漢字の成り立ちに関する本
漢字に関する本は例年多く出ていますが,2007年は漢字の成り立ちに関する図書が,『成り立ちで知る漢字のおもしろ世界』(2007年中に6巻が刊行され,2008年も1巻刊行),『本当は恐ろしい漢字』,『白川静さんに学ぶ 漢字は怖い』など相次いで刊行されました。
6月30日付朝日「文化」面では,漢字関係の本が多く刊行される背景には故白川静氏の業績の影響が大きいとしていますが,「『民』という字は針で目を突いて失明させることを表す」「『真』という字は道で行き倒れになった人を表す」といった予想外かつ刺激的な成り立ちの説明も一般読者の興味を引く一因となっています。さらに,「『人』という字は人と人が互いに支えあっている様子を表す」とよく言われますが,これは正しくないようで,『成り立ちで知る漢字のおもしろ世界 人体編』には,「人」という字は人間が手を少し前方下向きに出して横向きに立っている姿から生まれた,とあります。
また新聞では,朝日の毎週土曜夕刊で4月から「漢字んな話」という連載記事も始まりました(2009年3月現在も連載中)。毎回漢字一字を取り上げ,その成り立ちや字義などについて会話の形で説明しています。
関連文献情報
漢字の成り立ちに関する本
- 文献番号
- 書名 (著者) 発行年月 ページ 発行所(発売所) 判型 本体価格
- 2007090
- 成り立ちで知る漢字のおもしろ世界 動物・植物編 白川静著『字統』『字通』準拠 (伊東信夫/著) 2007-4 236p スリーエーネットワーク B6 1300円
- 2007093
- 成り立ちで知る漢字のおもしろ世界 自然物編 白川静著『字統』『字通』準拠 (伊東信夫/著) 2007-6 202p スリーエーネットワーク B6 1300円
- 2007095
- 成り立ちで知る漢字のおもしろ世界 人編 白川静著『字統』『字通』準拠 (伊東信夫/著) 2007-7 213p スリーエーネットワーク B6 1300円
- 2007097
- 成り立ちで知る漢字のおもしろ世界 手と足編 白川静著『字統』『字通』準拠 (伊東信夫/著) 2007-9 205p スリーエーネットワーク B6 1300円
- 2007100
- 成り立ちで知る漢字のおもしろ世界 人体編 白川静著『字統』『字通』準拠 (伊東信夫/著) 2007-10 169p スリーエーネットワーク B6 1300円
- 2007102
- 本当は怖ろしい漢字 (小林朝夫/著) 2007-11 187p 彩図社 B6 1200円
- 2007103
- 成り立ちで知る漢字のおもしろ世界 道具・家・まち編 白川静著『字統』『字通』準拠 (伊東信夫/著) 2007-12 268p スリーエーネットワーク B6 1300円
- 2007104
- 白川静さんに学ぶ 漢字は怖い (小山鉄郎/著) 2007-12 317p 共同通信社 B6 1300円
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