんて言うか,感覚としては思わぬ,ずに言った,わけですよね
I:いや,やっぱりそういうふうに思ったことを口に出さないと気が済まない人なんで〈*〉,それでよく口げんか,になったりすることはいっぱいです
T:あーあー,それは【姓名B】さん自身がそのそういう性格,だと
I:はい,はい,そうですね
T:はー,ということは,あのー,まあ,日本人でもそういう人はいると思うんですけれども〈はい〉,まああのー,*じゃあ,今でも,その,こんだけ,*あのー★12★6年間もいる【姓名B】さんでもなかなかじゃあ,その日本の,人と話すときには,難しいときがありますか
I:そうですね,やっぱり,*ありますね,やっぱり,あのよく迷うんですけれども,そのほんとに,あの正直に自分,の気持ちを〈ん〉,伝えたほうがいいのかそれともほんとに相手のことを考えて〈ん〉,うそをついたほうがいいのかっていうのは〈ん〉,ほんとにどっちがいいのかっていうのはよく,あの〈ん〉考えますね
T:んー,最終的にじゃあどっちがいいって判断する基準はなんになりますか
I:えーとやっぱりその,お付き合いっていうのはやっぱり,あのほんとうに,あの感じたこととか〈ん〉,そういう,ほん,とのことをい,あのー,言わないとやっぱりそのお付き合いっていうのは,長く続かないのかな〈ん〉っていうふうに思って,私は特にこう深く付き合う,人,とか,にはやっぱりそのほんとの自分の気持ちとかっていうのを〈ん〉伝えるこ,ようにしています
T:ん,そ,でもその辺っていうのは,その,モンゴルであれ,日本であれ,何かそういう付き合いかたっていうのは,同じじゃないのかなと思うんですが,*それは,どうですか
I:そうですね,まあ,その付き合いっていうのは,まあある程度,やっぱり似てる点が多い〈ふーん〉,かもしれないです
T:じゃあ,あのー,*例えば【姓名B】さんがその,*まあ,そ,あの,モンゴルにそのままいたならば〈はい〉,こういうことは気がつかなかっただろうなというようなことは,その,さっきのほかに,はまだありますか,日本,*,こな,くず,こずに,来ることなくて,*モンゴルでずっと生活していたら〈はい〉,こういう,その,まあ例えば付き合いかたにしても,ほかのことかなんかにしても,あのー,たぶん,わ,知らなかっただろうなっていうようなことはほかにありますか
I:はー,やっぱりある★14★かもしれませんね,というのは,やっぱりこっちに来てから〈ん〉,はーやっぱり,もう,な,何事も自分で考えて,じぶんー[自分]で処理しなきゃいけないので,そういう点ではやっぱりあんまりおやー[親]を頼らずに,やっぱり何事もそういうふうに処理しなきゃいけなくーなったーということに直面してからはやっぱりその成長っていうのは,もっと,あの,はや,い[早い]のかなというふうにー感じます
T:{息を吸う音}あのー,*モンゴルなんかの親子関係というのは,*のあの,どうですかやっぱりもっと自立してる日本人の親子よりか*自立してるような印象*を持ったんですが,どうですか
I:いや,ぎゃくー[逆]ですね
T:あ,違うの
I:あの,あたしがよくかーん,じる[感じる]のが,えーと日本人はやっぱりその子供を,いかに,自立させるかというふうに,教育してると思うんですけれども,ただあたしたち*モンゴルみんぞくー[民族]は,ほんとに,それこそもうほんとに,えーと結婚するまでずっと親をたよっ,て[頼って]いるー,っていうのが現実だと思います
T:そうですか〈はい〉,日本人はなかなかその自立っていうとやっぱりこう,あのー,*親に,親に寄生してですね,こうフリーターとかいうのを聞いたことがあるかともしれませんが,やっぱりおんなじようにこう,あのー親にくっついて生活してるような人たちって今はまだまだ多いと思うんですがそういうのは,聞いたことはないですか
I:あー,ありますけどただそれは,やっぱりその社会現象,*でやっぱりそうせざるを得なくなったのかなっていうふうにおもーい[思い]ます
T:モンゴルのその,あの親にこう,と一緒にずっと生活するというのは,それは,あのー,えーとー,結婚してからも一緒にずっといる,結婚するまでのことですか
I:えーと,その1番末っ子は,えーとすえ,末っ子で男の子だったら,えーとお嫁さんをもらって,えと親と一緒に生活するっていうのは習慣です
