分類の手引き
図書・総合雑誌と新聞記事では分類の枠組みが異なります。
〇分類の示し方例
例
資料名 |
(項目略) |
書名・記事標題 |
(項目略) |
分類 |
図書 |
・・・・・ ・・・・ |
生まれる地名,消える地名 「平成の大合併」で日本地図に大異変! |
・・・・・ |
語彙>固有名>地名 |
雑誌記事 |
・・・・・ ・・・・ |
平成大合併で創出される地名,姿を消す地名 |
・・・・・ |
語彙>固有名>地名 |
新聞記事 |
・・・・・ ・・・・ |
平成の大合併ひらがな市町約30誕生 狙いは摩擦回避? |
・・・・・ |
地名 仮名 漢字 |
(この表は説明のためのもので,実際のデータとは異なります)
(1) |
図書・雑誌記事では,分野(大分類)に下位分類として中分類,更に小分類が存在する場合があります。その分野に関連する図書の分類は, 例 にあるように「語彙(大分類)>固有名(中分類)>地名(小分類)」という形で示しています。また,複数の分野・分類に関連している図書・雑誌記事でも,大・中・小それぞれのレベルで最も関係が深いと思われる分類名を一つだけ掲げています。 |
(2) |
新聞記事では,内容が複数の分野に関連している場合は,一つの分野に絞ることはせず,84個の分類情報(検索キー)の中から,対応するすべての分類情報(1件の記事に最大5個)を付けています。 例 でいえば,「地名」「仮名」「漢字」の3個はこの順に上位分類>下位分類ということではなく,いずれも同格で並列されています。 |
I.図書・総合雑誌等の分類
1. |
各分野(大分類)は,下位分類として中分類,更に下位分類している場合があります。 |
2. |
図書・総合雑誌では,その図書・記事に最も関係が深いと思われる一つの分野に分類しています。 |
3. |
以下の分類のなかには,2005年には該当するデータがない場合があります。 |
以下では,図書・総合雑誌の分野についての説明を,次のような形式で示します。
■分野■ その分野についての解説
中分類(小分類)
■日本語一般■ 日本語全体にわたって,その特色や現状などについて述べたものです。
■日本語の歴史■ 日本語の現在までの歴史的な歩みについて述べたものです。言葉のどの分野の歴史を扱っているかによって,更に分類をしています。
日本語一般の歴史,音声の歴史,文字の歴史,語彙の歴史,文法の歴史,文章・文体の歴史,方言の歴史,言葉と機械の歴史,コミュニケーションの歴史,マスコミュニケーションの歴史,国語教育の歴史,日本語教育の歴史,言語一般の歴史,辞書・辞典の歴史
■音声■ 日本語の発音や,アクセント,イントネーションなどについて述べたものです。なお,日本各地の方言の音声に関しては,〈方言〉に分類しています。
■文字■ 漢字・ひらがな・カタカナ・ローマ字といった文字や句読点・かっこなどの記号の性格,更にそれらの実際の使われ方について述べたものです。なお,漢字の読み・書き能力に関しては〈コミュニケーション〉に分類しています。
文字一般,漢字,かな,ローマ字,その他文字,記号,表記法,その他
■語彙■ 単語の意味や語源,更に,新語・漢語・外来語,ことわざ,慣用句,人名・地名などの話題について述べたものです。なお,人名や地名の表記については,〈文字〉に分類しています。
言葉の意味,語源,新語・流行語・和語・漢語・外来語,ことわざ・慣用句・熟語,名づけ,固有名(固有名一般,人名,地名,その他),その他
■文法■ 語を組み合わせて文を構成する上での規則や,文中での語の役割などについて述べたものです。なお,敬語に関する話題は,〈コミュニケーション〉に分類しています。
■文章・文体■ 文章の構成や様式,文章の種類などについて述べたものです。なお,文章を書くための技術的なことに関しては〈コミュニケーション〉,学校での作文・詩歌の創作などに関しては〈国語教育〉に分類しています。
■方言■ 日本各地の方言の発音・単語・文法などについて述べたものです。
方言一般,各地の方言
