川島隆太『脳を鍛える大人のドリル』シリーズ(くもん出版)がベストセラーになったこと(トーハンの調べによると,2004年は総合部門で8位)が影響してでしょうか,2004年は,脳(力)と,読書や音読等の言語的な行為との関係が新しい話題として登場しています。
「読書」「音読」は,国語力の向上や,日本文化への意識の向上に有効であり必要なものであるとして,国語科教育の一環として行われることから,〈国語教育〉分野における話題と考えがちですが,2004年における「読書」「音読」の話題は,このことだけにとどまるものではありません。
「読書」や「音読」は「脳を活性化させる」「脳の衰えを阻止する」といった,いわゆる「脳力」の向上にとって有効であるといった具合に,子供(児童・生徒)だけでなく大人にとっても有効なものである,とされています。
また,雑誌には,読書や音読以外にも,「『書く』こと」「携帯電話やパソコンの使用」「会話・対話」などが,脳(力)の向上・低下と関連する,といった内容の記事も見られます。