T:★16★あー,そうですか〈はい〉,あー,その中でその,【姓名B】さんが自立をしないっていう,いうふうに,感じるのはどんなとこなんですか
I:えーと,そうですねやっぱり何事も親に頼ってしまう点,えーと,やっぱりけいざいてきー[経済的]にもあんまりじり,自立はし,しないこと,っていうのが,多いかなっていうふうに思います
T:あ,そうですか,じゃ,【姓名B】さんがもしその,モンゴルの将来を考えたときにですね,子育てっていうかモンゴルの子育てでは,どんなことが,まあ,あの,これから先,あの方向性としてはやったらいいと考え,るという立場の人だったら,どんなふうにしたいと思う,思いますか
I:えーとやっぱりその,ほんとに,その自立させてあげるっていうのはやっぱりすごくだいじー[大事]なんだなというふうに思います,その,えーと,そのけい,けい,あの,金銭的にじゃなくて,その精神的に,何事もこう自分で考えて自分でその,決めて自分で行動するっていうのがやっぱり,小さいときにそういうふうに教育させたほうが大きくなってからは,そんなに,えーと苦労しなくて済むのかなっていうふうに思います
T:あー,なんか,んー,んあの,草原の民ならそうしてるのかなと思ったんですが,じゃあちょっと違うんですね
I:そうですね
T:あー,じゃ,ちょっとここで話題を変えて,【姓名B】さん趣味は何かありますか
I:あります,えーといっぱいあります,えーと音楽,だとか,えーと,スポーツだとか,えーと,あとテレビ鑑賞とか〈{笑}〉,いっぱい,はい,などなど
T:じゃあ,そん中で1番好きなこと今どんなことが好きですか,1番好きなことっていったらなんですか
I:1番好きなことはやっぱり体を動かして何かをすることが〈あー〉,好きです
T:それは例えばどんなことですか
I:んーと例えば,えーと,★18★暇なときはずーっと1日中,家でじっとしてるよりも,外に出かけてちょっと散歩をするなり,えーちょっと買物に出かけるなり,ちょっと,えーとジョギングするなり〈あー〉したほうが楽しいです
T:何か運動はし*,してますか
I:えっとー時間があるときはよく,えーと,走ったりしています
T:あ,そうですか{笑},走ることは好きですか
I:はい,好きです
T:はー,あの,えーと,*スポーツっていうことは,じゃあ何か,その走ること以外には興味があることありますか
I:そうですね,えーと,*えー,け,えーと,か,走ること以外にもけっこうサッカーだとか,えーとバレーボールだとか,えーと最近は日本に来てからは,えーとスケートもとても好きになって
T:あ,スケートをす,します,か
I:し,ないですけど,やっぱりえーと世界的に日本がすごく強いんで〈あーあーあーあー〉,やっぱりよく見るようになりました
T:あ,そうですか
I:はい,スポーツは全体的に好きです
T:そうですか〈はい〉,あのー,モンゴルではどういうスポーツが盛んですか
I:えーとやっぱり走ったりすることと〈ん〉,あとサッカー,相撲〈んー〉,えーとバレーボール,えーとあと,などなどですかね
T:あー,そうですか,えーと,モン,さっき私ついモンゴルって*言ってしまったんですが,その内モンゴル,では,あのー,そのモンゴルの国,とはまた違うん,です,か
I:そうですねはい,国としては,内モンゴルはもう,中国の領土なので〈えーえーえー〉,国としては中国になりますね
T:ということは,言葉はどうなるんですか,言葉
I:言葉はえーと私たちは,えーと親もモンゴル人で〈えー〉小さいときからもずっとモンゴル民族の学校に通ってたので〈えー〉,えーと家庭とか学校ではずっと★20★モンゴル語で,ただその,内モンゴルーでもやっぱり2割弱しかモンゴル人がいないので
T:あ,そうなんですか
I:だら町に出かけたりするとやっぱり,漢民族は多いので,町に出かけたりするときはやっぱり,中国語を使ったりします
T:じゃ【姓名B】さんは今話せる言葉としたら〈はい〉,その,んー,いくつぐらいあるわけですか,モンゴル語
I:あー,とりあえず3つは,しゃべれます
T:あー,それは,モンゴル語と
I:中国語と日本語
T:あー,そうですね〈はい〉,あのー,モンゴル,ではその私ちょっと前聞いたことあるんですがモンゴル語なんか文字が,ちょっとなんか,特別な書きかたの文字を聞いたことがあるんですけれども〈はい〉,それは今でもその,モンゴルの自治区でも使われてるんですか
