新語・時事用語辞典の動き
『現代用語の基礎知識』は終戦間もない1948(昭和23)年に雑誌『自由国民』の第14号特別号として創刊されたのち,収録語数の増加に伴い年々厚さが増し,判型も当初のB6からA5,さらにB5と大きくなっていきました(2005年版でA5に戻りました)。その後,『imidas』・『知恵蔵』がそれぞれ1986(昭和61)年・1989(平成元)年に創刊され,分厚い新語・時事用語辞典3種の新版がそろって書店店頭を飾るのが,一種の年末の風物詩になりました。
しかしいずれも,分厚いため場所をとる,引きにくいという問題が出てきたことも手伝って,手軽に最新の情報が得られるウェブに押されて発行部数が減少していき,ついに最古参の『現代用語の基礎知識』以外は2007年版(奥付は同年1月,店頭に並んだのは前年11月)を最後に書籍体での刊行をとりやめることとなりました(8月31日付読売,9月6日付毎日夕刊など)。『imidas』『知恵蔵』はいずれもウェブ上のサービスに特化される形となり,2008年3月には『イミダス2008』,同6月には『みんなの知恵蔵』がサービスを開始しました。ウェブに押されて休刊となった辞典がウェブ上で生き残る,というのも時代を象徴する現象といえるでしょう。
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