国立国語研究所では,1949年以降,ことばに関する新聞記事を集めた「切抜集」を作成してきました(2009年9月末で終了)。 「ことばに関する新聞記事見出しデータベース」は,国立国語研究所所蔵の「切抜集」に収録されている新聞記事(1949年~2009年9月)についての「見出し(目録)データベース」です。



ことばに関する新聞記事の収集と蓄積

収集の視点と継続性

国立国語研究所では,創立直後の1949年から2009年9月までの間,ことばに関する新聞記事を収集し,「新聞所載国語関係記事切抜集」「新聞所載国語関係記事切抜特集」 (以下,まとめて「切抜集」) として保存してきました。

「切抜集」は,60年以上にわたり,「言語」「言語生活」という特定の視点で収集された新聞記事資料であり,日本語及び日本人の言語生活,言語意識の変遷を知る上で,大変貴重な資料です。

なお,「ことばに関する」記事といっても,記事中の特定の語や表現に着目して収集するのではなく,<ことばについての意識・意見・解説や,ことばをめぐる状況などを伝えている記事>を収集の対象としています。

収集対象範囲

1949年から1989年4月までは,全国紙のほか,地方紙や専門紙も対象としていましたが,1989年5月からは,朝日新聞・毎日新聞・読売新聞の三紙 (いずれも東京本社発行の都区版) を対象として記事収集を行っています。

詳しくは「項目の説明」をご覧ください。

資料の数量

「切抜集」は,1949年から1998年までの50年間で866冊,記事総数は約114,000件にのぼります。また,1999年以降は,毎年約3,000~4,000件の記事資料を収集し,整理が済んだものから順次,製本して保存しています。



「ことばに関する新聞記事見出しデータベース」 の作成と公開

※「ことばに関する新聞記事見出しデータベース」はnihuINT(人間文化研究機構統合検索システム)に登載されています。「データベースを選択する」で「国立国語研究所[国語研]-ことばに関する新聞記事見出し[国語研]」をチェックしてから,検索してください。

「切抜集」所収の各記事について,掲載日・掲載紙名・見出しなどを収録し,ことばの研究に有用な分類情報を付加した,「見出し (目録) データベース」を作成し,2002年からインターネット上で公開しています。

この「見出しデータベース」では,複数の検索語により記事を検索して,それが<どの新聞の,いつの日付の,何面に,どのような見出しで掲載されていたか>という情報を知ることができます。

機能

収録件数 (2009年9月現在)

約141,500件 (1949年~2009年3月の記事)



制作関係者

記事収集を開始した1949年から,国立国語研究所における担当部署は,資料室,資料調査室文献室,言語変化研究部文献調査室,等と変遷してきました。

1989年からは,情報資料研究部第一研究室において,記事収集に加え,目録データベース作成に着手しました。

そして,それらを引き継ぎ,画像データベースへと拡張する形で,2009年9月末まで情報資料部門文献情報グループが担当してきました。

目録データベース及び画像データベースの制作関係者一覧

電子化に着手した1989年以降の担当者,及び主な担当内容は,以下のとおりです。
所属は,特に明記していない場合は,国立国語研究所です。

主な担当内容

新聞記事は,いったん保存用の画像 (400dpi) として作成されたものを,DVDに納められるようにリサイズしてDVD版格納用画像データとしました。

これらの工程では,国立国語研究所の担当者のほかに,保存用画像データの作成には,株式会社ニチマイが当たり,また,DVD版格納用画像データの作成及びDVD版検索システムの開発には,日本データベース開発株式会社が当たりました。

目録データのWeb版検索システムの開発については,株式会社キクミミの協力を得ました。

2005~2008年度の新規記事収集は,株式会社ジャパン通信社の協力を得て実施しました。

このほか,目録及び画像データの作成・校正に当たっては,多くのアルバイタ諸姉兄の協力を得ました。

交付を受けた文部省科学研究費補助金



関連データ:
「ことばに関する新聞記事画像データベース」 (1949年~1998年 ; DVD版)

※「ことばに関する新聞記事画像データベース」 (DVD版) の有償頒布は終了しました。 (2014.11)

「切抜集」所収記事のうち,1949年~1998年の50年間について,目録データで検索して,記事切り抜きのイメージをそのまま閲覧できる (本文が読める) ようデータベース化しました。

<制作・著作> 独立行政法人国立国語研究所
<発   売> 日本データベース開発株式会社

本データベースに収録された個々の記事の著作権はそれぞれの著作権者に帰属します。



関連データ:『日本語ブックレット』

日本語に関する動向や資料を,日本語本・総合雑誌・新聞記事といった資料からまとめたものです。

このデータベースを利用して「新聞に見られた日本語をめぐる状況」を概観しています。

『日本語ブックレット』