I:あーむしろ内モンゴル自治区ではその古いほうのこと,モンゴル,語,まさにそのモンゴル語と言われてる,*その古いほうを〈ん〉ずっと使われていて〈ん〉,その,私たちはそのモンゴルのことを外モンゴルと言うんですけれども〈えー〉,その外モンゴルではその,古いモンゴル語を使わずに,新しいモンゴル語〈えー〉,ていうのはやっぱりロシアとかの影響がつよー,い[強い],つよいく,〈んーんー〉強いんだと思うんですけど,そういう,影響で,えーとそのモンゴル語がけっこう,新しくなって,まさにそのえ,英語っぽい〈ふーん〉,感じーで書いたりするんですけれどもだからあたしたち,内モンゴルの人はその新しいモンゴル文字は知らないです
T:あー,あのー,同じ民族でありながらそういうふうなその文字スタイル,文字とかたぶん文化の部分でも少し,違う,ところ,もやっぱり出てはきてるわけですか
I:そう,ですねやっぱりあたしたち内モンゴルの人たちは,んーどうしてもその中国の影響を強く受けますし〈ん〉,ただその外モンゴルの人っていうのはその南のほうが,も,中国の影響を強く受ける北のほうはロシアのえ,★22★影響を強く受けるっていう点では,その外モンゴル,*でも,やっぱり両極端〈あー〉,*になってるのかなという印象を受けます
T:そうするとその,あのー,自分の中で,【姓名B】さんの中で,あなたは,そのなんて言うか,あの,やっぱりこう自分の,まあ,国の意識っていうんですか,そのそういうのはどこになるんですか
I:そうですね,とても難しいんですけれども,その国って,よく,あの皆さんに言われるんですけれども,えーと,国籍は中国の国籍を持ちながら〈えーえーえー〉,ただ,その民族はモンゴル民族,だから,*多くの人はやっぱり,「あなたは中国人なんじゃないか」〈あー〉っていうふうに当たり前のように言うんですけれども,私はやっぱりモンゴル人の誇りを持っていますし,えーとずっとやっぱり,わたしー[私]もやっぱりモン,ゴル,の教育だとか〈ん〉,ずっとそういうものを受けてきたのでやっぱり,モンゴル人っていう,意識を強く受けますただその,モンゴル人って言われるとモンゴルっていう国〈んーんーんー〉,にあこがれるかどうかっていうと,別なんですけれども,まあ,って,まやっぱり,モンゴル人として誇りを持って生きて,いこうかなっていうふうに思います〈んー〉,この先も
T:あのー,じゃもしあなたがその,うち,外モンゴル,で,生活していたとしたら,どういうその生活スタイル,つまりそうなってきたらこのアイデン,あのなんていうかな国籍もモンゴルだし,で,それだったらどんなふうな生きかたをした,したい,と思いますか
I:そう,ですね,それだとやっぱり,えーと,こういうふうに若いうちには外に行っていろんなものを吸収して,んー,でもある程度,年がとったらやっぱりモンゴルに帰って,その吸収したものをそのモンゴル,★24★にこう,教えてあげたり,もっとこう発展させてあげたりしたいなーっていうふうに思います
T:あのー,中国の自分の中での中国の影響とかいうのは感じますか
I:はい,感じます
T:*例えばどんなとこですか
I:例えば,えーとやっぱりその内モンゴル自治区のひとー[人]っていうのはやっぱり外モンゴルに比べて,えーと若干豊か,な生活を送っているのは事実なん,です,ねだからやっぱり,{息を吸う音}その外モンゴルの人たちと比べて,そこまで,えーと遅れてる生活を送って,なかったのかなっていうふうに思います
T:はー,なんか,いや,あのー,*じゃあその経済的には内モンゴルのほうが豊かである,ということ,です,か
I:だと思いますけども〈あー〉,はい
T:まあじゃ,あのー実際にこういうふうに,あのー日本に来て,そのー,*ま,勉強して,じゃ,こ,将来は国へ帰りますか
I:んー,できたら帰りたくないです{笑}
T:あー,そうですか{笑}〈はい〉,ど,どんなふうに,じゃあ,したいですか
I:えーと,夢としては,えーととりあえず,今,とりあえずいっぱい勉強,知識を吸収して,それ,で,できたらですけどまた違う国,ヨーロッパだとか,アメリカとかに行けたらいいなーというふうに思います
T:あ,そうですか〈はい〉,はい,夢が実現するように,ちょっとここでじゃあ,えーとー,*あのー,ロールプレイを,して,もらえますか〈はい〉,ちょっ読んでください
