人名の漢字に関する本
人名用漢字が初めて制定されたのは昭和26年(1951)で,全92字でした。その後何度か追加が行われ,2003年末の時点では全285字になっていました。
そして大きな反響を呼んだ(『日本語ブックレット2004』「新聞記事の動向」参照),2004年の大幅な追加を迎えるわけです。『人名用漢字の戦後史』は新聞でも取り上げられ(8月7日付読売「読書」面, 9月25日付朝日「読書」面など),2004年以前の歴史的経緯の記述に重点を置いています。著者は10月13日付朝日「ひと」欄にも登場しました。
一方,『「名前」の漢字学 日本人の“名付けの由来”をひも解く』は著者自身もかかわった2004年の追加について詳しく述べています。「癌」「痔」「屍」といったイメージのよくない字が, 最終的には削られたものの原案ではなぜリストに挙がっていたのか,といった事情についても興味深い記述があります。
人名の漢字に関する本
文献番号 |
書名 (著者) 発行年月 ページ 発行所(発売所) 判型 本体価格 |
51 |
<岩波新書 新赤版957>人名用漢字の戦後史 (円満字二郎/著) 2005-7 232p岩波書店 B40 740円 |
67 |
<青春新書 インテリジェンスシリーズ128> 「名前」の漢字学 日本人の“名付けの由来”をひも解く (阿辻哲次/著) 2005-9 217p 青春出版社 B40 730円 |