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第1部 本編
医師と患者のコミュニケーション

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医師と患者のコミュニケーション

 近年,医師と患者のコミュニケーションに関する記事が増えています。その中には,医師の「何気ない一言」に傷ついたという患者の投書や,病気で不安を抱いている患者やその家族に対して「会話を大切に」「心ある医療」を行うことの大切さを述べているものがしばしば見られます。このような中,医師や医療スタッフ,及びその養成段階においても,「医療はサービス業」という意識の高まりとともに,診察で「心通う対話」を実現するために大学で学生に対して「“接客”指導」を行ったり,難しい専門用語を患者に分かりやすく工夫したりといった配慮がなされるようになりました。
 読売新聞朝刊の連載「日本語の現場」の「職場で」編では,近年見たり聞いたりする機会が増えた「患者様」という表現を取り上げ,患者と医師双方の意識や,その表現が使われるようになった背景や状況を探っています。
 また,薬品の名前には似たものが多くありますが,後発の医薬品について名称を統一するなど,取り違えなどの医療ミスを防ぐための方策の講じられるようになりました。

関連文献情報

医療のことば

欄名 見出し 〔備考〕 【掲載日 掲載紙名 朝夕刊の別 掲載ページ 〈掲載面名または別刷の名称〉 著者名】

絵門ゆう子のがんとゆっくり日記 言葉が大切「心ある医療」 【3/4 朝日 朝刊 p.30 〈第2東京〉 絵門 ゆう子】
世界の鼓動 安全な医療を求めて2 ヒューマンエラー 似ている薬品名ミス誘う 【3/8 朝日 夕刊 p.3】
ぴーぷる 米の社会学者 医療に必要な会話分析普及 〔ダグラス・メイナードさんが講演〕 【3/13 朝日 夕刊 p.2】
医師と患者のコミュニケーション術 心通う対話を 来年から 医学生の共用試験開始 面接能力もチェック 医師は・・・ 胸痛、部位・・・同音異義語に戸惑い/「大病は?」・・・とらえ方に違いも 患者は・・・ 「私」主語で簡潔に 【4/5 毎日 朝刊 p.19】
病院がわかる 第1部 医師という職業1 腕の差 「聞き上手」が決め手 患者から「正しい情報」 同じ土俵に下り技量欠く医師も大学で対話指導 【4/26 毎日 朝刊 p.14】
生活 安心 今週のん?! 病院の掲示、中身は何? 専門用語が多くて難しい 解く 医療の「質」知る手がかりに 論じる 工夫しだいで分かりやすく 【4/28 朝日 朝刊 p.16 〈生活〉】
病院がわかる 第1部 医師という職業5 腕の差 学ぶべきは心構え 技術向上だけでない研修医の2年間 米田正始 京都大教授 聞く耳を持つ医者になれ 【5/24 毎日 朝刊 p.17】
病院がわかる 第1部 医師という職業6 腕の差 もっと話聞いて 「対話」求める患者 多忙に悩む医師 患者の声 医師とその家族の声 【5/31 毎日 朝刊 p.12】
後発医薬品の名称統一 厚労省方針 取り違え防止、普及促進 【7/2 読売 夕刊 p.18】
医見 疑問共感 医師の言葉 患者傷つける何気ない一言 【7/26 読売 夕刊 p.12】
気流 医療現場の用語使い方に注意を 〔「オペ出し」 増えている「患者様」〕 【8/24 読売 朝刊 p.14 〈投書〉】
医療 わたしの医見 会話大切に心のケア 【10/4 読売 夕刊 p.12】

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連載「日本語の現場」
日本語の現場 職場で29 医療もサービス「患者様」 【5/18 読売 朝刊 p.33 〈社会〉】
日本語の現場 職場で30 患者に「様」付け「行政指導」 【5/19 読売 朝刊 p.33 〈社会〉】
日本語の現場 職場で31 サマにならない「患者様」 〔歯科医師向け経営誌『アポロニア21』による調査〕 【5/20 読売 朝刊 p.37 〈社会〉】
日本語の現場 職場で32 やっぱり「患者さん」 〔「さん」づけか「様」づけか〕 【5/21 読売 朝刊 p.33 〈社会〉】
日本語の現場 職場で33 医師はしぶしぶ「患者様」 【5/22 読売 朝刊 p.33 〈社会〉】
日本語の現場 職場で34 「患者様」7割批判的 【5/25 読売 朝刊 p.33 〈社会〉】
日本語の現場 職場で35 医療現場は「様」反対論 【5/26 読売 朝刊 p.33 〈社会〉】
日本語の現場 職場で36 「患」を使わぬ心遣い 〔「患者様」という言い方についても〕 【5/27 読売 朝刊 p.33 〈社会〉】
日本語の現場 職場で37 「様」に見合う医療の質は 〔「患者様」という言い方〕 【5/28 読売 朝刊 p.37 〈社会〉】
日本語の現場 職場で38 「患者」と「様」相性合わず 【5/29 読売 朝刊 p.33 〈社会〉】
日本語の現場 診察に国語力を 医師の卵「接客」指導 きちんとあいさつ わかりやすい言葉で会話 薬剤師 模擬薬局で実習も 副作用の説明に工夫 ホスピス医のかたわら、執筆活動や医療相談に力を注ぐ森津純子さん マニュアル活用を 医師の言葉遣いに関心を持つNHK放送文化研究所研究員の塩田雄大(たけひろ)さん 専門用語通じない 【6/22 読売 朝刊 p.30】

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