I:はい,えーと,「アルバイト先の同僚の時給を偶然知ってしまいました,同じような仕事をしているのに,あなたとずいぶん違います,チーフにそれを言い,時給を上げてもらってください」
T:意味はいいですか〈はい〉,いいですか〈はい〉,いい,じゃ私,上司です〈はい〉,はい,【姓名B】さん,はい,★26★どうしました
I:えーとちょっとお話があるんですけれども
T:はい,なんでしょうか
I:えーと実は,えーと,同じアルバイト,の,アルバイトをしてる【姓?E】さん,に〈ん〉,その,時給を聞いたら,えーと私よりもだいぶ高い,こと,を,えーと判明したんですけれども〈えーえー〉,それは,なぜ,なんでしょうか
T:えーと,まあ【姓?E】さんのほうが,その,*なん,なんて言うかちょっと,やはりこう,職歴というか,しょくじ,あのー,*時間的期間的には長い,というふうに思っておりましたので,えー少し高めの,給料設定をしてるんですけれども
I:はー,と言いましてもやっぱり最初に採用されるときはそういうことなんか書かれてませんでしたよね
T:あ,そうだったですかね〈はい〉,あのー,えっとー,彼女の職歴のほうが,職歴のほうが以前にあったということころでまあ,あとその,ふだんの,まああの,仕事ぶりを見てですねこちらが判断したということもありますが
I:はー,それはやっぱりちょっと差別してるんじゃないですか
T:えー,そうでしょうか{笑}〈{笑}〉,はい,えーと,*差別だとはそれは正当評価だと思ってましたけれども〈はー〉,*どうでしょうか
I:ていうことも,ということはあたしもその,ある程度〈ん〉,その期間が長くなると同じよう,な,えーと,時給設定になるんですか
T:あ,もちろんそうですあのー,*内容的に,そのそういう仕事,の効果を上げてく*れるということがよくわかれば,えー,もちろん同じような時給,をに上げるようにしますよ
I:はー,じゃ,そうなるように期待してがんばります
T:はい,じゃがんばってください
I:はい〈はい〉,ありがとうございます
T:はい,わかりましたそしたらですねわたし友達,いい〈はい〉,その,その,上司にそれをい,あの言ったっていうのを知ってる友達,だから,その,聞きますよ,【姓名B】ちゃんと同じ〈はい〉,友達ね〈はい〉,【姓名B】ちゃん,さっき,★28★その,なに,ど,どうだった,なんてゆった[言った],時給のことなんてゆった[言った]
I:えーとやっぱり時給は違う,というふうに聞いてちょっとびっくりして,上司に相談をしました
T:んー,えでも,な,なんと言った,ど,だって同じぐらい,の入った*人でしょ,どうして
I:えーでも上司が,あのやっぱり,あなたーが,先に入ってやっぱり仕事ぶりもよくできてるっていうふうには,っていうふうな判断をして,えっと,時給を高く,上げてるみたいですよ
T:あーそう,じゃあ,まあけど,がんばったら,でも,同じになるんでしょ
I:まあ,そういうふうには言ってましたけど
T:んー,まじゃ,がんばるしかないね
I:そうですね{笑}
T:はい,ありがとうございました{笑}
I:はい,ありがとうございます{笑}
T:はい,えーと,あのー,*そうですね,もうひと**,もう,ちょっとこれを,お願いします
I:はい,読みますか〈はい〉,えーと「今会社はとても忙しいですが,あなたはどうしても会社を休みたいです,上司に休みたいと話してください」
T:はい,じゃ,【姓名B】さんどうしました
I:すいませんちょっと相談がありますが
T:はい,なんですか
I:えーと実はちょっと,会社のほうもとても忙しいっていうふうには知っておきながら,どうしても休みたい事情がありまして
T:あ,そうですか,どんな事情ですか
I:えーと実は今体調を崩してまして,ちょっとどうしても休まなきゃいけなくなったんですよ
T:じゃあ,ちょっと無理なんですか
I:そうですねやっぱりこのまま仕事に出るっていうのはだいぶ無理がありまして
T:わかりました,そしたら残念ですけど,がんば,あの,療養してください〈はっ〉,ありがとうございました
I:ありがとうございます
T:はい,どうもありがとうございました,きょうはこれからどうしますか
I:えーっとこれから実験をします
T:はい,じゃあ忙しいときにありがとうございました,以上で終わりです
I:ありがとうございます
    
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