以前から,総合雑誌では,社会において言葉を使ってどのように自己主張・自己表現していくかについて,人々は悩みを抱いている,といった事柄が話題となっていました(ブックレット2002)。
書くこと・書いて表現することに関して,人々は「考えをまとめて文章を構成する能力の低下」を感じている,という調査結果が報告されてもいます(平成14年度「国語に関する世論調査」)。
2004年の総合雑誌には,「随筆」「手紙」「自分史」等の書き方についての記事がありましたが,このように,「文章の書き方」に関する事柄が話題となることには,こういった背景があるものと考えられます。
さて,自分は『書く』能力が低い,と感じる人々がいる一方で,文章を書くことで成功をおさめる人もいます。
文芸雑誌では,芥川賞・直木賞を受賞した女性作家たちが,創作の際の心情や,どういったプロセスを経て作品を完成させたかなどを語っています。
これらは,「文章を書く技術」を直接的に教えてくれるものではありませんが,「書くこと」に対する意欲を起こさせてくれるきっかけになったのではないでしょうか。
<参考>
文化庁ホームページ(国語に関する世論調査):http://www.bunka.go.jp/