■言葉と機械■ 情報検索・音声認識など,コンピュータを使った日本語の情報処理について述べたものです。なお,インターネットやメールなど,電子メディアによるコミュニケーションに関する話題は〈コミュニケーション〉に分類しています。
■コミュニケーション■ ここは大きく2つに分かれます。ひとつは,コミュニケーションの様々な側面について述べた「言葉と生活」,もうひとつは,敬語の使い方や文章の書き方など,よりよいコミュニケーションのための「言葉の使い方」です。
言葉と生活(言葉と生活一般,言葉と社会,談話,手話,言葉遊び,その他),言葉の使い方(言葉の使い方一般,敬語,話す,聞く,書く,読む,その他)
■マスコミュニケーション■ 新聞・雑誌・テレビ・広告といったメディアでの日本語について述べたものです。
マスコミ一般,マスコミの用字・用語集
■国語教育■ 小中高校の国語教育に関すること,乳幼児の言葉の発達に関することについて述べたものです。図書一覧では,学校現場だけにとどまらず広く国民一般にかかわりがある,と思われるものを取り上げています。
国語教育一般,朗読,教科書,その他
■日本語教育■ 日本語を母語としない人に対する日本語の教育や,日本語の学習について述べたものです。
■言語■ 世界の言語にかかわる問題や,日本語と他言語との比較,翻訳などについて述べたものです。
言語一般,日本語と他言語,翻訳
■辞書・辞典■ 辞典について,その編集・選び方・エピソードなどを収めています。図書一覧には,国語辞典・漢和辞典など辞典そのものも収めています。
辞書をめぐって,国語辞典,固有名辞典,類語辞典,方言辞典,新語・外来語辞典,特殊語辞典,死語辞典,ことわざ・慣用句・熟語辞典,語源辞典,表現辞典,その他の言葉辞典,漢和辞典
■書評・紹介■ 言葉に関する本の書評や紹介などを,ここに集めています(総合雑誌・文芸雑誌・PR誌記事一覧のみ)。なお,実際のデータでは,どの分野の本についての書評・紹介であるのかがわかるように示してあります。
II.新聞記事の分類
1. |
このブックレットでは,「ことばに関する新聞記事見出しデータベース」の2005年のデータから,第1部<動向>のトピックに対応するデータを抽出して掲載しています。 |
2. |
「新聞記事一覧」では,第1部<動向>のトピックの順に掲載しています。 |
3. |
分類情報(検索キー)は,各記事データの末尾に示しています |
4. |
新聞記事では,その記事が扱っている分野・内容を示す情報として,84個の検索キーを設定し,原則として,一つの記事に1〜5個のキーを付けています。記事の内容が複数の分野にかかわっている場合,一つの分野に絞ることはせず,対応するすべての分類情報を付けています。 |
5. |
キーは基本的には分野を示すものですが,記事の内容によって収集件数に多寡があり,より細かく分けた分野もあります(厳密な上位・下位といった分け方ではありません)。そして,それらのキーを同格・並列に扱っています(図書・総合雑誌のように,上位・下位という分け方をしていません)。 |
6. |
キーの中には,2005年の記事には該当するデータがないものもあります。 |
以下では,84個の検索キーを,便宜上,18の分野に分けて示します。
■分野■ その分野についての解説
検索キー{検索キーについての補足説明}
■A言語学・日本語学■ 言語一般に関する研究,外国人・外国の機関が行っている日本語の研究,日本人が行っている日本語以外の研究などについて述べたものです。なお,日本人が行っている日本語の研究については,その内容に応じて各分野に振り分けています。
言語学 日本語研究 日本語の起源 外国語研究
■B音声・音韻■ 声,発音,アクセント,イントネーションなどについて述べたものです。
音声・音韻
■C文字・表記■ 漢字・ひらがな・カタカナ・ローマ字といった文字や句読点・かっこなどの記号の性格,更にそれらの使われ方について述べたものです。
文字 漢字 漢字制限 仮名 仮名遣い 送り仮名 外来語の表記 ローマ字
