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第1部 本編
「痴呆」は「認知症」へと名称変更

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「痴呆」は「認知症」へと名称変更

 「痴呆」という呼称に関して,「蔑視的表現で,実態を正確に表しておらず,早期発見・早期診断を妨げる要因になっている」という理由から,厚生労働省が検討会を設置し見直しを行いました。「認知症」「認知障害」「もの忘れ症」「記憶症」「アルツハイマー」「記憶障害」の6案を示して一般から意見を募った結果,「認知障害」が最も多くなりましたが,精神医学用語として既に使われているため,「認知症」が選ばれました。
 名前を変えても意識が変わらなければ気休めに過ぎないという意見があるものの,名称の見直しそのものについては賛成の意見が多くなっています。
 改称発表から間もない12月6日付毎日新聞の「あなたに問いたいことがある 日本のスイッチ」欄では,認知症の呼び方について「ピンとこない」86%,「まあ妥当」14%という結果でしたが,その後,厚生労働省が広報を強化したり,新聞各社も「認知症」を用いるように変更するなどしており,今後の広がりが予想されます。

関連文献情報

「痴呆」名称変更

欄名 見出し 〔備考〕 【掲載日 掲載紙名 朝夕刊の別 掲載ページ 〈掲載面名または別刷の名称〉 著者名】

「痴呆」の呼称変更 厚労省、検討会設置へ 【4/20 読売 朝刊 p.3 〈総合〉】
みんなの広場 「痴呆」に代え、美しい名前を 【5/11 毎日 朝刊 p.4 〈オピニオンワイド〉】
みんなの広場 「二度童子」・・・懐かしい母と再会 〔「痴呆」に「二度童子」という呼び方がある〕 【5/25 毎日 朝刊 p.4 〈オピニオンワイド〉】
みんなの広場 「痴呆」に美しい呼称、気休めだ 〔5月11日付投書「「痴呆」に代え、美しい名前を」に対して〕 【5/28 毎日 朝刊 p.7 〈オピニオンワイド〉】
「痴呆」新呼称6案を提示 厚労省が意見募集 【9/2 読売 朝刊 p.2 〈総合〉】
くらし 家庭 痴呆と生きる9 「私たちも仲間支援しよう」 介護家族の会に患者も参加 〔日本では今「痴呆」という言葉の見直しが検討されているが英国でも同じ変化がある〕 【9/11 読売 朝刊 p.21 〈くらし〉】
土曜茶論(さろん) 痴呆 私はこう呼びたい 愛を込めて・・・ぼけ 童(わらべ)返り 宇宙人 【9/11 読売 夕刊 p.14】
「痴呆」改め「認知症」 「蔑視的」指摘で厚労省が変更へ 【11/20 朝日 朝刊 p.1】
「痴呆」改め「認知症」に 厚労省検討会方針 来年から使用へ 【11/20 読売 朝刊 p.38 〈社会〉】
みんなの広場 「認知症」当然 大きい言葉の力 【12/9 毎日 朝刊 p.6 〈オピニオンワイド〉】
気流 希望をもたらす「認知症」の採用 【12/17 読売 朝刊 p.13 〈投書〉】
「痴呆」、「認知症」に改称 厚労省、広報強化へ 【12/25 朝日 朝刊 p.3 〈総合〉】
「痴呆」を「認知症」に 厚労省が用語変更通知 おことわり 表記「認知症」に 【12/25 毎日 朝刊 p.2】
みんなの広場 「見下された感じ」指摘もっとも 〔12月9日付投書「「認知症」当然 大きい言葉の力」に対して〕 【12/25 毎日 朝刊 p.4 〈オピニオンワイド〉】
「痴呆」から「認知症」 早期治療へ呼称を変更 【12/27 朝日 朝刊 p.9 〈オピニオン〉】

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