第1章では約4600の名詞が見出しに掲げられてそれぞれの数え方(助数詞)を引けるようになっており,第2章では逆に助数詞が見出しとなってそれと対応する名詞が引けるようになっています。助数詞についてはこれまで主に国語辞典や『国語便覧』の類で扱われており,これだけの規模の助数詞専門の辞典というのは前例がありませんでした。理解を助けるため,カラーの口絵や,多くのコラム・解説が載っています。何でも「一個,二個」「一つ,二つ」で済ませる傾向が強い昨今にあって,「日本語にはこんなに多種多様な数え方がある」という,若い層には新鮮な驚き,年配層にはある種の懐かしさを感じさせたという側面がありました。各紙の書評欄で取り上げられたのに加え,著者自身も新聞などに登場しました。
この本の影響もあり,その後「数え方」に関する本が相次いで出ました。