裁判の言葉

 2009年5月から裁判員制度が導入されるのをにらんで,裁判での言葉を分かりやすくする工夫に関する記事が目立ちました。朝日・毎日・読売の各紙はそれぞれ「裁判員時代」「始まる裁判員制度」「あなたも裁判員」とコーナーを設けて,いろいろな視点からの記事が掲載されました。
 言葉に関しても様々な「工夫」が紹介されました。例えば,専門用語の言い換えが検討されました(2008年春には『やさしく読み解く裁判員のための法廷用語ハンドブック』『裁判員時代の法廷用語』(ともに三省堂)などが出版されました)。日本弁護士連合会ではアメリカから弁護士を招き,身ぶり手ぶりや映像を使った法廷弁護術についての研修も行われました。また,精神鑑定書を簡略化し,分量を100ページ超から5ページ程度にスリム化するなども検討されました。
 様々な工夫が検討される一方,模擬裁判の様子を伝える記事からは,議論の揺れや判断の難しさなどがうかがえます。


関連文献情報

裁判の言葉

文献番号
記事標題 〔備考〕 (著者) 新聞名 朝夕刊 発行年月日 ページ
200711440
社会 あなたも裁判員 誕生の軌跡1 とっさの命名 絶妙の決着 〔「裁判員」〕 読売新聞 朝刊 2007-4-17 p.37
200712270
裁判員時代 最高裁、スピード化へ導入目指す 公判調書作成なるか自動化 方言の認識難題 朝日新聞 夕刊 2007-4-25 p.1
200721770
あなたも裁判員 「えーっと」はダメ 視線合わせて 心つかむ技 弁護士学ぶ 読売新聞 夕刊 2007-7-13 p.22
200725120
声・主張 私の視点 裁判員制度 法廷通訳のあり方再考を 朝日新聞 朝刊 2007-8-10 p.11
200727890
社会 検察側、「ですます」冒頭陳述 裁判員制度導入にらみ 「わかりやすさ」に力点 朝日新聞 朝刊 2007-9-4 p.30
200728010
裁判員時代 精神鑑定読みやすく 分量スリム化用語は平易に モデル案、模擬裁判に 朝日新聞 夕刊 2007-9-5 p.1
200733460
始まる裁判員制度 「精神鑑定」審理を模索 東京地裁で模擬裁判 鑑定書簡略化百数十→5ページ 分かりやすい説明課題に 毎日新聞 夕刊 2007-10-17 p.9
200733480
あなたも裁判員 精神鑑定書簡潔に 100ページ超→5ページ 最高裁 裁判員制度へ試用 読売新聞 夕刊 2007-10-17 p.14
200733690
始まる裁判員制度 模擬裁判終了 精神鑑定、工夫で「分かる」 無罪ためらい議論揺れ 専門用語を解説 毎日新聞 朝刊 2007-10-20 p.28
200733740
社会 あなたも裁判員 専門用語易しく言い換えたが…… 責任能力判断「難しい」 東京地裁 模擬裁判で意見分かれる 読売新聞 朝刊 2007-10-20 p.37
200740200
あなたも裁判員 法廷弁護術米に学べ 身ぶり手ぶり映像使い説明 本場弁護士ら招き日弁連研修 読売新聞 夕刊 2007-12-5 p.15
200741170
社会 裁判員時代 東京地裁公判 制度先取り3日で判決 書面より口述 わかりやすさ重視 図や写真で 朝日新聞 朝刊 2007-12-14 p.39
200742030
社会 日弁連が言い換え集 冒頭陳述→検察と弁護側が述べるストーリー 朝日新聞 朝刊 2007-12-20 p.33
200742080
社会 始まる裁判員制度 分かりやすい市民向け「用語集」 法律家向けも 日弁連、来春出版 毎日新聞 朝刊 2007-12-20 p.26



国立国語研究所 日本語ブックレット2007