用字 表記{縦書き・横書き,分かち書き,振り仮名,句読法など限定的。}
■D語彙・用語■ 単語の意味や語源,専門分野の用語,漢語・外来語・新語・流行語,ことわざ,慣用句などの話題について述べたものです。
各種用語 差別用語 外来語 流行語 成句 語源
語彙・用語{(上記以外の)その他の語の意味・用法について}
■E命名■ 人名・地名や,名づけなどの話題について述べたものです。
命名 人名 地名
■F文法■ 語を組み合わせて文を構成する上での規則や,文中での語の役割などについて述べたものです。
文法
■G文章・文体■ 文章の構成や様式,文章の種類などについて述べたものです。
文章 文体
■H方言・共通語■ 日本各地の方言の発音・単語・文法などについて述べたものです。
方言 共通語
※地域が特定できる場合は,
「北海道/東北/関東/中部/近畿/中国/四国/九州/沖縄/東京」の中から選んで,「方言(北海道・東北)」のように入力しています。
■Iマスコミュニケーション■ 新聞・雑誌・テレビ・ラジオ・広告といったメディアでの日本語について述べたものです。
新聞 放送 出版 広告・宣伝
■Jコミュニケーション■ コミュニケーションの様々な側面,また,敬語の使い方や文章の書き方など,より良いコミュニケーションのための言葉の使い方について述べたものです。
言語生活{名刺,印鑑,など限定的。(他に収まりにくい)「雑」のようなもの。}
コミュニケーション{ユーモア,うそ,デマ,など限定的。(他に収まりにくい)「雑」 のようなもの。}
非言語行動 生活時間調査 言語遊戯 言語芸術 表示・標識 言葉遣い あいさつ
敬語 呼称 男言葉・女言葉 話す・聞く 書く・読む 読書 電話 郵便 図書館
言語障害 識字 異文化コミュニケーション
■K情報化社会■ インターネットやメールなど,電子メディアによるコミュニケーションについて述べたもの,また,情報検索・音声認識など,コンピュータを使った日本語の情報処理について述べたものです。
情報化社会{電子機器の利用やその影響など。タイプライターなども含みます。}
■L言語・日本語一般■ 日本語や世界の言語についての全般的な特色や現状など,また,日本語と他言語との比較,翻訳などについて述べたものです。
日本語 外国語{日本語の特質,美しい日本語,異文化コミュニケーションにおける日本語/外国語の使用,など。}
アイヌ語 翻訳
比較研究{異なる言語間での,ある言語事象について比較対照しているもの(学術的なものに限定しません)。}
■M言語問題・政策■ 日本語や世界の言語一般にかかわる問題などについて述べたものです。
言語問題{海外の言語問題を含みます。問題が特定できれば(送り仮名など)そのキーだけを付けて,「言語問題」は付けていません。}
言語政策{国語審議会の答申など,及びそれらに対する意見も含みます。}
教育政策{学習指導要領など,及びそれらに対する意見も含みます。}
■N国語教育■ 小・中・高・大学における国語教育に関すること,乳幼児の言葉の発達に関することについて述べたものです。なお,国語科教育に限定せず,学校教育における言葉の教育について述べたものも取り上げています。
国語教育 海外・帰国子女教育 幼児教育
■O日本語教育■ 日本語を母語としない人に対する日本語の教育や,日本語の学習について述べたものです。
日本語教育
■P外国語習得■ 外国語の学習,教育について述べたものです。
外国語習得
■Q辞典・資料・学界動向等■ 辞典の刊行や,編集・選び方・エピソードなどについて述べたものです。また,国語学的資料の発見や,言葉に関する研究の動向,国立国語研究所の研究・事業について述べたものも取り上げています。
辞典 言語資料{木簡・古文書の発見など} 学界動向 国立国語研究所
■R海外言語事情■ 日本以外の国々での言葉や言語生活に関して述べたものです。なお,外国における日本語や,外国で生活する日本人の言語生活に関するものも取り上げています。
海外言語事情